《HAL's Monitor Report》


No.0260 - 2005/10/22

千葉県市川市 T I 様より

H.A.L.'s “PEIP”Monitor Report!!

“PEIP Club”より続々レポート到着
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/363.html



Vol.8「イケナイ、イケナイ…。またカードを用意して7Fへ行かなければ(^^ゞ」

モニター製品 “Pケーブル”

T.I 様からの投稿コレクションです。お時間があればぜひご覧下さいませ!!

ヒアリングレポートより
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0127.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0046.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0020.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0019.html
モニターレポートより
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0235.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0154.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0132.html

ということで、今回も“PEIP”の罠(笑)にはまってしまったT.I 様からの投稿を
頂きましてので早速ご紹介致します。

                 -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

いやー、毎度、毎度のことなのですが、川又さんが貸してくれるケーブルは本当に
いいものばかりですねぇ。

思わずほころんだ顔のまま、感想を書きたくなっちゃう心境ですよ。

というのも、引っ越しをし、現在の自宅に移ってからというもの、電源の取り方に
関してはあれこれと試した経緯があるのです。つまり、電源関係には自信がある。

「コンセントプラグを指す位置」や「クリーン電源を使う位置」などなど。

持っている機材の範囲であれこれ試し、ケーブルもPADドミナスと8N-PC8100を場所
によって使い分けています。
自分としては「現時点でベストな仕上がりの電源」になっていた訳ですね。

ですので、来店したときに…
「いやいや、ちょっとだけでいいから試してみて下さいよ」
と、川又さんから「Pケーブル」を渡されたときはハッキリ言って半信半疑。

「そんな簡単に新しいケーブルを受け入れる訳にはいかないですよ」
とは口にしませんでしたが、本音はそういう気持ちだったんですよね。

で、私も海外出張や国内の出張がかさみ、やっと視聴できたのが昨日の夜。
第一声こそイマイチだったのですが、使う組み合わせによっては実にすばらしい
パフォーマンスを発揮しました。

まず、Pケーブル導入前の電源ケーブルの構図が下記の通り。

<テスト前>
P-0s VUK-P0             [8N-PC8100]
M.Levinson No.30.6L     [PAD Dominus AC Sig.]
M.Levinson No.32L       [PAD Dominus AC Sig.→CSE RX-101A(100v:100Hz出力)
                                                    →PAD Dominus AC Sig.]
※パワーアンプはM.Levinson No.33HLのため、電源ケーブルを変更できず。


で、一番効果の高かった組み合わせが下記の通りでした。

<組み合わせ1>
P-0s VUK-P0             [8N-PC8100]
M.Levinson No.30.6L     [PAD Dominus AC Sig.→CSE RX-101A(100v:100Hz出力)
                                                    →PAD Dominus AC Sig.]
M.Levinson No.32L       [Pケーブル]


実は上記の組み合わせへ行き着くに、いくつかのバリエーションを試していて、
最も気になり、真っ先に試した下記の「組み合わせ2」でした。

<組み合わせ2>
P-0s VUK-P0             [8N-PC8100]
M.Levinson No.30.6L     [PAD Dominus AC Sig.]
M.Levinson No.32L       [Pケーブル]

というのも、私もつい3ヶ月ほど前までは、「No.32Lにはクリーン電源が搭載され
ているからクリーン電源は不要」と思っていたんですよね。ところが、現在の自宅
に引っ越してから電源ケーブルの長さが足りなくなってしまい、急遽、昔使ってい
たクリーン電源を仲介してNo.32Lに電源を供給。

すると、信じられないくらい空間が広がり、また、エコー感が格段に増したん
ですよ。これは驚きでした。

その後はレビンソンの「クリーン電源搭載」をあまり信用せず、「どこにこの
クリーン電源を使うといいのか?」について、あれこれと試しました。

トランスポートもDACも試しましたが、やはり効果が高いのはプリアンプ。
そのため、テスト前の状態で「電源は決まり」という状態だったんです。


また、川又さんが推奨する“Pケーブル”と“PI”ですが、「ノイズの除去」と
「アイソレーション」を謳い文句にしているという話。

これには内心、ニヤリとしてしまいました。

というのもクリーン電源の「CSEのRX-101A」も「ノイズ除去」と「アイソレー
ション」を謳い文句にした製品。

ウチのドミナスで武装したRX-101Aとどう違うのか?

「Pケーブル」と「RX-101A+PADドミナス」の真っ向勝負を試さずにはいられませ
んでした。それが「組み合わせ2」だった訳です。

で、「組み合わせ2」の結果を正直に言うと「やや線が細くなってしまい、
ジャズを楽しむ私には不向き」という結論。

エコー感などに極端な差はないとは思いましたが、奏者の「ガッツ」がなくなる
感じ。私の好みからするとNGで、「PADドミナス+RX-101Aの方が好み」という
結論でした。。

ただ、ですね。

おもしろいことに、プリアンプへPケーブルを使ったまま、DACに[PAD Dominus AC
Sig.→CSE RX-101A(100v:100Hz出力)→PAD Dominus AC Sig.]を持ってくるという
「組み合わせ1」の状態にすると、奏者の「ガッツ」が戻り、さらにはボーカルに
暖かみが増すんですよ。

川又さん流に表現をするなら…

「薄暗い部屋の中で明かりをパッと点けた感じ」

Pケーブル導入前の状態と比較しても、ボーカルの輪郭やエコー感が増し、さらに
は暖かみまで増えるという、非常に好ましい方向へと音楽がシフトしていったんで
すね。

これは大収穫でした。

同じ場所に「Pケーブル」を使っていても、前段にどういう電源ケーブルを使うか
で、まったく評価が変わってしまうという印象なのです。
本当に電源ケーブルとは奥が深く、簡単には判断できないものですね。


また、余談ながら下記のパターンも視聴してみました。
<組み合わせ3>
P-0s VUK-P0             [Pケーブル]
M.Levinson No.30.6L     [PAD Dominus AC Sig.]
M.Levinson No.32L       [PAD Dominus AC Sig.→CSE RX-101A(100v:100Hz出力)
                                                    →PAD Dominus AC Sig.]

これは「Pケーブル」と「8N-PC8100」との真っ向勝負です。

結果から言ってしまうと、こちらは「Pケーブル」の勝ちでした。

明らかにエコー感が増し、細かな空気が表現されるようになります。
ドラムのブラシなどは、毛先がリアルになりますね。


今回は1本の「Pケーブル」をお借りするに留まりましたので、ここまでのテスト
でしたが、できるなら、3本の「Pケーブル」を借りて、うち1本はL型プラグ
のものだったらもっと厳密なテストができたでしょうね。
(No.30.6LはL型じゃないと使えないんです)

ただ、今回のテストで「Pケーブル」の優位性はじゅうぶん確認できたと思います。
少なくとも、クリーン電源を繋がない「PADドミナス」と「8N-PC8100」では、太刀
打ちできないほど「エコー感」に差があるように感じました。

しかしながら、何本導入するか…。

また、悩ましい問題ですね。

さらに今回試さなかった「Pケーブル」と同メーカーの「アイソレーター」の
実力とは…。

このアイソレーターをパワーアンプに使い、すべてのアイソレーションを完了
させたら…。

あ、イケナイ、イケナイ…。

またカードを用意して、7Fへ行かなければいけないところでした。(^^ゞ

でも、興味のある内容であり、近い将来、試すことになるであろうお話なのかも
しれません。そのくらい本当に魅力のある製品だと思います。


HAL's Monitor Report