No.0634 2020年11月30日
 新着投稿⇒H.A.L.'s Monitor Report - CHORD Ground ARAY & Power ARAY

埼玉県上尾市 T T 様より

最新の投稿をご紹介します。
https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/fan/hf_hear0723.html
https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/fan/hf_hear0721.html
https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/fan/hf_hear0720.html

音質の判断基準がここまで引き上げられたのか!というH.A.L.の近況報告!
https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/fan/hf_hear0718.html

「HIRO Acoustic MODEL-C8CSを聴かずして低音を語るなかれ!!」
https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/fan/hf_hear0715.html

Vol.3「たった一言! 戦意喪失!」
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0700.html

前回までの投稿をご紹介します。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0695.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0625.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0617.html

下記は「こんな小さな柱(失礼!)が一個一万以上するのかよ!!」の続編です!!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0616.html

この訪問記ではお世話になりました。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_visi0029.html

2017年6月6日 No.0668
前回の投稿 ⇒H.A.L.'s Hearing Report-Sonusfaber/Homage Tradition
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0668.html

No.0607 2016年10月22日 
H.A.L.'s Monitor Report-E.M.G-board+ RELAXA 530の威力を確認!!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0607.html

H.A.L.'s Monitor Report-E.M.G-boardの威力を確認!!
Vol.14「バズーカ砲的破壊力で一気に音質向上を達成するオーディオボードである!!」
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0591.html

「新着投稿⇒H.A.L.'s Hearing Report-HIRO Acoustic Laboratory MODEL-CCS Improved!!」
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0662.html

実に歴史がありますね〜。ありがとうございました。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0571.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0650.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0646.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0645.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0644.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0560.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0619.html

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

Anti radio frequency item CHORD COMPANY Ground ARAY-inspection

・GroundARAY RCA

https://www.andante-largo.com/products/groundaray/
アンダンテラルゴのサイトでは『 グラウンドアレイ(ノイズポンプ)』は、
長さ約90mm、直径約20mmの円筒で重さ約60gのアルミ製のシリンダーケースの内部に、
電気的にパッシブ(受け身)な5つの素子が、グラウンドにのみ作用する(ホット等、
信号ラインには接触しない)形で組み込まれており、各々異なる帯域を受け持って
効率的にノイズを吸収します。そして熱に変換することで発散するというのが基本的な原理です。
との事。

私は年初の川又さんのH.A.L.'s Circle Reviewでの記事をしっかり忘れており、
先日H.A.L.Iを訪問した時にGrandioso C1Xの裏のLRのRCA端子に1個ずつ円柱状の
物が差してあり、「これ何ですか?」と間抜けにも川又さんに尋ねた。

「以前メルマガにも紹介しましたよ。貸し出しもしますのでお申込み下さい」との答えが。
(2020/1/8 -☆-H.A.L.'s Circle Review-☆-No.4396-でも川又さんの
インプレッションがあるのでご参照してください。)

これは自宅でマイ フィールド&マイ システムで試すしかない!(遅いって!)

申し込みからすぐにアンダンテラルゴからコードカンパニー ノイズポンププラグ:
「グランドアレイ」RCA端子 1本が届く(以下「GroundARAY RCA」と表記)。

輸入元であるアンダンテラルゴ曰く、効果が出るのはコンポーネントの空き端子に
挿入してからしばらくしてからとの事。
疑い深い私は「それってコンポが通電であったまったからじゃない?」と
穿った考えをしてしまう。

さらっとネットサーチするとこの「GroundARAY」の評判はすこぶるいい。
オーディオ評論家たちの感想の中には「鳥肌が立った」という言葉が目立つ。

輸入元であるアンダンテラルゴは大々的な広告を打っていないにもかかわらず、
無料デモで貸し出しを試した人がSMSで発信。

口コミでユーザーが広がっているようである。
私は完全に出遅れてしまった。

ここは自分の耳で判断するしかない。

コンポを十分通電した状態でまず「GroundARAY RCA」をCDトランスポートの
エソテリック P-01に挿入。とりあえず音出しすると、
「なんか空間が広くなり、音が明るくなったような…」
まぁ、慣らし運転&小手調べで2枚アルバムを流す。

その間にCDトランスポートとプリアンプのラックスマンC-10に交互に挿して傾向を試す。
エソテリックのD/A D-01は2筐体なので1つじゃ足りない…失敗。

貸し出しを2本にしときゃ良かった。
とにかく音楽信号の上流で試したい。
コードカンパニーも推奨している。

「そろそろ本格的に」といつもの課題曲で腰を据えて試聴開始。
まず、いつものように鬼束ちひろのベストアルバムより「流星群」。

装着当初の音出しした時から感じてはいたが、全体的に音がクリアになっているのは分かる。
けどまだ私の中では「これは!」と思える確かな物が無い。

具体的にココのポイントと指摘できるものが欲しい。
モヤモヤしているうちに2曲目が始まってしまった。

「そうだったのか」

2曲目「声」のピアノの一音一音の間隔が少し間の伸びたイントロで、ポンと膝を打つ。
これは誰にも判断できるポイントである。ピアノの1音(単音)が空中に放たれて、
1〜2秒後にまた次の鍵盤を叩く。

私のシステムではピアノの単音の余韻は、サーっと幕を下ろすように引いていく
途中で次の単音が響く。

「GroundARAY RCA」をCDトランスポートに挿入すると、ピアノの単音が空中に放たれ、
その余韻が減衰する事無く空中を漂っている間に次の単音が響く。この差は大きい。

余韻成分が減衰する時間が延長されてより長くなり、聴感では解き放たれた音の
粒子が地に落ちるそぶりも見せず、ストップモーションのように空間には音の
粒子で満たされ、いつの間にか徐々に消えていく。

製品の良し悪しの判断の一つの指標に余韻の長さと質がある。
その余韻(エコー)が長ければ長いほど音楽信号を減衰させずに伝えたという事実であり、
優秀なコンポまたはケーブルの証でもある。

失礼ながら、先にも申した長さ約90mm、直径約20mmの円筒で重さ約60gのアルミ製の
シリンダーケースが名だたるハイエンドのコンポーネントやケーブルと肩を並べるとは思わなかった。

いや待てよ。
これが本来のマイ・システムの実力(底力とも言う)という事か。

高周波ノイズを取り除くとこんなにもピュアな世界が広がるのか。
今までシステムをスポイルされていた物の一つが高周波ノイズであったとは、
夢にも思わなかった。

「GroundARAY RCA」はそれその物の個体では輝けないが、コンポーネントに接続し
コンポーネントのノイズを吸収する事で、コンポ本来の実力を引き出すという事か。

コストパフォーマンス(C/P)の観点から言えば、定価8.8万(税別)のオーディオ・
アクセサリー(一般の人から見ると非常に高価)が、総額約2千万弱のコンポーネントの
実力を1段も2段も持ち上げてくれる、大変優れたオーディオ・アクセサリー(製品)で
あると言える(あくまで個人の感想です)。

ただメルマガで川又さんがおっしゃっているように、とことんセッティングを追い詰めて
「もうやる事が見つから無い」と言い切れるオーディオファイルの方々に使っていただきたい。

マイ・システムのパフォーマンスをあとひと伸びさせる手助けをする製品である。
その方がはっきりと効果が分かると思う。

いくら実力を持ったコンポーネントを並べても、セッティングを煮詰めなければ宝の持ち腐れ。

例えば(と例えは悪いが)水槽の中を水道水で満たし一滴の黒のインクをたらす、
インクはあっという間に拡散し目視できなくなる。

しかしながら例え水槽の水を半分捨てて、捨てた同量の水で水槽を穴埋めしたとしても、
分子レベルではまだインクの粒子はその水槽に存在する。

一度汚染された物は取り除く事はできない。
そこに「特殊なフィルター」を使って浄化しても漏れはでるものである。

ここで「水槽の水」をコンポーネントで構築されたシステム。
「一滴のインク」はあらゆる不安定要素。

例えばまわりの環境、ラック、インシュレーターからコンポと接続ケーブルの
接触状態まであらゆるもの。

「特殊なフィルター」を「GroundARAY」に置き換えよう。

「水槽の水」は安定しているが、極力「一滴のインク」は少ない方がいいに決まっている。
「特殊フィルター」の負担も少なくなり、取り逃がすインクの粒子も少なくなるというもの。

「一滴のインク」の量をどれだけ少なくできるかというのは、ユーザーの腕に
かかっておりセッティングを煮詰めれば必然的に「一滴のインク」の量は少なくなる。

今あるシステムで最良のコンディションまで煮詰めた音の先を求める時に「GroundARAY」は
最良の選択であり最高のパフォーマンスで答えてくれる。

話はそれるが水と一滴のインクのたとえ話を少し。

前々から言っている何故最上流の音楽信号を守ることが大切なのか?

「一度上流からの流れで途中で汚染された水は元の真水には戻らない」

つまりCDプレーヤー等の音楽信号がCDトランスポート→D/Aコンバーター→
プリアンプ→パワーアンプ→スピーカーと各コンポやケーブルを下流側に流れていくうちに、
何らかの影響で音楽信号を乱す内的・外的要因があったら、最後のスピーカーまで
汚れた信号のままなのである。

そして耳で聴き「いい音」「悪い音」を判断する。
決して途中で元のキレイな元の音楽信号には戻る事は無い。

そういうコンポーネントは存在しないのである。
「GroundARAY」は通称「ノイズポンプ」とも呼ばれている。

高周波のノイズ成分を吸い出す。言いえて妙である。
汚れた音楽信号を元には戻せないが、別のアプローチで機器に蓄積・発生・影響を
受けたノイズを吸収する事により、可聴領域をクリアにする。

一般論だが日本で売られる製品が出す高周波ノイズは海外製品に比べ大きい。
海外に輸出するためには厳しい高周波の放射を一定以下にする試験をクリアせねばならない。
EMCについては下記のHPの冒頭数ページを読んでいただくとして、
https://www.emc-ohtama.jp/emc/doc/emc-introduction.pdf
結論として我々日本人は電波の海にどっぷりと浸かっている状態なのである。

閑話休題

アンダンテラルゴからの貸し出しは一週間と決められているので、課題曲を進める。
水越けいこ アルバム「In My Life」より「In My Life」。

イントロで「ダ・ダ・ダ・ダ・ダン」とかなり低音でパーカッションの連打がある。
低音の質にもうるさい私だが、B&W Signature800でもこんな圧のある低音が出るのかと驚く。

よく高音域の余韻成分を診断するのは容易だが、低音の余韻成分の質感&長さも十分である。
ここで一つの悩ましいジレンマ。

はたしてCDトランスポートとプリアンプどちらに「GroundARAY-RCA」を装着した方が
より効果的か?私の感想としては「どちらも絶大な効果がある」。

ならばD/Aコンバーターではどうか?残念ながらエソテリックD-01は2躯体で一つである。
もう一本「GroundARAY-RCA」をデモとして借りときゃよかった。

ここで一つの物語が…

もう一本「GroundARAY RCA」を借りたいと川又さんにメールしたのが11/21(土)。
川又さんがメルマガにも申していたように一身上の理由で川又さんが出社するか
どうかは分からない。

午後になってもどうも川又さんからのメールの返信がないので、これは今日も
川又さんは不在と判断。

直接輸入元であるアンダンテラルゴに交渉しようと電話する。
土曜日の午前。電話が転送される音がしてからつながった。

私:「もしもし、ダイナミックオーディオ5555店の川又店長にお世話になって
いる○○と言います。先日御社の「GroundARAY RCA」をお借りしたのですが…(略)
・・・メールでは御社の鈴木様にお願いしております。
そこで鈴木様にご伝言願えないでしょうか?」

先方:「私がその鈴木です」

となんと休日でお休み中の鈴木良社長に電話は転送され、つながったのである。
そこで恐縮しつつも、思い切って現在お借りしている「GroundARAY RCA」の貸し出し
延長と「PowerARAY」の追加貸し出しという私のわがままなお願いをお話しすると、
すぐに快諾していただいた。

器の大きい方である。
それだけでも恐縮なのに、なんと鈴木社長自ら「PowerARAY」の詳細な説明をいただいた。

「少しお時間いいですか」と前置きし、コードカンパニーの考えとしては一番パワーの
持つものは水力または火力などで発電された「生な電気」である。

電源のサイン波形の乱れ(ノイズ)に敏感な一部のユーザーはクリーン電源という
コンポーネントを使用するという選択をしている。

しかしながらクリーン電源は問題解決と考えていないコードカンパニーは本来の
発電された電気を一番にと考えているとの事。

しかし、発電所で作られた電気は長い道のりを経て、どうしても家庭に入って
くるまでに高周波に汚染されてしまう。

そして現在の住宅事情(特に集合住宅)ではエアコンのインバーター等で電気は汚されてしまう。
省エネの名の下に使われるインバーターやLED電球は、ピュアな電気を必要とする
オーディオの敵である。

そこでどうすればいいかと30年研究を続けたどり着いたのが、そのノイズ成分を
できるだけ取り除き熱に変換する素子を端子に組み込んだ製品である、今回の
家庭用コンセントに挿して電源そのもののノイズを吸収する新製品「PowerARAY」と、
従来からあるコンポーネントの内部のノイズを吸収する「GroundARAY」である。

今回の新製品「PowerARAY」はホット、コールド、アースにおのおのパッシブな
ノイズ吸収素子を接続しより効果を高めている。

「PowerARAY」の使用上の注意として、余計な電源関係のオーディオ・アクセサリーを
取り外して試聴して下さいとの事。その方が効果を分かりやすく感じると。
もう感謝・感謝である。

これも私個人の感想だが、世のクリーン電源と言われる千差万別の物の中には、
私の守備範囲であるJ-POPやROCKとの相性が良くないものがある。

突発的に発する「ドカン」という例えば重低音の再生音に重みが無い・薄いと感じてしまう。
誤解を恐れずに言ってしまうと、突発的大電流に対してレスポンスのパフォーマンスが非常に悪い。

その点家庭用電源にそのままコンポーネントをつなげていれば、供給する電気は
無尽蔵と言っていい。

前記のような突破圧的大電流が必要になっても供給する電気は無尽蔵。
瞬時に対応する。だから私はクリーン電源を使用していない。

もう私は鈴木社長の説明に、舞い上がってしまい(偉い人にめっぽう弱い私)詳細は
間違っているかもしれませんが、「PowerARAY」は人気が高いためか、希望輸入数の
半分しか入荷せず、「PowerARAY」のデモ品も順番待ちであり来週後半以降であれば
貸し出せるが詳細は会社に戻ってからとの事。

ダイナミックオーディオ5555店の川又さんにも「PowerARAY」を貸し出していますが、
お忙しい方なので、まだ試聴していないようですとの事。確かに。

「PowerARAY」について説明させて下さい」と前置きして始まった鈴木社長との
通話は15分以上に及んだ。

しがない一(いち)ユーザーである私にも熱心に説明して下さる。
きっと鈴木氏は誰に対しても同じ姿勢なのであろう。
お人柄が分かるような気がした。

以前川又さんに「営業マンは開発者と同等の情熱と知識を持って売り込みしなけ
ればならない」と聞いた事がある。

まさにアンダンテラルゴの社長である鈴木氏は社のトップとして情熱を持って
製品の説明をされていた。

バブルのはるか前、今から約40年前にオーディオ・ブームがあった。
私がちょうど高校生の時である。

スピーカー一つにしても元気のあった当時の電機メーカーは競って新素材を
惜しげもなくつぎ込み「ゴキュッパ戦争」といわれた¥59800の価格帯の
スピーカーに採算度外視のコストをつぎこんだ。そして現在である。

おりからのオーディオ不況。CDは廃れ、ポータブルオーディオはサブスクリプションの
音楽配信の隆盛と共にワイヤレスイヤフォンは絶好調。

現在のライフスタイルでは、普段はスマートフォンとワイヤレスイヤフォンを
使い耳で音楽を感じ、ライブでは体で音の洪水を浴びる。

そこに今回のコロナ禍である。

3密が避けられないライブハウスでの演奏は無くなり、ライブハウスは次々とたたまれている。
あのいち貸レコード店からのしあがったavexのグループ音楽事業の一部と間接部門に在籍する
40歳以上の正社員443人を対象に、希望退職者100人を募っている。

働き盛りであり今のavexをつくった立役者であり貢献した中高年の4人に1人が退職を迫られる。
そして南青山本社ビル売却の話も進んでいるという時代である。

そんな中で取り扱っている製品の一部を、デモ品として一週間無料で貸し出すという
アンダンテラルゴ。

よほど自信がなければそうそうできることではない。
しかし鈴木社長のお話を直接伺って、私の心配は杞憂であったと感じた。
氏の言葉には一点の曇りが無く自信に満ちていた。

とここまでが第1部です。

もし「PowerARAY」に感動しましたら追加で第2部の感想を書き込みます。
とここで川又さんに途中経過を送信。
それにしても感動に比例して文章は長くなる。

・PowerARAY

一週間待ちまして追加で「GroundARAY-RCA」と「PowerARAY」が各1個届く。
まずは一つ一つ試す。

最初に2本目の「GroundARAY RCA」の使いどころを探る。
新しいデモ機を待っている間にも1本の「GroundARAY RCA」で色々試している。

曲はできるだけシンプルな方が判断しやすい。
「GroundARAY RCA」を挿しているコンポーネントにより傾向がつかめてきた。

一番驚いたのがマスタークロックジェネレーター エソテリック G-0sの
BNC出力端子に挿した時の事(BNCオス-RCAメス変換アダプター使用)。

CDトランスポート P-01やプリアンプC-10とは全然ベクトルが違う方向に
向かった(効果が表れた)。

これまでも粒立ちの良い音を追求してきたつもりだが、さらにというか期待を
はるかに凌駕する再生音をマイ・システムで叩き出した。

そうまさに叩き出すという言葉が過激であり適当である。
粒立ちの良いとかベールをはぎ取ったという表現以上なのである。

一音一音が豪速球で向かってくる感じ。全体の聴感上の音圧が上がるので、
1クリックボリュームを落とす。
これで「GroundARAY RCA」の1本はG-0sで確定である。

手持ちの「GroundARAY RCA」が2本になったので試しにD/Aである2台のエソテリック
 D-01に挿入してみる。

「困った。これはいいとこ取りの方向のベクトルだ」

そうG-0sとP-01に「GroundARAY RCA」を挿した時に似ている。
特に顕著に表れたのはピアノの鍵盤を叩いた時。

音像の輪郭がクッキリ・ハッキリして音圧も上がるのである。
それにより聴感上の音の立ち上がりが早い。また低音も深い。

一番ダメだったのはパワーアンプのB-10に「GroundARAY RCA」を使用した時。
「あれっ?」と言うくらい何の変化も無かった。
やっぱり音楽信号の上流で使用するアイテムである。

1本はG-0sに決定している。もう1本はP-01かC-10に使いたい。
なんせ違うベクトル方向に作用するのである。

しかしながら、D/AのD-01の2筐体に使うのも捨てがたい。
オーディオにおいては妥協したくない。何事もタイミングがある。

手をこまねいてためらっていたら、今頃全コンポーネントにE.M.G-boardの
2段重ねという贅沢な使い方はできなかったであろう。
今は入手したくてもE.M.G-boardは手に入らないのである。

「ちょっとこれは川又さんに相談かな」。

そして今回のメイン・イベントである「PowerARAY」である。
その前に私のオーディオルームの電源事情を少し。

ピュアオーディオ用として配電盤にはダイナミックオーディオ5555店諸石さんから
購入したCROSS POINTのブレーカーXP-BR Flareを使用。

屋内配線にはダイナミックオーディオ5555店清水さんから購入したサエクの
極太電源ケーブルAC-7000を15m引き回して専用オーディオタップをつないでいる
(高2の時に取得した電気工事士が役立つ。もちろんとうの昔に電験3種、
エネルギー管理士も取得済み)。

すると「PowerARAY」を挿す選択肢はオーディオタップの一点のみである。
それも上流である。

H.A.L.'s Monitor Report-E.M.G-board+ RELAXA 530の威力を確認!!
埼玉県上尾市 T T様より (dynamicaudio.jp)より転記。

◆埼玉県上尾市 T T 様システム構成 ◆

今までは普通に壁コンセント(PAD製CRYO-L2と交換済)から電源をとっていたが、
ブレーカーから専用電線を引っ張り専用タップに接続し、オーディオ専用屋内配線とし
子ブレーカーより家庭用屋内配線とは独立させた。

ブレーカー
・CROSS POINT XP-BR Flare (税別¥190,000.)
http://crosspoint-design.jp/products/power_supply.html
    ↓
屋内オーディオ専用配線
・電源ケーブルはサエクのAC-7000(税別¥11,000./m)
http://www.saec-com.co.jp/product/power/ac7000.html
    ↓
オリジナルオーディオ用専用電源タップ:(W)255x(H)90x(D)X120mm
電源BOXは12.5mm厚のアルミ合金製アルマイト仕上げ、組み立てネジは非磁性体の
ステンレス、6個口のコンセントはJODELICA、内部配線はサエクAC-7000(税別¥11,000/m)としている。
他にも音が良くなる仕掛けはしてあるが、一般にはお薦めできないので伏せておきます。
http://www.cs-field.co.jp/brand/jodelica/products/tss.html
この電源タップにはAitecのΛ5.35を2台挿し込んでいる。
http://www.aitec-ltd.co.jp/535.html
    ↓
TRANSPARENT PLMM+PI8 × 2台

電源をアナログ系とデジタル系に分けるためTRANSPARENT PI8は2台導入している。
経験上アナログ系とデジタル系の機器を1つの電源タップからとるとどうしても
デジタルの影響でアナログ系の音が濁る。

なのでP-01&G-0sはデジタル系、C-10&B-10&D-01× 2台はアナログ系と振り分けている。
D-01の内部はD/Aなのでデジタルとアナログ混在しているが、実際の聴感上でアナログ系の
PI8から取った方がよかった。PI8の電源ケーブルはPLMMに変更している。

TRANSPARENT PLMM (PowerLink MM)   税込み定価¥226,800.→税込み¥170,000.
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/transparent-2/
         +
TRANSPARENT PI8   (PowerIsorator 8)    税別定価¥490,000.
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-conditioner/power-conditioner/

………………………………………………………………………………
ESOTERIC G-0s(税別¥1,200,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/g0_g0s/index.html
        and
Acoustic Revive グラウンディング・コンディショナー RGC-24(税別48,000.)
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/31I6ZTeqTnL.jpg
        and
E.M.G-board × 2 (税別¥160,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/5555/7/emg/
        and
ESOTERIC 7N-DA6100 BNC(Wordsync用) (税別¥240,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/mexcel/index.html

        □Power equipments□

電源ケーブルは自作ケーブル
これは実際試聴して市販ケーブルにも勝るとも劣らないものです。

電源のノイズは大部分をTRANSPARENT PLMM+PI8に任せ、空中から飛び込む電磁波は
導電性のカーボンチューブで軽減させている。そしてとっておきはファインメットコア。

・プラグはFURUTECH FI-50M(R)(税別¥27,000.)とFI-50(R)(税別¥27,000.)
http://www.furutech.com/ja/2013/01/26/912/
http://www.furutech.com/ja/2013/01/26/928/

・電源ケーブルはサエクのAC-7000(税別¥11,000./m)
http://www.saec-com.co.jp/product/power/ac7000.html

・被覆(外装用スリーブ)には電磁波対策としてカーボンチューブ
http://oyaide.com/catalog/products/p-3667.html

・各心線はファインメットコアに通している
http://www.hitachi-metals.co.jp/product/finemet/index.htm

このファインメットコアは一部自作オーディオマニアでは有名で、最近では
アコースティック・リバイヴのケーブルにほとんど採用されているほどである。
ファインメットコアは経験上電源関係にはいいが、シグナル関係は使いすぎると
中高音域にクセが出てしまう事に注意したい。
    ↓
TRANSPARENT  PLMM+PI8:デジタル関連用
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/transparent-2/

………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

ESOTERIC 7N-DA6100 BNC(Wordsync用)×3 (税別¥720,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/mexcel/index.html

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
ESOTERIC P-01+VUK-P01(税別¥2,500,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/p01/
        and
Acoustic Revive グラウンディング・コンディショナー RGC-24(税別48,000.)
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/31I6ZTeqTnL.jpg
        and
E.M.G-board × 2 (税別¥160,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/5555/7/emg/
        and
SAP RELAXA 530(税別¥98,000.) 
http://www.yukimu.com/product/sap/board/relaxa530/relaxa530.html

        □Power equipment’s□
電源ケーブルは自作ケーブル→上記解説参照
        and
TRANSPARENT  PLMM+PI8:デジタル関連用
http://www.axiss.co.jp/ftran.html
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

ESOTERIC 7N-DA6300 XLR 1.0m×2 (税別¥560,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/mexcel/index.html

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
ESOTERIC D-01+VUK-D01(税別¥2,500,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/d01/
        and
Acoustic Revive グラウンディング・コンディショナー RGC-24(税別48,000.)
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/31I6ZTeqTnL.jpg
        and
E.M.G-board × 2 (税別¥160,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/5555/7/emg/
        □Power equipment’s□
自作電源ケーブル→上記解説参照
        and
TRANSPARENT  PLMM+PI8:アナログ関連用
http://www.axiss.co.jp/ftran.html
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

PAD TANTUS XLR 1.5m×2

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
LUXMAN C-10(税別¥1,300,000.)
http://www.luxman.co.jp/cgi-bin/production/db.cgi?mode=view&no=332
        and
Acoustic Revive グラウンディング・コンディショナー RGC-24(税別48,000.)
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/31I6ZTeqTnL.jpg
        and
E.M.G-board × 2 (税別¥160,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/5555/7/emg/
        □Power equipment’s□

自作電源ケーブル→上記解説参照
        and
TRANSPARENT  PLMM+PI8:アナログ関連用 
http://www.axiss.co.jp/ftran.html
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

PAD YEMANJA XLR 7.0m×2

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
LUXMAN B-10(税別¥1,300,000.)
http://www.luxman.co.jp/cgi-bin/production/db.cgi?mode=view&no=324
        and
Acoustic Revive グラウンディング・コンディショナー RGC-24(税別¥48,000.)
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/31I6ZTeqTnL.jpg
        and
E.M.G-board × 2 (税別¥160,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/5555/7/emg/
        and
H.A.L.'s original"Z-board"×2(税込み¥120,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/BZ-bord.html

        □Power equipment’s□
自作電源ケーブル→上記解説参照
    ↓
TRANSPARENT  PLMM+PI8:アナログ関連用
http://www.axiss.co.jp/ftran.html
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

PAD SHANGO Bi-Wi

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
B&W  Signature800(税別¥3,600,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/oto/oto49-01.html
                 and
H.A.L.'s original“B-board”×2 (税込み¥256,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/B-bord.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/521.html
………………………………………………………………………………

以上。

「そうきましたか!」

「PowerARAY」の傾向は「GroundARAY RCA」をCDトランスポーターやプリアンプに
挿した時と同じである。

余韻成分がたっぷり。ただプラスアルファでシルキーさが加わる。
全体的にマイルドになる傾向ではない、音の粒子が細かくなる。

音の解像度が上がると言ってもいい。それでいて音圧はそのままなのである。
この状態で「GroundARAY RCA」をCDトランスポーターとプリアンプに挿す。

もうね、言う事無いですよ。
自分のシステムでここまで「すんごい音」が出ちゃうのだから。

私の電源では上記のようにTRANSPARENT PLMM+PI8×2台を使用している。
「PowerARAY」は1個だがTRANSPARENT PLMM+PI8の空きコンセント、それも
上流と思われる箇所挿入してみた。

「う〜ん、電源タップの時と遜色ないかな」

残念ながら違いは分からなかった。

「無敵でしょう!」

今から20年以上前のフラッグシップを集めたコンポーネントとインシュレーター
(H.A.L.'s E.S.Insulator)やオーディオボード(E.M.G-boardの2段重ね)の
オーディオ・アクセサリーは最新。そこに今回のとどめは「GroundARAY RCA」
&「PowerARAY」である。そして煮詰めたセッティング。

いかに一般家庭の電源の波形が高周波で汚れているかという事である。
夏でも冬でもエアコンはフル稼働である。

私のようなマンションでは省エネの名のもとに組み込まれたインバーターが
原因で電源に高調波(歪み波形)がのってしまう。

正直言うと今の自宅システムで半ば諦めていた部分があった。

1つはHi-End Audio Laboratory HIRO Acoustic Laboratory MODEL-CCSが登場した時。
もう一つがGrandiosoのXシリーズへの進化である。

近年H.A.L.Iでその音を聴く度に「これは到底かなわない」と頭の片隅で
思いながら試聴していた。そう過去形である。

「やはりハイエンドコンポーネントの入れ替えは必須か?」と思っていたところであった。
そこに「GroundARAY」「PowerARAY」が現れた。

恐れながら&誤解を恐れずに言うと現在B&W Signature800から出ている音質は
H.A.L.Iと比べても遜色ないと自負できる!
(川又さん生意気言ってすいません。単なる自己満足です。)。

その昔、出ちゃう(ハマれば飛び抜けていい音が出る)スピーカーの代表格はJBLだった。
私がB&W Signature800にたどり着いたのは偶然の産物であった。

パワーアンプをラックスマン M-7×2台(バイアンプ)からアップグレードしてB-10に替えた。
当時使用していたB&W MATRIX801series3の中高音と低音のバランスが崩れ悲惨な音になり、
強力なB-10に耐えるスピーカーが必要になった。

当時のフラッグシップモデルB&W Signature800がベストの選択であった。
出てくる音はニュートラル、強力な駆動力のB-10にも負けない。

味付けは何とでもできると考えた。
ただB&W Signature800はヤワなパワーアンプではその実力を発揮できない。
歴代のB&Wの中でも珍しい存在である。

鳴らしにくいスピーカーである。
今では「JBL?」と思うくらい軽々と重低音がバンバン出て音圧で殴られている感じである。

今回の音質向上。これに一番貢献したのはマスタークロックジェネレーター 
エソテリック G-0sのBNC出力端子に「GroundARAY RCA」を挿入したのが40%。
エソテリック P-01に挿した「GroundARAY RCA」が30%。
電源タップに挿した「PowerARAY」が30%である。

ではこの3点でどれくらい音質が向上したかと言うと、前述したH.A.L.Iの
コンポーネントを持って来るしかない。

かつて東京方面の勤務時は一週間で多い時は2〜3回、会社の帰りがけに秋葉原で
途中下車しH.A.L.Iレベルで鍛えられた耳で判断した結果である。

この2週間自宅システムの音の進化は激しく、音の記憶を塗り替えるのに嬉しい
悲鳴をあげていた。

実に楽しい2週間であった。
重いコンポーネントを入れ替えるような重労働無しに、たった60gほどのアルミの
円筒をコンポに差し替えていくだけなので、お手軽であり何度でもトライして
「ここだ!」という場所を見つければいい。

最後にアンダンテラルゴ社の鈴木氏にお礼を申し上げる。
偶然にも直接電話でお話しできて光栄であった。

こんなコロナ禍の世でなければ、また以前のようにH.A.L.Iでセミナー形式にて
御社の輸入製品のご説明頂きたい。

川又さん、お見積りよろしくお願いいたします。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

川又より

T T 様ありがとうございました。当初よりも本数が増えてしまいましたが、
見積もりを差し上げて即決のご注文を頂き本当にありがとうございました。

そして何よりもハルズモニターを楽しんで頂けたという事を大変嬉しく思います。
好奇心から思わぬ発見と音質向上が実現できたという事は本企画の結果として
最も素晴らしい事であり、長年のハルズサークル運営の経験から全国の皆様に
とって少なからずお役に立てたという事を私は大変ありがたく嬉しく思っています。

今後ともハルズモニターを通じて皆様の音質に貢献できるように頑張っていきたい
と願っておりますので、対象商品にこだわらず本企画を活用して頂ければと思います!
どうぞ何なりとご相談下さい!

最後に「Anti radio frequency item」とは、私が毎回インプレッション記事にて
表記しているH.A.L.'s Sound Recipe-Inspection systemのシステム構成紹介の
リストにて私が命名したものでした。

そのような細かいところまでフォローして頂きまして重ねてお礼申し上げます。
ありがとうございました。

ハルズモニターは会員限定企画です。この機会に是非ご入会下さい!
https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/circle.html

川又利明
担当:川又利明
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556
kawamata@dynamicaudio.jp

お店の場所はココです。お気軽に遊びに来てください!


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