第十四話 「オーディオに必要なビタミンCDとは」




		    ここで紹介しているディスクは既に廃盤となっています
 オーディオ・チェック・CDと題されたソフトは、これまでにも色々と製作され販売 されてきた。興味半分で購入したは良いが、ホコリをかぶってしまっているものが皆様 の部屋にも何枚かあるのではないだろうか。大体がピーとかシャーという発振音やガラ スの破砕音や蒸気機関車の通過音などの効果音、特殊な細工を施した録音の音楽が数曲 入っているものが多かった。最初はフムフム・・・なるほどなどと思いながら一回は聴 いてみるが、繰り返しこれらを聴いて楽しめるかというと大変難しい話である。デジタ ルの分野ではソフト、ハードともに権威のあるデンオン(日本コロムビア)が91年に 発売したチェックCDがたまたま手元にあるが、内容としては正に前述の通りである。 11ページの説明書が付属しているが、専門知識を有する技術者が必要とした場合に役 に立つトラックを使えばよろしいということで、なじむほどの魅力ある内容とはいえな い。概要としては測定機を使ってどういう結果になるのか、つまり特定の電気信号を音 源として入力して電気信号の出力の出方によって機器の内容をチェックしましょう、と いうどちらかといえばハードウェアのチェック用としての目的がうかがえる。  さて、ここで私が皆様に是非とも推奨したいテストCDが発売された。製作したの、 アメリカのXLOエレクトリック社と、あのシェフィールド社である。タイトルは「T he Sheffiel/XLO Test&Burn−in CD」(10041− 2−T¥5,500)20ページに渡る詳細な日本語の解説書が付属している。文章量 は前述のデンオンのものより四倍はある。なぜ私がここで、たかが一枚のCDソフトを 紹介するのかというと、これまで『音の細道』の第一話と第六から八話でお話してきた 音響工学の基礎と、リスニングルームの関係を解明するのに最適な内容だからだ。つま り、このテストCDは「電気信号をステレオ装置に入出力すると電気的にはこうですよ 」という発想ではない。確かにCDですから信号は光から電気へ変換されて入力される のだが、大切なのはスピーカーから再生される音が皆様の部屋で、どの様に空間に広が り消えていくかというルームアコースティックの調整こそ家庭におけるハイファイ再生 の基本だということである。さて、XLOエレクトリック社とはどんな会社なのか。私 が最初に手にした同社の製品は高級オーディオ・ケーブルであった。外観的な第一印象 は色使いが新鮮で美しい、そしてインターコネクトとデジタルケーブルを手に取った印 象は細くて軟らかく、束ねたものから一本を引き出すとスルリと容易に引き出せる滑り 易さがあり大変作業性に優れている。これまでに出会った、MTI、Audio Qu est、Transparent、CARDAS、などのハイエンドケーブルといわれ る類とは極めて異なる印象なのだ。いかんせん数十万円もする価格だけに太く、重たく 、硬く、が価格の裏付けで当然のように思われており、一回束ねてしまうとその中の一 本を引き出すことなど不可能に近い表面仕上げの物が多かった。従って「あぁッ!この ケーブルは楽だ」というのが、仕事ゆえに色々なケースでセッティングに苦労をしてき た私の正直なところの感想である。なにせバランスケーブルで太さは1cm以上もあろ うかという某高級ケーブルと取り組んできた後に、XLOのバランス・ケーブルである タイプ2・1ときたら太さは5mm程度で、キャノン・プラグから5cm位の所を持っ てもプラグが下を向いてしまうほど軟らかいのである。  皆様のラックの後がどれ程スッキリするか想像して頂きたい。思えば日本におけるオ ーディオケーブルの遍歴は一昔前はモガミから始まり、LC・OFC、PCOCC、ス トレスフリーカッパー、シルバーリッツ、6N、7N、8N・・・、と素材による特徴 付けが話題の中心であったが、海外ではケーブル内部の構造による理論と音質決定が重 要視されているようである。XLOは、全体的に6Nラボラトリーグレードの銅を素材 とするリッツ構造の編み線とデュポン社のテフロンシースを中心構造としており、RC Aコネクターはテルル銅(非金属元素)から削りだし、XLR(キャノン)プラグコネ クターは合金174ベリリウム銅(金属元素)で成形している。これらの各接点は酸化 を招くニッケル層を含まず、直接の金メッキ仕上げとなっている。このバランスケーブ ルを例にあげても、他社とまったく正反対の考え方をしている。表面をみると細い紫が 5本と白が一本の組合せ、同じく灰白色が5本と黒が1本の組合せの各々単線に見える リッツ線がケーブル自体を巻き込むように互いに相対する角度で斜めに巻かれている。 外観上の推測では一般論としてバランスケーブルは二芯シールド線を使うので、ケーブ ル内部にホットとコールドの信号ラインがあり、それを包み込む形でアースラインが巻 かれていることが多い。キャノンプラグに対しては、このホットとコールドが2・3番 ピンのいずれかに接続され、アースが1番ピンに接続されるのが常識であった。つまり 、アースが信号ラインを包み込み外来ノイズから保護することがバランス伝送の目的の 一つであるわけだ。だから、表面に見える紫、白、灰白色、黒の4色のラインがシール ド側だと思っていたらXLOは全くこの逆なのである。わずか五mm径のケーブルの内 部には1本の芯線しかなく、これがアースで1番ピンに接続されている。外側に巻きつ けられた紫と白は3番ピン、同じく灰白色と黒は2番ピン(2番ホット標準仕様)に接 続されているのである。何と、信号ラインが外側に露出している構造なのだ。これは、 スピーカーケーブルを除く同社のアンバランスケーブル、デジタルケーブル、ビジュア ルケーブルと、すべてのケーブルに共通の構造となっている。内部構造を明かさずにア メリカのハイエンドオーディオファイルの間で「謎のケーブル、伝説のケーブル」とし て噂が広がっていった魅力の一端が、この独自性からもうかがいしれる。  ここで肝心なポイントとしてロジャー・スコッフ氏の当時の立場がオーディオ評論家 であったということで、自分の判断基準のためのリファレンスであり、ビジネスのため の商品として開発されたのではなかったという背景を重要視する必要がある。ちなみに ロジャー・スコッフ氏はXLO社の正規輸入商社となった株式会社ノアに対しては、結 果としてコモンモードノイズやEMI、RFIなどに対して素晴らしい効果を持ってい るが「我社のケーブルは、この素材と構造と理論だから良いのだ」ということをメッセ ージしていない。興味を持った私が調べて初めてわかったことなのである。これは他社 のケーブル・エンジニアにも共通する要素かもしれないが「素材と構造がこうだから、 音はこうなって自分の作ったものがベストなんだ。」と、三段論法的な理論のぶつかり 合いで、ユーザーの満足感を一本化出来ないところにケーブル・ビジネスの魅力と難し さがある。それをロジャー・スコッフ氏は自身の過去の職業から大変良くわきまえてお られるようだ。これで音がフニャフニャでどうしようもなかったら、そもそもこの随筆 には登場してこないのでどうぞご安心頂きたい。アメリカのハイエンド・マーケットで 評価されている製品に対して、大変好ましいコントロール能力をXLO社のケーブルが 有していることは私のフロアーで確認している。そして、一口でケーブルの音を語り、 文章による言葉で表現するというのは難しくも危険なことであるが、敢えて一言申し上 げる。今まで、オーディオケーブルの善し悪しを決定するのに用いられた視点として次 のような例えを考えてみたのだ。「いかにして鉛筆の芯を、細く鋭く削ることが出来る か。」つまり、極論をいえば分解能の追究といえなくもない。確かに鉛筆の芯が鋭くな れば文字にしてもデッサンにしても細く繊細な描写が出来る。しかし、それを握る人の 心境を考えると芯を折りはしないかと神経を使い、それに気を取られてしまい自分の筆 跡も個性がなくなり、画用紙に何を描こうとしたのかを忘れてしまう。簡単に言えば、 楽しみたいはずがそうはさせてくれない一面が表れてしまう。これまで耳にしたケーブ ルのいくつかは電気鉛筆削りで肌に刺さるほど鋭く削られた鉛筆だとすると、XLOの ケーブルは昔の小刀でザックリと削った鉛筆の面持ちがある。芯が角ばって見えるが、 少し書き進めば(これがバーン・インの意味かもしれない)角が取れて程よい丸みを帯 び、力も入れば線の太さの強弱も表現出来るようになる。何よりも精神的に安心して書 く(聴く)ことが出来る。  さて、話をもとに戻すとXLOエレクトリック社の設立は1991年と大変に若い。 技術的優秀さからデュポン社より「ブランケット賞」を、そしてハイエンド・オーディ オの進歩に貢献したとしてアカデミーの「ゴールデン・ノート賞」も受賞している。X LO社の創始者はロジャー・スコッフ氏であり、彼はUCLA卒業後「インターナショ ナル・インダストリアーズ」の四部門に渡るビジネス・アナリストを務めるなど数々の 大企業の顧問を務める経済の専門家でもある。本業のかたわらレコーディング・エンジ ニア、ラジオ・アナウンサー、オーディオ評論家としても活躍していた。オーディオ・ ケーブルの開発に取り組むようになったのは1986年、たまたま頭の体操としてやっ ていた計算がきっかけであった。この純粋な数学的理論は直ぐに実験に移され、198 8年に最初のケーブルが完成した。オーディオ機器の性能評価をする際に、自身のリフ ァレンスとして製作されたケーブルを製品化する意図はなかった。スコッフ氏のごく親 しい友人と一部の評論家たちの強い後押しから、遂に1990年11月にニューヨーク 州ウェストチェスター郡で開催されたオーディオファイル・ソサエティーで公開され、 伝説のケーブルを手に入れたいという熱心なオーディオファイルから多くの電話がかか ってくるようになったのである。翌12月には、オーディオ評論の仕事を休業し、19 91年1月のウィンターCESに参考出品されるやいなや大変な反響を呼び、91年3 月には評論活動からリタイアして本格的な生産活動に着手しXLO社を創立した。そし て、お互いにお互いの技術力と感性を信頼しあい求めあうパートナーとして、このテス トCDの企画制作を行ったのがダグラス・サックス氏である。同氏はシェフィールド・ ラボの創始者の一人に名を連ねる高名なマスタリング・エンジニアで、現在でも多くの メジャーアーティストの録音を手がけている。1986年にダイレクト・レコーディン グを創始して、ダイナミックレンジ、周波数特性、音の透明感は画期的な進歩を遂げた 。また、録音機材にしてもスティーブ・ヘイゼルトン指揮のもと、全てを自社内で設計 製作するという厳重な管理体制がある。この二人の親交から企画が持ち上がり、大変楽 しめて勉強になるテストCDが製作されたのである。ごく簡単に各トラックの内容に触 れてみると次のようになる。  TRACK1・「チャンルの確認とバランス」ロジャー・スコッフ氏の渋いバリトン の英語によるナレーションが左右各チャンネルと中央から流れてくる。ハイエンド・メ ーカーのコントロールアンプでは、トーンコントロールは当の昔に排除されているのに 、なぜバランス・コントロールだけは残されているのか。このトラックが答えを教えて くれる。電気的に左右のレベルを等しくするのは常識、だからバランス・コントロール のツマミもセンターの位置にしておけばそれで良い、と思っている方がいたら要チェッ クである。  TRACK2・「相対位相テスト」同じくロジャー・スコッフ氏のナレーションが正 相と逆相で再生されている。なんだ、そんなこと聴けばわかる、と簡単にかたずけてし まわずに解説書を読みながら聞き直して頂きたい。正確に接続されているか、スピーカ ーは正しく設置されているか、リスニングルームの音響特性は適切かどうか、など基本 的な見直しが押しすすめられるはずである。(合わせて、『音の細道』のバックナンバ ーも読み返してみると理解しやすいはずである。)  TRACK3・「クラベスと会話による音像定位、音場、分解能のチェック」このト ラックは面白い。今度はダグラス・サックス氏が奥行き約9m、幅約5m、天井高約4 mのライブな部屋をナレーションしながら歩きまわり所々でクラベス(小さな拍子木を 思わせる打楽器)を叩くのである。それをAKGの真空管ステレオマイクC24のマト リックス・アレー構成で収録したものだ。特に四mの天井の高さをイメージさせる空間 情報 は近代の録音では欠かせない要素である。このトラックだけは、私の フロアーで 聴いてから皆さんの自室と比較して頂きたいところである。  TRACK4・「Hand Clapによるルームアコースティックとスピーカーの チェック」ハンドクラップというのは断続的な拍手の事。よく物知り顔のマニアが部屋 に入ってくると手を叩いて歩きまわり、こうのたまうことがある。「ウ〜ン、この部屋 はとてもライブだね」すべてが過ちとはいわないがリスニングポジションに座って、ス ピーカーを置くべき位置で誰かに手を叩いてもらってから発言してもらいたいものだ。 テスト信号のHand Clapをするべき自分の手と、テストしたい場所にあって欲 しい耳が一緒に動いてしまうのはおかしくないだろうか。それと、このHand Cl apの音がにじんだり山彦のように聞こえたら定在波や一次反射音が発生している証拠 でもあり、スピーカーの正面と斜めとで違う音色に聞こえたらスピーカーの放射パター ンが周波数によって違うという証拠にもなる。この辺も『音の細道』の第八話に関係す る現象なのである。  TRACK5・「315Hzのシステム・セットアップ/バランストーン」これはT RACK2・の補足的な内容だ。再生音量によってチャンネル・バランスの感触も変わ ってくるので、テスターを用意して電気的にバランスを取るときに大変役に立つトラッ クである。  TRACK6・「ディマグネタイジング・スイープ」考えてみればオーディオコンポ ーネントの中身は銅を中心素材とするプリント基板上の回路、リード線、コネクター、 コイル、などの導電性部品の集合体であり随所で帯磁する可能性があるわけだ。この帯 磁の悪影響を取り除こうというアクセサリーがある。最近評判のエクソシスト(デンマ ーク グリフォン社定価¥24,800)である。使い方はいたって簡単、エクソシス トの出力ピンケーブルをプリアンプの空いている入力端子に接続して〈ボリュームを適 当な音量にしてから〉スイッチをいれる。ピロピロという音を数十秒聴いてから取り外 すだけである。これで、プリアンプの入力からスピーカーに至るまでの消磁が完了して 再生音の見晴らしがよくなる。それでは、このTRACK6・はどう使用するかという と、普通のCDソフトと同じようにプレーヤーに入れてスタート・スイッチを押すだけ なのだ。疑い深い人は2〜3回このトラックだけをリピートしても良いと思われる。こ れでCDプレーヤーのピックアップという本来の信号の入り口からD/Aコンバーター も含め、エクソシストと同様にスピーカーまで消磁してくれる。そして、このCDソフ トは¥5,500である。ついでに熱意のある方は簡単なケーブルを自作(解説書に製 作方法の記述があり)すると、何とMM・MCカートリッジの消磁も出来てしまう。ア ナログ・ファンに最適な?CDとはきっとこれのことであろう。  TRACK7・「低域周波数のディマグネタイジング・フェード」スピーカーのネッ トワークによって高域がブロックアウトされてしまうウーファーに対して、低域専用の 消磁効果を発揮するトラックである。  TRACK8・「バーンイン・トーン」(トラックタイムは12分)簡単に言うとエ ージング用の信号を記録したトラックである。スピーカーのドライバーのように機械的 なエージングを必要とするもの、カルダスのケーブルのように最低でも2時間以上の通 電によるエージングを要求するものなどに、このトラックをリピートしてお使い頂きた い。インターコネクトのケーブルであればパワーアンプを切って音を出さなくとも良い 。プリアンプのバーン・インは各入力全てに対して行うと最大の効果が得られる。そし て、埃をかぶりながら芳醇な薫りを放つ瞬間を待ちわびるワイン、表面に発生したカビ がまろやかな味わいを醸し出す欧州のチーズ、発酵状態の寸前まで寝かせた方が良いと される松坂牛の肉、清純な水から吟醸へのこだわりをみせる酒蔵のねむり、これらすべ ては物事のエージング(熟成)なのです。不思議なことに工業製品であるはずのオーデ ィオコンポーネントにも同様なことが言えるのである。皆様も良くご存じの通り、ここ で大切なことは熟成させるための環境である。温度、湿度、光、そして熟成に適切な時 間、様々な条件を職人たちは長年の経験から生まれたテクニックでそれを支えているわ けだ。バーン・イン(火を入れる)は使用を開始するに当たって必要な儀式として捕ら えられるようだが、エージングと同じくどの様な信号でそれを行うか、それにどのくら いの時間を要するかが問題となる。昔は「クラシックが好きな人はクラシックを、ジャ ズを好きな人はジャズを、とにかく時間をかけて聴いていれば良くなる」と、まことし やかに言われたものだが、果たして科学的な根拠はあっただろうか。これからは適度な ダイナミックレンジをもつ全周波数帯域信号による、電気的にもオーディオ的にも納得 出来る理論的な熟成環境を皆様の愛用システムに提供出来るものと思う。  TRACK9・以降はダグラス・サックス氏の監修によるシェフィールド・ラボの音 楽トラックが六トラック収録されている。この音楽トラックもシェフィールド独自の2 0ビット+→16ビット(ウルトラ・マトリックス・プロセッシング)という新しいマ スタリング技術で収録されている高音質録音だ。  この様に実践的で有意義な内容を持っているので、皆様のシステムにケーブル一本、 スピーカーの置き台等々、わずかな変化を与えた時の使用前使用後の比較対象用として 、またバーン・インの馴らし運転用としてご活用頂きたい。そして、何よりもうれしい のは私の手元にも一枚ありますので、皆様にこのディスクを所有して頂くことにより、 このフロアーとの共通音源として比較の対象とすることが出来ることである。「自分の 部屋ではこのトラックはこう聴こえるが、このフロアーでこの製品で聴くとこうなるの か。」という選択基準になると思う。この『音の細道』の中でも音楽を聴くための環境 作りということを、しばしば提言してきた。それでは実際にリスニングルーム(AVシ アタールーム)を作ろうと思ったら、いったいどこに相談をすれば良いのか。提言をし ている私も言葉だけではなく、具体的な音響建築についての良きパートナーが現われま した。名称はA&E(ACOUSTIC&ENVIRONMENT)デザインオフィス と、山本剛史氏のA&Aデサインの2社である。世界的レベルで評価されているレコー ディングスタジオや多方面に渡る音響建築を完成させており、内装デザインから音響設 計まで幅広く手がけている。将来に計画をお持ちの方、あるいはお知り合いの方でそう した計画をお持ちの方があれば是非ご相談ご紹介頂きたい。これで、私も小さいものは CDソフト一枚から、リスニングルームの改築改善、そして新規の設計施工という大き いものまで、総合的に皆様のお役に 立てる体制が出来上がってきたのである。                                     【完】

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