「芸術は真実でない。とは、我々誰もが知るところである。
芸術とは真実を、少なくとも我々に理解すべき真実を、認識させるための虚構である 。
芸術家は、虚構を真実として他者に納得させるすべを知らなくてはならない。」

パブロ・ピカソ


目  次

( 緑色のボタン を押す と随筆をお読みいただけます。)

緑色のボタン  第58話  「The Sonusfaber」前編  2012/2/6
この随筆は2011年3月まで作成していたものです。東日本大震災にてここH.A.L.の
スピーカーはほぼ全て倒れてしまいました。
しかし、その中で唯一倒れなかったのがこのThe Sonusfaberでした。

それから数ヶ月をかけてH.A.L.でも試聴が出来るようになりましたが、一旦筆を
置いてしまった私は多方面の業務に追われ続きを書くことが出来ない日々が続いて
いました。

そして、気が付いてみたら現状でも36ページの長編となってしまい、このまま進行
すると倍近いページ数になってしまうと思います。
「音の細道」では初の事ですが、これまでに執筆した内容だけでも相当な情報量と
なり、ハードウエアとしてのThe Sonusfaberを理解して頂くには十分なボリューム
と思われ、ここで一区切りを付けて前編として公開することに致しました。

従いまして、本文中のフロアーの写真は震災前のものであり、試聴システムの一部
製品も生産完了になっているものもございます。
敢えて歴史の一部として、それらは修正せずに公開致しました。
近い将来には以前にもまして音質を磨き上げたThe Sonusfaber、そして2012年2月3日
に導入した新製品Aidaにも波及し、私の試聴と分析によってSonusfaberのセンスと
テクノロジーを紹介する後編を作成したいと思っています。

6年ぶりに公開したフルサイズの「音の細道」をお楽しみ下さい。


緑色のボタン  第57話  「比類なきACケーブル誕生!!
       ESOTERIC 7N-PC9100の秘密!!」
 2006/9/10
電源ケーブルによって音が変わる。マニアにとっては常識とも言える現実を誰もが
認めつつも、それがなぜなのかという科学的な根拠は語られることはなかった。
聴いて良ければ結果オーライというのがケーブルの選択方法であり、ケーブルメー
カー各社の理論は読んで見てわかったつもりでいてもイメージとしてしか捉えようが
なかったのが現実ではないだろうか。
そこに新しい切り口で電源ケーブルにもインターコネクトケーブルやスピーカーケー
ブルのようにワイドレンジでハイスピード伝送という条件が求められるという実例を
ESOTERICの新製品 7N-PC9100 の登場をきっかけに緊急制作した入魂の一作!!
電源ケーブルに対する見方、価値観が変わる本編は必読ものです!!


緑色のボタン  第56話  「Art for artist!!」  2006/8/27
総重量160Kg、1,700万円という価格、どれをとっても前代未聞の超弩級アナログプ
レーヤー
「Caliburn Analog Playback System」をどのように筆者が分析し評価したのか。
前半の雑誌では絶対に見られない組み立て作業のドキュメントから始まり、後半では
筆者自身のLPコレクションでの試聴レポートが述べられている。
当初のタイトルは製品名そのままで「Caliburn Analog Playback System」という
ことで執筆を続けていたが、試聴を繰り返すうちに高まった感動から全編を書き
上げた最後に改題して「Art for artist!!」ということに。
筆者でさえも体験したことのないCaliburnによるアナログ再生はデジタル再生との対
比で
数々の逆転現象を引き起こしている。その詳細を語る30ページをお楽しみ下さい。


緑色のボタン  第55話  「VIVID AUDIO K-1」  2006/8/6
 ステレオサウンド誌では2006年9月に発表予定の新製品 VIVID Audio K-1 を
いち早く解説した最新作。設計者Laurence Dickieが求めたコンセプトを豊富な
図解と写真でわかりやすく解説し、氏の残した傑作 B&W Nautilusとの対比を
織り交ぜながら独自の視点で評価分析した。
そして、同年に発売されたLUXMAN C-1000fの登場によって生まれ変わった LUXMAN B-1000f のパフォーマンス、斬新なアイデアによって過去に例のない 情報量を有するJORMA PRIME の素晴らしさなどを堂々の35ページに渡り紹介する。


緑色のボタン 第54話  「Nautilusを目指したスピーカーの進化とは」  2005/7/4
昨年の秋に遂に生産終了となったB&WのNautilusに代わり、私がリファレンス
として愛用を続けるスピーカー『MOSQUITO NEO』。
マスコミによる広告宣伝をほとんど行わずに着実に日本にオーナーを増やしつつ
ある『NEO』は100%試聴によって選ばれ、感動という体験を根拠にしてユーザーから
支持され販売されてきたという事実がある。
まったく無名であったメーカーの生い立ちから巧妙な設計の詳細までを数々の
エピソードと共に解説する58ページに渡る大作が遂に完成した!!


緑色のボタン  第53話   「VRDS-NEOの覚醒」  2006/9/6公開
  プロローグで述べている「挑戦への勇気」とはどういうことか?
本編の冒頭で述べているこの一言が何を意味するのか?

名実ともに世界最高峰のSACD/CDプレーヤーをVRDS-NEOという新メカ
ニズムをアップグレードして作り上げたESOTERICの技術力と情熱が、企業人
でありながら自分に妥協を許さないこだわりの人間ドラマとして胸を打つ。

H.A.L.のリファレンスとして長年君臨してきたP-0s+VUK-P0が次世代へと
バトンを渡したP-01の詳細。モノラルDACとして妥協なくSACDを取り込む
D-01の重厚にして繊細な音とは?  試聴インプレッションの文章量を上回る
開発者たちのプロフィールがハイエンドオーディオの真価を伝える。
過去に例のない短期集中で執筆した長編作が遂に完成!!

緑色のボタン  第52話   「VRDS−NEO」  
  CDというディスクに秘められた構造上の性質、ピックアップのメカニズムとしての完成度をP-0で成し遂げたVRDSの原理を図解でわかりやすく解説した。
更にSACD DVDなどの次世代の新規格に対応してVRDSはどのように進化したのか?
メカニズムが支配する音質変化の要因を明らかにした筆者のインプレッションとは?
そして、VRDS-NEOの意外な名付け親は果たして誰なのか?
コンポーネントの価値観を内側から分析した2004年初の新作登場!!

緑色のボタン  第51話   「古典的理論と新技術の融合がなせる感動とは」
  ハルズサークル会員の読後感想レポートはこちら
  “Avantgarde”な感性を果たして持ち合わせているメーカー・ブラントが世界中にいくつあるだろうか。
古典的と思われていたホーンスピーカーの世界に革新的なテクノロジーを融合させた“Avantgarde”、その歴史と経営トップの人物像とは?
そして、エレクトロニクスの世界でもハイエンド・アンプとして同様な感性を発揮したViola Audio Labsの
二人のキーパーソンが作り上げたSPIRITOとBRAVOを解剖することで、彼らの古典的と思われていたOpen Architectureが
更なる技術進歩によって現代に蘇ったのである。この両者のコラボレーションが2003年のH.A.L.にどのような新風を送り込んだのか?
世界的にも例を見ないハイエンドの共演を、まず読むことから体験して頂ければと願っての新作である!!

緑色のボタン  第50話    「Made in Japanの逆襲」   
  2002年4月26日、私が試聴するアンプの中では最もローコストと思える国産アンプのmarantzの新製品SC-7S1とMA-9S1が持ち込まれた。 しかし、それは予想からはかけ離れた音質でB&W Signature 800を軽々とドライブし、 今までに知りえなかった極めてスムーズな質感でSignature 800の新たな魅力の一面を引き出していたではないか…。
と、いうことはB&Wの他のNautilus800シリーズにおいても素晴らしいパフォーマンスを提供することが保証されたようなものである。 私も初体験というコンプリート・バイ・アンプのパフォーマンスのすべてを解説し、最後にはNautilusをこれまでにないレベルで再生する「ANDシステム」という B&Wでさえ体験したことのない世界初の試みも紹介している。
この随筆を執筆するための気力は、私を感動させてくれたコンポーネントのパフォーマンスによってもたらされるものだ。
文章量がそのまま私がお伝えしたい製品の魅力であり、それを正確に伝えるために今回も長編作となってしまったが、オーディオが耳で楽しむエンターテイメントであるとすれば、 この随筆は目とイマジネーションで楽しんで頂くエンターテイメントであるとご理解頂きたい。 映画の原作である小説と映画の関係は、“読んでから見るか”“見てから読むか”と良く言われるものだが、活字のもたらすイメージを耳で体感するのも楽しいものだ。 “読んでから聴くか”“聴いてから読むか”、私はここでの実演によって両方を皆様にご提供していきたい。 webでのバーチャルなご来店も、そして実際のDyna5555へのご来店でも、決して期待を裏切らない自信をもって、この新作をお届けしたい。

緑色のボタン  第49話     「45×65に棲む鸚鵡貝」
   「Nautilus801の国内初の店頭試聴から三年。その間B&Wは “Millennium Model”を企画し開発しているということを同社のSenior Product Manager MIKE GOUGHから聞いていた。しかし、アウトラインだけの情報だけで は仕方がない。 実物の提示を待つこと久しい時間が経過し、遂に2001年9月21日に私は Signature800と対面した。あまりの感動に帰路についた車中では早速プロモー ション のアイデアの数々が私の頭に浮かんでくる。今まで何度となく新作を書こうか… と 思いついては挫折してきた二年間であったが、そんな迷いを見事に吹き飛ばすだ け の魅力がSignature800にはあった。そして、新進気鋭の新ブランド「HALCRO」 dm68と の遭遇、そして何とあのAudio Physicから突然発表された斬新なテクノロジーを 有する モノ・パワーアンプ「Strada」の威力。 これら最新最高のエレクトロニクスとの競演が2001年10月2日、ここDyna Four Five H.A.L.にて実現し、Signature800の登場に花を添えた渾身のレポートが遂に完成 した。 作者がPCを使って初めて執筆した本編には独自の画像情報が納められ、 従来の作品とは一味違った展開で読者をうならせる。 今世紀最初の随筆「音の細道」にぜひご期待下さい。」

緑色のボタン  第48話     「ナイスガイの公約」
   1999年4月13日マークレビンソン期待の新製品No.32Lが持ちこまれた。4年前から親交のあるマドリガル・オーディオ・ラボラトリー社長のマーク・グレイジャーをナイスガイと称して随筆で紹介してきたが、とうとうリファレンスラインのプリアンプを完成させ、国内初の店頭試聴のために本人自らが来訪されたものである。マークレビンソンのパワーアンプの本来の音を私は過小評価していた。劇的なデビューを飾ったNo.32Lが聴かせる純正ペアの表現力には私が体験したことのないレベルの演奏を聴かせる。限られた時間で集中して分析した迫真のドキュメンタリーレポートがNo.32Lの実力を物語る。第47話の執筆を中断させるほどの衝撃を受けて緊急に書き上げた日本一早い速報である。そして、4月28日にはマークレビンソンのこれらリファレンスラインをすべて用意し私の分析を実演する試聴機会を企画した。今年のゴールデンウィークは東京だ。アメリカと同時進行の最速の展開で国内唯一プロモーションを開始する。「このプリアンプの登場でマークレビンソンのパワーは甦ることだろう。」皆様のパワーアンプに恐ろしいほどの変化をもたらすNo.32L、この登場はまさに歴史的という形容にふさわしい変革を提供する。その第1歩はH.A.L.から始まった。

緑色のボタン  第47話 大幅な改編作業中です。完成までしばらくお待ちください。   

緑色のボタン  第46話     「ノーチラス・ウィルス/増殖する鸚鵡貝」
   1998年9月4日、遂にノーチラス801が私のもとに届いた。この随筆を書くためにぜひとも実物を聴かせてほしいと懇願していたものがやっと実現したのである。日本初の店頭公開ということで、偶然にも来店された方は大変貴重な体験をすることにもなった。しかも、この期間に試聴された方が現在使用中の300万円のスピーカーを手放して200万円のノーチラス801に入れ替えるという、これまでの常識では考えられなかった受注を頂くという国内販売第1号も発生している。有名オーディオ雑誌各誌にも数10ページに及ぶ特集を組ませるほどの革新的な商品でありながら、雑誌で散々紹介された後に私が何を述べたらよいというのか。それは、1週間という期間にわたる長時間の試聴体験であり、雑誌には書かれることのないノーチラス801の秘密を暴露したものとして何とか仕上げることが出来た労作でもある。この随筆は私的な文章であり、著作権云々という公の権利を主張するつもりはないのであるが、同業他社が商品説明に用いているという話を耳にすることがあり執筆者としては複雑な心境でもある。格好良く言えば、「オーディオ業界の発展に貢献」ということになるのだろうが、オリジナリティーとして一営業マンの販売促進に成果が上がることを期待しているものだ。そして、私の発言の根拠とも言える再生音だけは、私のフロアーを訪れなければ体験できないという事実もぜひご理解頂きたい。それほど、今回の新製品は高級スピーカーの分野に大きな波紋を投げかけるであろう大きな影響力を持っているということである。さあ、ぜひご一読下さい!

緑色のボタン  第45話     「美音倶楽部」
   1998年4月から6月という長期にわたり試聴、分析、インタビューを経て書かれた最新作。 第2話と第43話に関係するアヴァロンの新製品“アイドロン”を同社々長のニール・パテル氏との インタビュー形式で紹介し、作者の技術的側面の推測と分析を行なった分かりやすい開発ストーリー。 そして、現在のところ日本にはここに1台しかないというアメリカの超ハイエンド・アナログプレーヤー、 ロックポートテクノロジーのカペラ2(525万円)を同社の歴史から解説している。 また、社員ひとりという日本のハイエンドを志向する新進気鋭のイルンゴオーディオの処女作である モデル705もとりあげ、製作者の感性と哲学を同じ日本人として克明にレポートしている。 これら三大テーマを一挙に執筆し大変な長編作となったが、読まれた人々の反響も大きなものがある。 その興奮と好奇心を活字の上からでも感じてみたい方はぜひご一読頂きたい力作である。 最終部に「美音倶楽部」と題したいきさつが記されているが、作者の本業である営業マンとしての 生き甲斐とオーディオに対する思いが、この主題からお汲み取り頂ければ幸いである。

緑色のボタン  第44話     「スタンディング・オベーション(Standing ovation)」
   1998年1月に書かれた最新作。発売から16年という歳月が流れ、完全に市民権を得た感のあるCDシステムの精巧なメカニズムを 振り返り理解を深めようとする人は見受けられなくなった。それだけ道具としての親しみと日常性が高まり、オーディオファイルの探求 心を煽る対象とは言えなくなってきたのであろう。ところが、凪いだ水面のごとく平穏無事な発展を遂げたCDシステムのクォリティー 評価に一石を投じ、コンパクトディスクの「非接触」という宿命に果敢に挑戦をいどむトランスポートが登場した。既に10年前という はるか以前にV・R・D・Sによって先鞭をつけて、トランスポートにおけるメカの重要性に光を当てたエソテリックのP‐0である。 DSDやDVDオーディオなど、近未来の次世代CDフォーマットがいかに素晴らしい電子的特性を示そうとも、ディスクという円盤に 記録された情報を取り出し再生するという不変性にまつわる根本的な問題点。量産を前提とされたディスク(ソフト)側に義務付けられ た製造段階における精度の許容範囲、そしてディスクの回転精度の不完全さを補おうとするサーボシステムの進歩。これらの原理を知る ことによって深まる好奇心は、オーディオの趣味性を底辺で支える奥の深さと技術力の高さを再認識させてくれるものである。 次世代のCDフォーマットを語る前に読んでおくとためになる久々の長編作である。好きな曲を聴きながら、ごゆっくりお楽しみ下さい。

緑色のボタン  第43話     「GOD SOUND」
   1997年4月、アヴァロンの社長ニール・パテル氏が同社のフラッグシップモ デル「オ ザイラス」をひっさげて当フロアーを訪れた。これまで数多くのハイエンドモデルを 聴いてき た私が、ノーチラスと共に最高の評価を与えるに至った「オザイラス」をニール・パ テル氏の プロフィールを交えて紹介している。いままで知らなかったアヴァロンの技術力の高 さを是非 再評価して頂き、ハイエンド・スピーカーに求めるサムシング・エルスが何なのか、 私からの 問題提起を含む長編作となっている。じっくりとご一読下さい。

緑色のボタン  第42話     「オーディオの芸術家」
   1997年6月9日、新進気鋭の米国ハイエンド・スピーカー・メーカーであるオ ーディオ ・アーティストリーを紹介し、同社のトップモデルであるベートーヴェンを輸入元の 試聴室で 聴くことが出来た。素晴らしいクォリテーを発揮する、このベートーヴェンに対して 観察と分 析を私なりに行ったレポートである。また、マスコミ・デビューをしていないウィル ソン・オ ーディオの戦略的新製品「カブ(CUB)」(86万円)も同時に試聴しており、価 格にこだ わらないハイエンドの解釈を述べている。最後にアヴァロンが発売する予定の、同様 な価格帯 の新製品「アーカス(ARCUS)」(98万円)の概要もトピックスしている。

緑色のボタン  第41話     「最終幕のプロローグ」
   1997年3月25日、ゴールドムンドの新製品「エピローグ1」を日本で最初に 試聴する という幸運に恵まれた。何と言ってもマスコミ・デビューをしていない未知のスピー カーだけ に、インターネットという手段を通じてそのプロフィールを世界に先駆けて発信でき るという 栄誉に浴したわけである。しかも、この「エピローグ1」はウーファーセクションを オプショ ンとして増設し重量400キロ、価格も2000万円を超えようとするハイエンド・ モデルへ の発展を前提として設計されているのである。数々のエピソードを交えながら解説す る新製品 のリポートには、オーディオ雑誌とは違う観点での音質評価が盛り込まれている。文 字通り世 界初の情報発信に対して、今回このページを開かれたことで皆様の将来における新た な展望が 開かれるかもしれない。

緑色のボタン  第40話     「オーディオと聴覚」
  第6話から第8話で空気中を伝わる音波とは何かを解説したが、その音波を人間の聴 覚はどの様 に受け取り認識しているのか。シンプルなタイトルの今回は聴覚の成立ちを簡単に説 明しながら 、聴覚に優しい再現性を有しているというBWT(マンガーユニット)の解説で締め くくってい る。ハイエンド・オーディオを販売するにあたって、ステレオの能書きだけを語れれ ば良いのか 。そんな素朴な疑問に対して、聴覚の構造という基本中の基本とも言える基礎知識を ぜひ皆様と 共有したいと考えたのである。大変に僭越ながら、私から情報を受け取る皆様の感性 と知的レベ ルが次第に高くなっていけば、素晴らしいことではないかと自負しております。記念 すべき第4 0回目にふさわしい内容であると評価して頂ければうれしいのですが。まずは、ご一 読を。

 本文中、「デュポン社の「コーネックス」」との表記がございましたが、 正しくは「帝人株式会社製の「コーネックス」」でございました。お詫びして 訂正致します。

緑色のボタン  第39話     「新・鸚鵡貝の誘惑」
  第9話と第29話に続くシリーズ第三作。95年11月に3日間だけやって来たノー チラスを 今度は3ヶ月間に渡りじっくりと聴き込み、その魅力と使いこなしを詳細にリポート した19 ページに及ぶ渾身の一大長編作である。その104日間に渡るノーチラスとの同居生 活は、私 にオーディオにおける多くの学習と音に対する感性での収穫を与えてくれ、ノーチラ スを取り 巻くアンプメーカーの首脳陣も来訪するなどの数々のエピソードものこしてくれたの である。 ステレオサウンド誌にカラー広告を掲載するなど準備段階でも念を入れた今回の企画 は、予想 以上に大きな反響をもたらし大変多くのオーディオファイルが当フロアーを訪れるき っかけを 作ったのである。私は『まだノーチラスを聴いていない人々には、次なる「鸚鵡貝の 誘惑」へ のプロローグとして、この随筆を捧げる』と本文をしめくくっているが、既に97年 秋には“ 再び新しいノーチラス”を当フロアーに迎える構想を練っているのである。私の尽き ることの ない夢は、音楽とオーディオが人類にとって不変の財産である限り、未来に好奇心の 種を撒き 散らしながらまだまだ続くのである。音の旅人の未来にどうぞご期待下さい。

緑色のボタン  第38話     「ナイスガイ・U」
  第25話の続編。1年ぶりに再会したマドリガル社(マークレビンソン)社長のマー ク・グレ イジャー氏との対談である。これまで輸入元も知らされていなかった新製品の計画を 暴露する という爆弾発言も飛び出し、相変わらずビジネスライクで紳士的なアピールの仕方は 有能な独 身社長の仕事ぶりをかいま見せてくれた。9月27日にはマークレビンソンの総てを 一堂に集 めるという、前代未聞の試聴会のきっかけとなった会談の実況中継である。

緑色のボタン  第37話     「魅惑のバスト」
  この挑発的なタイトルから、ご紹介しているコンポーネントが何であるか察しの付い た人は 少ないと思う。96年7月19日、またしても私は初めて聴くスピーカーを求めて行 動して いた。今回の訪問先はステレオサウンド誌の試聴室である。そこで接近遭遇したのが フラン スJMラボのフラッグシップモデルグランドユートピアであった。高価なスピーカー ですが 原理は一緒です。ウィルソンX1グランドスラムとの比較を交えて判り易く分析した 解説で 楽しみながら読める長編作である。こんな素晴らしいコンポーネントを好き放題に聴 けるの だから、改めて現在の仕事での役得を感じてしまった。

緑色のボタン  第36話     「ダイエットに成功したスピーカー」
  96年4月20日、一般には知られていない未発表のヘィルズを輸入元の試聴室で聴 いた。 3年前にも当時輸入されたヘィルズのフラッグシップモデルを聴いた経験があり、同 社に 強い関心を 抱く筆者がヘィルズの歴史を紹介し今日の新製品へとガイドラインを引く べ き内容である。同年9月に発売されるステレオサウンド誌で初めて公開される予定だ が、 早々と私は新ヘィルズ・スピーカーを販売した。ハイエンド・オーディオの情報が、 いか に私のもとに届くのか。情報収集の裏事情も見えてきます。

緑色のボタン  第35話     「ハイエンド・オーディオの仲人」
  誰しもが知っているハイエンドアンプ・ブランドのクレル。その最新鋭モデルFPB 600の 驚くべき内容をクレル社の歴史と共に紹介している。また全く無名のスピーカーメー カー、 米国のエグレストンワークスの処女作である「アンドラ」に大変な魅力と可能性を感 じた 筆者が同社の歴史と共に紹介している。この両社の新製品が抜群の相性を示し、興奮 のう ちに試聴を行った自信たっぷりのレポートです。

緑色のボタン  第34話     「続・箱の音を追放した旧約聖書」
  当時世界に1セットしか無かったジェネシス200(600万円)を当フロアーに導 入した時 のレポートです。セッティングに三日間かけて悪戦苦闘したが、誰も出来ない経験を ひ とり占め出来た喜びと責任は大きなものがあった。アメリカハイエンド界の大御所ア ー ニー・ヌデール氏はまだまだ意気軒昂で、これからも素晴らしい作品が期待出来そう だ。

緑色のボタン  第33話     「ポスト・キュービズム」
  カーボンファイバーをエンクロージャーの素材として取り入れた英国の新鋭ブランド 、 ウィルソン・ベネッシュの最新型スピーカーのザ・アクト・ワンを克明にリポートし ました。 ハイブリッド構成がスピーカー作りにもたらした新しい視点によって、伝統を重んじ る英国の サウンドが変革しつつあります。恐れを知らぬ英国の新風にご期待あれ。

緑色のボタン  第32話     「オーディオの相乗効果」
  ハイエンド界の巨匠、デヴィッド・ウィルソン氏とジェフ・ローランド氏の両氏を、 私の フロアーにお招きしてのセミナーが開催された。本邦初公開の新製品発表も行われ、 実際 に参加された皆様は大変に幸運だったと大好評でした。

緑色のボタン  第31話     「楽園で聴く音楽」
  スフィンツの新製品を駆使した試聴会の模様と、アンサンブル社の最新スピーカー「 エリ ージア」をご紹介しています。入口から出口までをトータルに設計するメーカーの感 性。 ケーブルから始まってコンポーネント、コンポーネントから始まってケーブル作りへ と、 製作者の感性を表現する手段の拡大を取り上げています。

緑色のボタン  第30話     「オーディオの漢方薬」
  これまた、当時日本に1台しか入っていないというスフィンツの最新プリアンプ/プ ロ ジェクト8を聴いて大いに評価したレポートです。そして、同じ日に起こったコンバ ッ ク・チューニング・デバイスの試聴記です。音の漢方薬とは何なのか。じっくりご一 読頂 き、その効用に思いを巡らせて下さい。

緑色のボタン  第29話     「続・鸚鵡貝の誘惑」
  初めての出会いから2年の歳月が経ち、遂にノーチラスが日本にデビューをする事と な った。ノーチラスの原理をわかりやすく解説しながら、青い鸚鵡貝に対する私の思い を 書いたものです。世界中のハイエンドモデルを数多く聴いてきた私が、久々に興奮す る スピーカーと出会いました。前作の第9話も合わせてご一読ください。

緑色のボタン  第28話     「アナログ世代の疑心暗鬼症候群」
  レーザーターンテーブルの生い立ちと、寺垣氏設計でセイコーエプソンが発売した Σ5000。両メーカーが思い切った新価格で打ち出した新製品の事情と、プレーヤ ー のメカニズムをわかりやすく解説しています。私のキャリアの半分はアナログ時代、 当然アナログも守備範囲です。楽しみながらアナログへのこだわりをご一読下さい。

緑色のボタン  第27話     「傑作の前兆」
  まだ名前も決まっていないソニーのコンデンサースピーカーを、メーカーの試聴室ま で 行って聴いてきました。オーディオ企業ソニーの知られざる一面をご紹介し、本格的 コンデンサー型スピーカーの登場に期待を寄せるものです。

緑色のボタン  第26話     「箱の音を追放した旧約聖書」
  今まで噂でしかなかった新進ブランド、ジェネシスの新製品をいち早く耳にする機会 に 恵まれた。その時の印象と分析を、私なりにレポートしたものです。現在のスピーカ ー に物足りない方はご一読を。

緑色のボタン  第25話     「ナイス・ガイ!」
  私は、この人はとっても「キレる男だ」と思い。彼は、私をことを「ナイスガイ」と 表現 しました。ハイエンドオーディオの雄、マークレビンソン/マドリガル社の社長であ る マーク・グレイジャー氏との出会いとエピソードをドキュメンタリー風に紹介してい ます

緑色のボタン  第24話     「額縁職人の腕前」
  タイトルからは想像も付かないテクニクスのSB‐M10000のお話しです。日本 の スピーカーなんて、と考えている方があれば是非ご一読を。いよいよ日本のスピーカ ー も海外のハイエンドコンポーネント達と共存共栄の時代になったのです。最後まで読 めば 額縁職人の意味がわかります。

緑色のボタン  第23話     「ジェフローランドは斯く語りき」
  昨年聴いたコヒレンスの音が忘れられない。そんな折りに来日したジェフローランド 氏との 会談と、私のフロアーで開催されたジェフローランドを囲むセミナーのリポートです 。 面白いですよ。

緑色のボタン  第22話     「オーディオの原点を知る事の喜び」
  がらっと趣向を変えて「蓄音機」のお話し。でも、知ってるようで知らなかった、エ ジソン から始まる近代のオーディオ史が身近に感じられて好評でした。オーディオ仲間の鼻 をあか すには必須のネタ。

緑色のボタン  第21話     「音楽を切り取ったジグソーパズル」
  ジムティールが初めて来日して日本の販売店で唯一セミナーを開催。話題の新製品C S7が 、開発段階からのエピソードを含めて詳細にレポートされています。これだけ読めば ティール の歴史と、モノ作りの思想の総てがわかるオーナー必読の一話です。

緑色のボタン  第20話     「スピーカー・デザインにおける第三の波」
  日本中で私の手元に1セットあるだけのアメリカの新鋭メーカー、クァドラチュアの スピーカーを紹介しています。これを読んでからクァドラチュアを聴きに来る人が大 変多 くなりました。本随筆は、知名度を高める一役も担っています。

緑色のボタン  第19話     「オーディオのサムシング・エルス」
  ジェフローランドのコヒレンス、デンオンのPRA‐S1との最初の接触。血統を感 じさ せるコンポの組み合わせとは。製作者の感性を引き出すコンポーネントの組合せは大 変重要 なヒントになるはずです。そして、海外メーカーの多くは、我々に商品以外の何かを メッセージ として伝えようとしています。

緑色のボタン  第18話     「黄金の口が語る美意識」
  ゴールドムンドの歴史をひもとき、その新製品を聴き大変感動しました。さて、その 新製品とは何か。アンプでもCDでもない大変重要なコンポーネントを緊急レポート しました。

緑色のボタン  第17話     「リチャード・エステスを見て思うこと」
  私のフロアーに飾ってあるリチャード・エステスの作品を例にまとめた、私のオーデ ィオ 哲学です。前文にも紹介したように、絵画という視覚の世界を例にあげてオーディオ (聴覚)の世界を考えます。

緑色のボタン  第16話     「ガルネリの夢を見た男が語る正夢」
  半年前にスクープしたガルネリオマージュが輸入され、実物と巡り合えた際の感動を 伝えています。販売している当人が感動しないようでは良い物をお薦めできません。

緑色のボタン  第15話     「音楽の絵画的鑑賞法による近代スピーカーの進化論」
  ウィルソンオーディオのWATT5&PUPPY5を、日本で最初に聴いた 私の気軽なレポートです。同時にウィルソンオーディオの歴史と、WATT&PUP PY の遍歴も紹介しました。

緑色のボタン  第14話     「オーディオに必要なビタミンCDとは」
  XLOエレクトリック社とシェフィールド社による楽しめるオーディオチェックCD の レポートです。最近話題となっている「噂のケーブル」XLOについても理解が深ま ります。

緑色のボタン  第13話     「言論の自由がもたらす猜疑心」
  今度は新聞に〈CDにはピッチがない〉というとんでもない記事が載ってしまった。 今回は好き嫌いの問題ではすまないので明確な反論をしました。 この記事を意外と知らなかった人も多く是非ご一読を。

緑色のボタン  第12話     「コニサーの寓話」
  今から12年も前に発刊された、あるオーディオ誌の別冊企画に敬意を表した内容です。 音にこだわるのであれば、読む雑誌にもこだわりたい。マスコミの存在意義を問います。

緑色のボタン  第11話     「ガルネリの夢」
  今でこそ、その存在を知られているガルネリオマージュを、輸入開始の半年前にレポ ート しました。日本語のカタログは製作されていないスピーカーですが、これを読めば総 てが わかります。

緑色のボタン  第10話     「天使の謀りごとと悪魔の真実」
  新聞に掲載された〈LPはCDよりも音が良い〉という記事に対して専門家の立場か ら 反論しました。でも、誤解しないで下さい。〈LPはCDよりも音が悪い〉と言って いる のではなく、音楽をどう楽しんだら良いかという事を書いたつもりです。

緑色のボタン  第9話     「鸚鵡貝の誘惑」
  ステレオサウンドの表紙を飾りながら誰も聴いた事のないスピーカー、英国B&Wの ノー チラスを追いかけて聴いてきました。このノーチラスも、私のフロアーでご紹介し大 反響 を呼びました。

緑色のボタン  第8話     「職人の千里〈耳〉眼」
  第6・7話の続編ともいうべき内容です。音と室内音響の基礎知識がわかったら、 次はスピーカーのデザインについて考えてみたものです。ためになると思いますよ。

緑色のボタン  第7話     「音の天気予報 その2」
  第6話の続編です。音の正体がわかった上でルームアコースティックをどう考えるか 。

緑色のボタン  第6話     「音の天気予報 その1」
  これは是非読んで頂きたい。音とは何かを簡単にわかりやすく解説したもので、オー ディ オを趣味に持たれる人には音響工学の基礎知識を理解して頂きたいと思って書きまし た。

緑色のボタン  第5話     「円高の時代に思うインポート・オーディオの価格」
  一見、高いように思われる輸入オーディオ製品の価格について考察してみました。実 際に 輸入オーディオ製品を取り巻く事情には、知られていない事が多々あるのです。

緑色のボタン  第4話     「究極の音を体験し、理想の到達点を知ることの価値を問う」
  ゴールドムンドのアポローグを初めて聴いて感動した時の印象と、販売する事を第一 義に する事なく、巨大で高価なこのスピーカーを私のフロアーでご紹介するきっかけとな ったものです。

緑色のボタン  第3話     「正論へのこだわり」
  高級オーディオ専門の販売を行う立場から、あるべき姿を私自身の見方で問いかけた ものです。

緑色のボタン  第2話     「新世代スピーカーの定義を考える」
  アブソリュートサウンド編集長のハリーピアソン氏の評論文を引用した近代スピーカ ーの世代観です。

緑色のボタン  第1話     「音の畑」
  皆様の音の畑に何を植えてどう耕すか。効用あらたかな米国製QRDシステムのお話 です。


担当川又 TEL:03−3253−5555 (FAX:03-3253-5556)
E−mail:kawamata@dynamicaudio.co.jp

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