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H.A.L.担当 川又利明

No.990 2012年12月5日
 【新企画⇒High quality CD by H.A.L.'s Recommendation-石川さゆり!!】

「新企画⇒High quality CD by H.A.L.'s Recommendation!!」

「私の仕事は聴く事から始まる!!」というのは不肖、私の格言ですが…(^^ゞ
それはコンポーネントだけではありません。良い音楽ソースの発見という事も
皆様に対するプレゼンテーションの一環だと考えています!!

そんな私がここ数日、むさぼるようにして聴き続けているディスクがあります。

Stereo Sound Flat Transfer Series/石川さゆり「天城越え」「朝花」です。
http://www.stereosound.co.jp/cd/index/ss/sscdr002/

あのDaniel Hertzシステムで!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/968.html

日本の名曲は日本のハイエンドシステムTADで!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/974.html

Accustic Arts Reference SeriesとSonus faber“Aida”で!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/928.html

そして、最後にはこのリファレンスシステムで!

■スピーカーシステム:Sonusfaber The Sonus faber (1ペア\20,000,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/oto/oto58.html
http://www.noahcorporation.com/sonusfaber/SONUSFABER.html

■パワーアンプ:soulution 700 (1ペア\12,000,000.)
http://www.noahcorporation.com/soulution/700.html

■プリアンプ:soulution  721 (\3,250,000.)
http://www.noahcorporation.com/soulution/720.html

■SACD/CDプレーヤー:soulution  745 (\6,000,000.) 
http://www.noahcorporation.com/soulution/740.html

■オーディオラック:Tandem Reference RL02(\1,250,000.) 
http://www.tandem-audio.com/

■soulution 700専用特注アンプ・プラットフォーム:Tandem Reference RLP70(\330,000.×2) 
http://www.tandem-audio.com/

■使用ケーブル:ZenSati Seraphimシリーズ各種(デンマーク製)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/960.html

ZenSati Seraphim / Interconnect cable XLR 1.5m / 1Pair 税別\1,302,000.

ZenSati Seraphim / Speaker cable 3.0m / 1Pair 税別\3,360,000.→2Pair

■チューニングアイテム:Black Ravioli BF-3(\50,000×20) 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/891.html
http://www.andante-largo.com/black_ravioli.html

■電源アイテム:Transparent PLMM2X(\240,000×4)PIMMX(\480,000×2)PI8(\455,000.)
http://www.axiss.co.jp/ftran.html

素晴らしい音楽は何回聴いても飽きることはありません。このディスクを手に
してから、恐らくは三日間で30回以上聴いていると思います。その中では来店
されたVIPと一緒に聴き、聴かれたお客様からもその場でご注文を頂きました。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

日本人なら誰でも知っている石川さゆり、その代表作「津軽海峡・冬景色」と
並んで誰でもが知っている名曲が「天城越え」でしょう。

しかし、私はここで聴く楽曲として演歌では ちあきなおみ の新録音で
「黄昏のビギン」くらいだったのです。しかし、二年ほど前に石川さゆりの
曲で「ウィスキーが、お好きでしょ」がどうしても聴きたくなってこのCDを
購入したのでした。
http://www.ishikawasayuri.com/news/2009/01/post_21.html

当然のように、このディスクにも上記の代表作二曲が収録されていますが、
ここH.A.L.のシステムで聴くという気持ちにはなりませんでした。

さて、今回の一枚のディスクに二曲だけという企画には実は前例がありました。

Stereo Sound Flat Transfer Series 特別限定盤 スタジオマスターCD-R
石川さゆり│風の歌 波の歌 (5分16秒)
http://www.stereosound.co.jp/cd/index/ss/sscdr001/

このディスクに同封されているライナーノーツは上記webサイトでも紹介されて
いないのですが、柳沢功力氏による下記の解説があるので引用させて頂きました。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

このディスクはテイチクレコードから発売の、石川さゆりアルバム『さゆりIII』(TECE30692)
に収録されている、全12曲中の『風の歌 波の歌』1曲のみをCD-Rに記録したものだ。

ただし、単にその1曲をCD-Rに取り出したのではない。一般市販のCDは、歌謡曲
などの場合スタジオでまず先に伴奏を録音し、これに合わせて歌を別録りする例が多い。

これらはともに48KHz/24bitで録られ、その後、演奏と歌をトラックダウンする。
これがスタジオマスターで録音時と同じ48KHz/24bit。

だがレコード会社へは44.1KHz/16bitのフォーマットで送るため、その変換と
マスタリングが行われる。マスタリングは大きな器の中身を小さな器に移す際、
不都合が生ぜぬよう整えるのが基本だが、イクォライザー操作などによるサウ
ンドのバランス調整なども、この段階でなされる。

そしてスタジオからレコード会社へは、これを特別なマスター用CD-Rか、
または最近はCDマスター用のDDPと呼ぶファイルによりPC送信する。

レコード会社ではフォトレジスト剤を塗布したガラス板に、レーザー光線で
この信号を焼き付ける。これを現像すると光線の当たった部分のみが溶け出し、
ガラス板上に凹面の信号パターンが出来る。

この表面を銀メッキしたものがディスクマスターだ。次にこの信号面に別の
金属を電鋳し、凸面の信号パターンを持つメタルマスターを制作。さらにこれを
もとに凹面信号パターンのマザーを作る。

このマザーから作られるのがスタンパーと呼ばれる凸面信号の金型。この金型
で成型される凹面信号の樹脂盤に、反射層をメッキし保護層を貼り合わせて、
やっとCDが出来上がる。

したがって我々が手にするCDは、スタジオマスターからざっと数えても6工程
も要しているわけで、この工程ごとに、音質や音の鮮度が変化しないはずはない。

当ディスクは、通常、一般には聴くことのできないスタジオマスターの48KHz
/24ビット信号を、マスタリングなしで(スタジオマスターの出力レベルは
標準値と異なる場合があるのでレベルのみ標準値に調整)44.1KHz/16bitに
変換し記録したものだ。

これは録音スタジオ、レコード会社、そして石川さゆりさんら三者の承諾を
得て実現した極めて貴重なディスクである。しかも素材のCD-R盤も一般的な
ものではなく、スタジオからレコード会社への納入用と同じマスター用CD-R
(太陽誘電製TYCD-R74SPMPT)を使い、スタジオで1枚ずつ手作業で記録している。

したがってスタジオマスターに最も近いクォリティを備えていることになる。
かつ1枚ごとにエラーレートの測定を行い、その記録紙が添付される。

歌謡曲の世界では群を抜く歌唱力の高さと、美声の持ち主で知られる『石川さゆり』
のこの1曲で、市販CDとは異なる鮮度感の高いサウンドを賞味いただきたい。 
 (柳沢功力)

■ライナーノーツ解説

石川さゆりアルバムのレコーディングを手掛けた、音づくりのプロフェッショナル
集団「株式会社ミキサーズラボ」会長の内沼映二氏(写真左)は、日本を代表する
「音の匠」として数多くのヒット作品を生み出し、日本音楽スタジオ協会の会長も
務める人物。

今回あえてこの一曲を取り上げたのは、石川さゆりさん自身がこの楽曲に思い
描いたサウンドの世界と内沼氏が作り上げた音のイメージが実にマッチングし
たという楽曲だからである。

この曲は、低音からストリングスの高域倍音成分に至るまで、帯域が広く、
スケール感たっぷりのサウンドである。聴き所は、篠笛の竹の質感、弦楽器の
艶やかさ、豊かさ。

石川さゆりさんのしっとりとした声の質感、艶やかさ、声にかかるリヴァーブ感。
そして和太鼓とドラムが連打する中で和太鼓が独立してはっきりと聴き取れる
かである。ここにお届けするディスクは、スタジオマスターレコーディングの
サウンドクォリティを極限まで活かしきる達人、ワーナーミュージック・マス
タリングのマスタリング部長・菊地功氏の手によって、スタジオファイナル
ミックスのサウンドをそのままに、一枚一枚丁寧に書き込み、品質格差のない
マスタークォリティー盤に仕上げている。

採用したCD-Rは、書き込み時の低エラーレート、低ジッターを徹底して追求し
開発された太陽誘電社製プロフェッショナルオーディオ・マスター用ディスク
である。記録面のみならずレーベル面の素材にまでこだわって開発を行なった
高品位なディスクであるため、音質保持を配慮し盤面へのレーベル印刷は行なって
いない。

ご自身のオーディオシステムのリファレンスディスクとしてご愛用いただくと
共に、市販のCDでは味わえない生録感溢れるサウンドを特別にご堪能ください。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

上記のStereo Sound Flat Transfer Seriesの第二作が今回の「天城越え」と
言う事になるのですが、前作とは違う大きな要素があります。それは私から…

第一作「風の歌 波の歌」は上記のようにスタジオマスターの48KHz/24ビット
からマスタリングなしで44.1KHz/16bitに変換したものでした。しかし、今回
の「天城越え」はハーフインチのアナログマスターによる音源なのです。

「天城越え」の初出は1986年コロムビアからなのですが、本ディスクの音源は
1995年に上記の内沼映二氏が録音したポニーキャニオン・バージョンとのこと。

そして、前作同様にイコライザーやコンプレッサーなどを一切使用せずに
オリジナルマスターを正にFlat Transferしたもの。この一枚をCD-Rに焼くと
いう作業に加え、一枚ずつエラーチェッカーで測定するので一枚を制作する
のには約20分の時間がかかるというもの。

一枚に二曲しか入っていない税込み8,400円のディスクが大きな感動を呼ぶ!!

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

2012年12月は「天城越え」で始まりました。Daniel Hertzシステムで、TADで、
更にAccustic ArtsとAidaで、そしてThe Sonus faberでと、4分54秒の曲を
繰り返し聴き、そのたびに感動している私がいます!!


特にストリングスの質感と音場感が素晴らしく、包み込まれるような立体感を
もって左右スピーカーの両翼まで広がり、歌謡曲というジャンルも実は空間表現
を美味と感じる音作りがなされていたことが直ちに分かります。

この厚みがあり清々しい質感のストリングスがこの曲に入っていたなんて、
私はこのディスクを聴くまで全く知りませんでした。

ドラム、エレキベースなどのリズムセクション、その他にも鼓、三味線、琴などの
邦楽楽器、多彩なパーカッションなど、こんなにも多数の楽器があったのかと驚きます。

ドラムスはジャズのビッグバンドがホールで演奏する時のような残響と広がり
がアコースティックな響きを伴っていて、私はとても好感が持てました。

センター左で琴、右側にアコースティックギターが掛け合いをしながら石川
さゆりのヴォーカルをサポートしていたなんて初めて知りました。小音量なの
ですが、極めて鮮明な楽音がちりばめられている伴奏は演歌、歌謡曲という
ジャンルの音楽も本当はこんなに高音質だったんだと驚きました!!

また、時折三味線がワンポイントで力強く掻き鳴らされるのですが、何と!
ストリングスやヴォーカルのオーバーラップしないフレーズではリヴァーヴが
深く施されていて、さーと広がっていくのですが、ストリングスとの共演と
いう場面ではわずかな時間の演奏なのに三味線のリヴァーヴは控えめに変化
しているという芸の細かいミキシングが鮮やかに再現されます!!

そして、ゆったり響いているだけのエレキベースかと思いきや、なんとサビを
迎えるところではしっかりとスラップしているなんて、演歌のベース弾きと
しては信じられないというかイメージしていないプレーも聴きとることが出来ます!

さて、肝心な石川さゆりのヴォーカルですが、テレビのスピーカーでさえ
その声量と歌唱力がしっかりわかる程の名人だと思います。このディスクでは
歌詞の一言ずつが実に鮮明に聴き分けが出来るだけでなく、声量を押えて
ささやくように…

「ふたりで居たって 寒いけど 嘘でも抱かれりゃ あたたかい」というこの

あたたかい…というひらがな一文字ずつの囁くような歌い分けというか、
情感をにじませた歌唱に思わずぞくっとされられてしまいます。

「恨んでも 恨んでも 躯うらはら」というコブシがしっかりきいたパートは
腹の底から突き上げるような凄味さえ感じるのですが、聴いていてストレスを
微塵も感じさせないという清々しい美声に引き取られ「あなた…山が燃える」
にしっかりとつながっていく声色と多彩さがスピーカーのセンターに鮮明に
浮かびあがる快感は何度聴いても色あせることなく私を惹きつけて行きます!!

石川さゆりのヴォーカルは端正でほどほどのリヴァーヴがお似合いだと思いました。
それだけの声量と正確な日本語の発音の巧さが十分な説得力を持っているので、
華美なエコー感は逆効果というものでしょう。

オリジナルマスターには彼女の美声が空間に鮮明な余韻の尾を引きながら、
響きの終息をコンサートホールの余韻の引き際のように拡散し消滅していく
までの広がりが実に自然で文句のつけようがありません。

石川さゆりの背後には時折パルシブな琴の音と、奥行き深いところからクラベス
の響きが空間を作り、こんなパーカッションがちりばめられていたなんて、
伴奏楽器の多彩さと録音の見事さが聴くたびに新鮮な発見をもたらします!!

このStereo Sound Flat Transfer Seriesの登場によって大いなる発見と感動
を与えて頂いたことに感謝し、これはぜひ皆様にも推薦しなくてはと思いました!!

新企画とはシンプルなものです。発売前に皆様に店頭で試聴して頂けるということ!
全国の皆様に本物の石川さゆりをハイエンドオーディオで聴いて頂きたいのです!

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

実は、この「天城越え」に関して歌詞の意味するところをネットの世界では
色々と書き込みされているページを目にしました。私の解釈とは違う興味本位
であり、俗物的な書き込みが多数あったのです。しかし…、下記URLのページ
には非常にうまく私の述べたいことをコンパクトにまとめてくれた一節がありました。

http://www.youtube.com/watch?v=XD7Z_fUzHB0

歌詞の真意は作詞者だけが知っている
 
歌の心情は歌い手の表現によって変わる
 
歌の情景は聴き手によって変わる
 
どこぞから聞いた歌詞の意味を吹くよりも、あなたが受け取る情景を大切にしましょう

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

そうです!! 歌の情景は聴き手の想像力によって変わるのはもちろんのことですが、
聴き手の耳に入る音の情景はオーディオシステムによって変わります!!

そこにオリジナルマスターの素晴らしさを表現できる再生システムが共存する
ことで、全く新しい感動が聴きなれた曲から得られるという興奮を皆様にも
体験して頂きたく、私の拙い文章にてご提案申し上げます。

皆様、どうぞ本物の石川さゆりを聴いて下さい!!



担当:川又利明
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556
kawamata@dynamicaudio.jp

お店の場所はココです。お気軽に遊びに来てください!!

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