《H.A.L.'s 訪問記》


No.0024 - 2010/3/26

東京都港区 M.S 様-H.A.L.'s 訪問記

Vol.24「音の美意識が光る音でした!!そして、感謝、感謝です!!」
 
         ■ Customer's history ■
 
今まで何回もご自宅へ伺いながらも、ついぞこの場に登場して頂けなかったのが、
今回のM.S様です。私のところに出入りする輸入商社・メーカーの皆さんには
大変有名な方であり、お世話になった担当者は何人いることか。
 
文字通り私のVery Important Personであり、人生の先輩としてクラシック音楽
の師匠としても本当に色々とお教え頂き心から感謝し尊敬している方なのです。
 
さて、そんなM.S様が初めてオーディオコンポーネントを揃えたのは28歳の頃。
20代で初めてのステレオを買い求めたということは特に驚かれるようなことで
はないと思いますが、その時代が凄いのです!!今から48年前の事なんです!!
 
ちょっと調べたところ、昭和37年(1962年)当時は大学の初任給は何と17,800円
くらいということでしたから、既に働き初めて6年ほど経ってからのお買い物
だとしても当時のオーディオ製品は高根の花だったものです。
 
最初に揃えられたシステム構成とはこうでした。
スピーカーはPioneer CS-104、アンプはTrio W-36、レコードプレーヤーは
Pioneer PL41でピックアップカートリッジはAudioTechnicaのAT-3というライン
アップでした。
 
あのステレオサウンド社を現会長である原田 勳氏が創立したのが1966年の
ことなので、M.S様の最初のシステムは雑誌広告などなかった時代のお買い物
であったという事です。
 
http://www.stereosound.co.jp/
 
しかし、それよりも古くからあったのが1952年創刊の音楽之友社レコード芸術
という雑誌でした。毎年年末の12月号には当時のオーディオ機器の特集が組まれ、
M.S様はそれを見ては何にしようかと思い悩み、そして楽しんでおられたという
お話でした。
 
http://www.ongakunotomo.co.jp/content/tomo_ayumi.html
 
上記システムの当時の価格など想像もつきませんが、思い切ってM.S様に問い
合わせしたところ、スピーカーが2台で32,000円、アンプが30,000円くらいで
プレーヤーはターンテーブルのPL41のみで20,000円くらい、それに国産の
キャビネットとトーンアームを組み合わせて、カートリッジは6,900円くらい
ということで、大よそ10万円程度のシステムであったという。
 
当時の初任給よりも高価なものであり、他の製品も同様に若者が簡単に購入で
きるようなものではなかったと思います。恐れ入りました。既にハイエンド!!
 
そして、とにかくクラシック音楽には造詣が深く、海外での演奏会はもちろん
年間に聴きに行かれるコンサートの数は数十回という単位なのだから凄い。
 
今は亡き名指揮者や、若手で脚光を浴びてデビューした演奏家たちが年齢を
重ねて味わいを深めていく過程など、それはそれは沢山の生演奏に接してこら
れたのだから、まさに私にとっては先生のような存在。そして、耳と感性も!!
 
海外の有名なオペラの公演なども高価な年間チケットで通われたり、都内の
著名なコンサートホールの会員であったりと、その音楽と共に歩んでこられた
半生において大変にありがたいことにダイナミックオーディオ一筋というお付
き合いを長年にわたり続けて頂いているということです。
 
弊社を代表して改めてお礼申し上げます。<m(__)m>
 
確か、この当時のご自宅は鎌倉市大船にあったというお話しをうかがった事が
ありました。その旧ご自宅のお部屋に昭和41年に導入された二代目のスピー
カーがあの名器、DIATONE 2S-305でした。下記は参考に。
 
http://audio-heritage.jp/DIATONE/professional/2s-305.html
 
http://www.audio-romanesque.com/2s305.htm
 
http://speaker.kir.jp/cm-sp/2s-305.htm
 
http://www.ict.ne.jp/~marantz7/audio/sp/2s305_1.htm
 
現在は都内港区にお住まいですが、ご実家にあったこの2S-305を13年後に処分
されたという話しをうかがいましたが、何と買った値段と同じ価格で売れたと
いうエピソードを伺いました。もしかしたらM.S様の2S-305を購入された方の
誰かが上記の中にいらっしゃるかもしれません。
 
私がこの業界に入った時には一台35万円で、まだ2S-305は販売されていました。
学生時代にもスタジオで2S-305を聴いた事がありましたが、当時の私は素人で
あり経験もない若造の一人で、とても2S-305の音質を語るようなことはできま
せんでしたが、欲しいな〜という気持ちだけは覚えています。
 
このようにざっと40年以上のキャリアをお持ちの大先輩であるM.S様の歴史を
述べようとすると大変なことになってしまいます。そこで、先日の訪問の際に
M.S様から大変貴重な資料を頂戴しました。手書きの「オーディオ年表」です!
それを打ち直して作成したのが下記のファイルです。どうぞご覧下さい。
 
  ■ http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/sys-review.pdf ■
 
同世代の皆様は懐かしく、また団塊の世代の皆様は学生時代のあこがれの装置
が見受けられ、M.S様のオーディオ年表の中間に生まれた皆様はお父様に見て
頂きひと時の話題として頂ければと思います。
 
当社は今年で創業45周年となりますが、それよりも長いキャリアをお持ちの
M.S様にただただ敬意を表し、益々のご健康をお祈りするものです。
 
さて、そんなM.S様の「オーディオ年表」に私がいつから関わってくるのか?
エクセルをスクロールして頂くと、16年前の1994年からお付き合いが始まった
ことがお分かり頂けると思います。
 
当時はM.S様の所有される高層ビルが完成し、オーディオルームも一新される
ということで熱心に試聴して頂き、吟味を重ねて選んだシステム構成にリンク
を張り付けて当時の私の随筆やブリーフニュースとの関連性を追記しました。
 
ちょうど下記のリンクで見られる製品たちをお求め頂いたものであり、鋭い
耳と感性をお持ちであることが現在までの歴史に表れていると思います。
 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/lhs1.html
 
今でも思い出になっているのは日本で初めてKRELL LAT-1を導入され、五年後
にもやはり国内初でLAT-1000を納品させて頂いたことでした。
 
このアップグレードに関するエピソードとして、奥様がお留守の時にLAT-1と
LAT-1000を入れ替えるという条件付き納品でした。皆様もお分かりでしょうが、
外観が同じなのでアップグレードして入れ替えた事が奥様に解からないから!!
という理由からだったのです。
 
以来、M.S様のメインスピーカーは変わることがないのですが、そこに第二の
メインスピーカーとして日本初のお買い上げを頂いたのがKiso Acoustic HB-1
でした!!
 
そして、ESOTERICブランドの第一号機からP-0の導入を経て現在へと、同社の
歴代のトップモデルをご愛用頂いてきたということも素晴らしいことでした。
 
更に、この「オーディオ年表」書かれていないアイテムとしてケーブルがあります。
アクセサリーやケーブルに関しても旺盛な好奇心と妥協なき選択で、私のフロ
アーで取り上げてきたほとんどの製品を導入されてきました。これも半端な
ものではありませんので、一言述べさせて頂きました。
 
このような歴史の元にM.S様の感性が磨かれてきたことは言うに及びません。
後述致しますが、一番素晴らしい事は“音に対する美意識”をしっかりと
お持ちになっているという事だと思います。具体的にはどういう事なのか?
順を追ってご紹介させて頂きます。
 
 
            ■ Customer's room ■
 
最近再開発で様変わりしたJR品川駅と現在の海岸通りの中間に位置する近代的
な高層ビルの最上階にM.S様のお住まいとオーディオルームがあります。
 
私が初めて訪れた16年前はお台場とレインポーブリッジの景観が一望できると
いう素晴らしい眺望でしたが、近年の建築ラッシュで大分視界が狭くなって
しまいました。東京という町の発展ぶりと経済力の大きさが景色の変化に表れ
ているというもので、お伺いする度に景色の変化を眺めていたものです。
 
広さは16畳程かと思いますが、隣がリビングであり、今は独立してしまった
ご子息ふたりの部屋や寝室などが含まれた大きな区画をお住まいとしており、
その中でなるべく広くということで新築の際に確保したスペースでした。
 
先ずはスピーカーの方向を見ると↓このようになっています。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070089.jpg
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070092.jpg
 
ビジュアル機器も歴史的なものが多く、PIONEERの初代プラズマディスプレー
が最初は250万円した頃から導入され、現在は三世代目となっています。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070139.jpg
 
そのラックの裏側はこのようになっていて、ESOTERICのアイソレーショントラ
ンスをはじめとして最初はオーディオのために導入したものが転用されています。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070134.jpg
 
更にStealth Dream Speaker Cablesにも↓このような工夫を凝らしています。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070127.jpg
 
さて、KRELL LAT-1000の両脇を固めているKiso Acoustic HB-1のセッティング
をご覧下さい。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070120.jpg
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070130.jpg
 
ここでちょっと過去のブリーフニュースを思い出して頂きたいのですが…
 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/549.html
 
このようにLAT-1000の足元をP-Boardで固めているというのは実はM.S様のこと
だったわけです。
 
そして、Kiso Acoustic HB-1のスタンドも実は二代目に変わっています。
 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/688.html
 
このilungo Audio HB-GDZ STANDをご使用になっているのは全国でお二人だけ
というものですから、こだわりようも半端ではありません。
 
そして、左右スピーカーの背面には↓このようにQRD DIGIWAVEが二台連結して
取り付けられています。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070141.jpg
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070143.jpg
 
この右手にコンパクトに収められているコンポーネントが↓こちらです。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070093.jpg
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070098.jpg
 
さて、ラックの足元を見ると電源関係にもこのようなチューニングが。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070115.jpg
 
オーディオ・リプラスの電源ですがトップパネルをカーボンにした特注品と
いうことでした。 http://www.audio-replas.com/
 
そして、このラックの背後の壁面にはQRD BADがセットされています。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070144.jpg
 
このアナログプレーヤーの右側にある家具の上に置かれているものは何か?
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070147.jpg
 
15年前に国内最速で導入されたJEFFROWLAND Coherenceの記念にということで
ジェフ本人が書いてくれた色紙です。歴史がありますね〜。
 
更にお隣の家具の上にはなぜかビールが一本チョコンと置いてあります。
「川又さん、よく見てよ!!」言われて、何のことか〜? と思ったら鯛が二匹!!
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070151.jpg
 
普通の恵比寿様は鯛を一匹抱えているだけですが、魚籠の中にもう一匹!!
これは大変レアなもので、行きつけの銀座のお店の女将さんからの頂き物とか。
そのお店も最後にご紹介しますのでお楽しみに…(^^ゞ
 
さて、前述に“音に対する美意識”をお持ちになっていると述べていますが、
その一例がセッティングに表れているところをご覧下さい。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070104.jpg
 
GOLDMUND MIMESIS 20MEの下に使用しているのはCORAL LIFTERです。
これも試聴の上で採用して頂きました。
 
http://www.cs-field.co.jp/copulare/corallifter.htm
 
そして、SME MODEL 30のターンテーブルにあるのがTiffany records inc
というメーカーの製品だということでした。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070101.jpg
 
下記のリンクを見つけましたが、今は掲載がないようです。
 
http://www.tiffanyrecords.org/
 
そして、こちら↓
 
http://www.phileweb.com/shop/begins/
 
これに関してはM.S様よりコメントを頂きました。
 
「スタビライザーは(パルテノン)定価187,600円、ターンテーブルマットは
 (CCP-3Ref)定価252,000円です。使用感はダントツに素晴らしいです。両者を
 組み合わせることによって聴感上の不満が一気に解決されたように思います。
 今はこれなしでLPを聴く事はありません。他のスタビライザーと比較して
 もこれは明らかです。ただ、値段が高すぎるのでどなたにもお勧めとはいえ
 ませんが。」
 
また、改めてセッティングを↓見てみると…
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070098.jpg
 
プレーヤーとラックの間に使用されているのは何だろうか…と思ったらこれでした。
 
http://www.herz-f.co.jp/lineup/16.html
 
そして、もうひとつ気になるものがありました。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070130.jpg
 
この写真でKiso Acoustic HB-1とスタンドに間に挟んである白っぽいもの。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070093.jpg
 
そして、このラックの中でGOLDMUND MIMESIS20MEを乗せている白いインシュ
レーターはなんだろうか? それを教えて頂いたら下記のメーカーの製品でした。
 
http://www.berihten.com/index.htm
 
大きなものだと1個24,150円 という価格ですから、これもお安くはないですね。
 
このようなチューニングはすべてご自身でセッティングし試聴された上で決定
してこられたものであり、その成果は間違いなく音質に表れているのですから
私も恐れ入るばかりというものです。
 
そして、これらシステムがどのような構成になっているのか、今までは私が
拙い表現で各製品を紹介してきましたが、今回はM.S様に頂戴したファイルで
ご紹介させて頂きます。大変助かりました(^^ゞただし、製品価格は表示され
ていませんが、ハルズサークルの皆様でしたらご存じのものが多いと思います。
 
 
  ◆H.A.L.'s 訪問記-Vol.24 東京都港区 M.S 様-システム構成◆
 
 ■ http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/sys2000-2004-3.xls ■
 
 
さて、このようなM.S様のシステム構成に起こった変化とは何か、という事で
次の写真をご覧下さい。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070166.jpg
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070169.jpg
 
今話題となっているディスクプレーヤーの新製品TAD-D600をM.S様が導入され
たのでした。えっ!?と、思われる方も多いと思います。
 
ESOTERICのP-01+VUK-P01+D-01+VUK-D01+G-0Rbという錚々たるフロントエンド
を使用されていたのに何故?
 
それは、GOLDMUND MIMESIS20MEという最高峰のD/Aコンバーターの存在感に
ありました。膨大な数のディスクコレクションの大半はもちろんCDです。
 
このCDを聴く時にM.S様が聴かれるのはP-01+VUK-P01とMIMESIS20MEというコン
ビネーションが中心であり、CDの音質はMIMESIS20MEを通じて聴くのが最高で
あるという認識がまずあったということ。
 
その他のデジタル・ソースコンポーネントも同様にMIMESIS20MEでアナログ変換
して楽しんでいらっしゃいました。特にESOTERIC D-01+VUK-D01に不満がある
わけではありませんが、それを使用するときはSACDを聴かれる時だけという
ことだったのです。
 
ESOTERIC D-01を導入されてから5年目となりますが、そもそも同社のP-0sから
P-01に買い替えたのが先であり、それもMIMESIS20MEに送り込むデジタル信号の
クォリティーを上げたいということからでした。
 
そして、TAD-D600で聴くSACDの音質がESOTERICシステムと比較して遜色なければ、
ということで当フロアーでSACDを中心にじっくりと試聴されたのでした。
これは大変に高い次元での比較であり、甲乙つけがたいという音質でしたが、
ある曲ではESOTERICが、違う曲ではTAD-D600が、ということで五分の勝負と
いうところだったと思います。
 
また、M.S様はESOTERIC P-0sの時代からアップサンプリングした88.2KHzの
デジタル信号をMIMESIS20MEに送り込んできました。これはP-01の機能でも
同様に継承していましたが、何と好都合なことにTAD-D600においても88.2KHzを
出力することが出来るのです!!
 
ということで、TAD-D600の1ボディーだけでSACDの再生は完結出来ます。
そして、M.S様の求めるMIMESIS20MEの音質も維持できます。更にシステム構成
も次の写真のようにシンプルに出来るということ、久しぶりに違う雰囲気で
聴いてみたということで今回の導入となったものでした。
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070162.jpg
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070156.jpg
 
いずれのメーカーの製品にしても大よそ五年くらいはご愛用頂いていたわけで
すから、感謝こそすれ異論を述べる方はいないと思います。生涯に渡り良い音を
追求していこうとする姿勢の情熱に改めて敬意を表するものです。
 
 
         ■ Customer's Sound ■
 
実は、今回の訪問に際して上記のようにプレーヤーシステムをTAD-D600に入れ
替える前にESOTERICシステムにて聴かせて頂くことから試聴が始まりました。
 
そして、プレーヤーがTADに変わっても総合的なパフォーマンスは以前と共通で
若干の個性の違いを思わせるのみということか。両方とも素晴らしいので!!
 
それはTADだからESOTERICだからというソースコンポーネントの個性を議論す
ると言うよりは、M.S様の手にかかるとこのように輝きを増すという音の乱舞
に酔いしれた私の感想ということにして頂ければと思います。
 
ゆったりしたソファーの真ん中に座らせて頂き、正に私がここで日々やってい
るようにM.S様自らの選曲で、しかもボリューム調整までお立ちになったまま
でプリアンプに手を伸ばして一曲ごとに調整して下さるのですから頭が下がります。
 
そして、M.S様が聴かれる音楽はクラシックだけに留まらず、実に多方面の
選曲で現代の感性を取り入れていらっしゃるのも素晴らしいことだと思います。
 
まず、この日に最初にかけて頂いたのは私も良く聴いているKARI BREMNESでした。
 
http://www.kkv.musikkonline.no/shop/displayArtist.asp?id=1690
 
そして、下記のディスクに収録されている2.「Coastal Ship」をかけて下さいまし
た。
http://www.kkv.musikkonline.no/shop/displayAlbum.asp?id=26639
 
しかし、ここで注釈を付記しておきたいことは、M.S様がかけて下さったのは
YG Acousticsがリマスターしたデモ盤であり独特のバランスの録音というもの。
 
伴奏はゆったりとしたシンセサイザーと重厚なドラムというだけ。
最後にピアノの低い音階が数小節入るが、シンプルなバックにKARIのヴォーカル
がくっきりと浮かび上がる曲です。先ず私はこの最初の一曲でM.S様のセンス
に舌を巻く事になってしまいました。
 
LAT(Lossless Acoustic Transducer)シリーズの第一世代LAT-1を国内初で導入
して頂いたのが10年前の12月でしたが、その五年後に前述のエピソードのよう
にLAT-1000にアップグレードされ、それからずっとご愛用頂いているLAT-1000
のロスレスと称する所以の情報量の素晴らしさに先ず驚かされる。
 
この10年間でLATシリーズスピーカーに対して組み合わせたパワーアンプは
現在までに四機種。それが現在のKRELL Evolution 600なのだが、このペアが
聴かせる低域の正確さとダイナミズムは私の試聴室を上回るものと直感した。
 
私は大分以前にAVALONを主宰するニール・パテルから聞いたの一言を今でも
実感として度々思い出すことがあります。
 
「ミッドハイレンジのドライバーは電圧駆動出来るがウーファーは電流で駆動
 されるものだ」
 
というコメントです。低域の大きな振幅をウーファーに求める再生音はボイス
コイルのストロークのあらゆる過程において電流駆動を維持しなければ正確な
低域が再生できない。
 
つまり、パワーアンプに求められるのが大出力というスピーカーのインピーダ
ンスを考慮しての電力値ではなく、電流の大きさなのだということを。
 
公称インピーダンス3オームにおいて、+/-3dB偏差内における周波数レスポンス
28Hz-30kHzという能力を有するLAT-1000に流し込む電流は低域28Hzという-3dB
のレンジよりも更に低い周波数にも求められていくもの。
 
この時のドラムの打音は柔らかいマレットでゆったり叩いた余韻感が低い周波
数への倍音をたっぷりと含ませたマスタリングとなっていて、左右合計6個の
20センチウーファーが余韻成分を余すことなく空気中に放射するのが体感でき
るという素晴らしいもの。
 
ドラムヘッドの振動を高速度カメラで撮影したら、ゆったりと前後運動してい
るビジュアルをイメージするような波動感がLAT-1000から広がっていくのだから
驚いてしまう。
 
20センチという比較的口径の小さなウーファーが近年なぜハイエンドメーカー
で好まれて採用されるのか、私が“Lossless”という意味合いを考えるときに
象徴的な低域の出し方を同社のパワーアンプの強力な電流供給能力がしっとり
と支えるところが憎い!!
 
私はLAT-1の時代から同社のパワーアンプで鳴らすことが最良の選択という事
を実感し推薦してきたが、これは年代が変わっても不変のペアリングでしょう。
その好例が下記の訪問記でも感じられたことでした。ご参考までにご覧下さい。
 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_visi0005.html
 
そして、広大無辺を思わせる低域の雄大な広がりをバックにKARI BREMNESの
ヴォーカルは実にチャーミングなシルエットとなって眼前に展開します。
 
口元のサイズはさほど委縮せず、声量豊かな彼女のヴォーカルはこじんまり
録音するよりは肉感豊かにLAT-1000のセンターに定位させています。
いいですね〜、こんなヴォーカルは滅多に聴けません。
 
最後に低い音階でアコースティックなピアノがちりばめられて、その打音に
緩みがないことを確認しました。そう、ピアノと言えば次の曲でした。
 
            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-
 
M.S様の選曲は渋い!!かつ広範囲に多数のディスクを聴かれ、生演奏を多数
経験された耳で選ばれたものばかりなので私も良く教えて頂きます。
 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/660.html
 
実は、上記のブリーフニュースでS様として登場され色々な選曲でHB-1を
試聴されましたが、お察しのようにM.S様のことでした。そして、M.S様が何気
なくかけたイリーナ・メジューエワのショパン、スケルツォ第2番 変ロ短調
作品31はショックでした!!
 
http://www.waka-kb.com/
 
http://www.waka-kb.com/cd.html
 
一部のピアノを除けば通常はA0からC8に及ぶ7オクターヴと短3度の音域をもつ
のが標準的なモダンピアノの仕様と言われているが、複雑な和音を同一瞬間に
演奏した時の各音階の反応をスピーカーという複数音源のトランスデューサー
で再生した時にどこをチェックするのか?
 
それは各音階の楽音での質感の違いを私は重要なパラメーターとして注視して
聴くようにしています。往々にして右手で演奏されるではコロコロと転がる
ように再生されるものですが、左手が伸びて行き演奏される低い音階の打音に
なるとテンションが緩み音像が膨らみ、オーバーな残響が流れ出してくるよう
なスピーカーもありますが、LAT-1000とHB-1にはそれがありません。
 
同時に叩かれる多彩な和音の各音階は一糸乱れず、複数のハンマーが弦を叩い
た瞬間を起点として鋭く立ち上がるアタックの見事さに先ず聴き惚れ、豊かに
空間を満たしていく余韻は均等な質量を音波に与えたかのように一定の質感で
特定の音階が後れをとることも膨らんだ響きを増長することもない。見事!!
 
美味しい店でシェフおまかせのコースを注文したように、M.S様が私に聴かせ
たかったのだろうと思われる曲が続きます。いや〜、本当にご馳走様でした。
 
そして、そろそろ持参したディスクも聴かせて頂こうと定番のこれをかけて
下さるようにお願いしました。
 
■マーラー交響曲第一番「巨人」第二楽章  小澤征爾/ボストン交響楽団
 
冒頭の弦楽器群の合奏から感動ものでした。弦楽五部の編成がビジュアルで
確認できるように忠実な再現性であり、各々のパートで解像度がとにかく素晴
らしいのです!!
 
ファーストとセカンド・ヴァイオリンの26人の奏者がまるで様々な色違いの
コスチュームをまとっているように、一人ずつの楽音に微妙な音色と階調の
違いを聴かせてくれます。これはいいですね〜!!
 
誰もが黒い正装で演奏しているはずなのに、奏者一人ずつが微妙に違う質感を
持っていることに改めて気付かされました。オーケストラの中央付近にビオラ
そしてチェロへとの連携が実にスムースに主題を連携し、そしてコントラバス。
 
前述でもピアノの楽音における高速反応によって、すべての音階で質感が一致
しているという切れ込みの素晴らしさがコントラバスの演奏にも表れています。
 
特に印象深いのは低域のホールエコーです。なぜか!?それはスピーカーが放射
した音波をスピーカー内部にエネルギーとして短時間の蓄積をしてから位相が
ずれた低域を放射するという現象がないからです!!
 
この時間軸に対して遅れを取らない低域を再現するのは近代的なハイエンド
スピーカーでは常識と私は考えていますが、そうではないものもあります。
しかし、少なくとも当フロアーにて皆様にお聴かせしてきたもの、そして
現在とこれからも、そのようなスピーカーはH.A.L.には常設されないでしょう。
 
見事なのは弦楽器だけではありません。木管楽器のソロがピンポイントで定位
しながら、発した楽音が天井に向けて駆け上がっていく余韻をたなびかせます。
 
英語ではステージの「上手=右側」は"stage left"と称されますが、ボストン
シンフォニーホールのステージの上手、最上段に位置するトランペットからは
爽快かつ切れ味のよい楽音がストレスなく発せられます。
 
逆に"stage right"に位置するホルンは通常の二倍の演奏者で確か八名による
編成かと思いますが、一人ずつの音量は控えめにして楽器の数が生み出す響き
のゆとりがLAT-1000の頭上に音波のオーロラをきらめかせるように、眩しくない
極彩色のカーテンを揺らめかせるのだから堪りません!!
 
弦楽器が濃厚過ぎて管楽器が埋もれてしまう。あるいは、管楽器の切れ味が
鋭いと弦楽器がヒステリックに聴こえてしまう。オーケストラにおける微妙な
バランス感覚を見事に調和させた演奏がこれだ!!という私にとっての再発見で
もありました。
 
言わば鍛えられた感性のスピーカーとシステム構成によって私がコーディネート
した音質というものがあるわけですが、M.S様はこの16年間で見事な修練を積み
重ねてこられました。
 
それが前述のように“音に対する美意識”となっているのです!!
 
その美意識によってチューニングされたKiso Acoustic HB-1にて同じマーラー
を聴かせて頂きたいとリクエストしてしまう私の気持ちは皆様もお分かりでしょう。
 
ilungo Audio HB-GDZ STANDの導入、berihtenインシュレーターの採用、そして
リプレースメントの繰り返しから決まってくるポジショニングの選択と角度。
 
それらが集積されて↓このようなセッティングにたどり着いたわけです!!
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070130.jpg
 
そして…、おー!!威風堂々という言葉をHB-1に当てはめてしまう驚きと感動!!
冒頭の弦楽器群が始まった時に一瞬にして私の頭にひらめいた言葉でした。
 
弦楽器の質感に微妙な色彩感の相違が見分けられるという事例をLAT-1000の
音質評価で述べましたが、それが何としたことか!!全く性格の違うHB-1でも
見事に同レベルの色彩感を醸し出しているではないですか!!
 
全くの無共振思想が究極の完成の域に達しているLAT-1000とは違い、HB-1は
画家がパレットに乗せた絵具を己のセンスで混ぜ合わせて自分だけしか出せな
い色を作り出していくのと同じ妙技を見せているのです!!これは素晴らしい!!
 
M.S様の感性によって作り出された色合いは当然私でも初めて目にするもの、
いや耳にするものでした。幾重にも重なり合う弦楽器のレイヤーは多数の色が
渾然一体となったものであるにも関わらず、ただ雑然と原色を混ぜ合わせたも
のではなく、一つの美意識というベクトルによって方向付けされた調和が感じ
られると言ったらオーバーだろうか!!
 
そして、量感は当然LAT-1000と比較しうることはできないが、HB-1で聴くコン
トラバスの質感は何と端正であり、同時に多彩な響きを含んでいることか!!
 
これもLAT-1000と同様にHB-1の低域がいかに高速反応しているかということを
示すものであり、6リットルに満たないコンパクトなエンクロージャーならで
はの切れ味のいい低域であり、そこにキャビネットの響きという第二の音源と
いう色合いの追加が行われているという現象、いや魅力が感じられるのです。
 
そう、M.S様が作り出したオリジナルの色彩感があったのです!!
 
画家は作品の完成ということで自分のイマジネーションの頂点をどこで見極め
るのか?彫刻家は自分の思い描いた完成という状態をどこで決定して彫るとい
う作業を止めるのか、また小説家は最後の一ページにどのような余韻を残して
筆を置くのか!?
 
芸術家と言われる人々は、それを作り上げようとした時のゴール、最終形が
どのようなものであるのかを知っていなければならないし、制作活動の最後に
どのような完成形を目指しているのかを制作過程の中で明確に持ち合わせて
いないだろうと思います。つまり、芸術には作成前に設計図はないということ
かと思うのです。
 
このように自分のシステムの音質を方向づけるという作業に必要なビジョン、
それが“音に対する美意識”ではないでしょうか!!
 
“音に対する美意識”なくして自分の音を作り出していくことはできません。
その意味ではKiso Acousticの原代表も同様に自分の“音に対する美意識”を
もっていたからこそHB-1が誕生したということです。
 
作り手と使い手の波長が見事に一致したということに私は内心で喝采を送り、
両者の“音に対する美意識”が見事に調和したということに感動しました!!
 
“音に対する美意識”とは言い換えれば自分の音に対する設計図を持っている
かどうか、ということになるでしょう!!
 
そんな設計図をどうやって作ることが出来るようになるのか?
それは意外に簡単です。
 
私のところには実に多数の音のテンプレートがあります。しかも、どれも皆
一定水準以上のセンスとクォリティーを備えたテンプレートです。
 
その一枚一枚を皆様は聴くことによって頭の中に蓄えて行くことです。
その記憶のファイルが増えて行くにしたがって、今度はそれらを重ね合わせて
組み合わせが出来るようになってきます。
 
それがイメージできるようになったら…、後は皆様の思い通りに描いて下さい。
それが、ここのネーミングの由来でもあるのですから…。
 
M.S様へ、当フロアーを活用して頂きまして本当にありがとうございました。
えっ!! 実は、お礼を申し上げるのはちょっと早かったようです(^^ゞ
 
            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-
 
今回の訪問は納品を兼ねていましたが三時間に及びました。まさか、こんなに
長居してしまうとは予想もしていませんでしたが、ついつい聴き続けたくなる
音で私のリクエストが連発してしまったようです。するとM.S様は時計を気に
なさるので、私もそろそろ…、と思っていたら「川又さん、次行こうか!!」と
言うことになってきました。(^^ゞ
 
実は、M.S様はオーディオ同様に銀座の達人でもあられる。小雨の東京は既に
日が落ちて、ちょうど宵の口という頃合。いそいそとタクシーを捕まえて歌舞
伎座の前まで、ということで新橋から昭和通りへと向かって行きました。
 
16年ものお付き合いの中で、以前にも何回か銀座の穴場にご招待頂いたことが
ありましたが、ここ数年間で最もユニークかつ貴重な店としてM.S様から聞か
されていた店にとうとうお連れ頂けるということになったのです。
 
近年中には取り壊して立て直す計画があるという歌舞伎座の前で車を降りて、
歩くことしばし…。でも私は屋号は聞かされていても、ついぞ看板を事前に
見つける事は出来ませんでした。「ここだよ!!」というM.S様の指さす方を
見ると、なるほど〜、こんな隠れ家のようなお店は探しても見つかりません。
 
当日は私たちは一番乗りということで、今だったら写真を撮ってもいいですか、
ということで条件付きで撮らせて頂いたのが↓これです!!
 
http://www.dynamicaudio.jp/file/100306/P1070172.jpg
 
どうですか、これ!! 何と調理器具は七輪一つだけ!!
そしてカウンター一枚だけで席数は詰めて座れば七人くらいでしょうか。
 
撮影の条件とは何か、先ず女将さんの姿を撮るのはご法度。屋号と場所がわか
るような被写体も一切写してはだめ、というM.S様のご指示でした。
 
なぜか?M.S様いわく…
 
「これ以上客が増えたら自分たちが入れなくなってしまうから…」なるほど!!
 
七輪一台で女将さん一人でやっている店という事前情報から、私はもっと高齢
の(失礼)女性をイメージしていましたが、いやいや〜、私よりお若いし魅力的
な方でいらっしゃるので、ちょっと意外でもあり驚いてしまいました。
 
そして、お店の作りも古き昭和の一杯飲み屋という古めかしイメージかと想像
していたのですが、きっちりと髪を結いあげて和服姿に割烹着という女将さん
にマッチした落ち着ける雰囲気の店内に私もすぐに馴染んでしまいました。
 
そうです!!居心地が大変いいのです!!M.S様に訊ねたら、その通りだという。
 
それにもう一つ。こちらのお店の最大の魅力は顧客同士の友達感覚の付き合い
ということなのでしょう。初めてうかがった私もM.S様に紹介されて、常連の
皆さんに話しかけて頂き気さくで楽しい会話を楽しむことが出来ました。
 
本当に、こんな店が銀座にあったのか、とM.S様が気に入られている理由が
大変良く分かりました。気が付いたら、あっという間に看板の時刻!!
 
楽しいことをしていると時間が早く過ぎて行きますね〜(^^ゞ
 
M.S様のお人柄と“音に対する美意識”と、そして幅広い交友関係と大人の
くつろぎを十分にお教え頂いた一日でした。大満足です。
 
本当にありがとうございました。
 
            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-
 
翌日は北海道に早朝の飛行機で出張という予定があったにも関わらず、当日は
遅くまでM.S様におもてなし頂き本当に感謝しております。お歳に関わらず達者に
eメールを使用されるM.S様より次のようなメールを頂きました。
 
「先日はありがとうございました。川又さんをお迎えして、恐る恐るの音出し
 でしたが、装置も怖い先生に萎縮することなく、長時間、無事に聴いて頂い
 て一安心でした。 
 
 川又ROOMへ通い始めて十数年、数え切れないほどの耳学問をさせて頂き、
 もちろん自分の経済力の範囲内ですが、良かれと思うグレードアップを
  ひたすら続けてきた結果が今の姿といえます。
 
 ただ単に機器をケーブルでつなぐだけでは、決してその機器が生かされない
  ことも随分勉強させて頂きました。ですから我が家の音は、音響パネル、
 ラック、ケーブル、インシュレーター等すべてがそれぞれの機器の良さを、
 出来る限り発揮できることを目標に仕立て上げられたということでしょうか。
 
 今回の「D-600」の導入では、更に新鮮な響きが加わり一層の好もしさを
 感じております。
 
 オーディオの楽しさを覚えてまもなく50年、自らも古希を迎える年齢になり
 ました。いつまで続けられるかわかりませんが、出来るだけ長くオーディオ
 とも川又さんともお付き合いできることを願っております。
 
 そして、川又さんのお仕事が益々ご発展されることを、ご健康ともども
 お祈り致します。
 
 今回の訪問では何だか自分が裸にされたような面映さがあります。自身の
 オーディオ歴を振り返ってみて、いかに川又さんの存在が大きかったか、
 改めて思い起こされます。さて、長文の力作を拝読させて頂きました。
 
  とても自分のこととは思えぬような文章を赤面しながら読ませて頂きました。
 でも自分の音楽とオーディオに対する想いを、川又さんの文章力で120%表現 
 して頂けたことをとても嬉しく思います。
 
 年月をかけ、根気よく、ひとつづつ積み重ねていった情熱の結果が現在の姿で
 すが、まだまだ終わりとは思っていません。これからも「川又ルーム」へ通い、
 新しい情報と、川又さんの貴重なノウハウを「盗み取って」残る人生を楽しむ
 つもりです。感謝・感謝です。」
 
私にはもったいないお言葉でございます。お礼を申し上げるのは私の方なのに
このようなお人柄であるからこそ皆に慕われ愛される方なのだとつくづく思われま
す。
どうぞ残る人生などとおっしゃらず、あと20年くらいはお付き合い下さい!!(笑)
 
オーディオの達人でもあり銀座の顔でもあり、またクラシック音楽の造詣深く
その上ゴルフもシングルプレーヤーであり、国内でも有数の著名クラブの創立
当時からのメンバーでもあられる。そして、温厚かつ誠意ある紳士という方で
私もこれからの人生で手本にしたいようなM.S様です。
 
私のVIPの中でも、これほどの“音に対する美意識”をお持ちの方は多くは
ありません。ご健康にはくれぐれも留意されまして、どうぞこれからも末長く
音楽とオーディオを、いや!!人生そのものを楽しみ続けて頂きたいものです。
 
私の父親ほどの年齢にも関わらず、長年気さくにお付き合い頂きまして本当に
ありがとうございました。そして、この機会にこのような素晴らしいお客様を
紹介できましたことを大変うれしく思っております。私の締めくくりの言葉は
正にM.S様の一言と全く同じものとなりました。「感謝、感謝です!!」
 
            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-
 
この訪問活動はハルズサークル会員を対象に行っています。
この機会にどうぞご入会下さい。


HAL's Hearing Report