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H.A.L.担当 川又利明

No.1037 2013年4月14日
 【新発見⇒H.A.L.'s impression!!-次世代リファレンスAES/EBU Cable決定!!】


H.A.L.の長い歴史の中で最も古い展示品は何だろうか…!?

2004年9月「今年最大のニュース!! ESOTERICがCD/SACDの頂点を極めた!! 」 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/314.html
ここで登場したESOTERIC P-01&D-01がやはり最古参であり…そして

2007年12月「納得の素晴らしさ!!ESOTERIC P-01&D-01のbefore-afterとは!?」
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/559.html
このバージョンアップを経て現在まで展示され続け、今でも欠かせない私の
リファレンスとしてディスクプレーヤーの標準機としての役目を果たしてきた。

初期モデルからだと通算して9年間もH.A.L.の主役の座を維持してきた訳だが、
それと並行して実は8年間も同様にリファレンスケーブルとして君臨してきた
この存在を忘れてはならないだろう。そうです、ESOTERIC 7N-DA6300です!!

One point impression ⇒ ESOTERIC MEXCELシリーズの進化を確認した!!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/358.html

One point impression ⇒ ESOTERIC MEXCELシリーズの進化を聴く!! Vol.2
 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/359.html

そして、オーディオの基礎知識として下記もご覧頂くと良いと思います。

「ケーブルのアナログ用とデジタル用とは何が違うの!?」
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/300.html

そうです、リファレンス・ディスクプレーヤーに対して私はずっと7N-DA6300を
使い続けてきました。これには何の迷いも疑問もありませんでした。
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/7nda6300/index.html

もちろん、8年間の間には7N-DA6300に挑戦してくるケーブルは数社ありましが、
どれも返り討ちにあってきたものでした。私のこだわりハードルは高いのです。

2011年9月には生産完了となりましたが、P-01&D-01には二本を使用するので
1ペア税別\560,000.というのは決してお安いものではありません。そして、
今までは後継機種が見つからずに使い続けてきたのでした。それが…

            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

H.A.L.の音質の根幹を支えるディスクプレーヤーの大動脈としてトランスポート
とDACをつなぐデジタルケーブルに間違いのない次世代リファレンスが登場しました!!
これは輸入元webサイトでもまだ未公開の新製品、↓こちらです!!

http://www.dynamicaudio.jp/file/110-ohm-fam_mod.jpg
http://www.dynamicaudio.jp/file/RXLAES_mod.jpg

詳細は下記にてご覧下さい。
http://www.dynamicaudio.jp/file/TRANSPARENT_2013.pdf

■REFERENCE XL 110Ω AES/EBU   4/10時点での予想日本価格は下記。
< RXLAES 1.0m  税別\430,000.> < RXLAES 1.5m  税別\490,000.>

現地メーカーのサイトでもつい最近公開されたものです。
http://www.transparentcable.com/products/show_product.php?recID=88&perfID=1&catID=3&modCAT=1

最初に私が試聴したのは下記のシステムでした。

【感動発見⇒H.A.L.'s impression!!-ESOTERIC C-02 Dual-Mono!!】
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1015.html

次にテストしたのは↓このシステム構成でした!!

【感動体験⇒H.A.L.'s impression!!-No.52がもたらしたMarkLevinsonの進化とは!!】
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1021.html

こだわりの私が納得されられたファイナルテストのシステムとは↓これです!!

【新企画⇒H.A.L.'s inspection event-あのMarkLevinson No.52を鳴らしきる試み!!】
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1032.html

そうです!!あのdCS Vivaldi TransportとVivaldi DAC間に使用しました!!

            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

実は、このケーブルが持ち込まれたのは3月11日のことでした。もう何回も
来訪され面識のあるTRANSPARENTのDIRECTOR.WORLDWIDE SALESであられる
Mr.DAVID SCHULTZが輸入元であるアクシス株式会社 代表取締役社長 室井利夫氏
と共に訪れたのでした。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1014.html


その当日、早速試聴したのですが、7N-DA6300との違いは特に感動できるもの
ではなく、バーンインをしないとケーブルの本性は分からないから…、と
言ったところ、何とアジア各国をこれから持ちまわるというサンプルをここに
置いて行ってくれるという事になったのです。

そこまでしてくれるのなら数日かけて試聴してみましょう、ということになり
徹底したバーンインを行った三日目くらいから目覚めてきたのです!!

私は室井氏に思わず電話してしまいました。それだけ素晴らしかったから!!
私も半期決算などの業務に追われつつ、次々に入って来る新製品の試聴や評価
も相次ぎ、これまで時間がかかってしまいましたが、じっくりと聴けば聴くほど
このケーブルの素晴らしさを皆様に推薦しなくてはという思いが募ってきました。

上記の3システムで日々聴きながらバーンインを進め、特にESOTERICの01ペア
では一曲ごとに7N-DA6300とのつなぎ換えを行い比較するという地道な試聴を
何度となく繰り返してきました。

そして、TRANSPARENT RXLAESが熟成した頃にdCS Vivaldiシステムが導入され、
この素晴らしいシステム構成で最後に納得の試聴をしました!!

先ずはESOTERICの7N-DA6300の素晴らしさを再確認したものです。さすがに
ここで8年間もの長きに渡り私が手放さなかった事だけはあると、改めてESOTERIC
P-01&D-01の素晴らしい膨大な情報量を伝送する能力に関して、自信の持てる
聴き慣れた音を聴かせてくれました。

同一システムにて、この二本のデジタルケーブルをTRANSPARENT RXLAESに
切り替えて比較していったのです。

デジタルケーブルの比較試聴にはコツというかツボというかポイントがあります。
各々のケーブルの個性を見極めた後に様々な曲を聴いて確認するということは
良いのですが、先ずはそのケーブルの素性を見抜くために今回は私は選曲に
こだわりました。そして、得難い試験用テスト曲を発見したのです。

■Stereo Sound Flat Transfer Series/石川さゆり「朝花」
http://www.stereosound.co.jp/cd/index/ss/sscdr002/

高解像度で素晴らしい余韻感を含むアコースティックギターの伴奏だけで、
石川さゆりが見事な歌唱力で歌い上げるこの曲が最も印象的な違いを聴かせて
くれました。それはイントロの数秒間でたちどころに私を虜にしました!!

「おー!!このギターの余韻感の違いはどうした事だ!!7N-DA6300はどうした!?」

イントロにおけるアコースティックギターはセンターから左よりの中間に定位
しており、その音源位置から何と、右チャンネルのTAD-R1MK2が存在する領域
までも余韻が広大に広がっていく圧倒的な空間表現力!!

いやいや、デジタルケーブルだけでこんなに空間サイズが変わってしまうとは驚きです!!

今までは他社のケーブルに対して7N-DA6300が持っている情報量の素晴らしさ
として私は空間表現の大きさとスケール感の広大さを評価してきました。
それがイントロのギターが始まった瞬間から過去のものになってしまうだなんて!!

そして、特筆すべきはアルペジオの一弦一弦の描写力!!指先が弦を弾く瞬間の
一音一音のエネルギー感が増量され生き生きとして弾力性のあるギターの質感
には圧倒されるほどです。そうです、音が空間から浮き上がってくるような
3D効果があるのだから驚いてしまいました!!

そして、それはヴォーカルの質感にも表れてきたのです!!
TAD-R1MK2の同軸構造CST(Coherent Source Transducer)ドライバーは250Hzで
ウーファーとクロスしているのですが、TRANSPARENT RXLAESはヴォーカルの
再生音に関してウーファーを活性化していくのが分かります!!

センターの中空に浮かんだ石川さゆりのヴォーカルは大変透明度が高く、素直
に伸びる高音階の声色が実に美しいのですが、特に低音楽器は入っていない
この曲では低音階のヴォーカルの質感にリアルさが増しているのです。

今までのヴォーカルは石川さゆりの顔の表情だけが画面に映るイメージでしたが、
TRANSPARENT RXLAESに変えると、そのビジュアルイメージがバストショットの
映像に変化したように感じられます。つまり、今まで聴こえなかった音階の
低い歌声にぐっと充実感と重みが加わってくるのです!!これは素晴らしい!!

俗に「腹から声を出す」という表現がありますが、口先だけで歌うのではなく
腹の底から、吸い込んだ息で胸を膨らませて、喉もと深くぐっと沈みこむような
低い音階での歌声に変化すると石川さゆりの存在感がぐっと迫って来るのです。

今までは高解像度の写真に鮮明に写っていた二次元の石川さゆりが、左右の
TAD-R1MK2の存在感をすーっとかき消して、私から4.6メートルの距離にある
スピーカーの手前3メートルくらいに接近してくるようなイリュージョンを
見せてくれるのですから驚きました!!デジタルケーブルだけの違いなのですから!!

私は以前にC-02 Dual-Monoでの試聴インプレッションで次のような比喩で音質
のイメージをつかんで頂ければと思っていましたが、それを引用しながら更に
変化量が四割増しになったと断言できるものです!!

            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

解像度の向上と余韻感の向上、音像を克明にすると残響とのセパレーションが
引き立ち、質感が濃厚になるのにフォーカスが更に一段階鮮明になる快感!!

そんな変化を瞬時に察した私が石川さゆりのヴォーカルの変化を一瞬で予測して
待ち構えていると、正に推測通りの変化が表れているではないですか!!

「いやいや、待ってよ!!このヴォーカルが聴いたら元に戻れないじゃないか!!」

皆さん、頭の中に白紙のトレーシングペーパーを三枚用意して下さい。
そして、微細な響きを発しているセンターより左よりの空間に定位している
アコースティックギターの細やかなアルペジオの一弦一音に対して皆様なりの
想像力で細いペン先で描く音のデッサンを書いて頂きましょう。

次は同様にセンターにぽっかりと浮かんでいるヴォーカルの口許を大胆な
タッチでトレーシングペーパーの中央にデッサンして下さい。

最後にはセンター右寄りに登場してくるセカンドギターの音像も、極細の
ペン先を使って輪郭を描き、透けて見える紙の右側にデッサンして下さい。
これを二枚のトレーシングペーパーに忠実にコピーしたとしましょう。

さて、この三枚を光にかざして透かしてみると、手に持って一応重ね合わせて
両手を伸ばした距離で眺めたとしたらどうでしょう。二人のギター奏者と
ヴォーカルのデッサンで描かれた輪郭の線、直線的なものも曲線も、その距離
で見ても大体は一致していて三人の存在感はシルエットとしては問題なく観察
出来ることでしょう。

しかし、手と指で三枚を重ね合わせた透かし絵をぐっと近付けて至近距離で
観察したらどうでしょうか。わずか1ミリ、いやコンマ何ミリというずれでも
近くで見ると各部の線がダブリ滲んで見えるものでしょう。

その状態で今度はデスクの上で三枚を立ててトントンと縦横の両端を揃えて
きっちりとずれを修正したとしたらどうでしょうか。今まで三枚を透かして
デッサンの輪郭線を観察するとダブっていたところも一致して、しっかりと
一本の線として見えてくるものです。

さあ、このようなイメージで三枚のトレーシングペーパーに描いた同じデッサン
がきちんと重なって、描画の線が正確に一致したイメージがTRANSPARENT RXLAESに
よって変化した音質のイメージなのか!! と先読みされた方がいたら残念でした。

半透明のトレーシングペーパー三枚をきっちりと重ね合わせてから、光に透か
して少し斜めから観察してみたとしましょう。そうです!!紙の厚さを斜めから
観察して三本の描線も厚みを持って見えてしまうものです。しかし!!

このシンプルな編成と絶妙な録音によって音質判定の貴重な素材として得られる
この曲で、私がTRANSPARENT RXLAESによって見せつけられた変化とはこれです!!

■二枚のトレーシングペーパーを取り去ってしまったのです!!

オリジナルのデッサン一枚に描かれた情景を初めて見せられました!!

それはペン先の筆圧によって微妙に変化する描線の太さが場面によって違うと
いうことを発見し、2Bの鉛筆や黒炭によってすーと、黒一色の濃淡で紙面に
音の余韻を描く水墨画のようなグラデーションの緻密な階層があったのかと
いう驚きと発見に私は感動してしまいました。

ギターの一弦を描線一本として、ヴォーカルのビブラートをまとって消えて
いく消滅までの過程を黒から純白への滑らか、かつ実に多彩な段階の濃淡が
あるということを示してくれたのです!!これには参りました!!

ここで私は新たな発見をしました。前述では音場感に大差なしという分析結果
を述べていましたが、余韻感の拡散領域という視覚的印象での面積はその通りです。

しかし、余韻が広がっていく空間の広さは同じ程度なのですが、その同じ領域
において、上記のようにオリジナルのデッサン一枚によって見せつけられた
楽音一音を純粋な描画一本としての究極の再現性は、同サイズの音場感における
内部での情報量の拡大として認識出来るのです。こんな体験は私も初めてです。

TRANSPARENT RXLAESが聴かせる再生音は他のケーブルでは真似のできない美しさ
があります。私の好奇心が発見した、こんな大きな可能性を知ってしまった
私は感動と興奮で黙っていることが出来なくなってしまいました。

            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

たった!?二本のデジタルケーブルによってこれほどの違いがある。そして、
ディスクプレーヤーシステムにおけるトランスポートとDACの間で伝送される
信号とは具体的にはどういうものなのか。基礎知識の一環として簡単に説明
すると次のような複数の信号が伝送されているのです。

          「PCMデジタルデータ構成要素」

■1. データ(DATA):LchとRchのデジタル信号が交互に入っています。
 16bit〜24bitのデータで構成されるのが一般的。
 
■2. LRクロック(LRCK):上記DATAは、LchとRchのデータが交互に入っており、
 それがどちらであるかを示すための信号。

■3. ビットクロック(BCK):上記データの同期クロック

■4. マスタークロック(MCK):高度な変換処理(デジタルファイルター等)用
 の高速クロック。128Fs〜256Fs位が使われることが多い。

ESOTERIC P-01+VUK-P0にしてもVivaldi Transportにしてもアップサンプラー
機能を内蔵しており、ESOTERICの場合には4倍、dCSの場合には8倍アップサン
プリングしてDUAL-AESデジタルケーブルにて出力していますが、この倍数は
左右チャンネル総合の数値であり、実際には片チャンネル当たりだと半分の
倍数になるアップサンプリング後のデータ(DATA)PCM信号を伝送しています。

興味のある方は下記の関連リンクもご覧頂ければと思います。
http://www.geocities.jp/mi_take4649/system72/DAI_DAC/What_DAC/HowToDAC.html

このような役割を担っている二本のデジタルケーブルであるわけですが、
その実力と魅力にはまだまだ未知の領域があったということでしょう。

なぜ上記のような基礎知識を述べたかと言いますと、Vivaldi Transportから
DXDモードで送り出す左右チャンネルで合計352KHzにアップサンプリングした
デジタル信号をVivaldi DACによって再生するというdCS Vivaldiフルシステム
によって、Mark Levinson No.52&No.53へ、そしてTAD-R1MK2へというシステム
構成において聴く珠玉のオーケストラとなったことを最後にお知らせせずには
いられなかったからです!!

この組み合わせで体験したオーケストラ、特に弦楽器の艶やかな質感は私を
魅了してくれました。美しい…、その一言です!!

その一言が皆様の実感につながるようにするために、私は新企画を実施します!!
皆様が使用していらっしゃるセパレート型CDプレーヤーでAES/EBUデジタル
ケーブルを使っている方々へ、ご愛用中のプレーヤーの品格が三段階ほど
レベルアップする期待感を保証致します!!

ハルズサークルでは直ちに新企画を実施致しますので、この機会にご入会下さい。


担当:川又利明
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556
kawamata@dynamicaudio.jp

お店の場所はココです。お気軽に遊びに来てください!!

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