発行元 株式会社ダイナミックオーディオ
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TEL 03-3253-5555 / FAX 03-3253-5556
H.A.L.担当 川又利明
    
2015年11月14日 No.1264
Transparent OPC(OPUS Power Cord)がもたらす新世界の陶酔とは!!
感動しました!!Transparent OPC(OPUS Power Cord)を国内最速で試聴!!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1242.html

上記の体験から私は【新企画⇒電源環境改善計画“PEIP”2015】としてハルズ
サークル皆様に提案してきましたが、この革命的な電源ケーブルの魅力に抗し
きれず、究極の音を求めて遂に発注してしまいました!!

■最初の1本は何とシリアルナンバー007ならぬTriple O Sevenでした!!
http://www.dynamicaudio.jp/file/20151104-opus_pc.01.jpg

■そして遂に入荷してきたTransparent OPC2をずらっと並べて記念撮影!!
http://www.dynamicaudio.jp/file/20151104-opus_pc.02.jpg

■合計11本で定価合計は何と825万円!!これをH.A.L.に投入したのです!!
http://www.dynamicaudio.jp/file/20151104-opus_pc.03.jpg
http://www.dynamicaudio.jp/file/20151104-opus_pc.04.jpg

こんな途方もない試みをやってしまう私の堪え性のなさに在庫金額が…^^;

全ての電源ケーブルをTransparent OPC2にすると、いったいどんな音がする
のだろうか…、というこだわりと好奇心で私が最初に試してみようと思った
のが一年前にHIRO Acousticと出逢った下記のESOTERICシステムです。

「音楽を裸にするスピーカー登場!!その名はHIRO Acoustic Laboratory MODEL-CCS!!」
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1160.html

◇ H.A.L.'s Sound Recipe / Transparent OPC-inspection system Vol.2 ◇

………………………………………………………………………………
ESOTERIC G-01(税別¥1,350,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/g01/index.html
     and
TRANSPARENT OPC2+PI8 (税別¥1,240,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-code/power-cord-2/#cnt-power-cord
           vs
TRANSPARENT PLMM2X+PI8 (税別¥770,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/transparent-2/
     and
finite element MR02-2+CERABASE 4P (税別¥970,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/finite-elemente/finite-elemente/
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

ESOTERIC 7N-DA6100II BNC(Wordsync用)×3 (税別¥750,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/7nda6300_6100_2/index.html

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
ESOTERIC  Grandioso P1 (税別¥2,500,000.)本体 ★E.M.G-board二枚使用
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/p1d1/index.html
          and
TRANSPARENT OPC2+PI8 (税別¥1,240,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-code/power-cord-2/#cnt-power-cord
           vs
TRANSPARENT PLMM2X+PI8 (税別¥770,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/transparent-2/
     and
finite element MR02-2+CERABASE 4P (税別¥970,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/finite-elemente/finite-elemente/
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽
 
★Grandioso P1+D1の接続は付属:HDMI Cable
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1083.html

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
ESOTERIC  Grandioso D1(税別¥2,500,000.)    ★E.M.G-board 二枚使用
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/p1d1/index.html
     and
TRANSPARENT OPC2(×2)+PI8 (税別¥1,990,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-code/power-cord-2/#cnt-power-cord
           vs
TRANSPARENT PLMM2X(×2)+PI8 (税別¥1,050,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/transparent-2/
     and
finite element MR02-2+CERABASE 4P (税別¥970,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/finite-elemente/finite-elemente/
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

ZenSati	Seraphim / Interconnect cable XLR 1.5m(1Pair 税別¥1,823,000.)
http://www.zensati.com/
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/960.html 

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
ESOTERIC  Grandioso C1 (税別¥2,500,000.) ★本体にE.M.G-board二枚使用
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/c1/index.html
     and
TRANSPARENT OPC2(×2)+PI8 (税別¥1,990,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-code/power-cord-2/#cnt-power-cord
           vs
TRANSPARENT PLMM2X(×2)+PI8 (税別¥1,050,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/transparent-2/
     and
finite element MR02-2+CERABASE 4P (税別¥970,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/finite-elemente/finite-elemente/
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

ZenSati	Seraphim / Interconnect cable XLR 8.0m(1Pair 税別¥5,645,000.)
http://www.zensati.com/
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/960.html 

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
ESOTERIC  Grandioso M1(1Pair 税別¥2,800,000.) ★E.M.G-board 二枚使用
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/m1/index.html
     and
TRANSPARENT OPC2(×2)+PIMMX(×2) (税別¥2,580,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-code/power-cord-2/#cnt-power-cord
           vs
TRANSPARENT PLMM2X(×2)+PIMMX(×2) (税別¥1,640,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/transparent-2/
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

ZenSati	Seraphim/Speaker cable 3.0m/Bi-Wier(税別¥9,408,000.)
http://www.zensati.com/
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/960.html 

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
HIRO Acoustic Laboratory MODEL-CCS Improved (1Pair ¥14,250,000.)
http://www.hiro-ac.jp/
     and
H.A.L.'s B-Board×2 (1枚/税別・配送費込み¥122,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/BZ-bord.html
「特報!!HIRO Acoustic Laboratory MODEL-CCS Improvedとはこれだ!!」
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1199.html
ここに紹介した下記の二枚の写真でImprovedモデルとスピーカー本体とネット
ワークボックスをセットしたのがB-Board
http://www.dynamicaudio.jp/file/20150306-model-ccs_improved01.jpg
http://www.dynamicaudio.jp/file/20150306-model-ccs_improved02.jpg
………………………………………………………………………………

このシステムにおいて最初にディスクトランスポートESOTERIC  Grandioso P1に1本。
次にDACのGrandioso D1に2本。デジタル系ソースコンポーネントの要マスター
クロックのESOTERIC G-01という順番で三段階の試聴。

次にアナログ・シグナルパスではプリアンプGrandioso C1に2本。
そして最後にパワーアンプGrandioso M1に2本ということで合計8本を使用。

以上の五段階の変化をしっかりと比較しようと選曲は下記の三曲に絞りました。

■UNCOMPRESSED WORLD VOL.1
http://accusticarts.de/audiophile/index_en.html
http://www.dynamicaudio.jp/file/100407/UncompressedWorldVol.1_booklet.pdf
TRACK NO. 3 TWO TREES

最初はサックスとピアノのデュオというシンプルな演奏で空間表現と楽器の
質感にフォーカスしての選曲です。

■THE WEEKEND / EARNED IT(TRADUCIDA EN ESPANOL) 
http://www.universal-music.co.jp/p/UICU-1262

同じスタジオ録音でもダイナミックな低域とテンションの高い演奏と多数の
伴奏楽器が織り成すヴォーカル曲として。

■87年録音の小澤征爾/ボストン交響楽団マーラー交響曲第一番「巨人」第二楽章

定番のオーケストラで弦楽器の質感を中心に五段階の比較をしていくことに。

この三曲で約16分を一単位として五段階の変化を合計15回の試聴を行いました。

その間は直前の再生音を忘れないように中断することなく試聴を続けましたが、
情けないことに途中からトイレに行きたくなってしまい、それを我慢しつつ
最後の一曲まで聴き通しました。苦しかったですね〜(笑)&(^^ゞ

最初の1本を投入した時点から激変で、Transparent OPCの素晴らしさを再確認
しましたが、まったくバーンインを行っていない状態でも素晴らしいのです!!

今日のところは駆け足で五段階の試聴を行いましたが、これから50時間ほどの
バーンインを行い第二次の試聴をしようと思っています。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

11月3日のこと。私のVIPのお一人が来店され「川又さん、この人のヴォーカル
とても上手いんですよ〜」と、お持ち頂いたCDを聴かせて頂きました。確かに
素晴らしい歌唱力と優秀な録音でたちまち気に入った私は試聴盤を発注しました。
これです。Woong San(ウンサン)2013/12Release「I LOVE YOU」
http://woongsan.ponycanyon.co.jp/

アルバムタイトルの01.I LOVE YOU (Woong San) ですが、何と伴奏はピアノと
チェロだけというシンプルなものですが、見事な声量で歌い上げるWoong San
の魅力に私は一目惚れしてしまい、彼女の他のアルバムも全て注文してしまいました。
この曲を聴いたのは上記のTransparent OPCをインストールする一日前でした。

合計8本のTransparent OPCを投入し、第一印象の素晴らしさを新鮮な記憶として
バーンインを100時間以上続けてきましたが、いよいよオーディオ的発酵が進み
熟してきた今日はじっくりと試聴しました。これが、また物凄いことに!!

センター右寄りの中間にしとやかなピアノが登場した瞬間にHIRO Acousticが
発する音場感が倍化していることが直感されました!!

I LOVE YOU…と繰り返すWoong Sanのヴォーカルがセンターに浮かび上がり、
寄り添うようなピアノに負けじとセンター左よりの空間にチェロが登場する。

このチェロの質感の何ともリアルなことか!!楽音の音量に左右されずに音像の
サイズは維持され、適度な摩擦感をしっとりと音色に含ませ、人肌の温度感を
余韻に沁み込ませたチェロに私は背筋を撫でられたような快感に身震いしました!!

その時、私の脳裏には22年前に初体験したB&W Nautilusが浮かび上がったのです!!

「鸚鵡貝の誘惑」
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/oto/oto09.html

そうです!!
あの白く四角いHIRO Acousticが鸚鵡貝に化けてしまったかのようなのです!!

この一年間というもの、ハイエンドオーディオの新機軸として私の音質基準に
なってしまったHIRO Acousticが、ESOTERIC GrandiosoシリーズとZenSati Seraphimと
いう最高レベルの情報量を誇るシステム構成におて、シグナルパスとは無関係で
あるはずの電源ケーブルの貢献によって、ここまで音質が高められるものなのか!!

入手したばかりのディスクから溢れ出た情感に心揺さぶられながら、四日前に
テストした時の分析がフラッシュバックしてくるのを止めることが出来なかった。

第一段階としてディスクトランスポートESOTERIC  Grandioso P1に1本を使用
した時の強烈な印象は圧倒的な音場感の拡大だったからです。

■UNCOMPRESSED WORLD VOL.1
http://accusticarts.de/audiophile/index_en.html
http://www.dynamicaudio.jp/file/100407/UncompressedWorldVol.1_booklet.pdf
TRACK NO. 3 TWO TREESにおけるBudi Siebertのサックス、Matthias Freyの
ピアノというデュオの演奏で際立った変化を見せたのが空間表現の素晴らしさ
でした。それを裏付ける再生音が今日聴き始めたヴォーカル曲で確認されたの
ですが、このTWO TREESにおいても8本を使用した今日の音は別物だったのです!!

Budi Siebertのサックスはセンター左より、Matthias Freyのピアノはセンター
右寄りに定位させていますが、双方の発する楽音は見事なスタジオワークで
極めつけに美しいリヴァーヴに運ばれて空間を満たしていくのですが、今まで
に体験したことのない現象が起こっているのです!!

右側のHIRO Acousticからもサックスの余韻が発せられているのは以前から
確認している事なのですが、今日はRchスピーカーの更に外側、私から右方向へ
45度の角度で音源よりも更に1メートル以上外側の空間にまでサックスの余韻が
拡散していることに気が付きました。そんな広大な音場感は今までなかった!!

ピアノも同様に弱音のパッセージからフォルテへ、楽音の音量感に関わらず
Lchスピーカーの更に外側へと瑞々しい余韻が漂っていくのですから堪らない!

感動しました!!Transparent OPC(OPUS Power Cord)を国内最速で試聴!!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1242.html

上記ではdCS Vivaldi Transportに先ず1本を使用した時に同様な印象を持ちま
したが、ESOTERICでも同様でした。ディスクトランスポートに使用すると最も
顕著な変化として音場感の拡大ということが最初に感じられたのです!!

しかし、変化したのは一項目だけではありません。1本だけの使用でも多項目
に渡る変化があったのですが、今回のようにシステム全てに8本を投入すると
相乗効果が様々な面で感じられるのですから一言では語れません。

熟成したTransparent OPCを今日は三時間以上、様々な課題曲で聴きましたが、
どれもこれも初体験という素晴らしい音質でした。この感動の熱はしばらくは
冷めることはないでしょう。聴き慣れた課題曲で新発見したポイントを今後の
配信で語り続けて行きたいと思います。しばらくはお付き合い下さい<m(__)m>

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

通電を開始してから約150時間は経過しようという今日は久しぶりにこんな
課題曲を聴いてみることに。しかし、スタートした瞬間から記憶のない音が!!

■“Basia”「 The Best Remixes 」CRUSING FOR BRUSING(EXTENDED MIX)
http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/ES/Basia/
http://www.basiaweb.com/
http://members.tripod.com/~Basiafan/moreimages.html#remixes1

冒頭からギロをはじめとするラテンパーカッションが盛大に鳴り響くイントロ。
華やかな高音のパーカッションが乱舞する質感に私の記憶とは全く違うことに
驚いてしまった!!

今までに多数のシステム構成が聴いてきたスピード感ある細かなリズムの繰り
返しなのだが、そのパーカッションを薄くスライスしてプレパラートにして
透かして見ているような明るく照らし出された解像度の素晴らしさ!!

二枚のスライドグラスに挟まれて背後から照明が当てられたような楽音は極め
つけの分解能で展開し、パーカッションの打音一粒ずつが分離して聴こえるかの
ように中空に飛び散っていくのだが刺激成分が完璧に取り除かれているのだ!!

超広域まで再生帯域が伸びているトゥイーターであれば、皆こうなるのかと
いうと全く違う。スピーカーユニットの高域再生能力とは違う影響力が細かい
パーカッションを実に聴きやすい滑らかさに変化させ、その余韻感を増加させ
たことが要因ではないかと考えられる。

同時にセンターで繰り返されるドラムにも質感の変化が!!着膨れしない低音と
言い続けてきたHIRO Acousticの低域だが、エンクロージャーとポートによる
補強増強を伴わない低域再生が本当のドラムの低域をここぞとばかりに叩き出す!!

その低音の打音が以前にも増して重量感を伴い、しかも音像がくっきりとして
もやつきもだぶつきもないソリッドなドラムが実に気持ちいい!!これですよ!!

輝くような高音の歯切れのいいバックの伴奏に包まれながら、アコースティック
なチェロがセンターでアルコを繰り返し、多重録音されたBasiaのバックコーラス
が空間を満たしていく快感が押し寄せてくる!!おいおい、これは初めてだぞ!!

録音センスとしてリブァーヴを施した中高域と、チェロを含む低音階の楽音では
対照的に響きを押さえて音像を際立たせる手法が以前にない正確さで展開する。

そして、Basiaのヴォーカルがセンターに登場する時には、イントロで察知した
変化が従前の記憶を覆すことに何の違和感もなく、やはりBasiaの声そのものを
プレパラートにして光にかざして透き通る快感を緻密な解像度の向上を加えて
私の目の前の空間にポン!とぶら下げてくるという離れ業に唸ってしまった!!

思えば六日前に初めて多数のTransparent OPCを使い始めた時に、ディスク
トランスポートに1本、次にDACのGrandioso D1に2本を追加した時の変化が
思い出され、それが更に熟成した今の音質の根底あると直感される素晴らしさ!!

最初の1本で音場感の拡大を確認した後に、D/Aコンバーターに追加した際に
音像の内部に作用する解像度の向上と質感の充実が感じられたが、バーンイン
を続ける中で初日に観察された現象が音楽のテイストに魅力的な変化をもたら
していることを確認すると、次に聴きたくなった課題曲がこれ!!

■セミヨン・ビシュコフ指揮/パリ管弦楽団 ビゼー「アルルの女」
 「カルメン」の両組曲から1.前奏曲 8.ファランドール 15.ハバネラ

冒頭の弦楽器群の合奏で直ちに以前の記憶と違う事が確認されました!!
十分にほぐれた弦楽器は演奏者の人数分だけ、再生音というパレット上には
微妙に色彩感が異なる絵具の調合を用意してあり、合奏でありながら重なり合う
響きの一筋ごとにブラッシングした後の黒髪の輝く流れを思わせるような統一感
ある方向性を音色に含ませる描写力の素晴らしさにため息を漏らしてしまうほど。
一斉に弓が上下する弦楽五部のビジュアルがイメージされる音の説得力が物凄いのです!!

8.ファランドールでは金管楽器に施された余韻感の増長が後方からオーケストラ
全体に透き通るような響きのベールをふわっとかけたようにホールの存在感を
整えて空間を構成し、ステージ後方へと向かう遠近法の消失点に位置するタン
バリンやカスタネットという鳴り物の距離感をす〜と遠ざける演出が実に憎い!!

お馴染の主題を合奏する弦楽器群にはバックライトがステージの背後に設置
されたように、個々の演奏者のシルエットが完全な同期を見せて躍動し、
アルコの連続にしなやかさとふくよかさを共存させる美技を見せつける。
いったいオーケストラの質感をここまで支配する電源ケーブルがあるのか!?

弾ける打楽器と連続する弦楽という相反する発音形式の多数の楽器が、それら
全てを包含する大きな一つの空間にあるのだという響きの連鎖反応をここまで
Transparent OPCが引き出してしまうことに新たな驚きを感じながら、止めに
聴きたくなったのは15.ハバネラです!!

ゆったりとした弦楽器の主題に合わせて跳ねまわるようなトライアングルが
次に来る一瞬の静寂を予告した次の瞬間、セミヨン・ビシュコフの振るタクトが
ピンと跳ねた一瞬に完全にシンクロした強烈なフォルテをオーケストラが放つ!!

ぎりぎりまで蓄積され絞り込まれ圧縮されていたエネルギーが、ステージの床を
叩いたような衝撃波とも言える爆発的な音圧が圧倒的な迫力で私を襲った!!

意図的に音量を上げて再生すれば他のシステムでも叩き出すような迫力は
聴かせてくれるだろうが、第二段階としてDACに使用したTransparent OPCが
もたらしたものは拡大した音場感に広がっていく楽音の充実感と言える!!

ヴォーカルでもオーケストラでも主役となる楽音は濃厚さを増すのだが、
それは輪郭線の中身を塗りつぶしていくだけではなく、キャンパスの背後から
バックライトを照らして色彩感を鮮やかに変貌させ、楽音の濃淡を引き立たせ
演奏者の感性をプレパラートにしてオーディオ装置という顕微鏡でのぞき見る
世界に圧倒的な情報量の増加を実現してくれるのです!!

耳元での囁きにぶるっと震えるように、OPUS(文学・芸術上の作品)に反応して
しまうのは私だけではないだろう。聴く人の大脳を撫でるような痺れにも似た
快感が皆様のオーディオシステムから得られるとしたらどうしますか?

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

私が今までに数え切れないほど試聴に使ってきた課題曲は確かに分析できる
ポイントが多数含まれているものだと改めて納得してしまう体験が続く。

一週間前に多数のTransparent OPCを使い始めた時に、ディスクトランスポート
に1本、次にDACのGrandioso D1に2本を追加した時の変化がバーンインを経て
更に説得力を持ってくるこの頃、今度はデジタルコンポーネントとして最後に
マスタークロックジェネレーターに使用した時の印象が蘇ってきたのです!!

■DIANA KRALL「LOVE SCENES」11.My Love Is
http://www.universal-music.co.jp/diana-krall/products/uccv-9378/

この曲はスタジオワークの妙技が発揮される音場感がポイント。それは先ず
Christian McBrideのウッドペースはノン・リヴァーヴというソリッドな響きで、
着膨れしない低音が魅力というHIRO Acousticの面目躍如たる低域再現性が光る。

そして、同じ空間で演奏したら絶対にあり得ないDIANA KRALLのヴォーカルと
彼女の鋭いFinger snapに関わる広大な拡散を見せるリヴァーヴの美しさという
全く相反する音場感によって収録されている楽曲なのです。

ディスクトランスポートの1本を投入すると音場感が驚くほどに拡大し、次に
DACに2本を追加した際には楽音の質感に素晴らしい進化をもたらすことが確認
された上で、ESOTERIC G-01というマスタークロックジェネレーターに更に1本
のTransparent OPCを追加するとどうなるか!?

今までの経験からマスタークロックジェネレーターをオンにした時の変化の
様相を思い出し、それが既に使用されている状態で電源ケーブルだけを換える。

DIANA KRALLの力強く鋭いFinger snapが「ビシッ!」と鳴り始めた瞬間に私の
推測は見事に的中した事を直感しました!!

二本の指が弾かれてパルシブなFinger snapがHIRO Acousticのジャストセンター
に出現した瞬間に、その切れ味と言うか立ち上がりのスピード感が倍増し、
他のシステムではFinger snapが「バシッ!」と聴こえてしまう時もあるが見事に
「ビシッ!」と瞬発力の冴えを見せて響き渡る。これが実にシャープだ!!

そして、注目すべきはその後に中空に漂うリヴァーヴの滞空時間が延長され、
同時に響きが拡散して行く領域が以前にも増して広大であるということ!!

このFinger snapの繰り返しにスポットを当てて注視していると、一音一音ずつ
が異なるという生々しさが実感されてくる。収録するマイクに対する位置関係と
距離感がスイングするDIANA KRALLの体の揺れに伴って、わずかに左右に揺れ、
時折「ビシッ!」という音量が大きくなったり小さくなったりと変化する。

おいおい! 正に中空の一点という絞り込まれた極小の音像から発するパルシブ
な打音にここまで微細な表情があったとは気が付かなかった!!

更にDIANA KRALLのヴォーカルが始まった瞬間に私の驚きは二乗化された!!

Grandioso P1に使用開始した直後から音場感の拡大が素晴らしかったのだが、
マウスサイズがここまで引き絞られて展開し、音源である口許とリヴァーヴが
構成する余韻感とのセパレーションがこれ程鮮明になってくるとは想像以上だ!!

バッフル面がほぼないHIRO Acousticは、それ自身が発した音波を自らのボディー
で反射することがなく、従って空間に定位する音像のにじみが極限まで減じら
れているのだが、Finger snapの高速な立ち上がりと時間軸に対してリニアに
消滅して行く空間での振る舞いを、ヴォーカルも同列に扱ってしまうのだから
ごまかしようがない。

球面波で広がる音波を私はビジュアル化して頭の中に描き、スピーカーから
発せられた音波が空中をどのように拡散して行くかをイメージすることが
出来るのだが、HIRO Acousticの形状デザインは音源の小型化を背景にして
球面波の拡散が実に再生音の臨場感に寄与している事が実感される。

さて、ここでもう一つの注目点が低域の音質として浮かび上がってくる。
Christian McBrideのウッドペースの質感にも変化が起こっているのです!!

中高域の音場感が広大な広がりを見せるのに対して、逆にウッドベースの輪郭
が以前にも増して鮮明になり、力強いピッチカートによって弾かれた瞬間から、
弦の音とベースの胴体の響きとが選別できるような低域の分解能の向上があり、
音像のサイズそのものが凝縮されています!!これには驚きました!!

マスタークロックジェネレーターの電源ケーブルがスタジオ録音の正確無比な
音像提示と、逆に余韻感の増量をこともなげに実現した後に、楽音のディティールを
Transparent OPCが実に鮮明に描き直していくのです!!この仕事は他のアイテム
では出来ないことでしょう。マスタークロックというピンポイントの電源は
実に音像の輪郭表現に重要な役目を果たしていたのです!!

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

デジタルコンポーネント全てに段階的にTransparent OPCを投入しての変化は
トランスポートというピックアップ部、DACという変換部、マスタークロック
という制御部の各々で異なる効果を発揮し、そのいずれもが後戻りできない
充実感をもたらしてくれた。次はいよいよアナログ・シグナルパスへの投入と
いうことでプリアンプESOTERIC  Grandioso C1に二本を使用する。

これも十日前の初めての使用から現在に至るまで、日々のバーンインによって
熟成された質感が更に素晴らしいのだが、第一印象は今も変わらない。

初めてプリアンプに二本を使用た時、私が最も感動したのはこの曲だった!!

■THE WEEKEND / EARNED IT(TRADUCIDA EN ESPANOL) 
http://www.universal-music.co.jp/p/UICU-1262

楽音の輪郭表現と空間表現の両方においてTransparent OPCが果たした役目は
どちらかと言うと表現の緻密さへとつながる傾向であったが、アナログ系統に
おける変化というのは実にシンプルであり誰にでも分かりやすく、そして音楽
を聴く上でダイナミックな表現力に多大な効果をもたらしたのです!!

「何だ!?この低域は…!!」

この曲をスタートした瞬間にたちどころに表れた変化とは低域の量的質的な
一大変化でした!!単純に表現すれば物凄い低域なのです!!

H.A.L.'s One point impression!!-MSB Select DAC これは凄い!!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1256.html

上記のエピソードでも述べていますが、今回プリアンプへの投入で起きた変化
とは正しく上記のMSB Select DACに使用した時の変化に酷似しているのです!!

この曲の冒頭から繰り返す低弦楽器の重厚な低音、その低音が発祥する立ち
上がり部分で、スネアの鋭い打音が文章をカギカッコで強調するように低音の
頭の出だしをきっちりと描き、その後に続く重厚な低音に鋭角的な切り口を
聴き手に示す。

HIRO Acousticの22センチ口径のウーファーが左右二個で叩き出す低音とは
思えない重量感を、引きずることなく見事に空中に拡散させるが、Transparent 
OPCを使用することでぐっと沈みこむ重さが付加されていることに驚愕する!!

純白のセラミックウーファーにマスウエイトを貼り付けたような重厚感が眼前
の空間に残響を長々と横たわらせるダイナミックさに私は長い溜息をついた!!

何とまあ、電源ケーブルの影響力がここまで敏感に再現させるとは凄いスピーカー
だと改めて思い、プリアンプへの投入が低域の量感に与えた影響の大きさが
使用前使用後の比較で、どんな経験がない人でも100%解かってしまうだろうと
いう良い意味で簡単な回答として確認されました!!

HIRO Acousticが二本のTransparent OPCというマントをはおり、ばさっとそれを
ひるがえしたような風圧を感じるほどのダイナミックで重厚な低域に息を呑む!!

アナログコンポーネントにおけるプリアンプでの観察がことの他、簡単に結論
が出てしまうと加速度的にパワーアンプにも使用してみたくなるのが人情と
いうものでしょう。

左右のESOTERIC  Grandioso M1二台にもTransparent OPCを接続し、しばしの
プロテクションミュートが解除される間も惜しいと思いながら、何度も繰り
返した比較試聴の定位置に座り、これで全ての電源ケーブルがTransparent OPC
に切り替わったという達成感と期待感を胸にリモコンのスタートスイッチを押す!!

「おー!!そうきましたか!!」

プリアンプでの変化を同じベクトルで更に増長される低域を期待していたら
ちょっと違うのです!!いや、パワーアンプにおける変化は整理調整の領域か!!

あれほどダイナミックに響き渡る低域が更に量的に増加するのでは、とパワー
アンプへの使用で誰しもが予想しそうな事ですが、そうはならない!!

HIRO Acousticのウーファーが限界点に近いストロークで響き渡らせる低域は
聴く人の想像を絶する重量感と、それが拡散して行く空間の大きさに驚くのが
常なのですが、パワーアンプへの使用では発せられた低域のエネルギー成分の
保存性と集約性がドキリとする程に高められているのです!!

ズン!!と発した低域の残響がどれほど滞空時間があるのか!?

たゆたうような緩やかなうねりとなって消失して行く一歩手前まで、低音の脈動
として空気を揺さぶり繰り返される振幅が数えられるくらいに回数を増やし、
ブン!!と唸るような空間に対する低音の一閃が黒いマントのはためきによって
風圧を感じるかの錯覚を催す程に重低音の名残が鮮明に感じられる!!

波打つような低音の発祥から消失まで時間軸が延長されたと同時に、従前より
脈打つようなエネルギー感の大小の振幅がくっきりと感じられるようになり、
低音として空間に存在できる最終段階までが克明に描かれるという醍醐味!!

プリアンプから送られた音楽信号のダイナミックさと重厚な演奏部分の再現性
として、それを受け取ったパワーアンプは低音の更なる上塗りではなく制御する
というイメージで低域の質感を高めているのです!!

私の想像力は更に先へ先へと様々な可能性を追い求めて行くが、今回の実験を
全く逆の順番で行っても各コンポーネントで起こる変化は同様に分析出来ると
強い確信を持って述べることが出来ます。

どこに使ったら一番効果があるのか…、1本だけ使用するとしたら何に使うのか?

その1本で起きた変化に対して使用本数を増やしたら、最初の1本で起こった
変化を増長するだけで、全て同じ方向へのベクトルとなってしまうのか!?

それは全くの間違いであると、私はここ十日間ほど何度も確認してきました。
Transparent OPCは使用するコンポーネントにおいて発揮される改善効果の
項目はまちまちであり、当然のことながら使用本数の増加によって総合的な
音質向上に大きく貢献してくるものです!!

イメージとしてつかんで頂ければと例えると、オーディオシステムの上流では
楽音の細部を構成する色彩感や分解能という音の粒子ひとつひとつへの作用があり、
前述のようにピックアップ部、変換部、制御部という各支流から一つの流れと
して合流してくるアナログ・シグナルパスのプリアンプでは、音楽の奔流とも
言うべき盛大に流れるエネルギー感に作用を開始します。

そして、最後のパワーアンプに使用したTransparent OPC関しては、プリアンプ
からの膨大な情報量とエネルギー感を増長し増幅するという同方向への変化
ではなく、その流れを制動し正確な脈動感が聴き手に伝わるようにコントロール
してくれるという協調的な役割分担で複数のTransparent OPCは機能してくるのです!!

つまり、この電源ケーブルは使用するコンポーネントの機能的な目的に対して、
どこに作用したら良いのかを自動検出し、一番効いて欲しいと潜在的に求めて
いる変化のベクトルに沿って一本一本が異なる役目を自己発見して貢献するのです!!

さあ、困りましたね〜。ここの一本だけ使えばそれで良いのか!?

はい、もちろん使用したコンポーネントが何をする役目なのかということを
Transparent OPCは自己判断して上述のように、その対象物に対して大きな
貢献をしてくれます。しかし、未使用のコンポーネントに対しても更に1本を
追加すると、音質的な他のパラメーターを自動検出して違う変化をもたらすと
いう優れ物なのです!! 

OPUS(文学・芸術上の作品)の命名に関して、私は納得しました。才能ある人が
描く絵画、感動的な文章力、彫刻における観察力など、一芸に秀でる人は様々な
表現方法でも優れているものですが、OPUSが綴るページ数は無限大であり、
OPUSが見せる表現手段は実に多様なのです。

コンポーネントは時代の変化でお買い換えはあろうとも、OPUSの魅力は一生モノ!!
これから未来永劫に渡り使用するコンポーネントの潜在能力を確実に引き出す
電源ケーブルの価格をお安い!!と思ったらお叱りを受けるでしょうか!?

お使いになると私と同じ考え方になってしまうことを高い確率で予測します。
最初の一歩…、ではなく最初の一本をどこに使うかは皆様の自由ですから…。


担当:川又利明
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556
kawamata@dynamicaudio.jp

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