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H.A.L.担当 川又利明
    
2020年10月8日 No.1624
 H.A.L.'s One point impression!! - Y'Acoustic System Ta.Qu.To-BNC

新企画⇒New Original product release - Y'Acoustic System Ta.Qu.To-BNC
https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/news/1623.html

私の好奇心は早くもTa.Qu.To-BNCを三本使い、ESOTERIC Grandioso G1+P1X+D1Xに
よって出力されたアナログ信号が、更にGrandioso C1XまでES-LINK Analogにより
最高レベルで伝送されHIRO Acousticを鳴らしたら一体どんな世界が開けるのか!

今日は我慢しよう…、お楽しみはこの次に。
続報にご期待下さい!

と述べていましたが、あれから散々色々な曲で試聴を続けていました。

先ずは第二弾となる試聴システムを下記にてご紹介致します。

■H.A.L.'s Sound Recipe / Y'Acoustic System Ta.Qu.To-BNC inspection system Vol.2
https://www.dynamicaudio.jp/s/20201004134645.pdf

Y'Acoustic System Ta.Qu.To-SPL & XLRによってアナログ信号のシグナルパスを
統一したサウンドの特徴として目指す方向性とは何か、それは既に次の項目での
音質評価して特定できているものです。

H.A.L.'s One point impression!! - Y'Acoustic System Ta.Qu.To-SPL & XLR
https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/news/1609.html
https://www.dynamicaudio.jp/5555-7F/news/1610.html

上記の一節にて私がTa.Qu.To-SPLとXLRの両者に対して最大の特徴として掲げたのは
双方ともに次の二項目でした。

他のケーブルにはない最大の特徴! 音像を支配するTa.Qu.To-SPLの神業!
他のケーブルにはない最大の特徴! 音像を支配するTa.Qu.To-XLRの神業!

追記するのであれば限りなく凝縮された鮮明な音像、限りなく広大無辺に広がる
音場感ということ。音像サイズは小さく空間表現は反対に大きくという相反する
ような指標ではありますが、これはケーブルに対してだけではなくスピーカーや
コンポーネント、更に各種アクセサリーにおいても共通項となる私の理想です。

ここで重複することを敢て承知の上で結論を言葉にしておくと次の一言。

他のケーブルにはない最大の特徴! 音像を支配するTa.Qu.To-BNCの神業!

実際の音楽信号が伝送されるものではないクロック用BNCデジタルケーブルの
ニーズがどれほどあるか少数であることは承知の上で、吉崎さんが本格的な
AESデジタルケーブルを開発する前に必要としたクロック用ケーブルの影響力とは
どういうものか、私はそれを以前の経験から承知しているのですが議論の檀上に
上げるには優秀なBNCケーブルという製品に関して選択肢が少なかったのも事実。

私は今までの選曲において多数の曲で上記の特徴を確認してのことですが、
特に高音質ディスクと謳っているCDではなく、ごく一般的な市販品での選曲で
チェックしたい音質差が的確に解る曲を常々探しているものです。

そんな折、休日の運転中にカーラジオで聴いた曲がどうにもこうにも印象に残り、
四か月前から使い始めたiPhoneで「Hey Siri、井上陽水のピポパをかけて」と
呼びかけてみたのです。

そしてApple musicで見つかった曲をAir Podsで聴いてみたのですが、これは!
という可能性のある曲であり本格的に聴かなくてはと早速CDで注文して当フロアーで
聴いたところ私の予感が的中したという曲で異例の選曲として今回は使用しました。

井上陽水「ハンサムボーイ」より 01. Pi Po Pa  09. 夢寝見
http://yosui.jp/
https://yosui.jp/discography/%e3%83%8f%e3%83%b3%e3%82%b5%e3%83%a0%e3%83%9c%e3%83%bc%e3%82%a4/

井上陽水は好きなアーチストの一人であり、実は当フロアーのコレクションには
既に5〜6枚のCDとして持っていたのですが、音楽としては好きなのですが録音
作品として試聴に使うにはヴォーカルのリバーブが強すぎる傾向がありました。

ごく一般的なラジオ、テレビ、カーオーディオやラジカセというレベルのもので
聴く分には良いのですが、ここのようなハイエンドオーディオで聴いてしまうと
マーケティングによって意図された音質的演出がくどすぎてダメなのです。

好きな音楽だけどオーディオ製品の音質を慎重に吟味する試聴には使えないという
井上陽水だったのですが、今回使用した二曲は後述しますが今回の課題試聴には
もってこいという録音だったのです。

実は上記CDを入手したのは三か月くらい前であり、既に新製品Grandioso C1Xを
試聴した時期には何度も聴いていたのですが、今回の比較試聴に際して想像以上に
大きな変化を見せることが分かり、最近は何度も繰り返し聴いていました。

ESOTERIC Grandioso D1XからC1XまではES-LINK Analogに設定し、最初に今まで
当フロアーで使用してきたBNCケーブルで聴きましたが、これは最新型ではなく
ESOTERIC 7N-DA6100III BNC 1.0mで一世代前の製品であることを注記しておきます。
https://www.esoteric.jp/jp/product/7n-da6100iii_mexcel/top

最初に7N-DA6100III MEXCEL BNC三本で聴き、ラックの裏側に回り三本のTa.Qu.To-BNCに
切り替えてから席に戻り比較するという作業をいったい何回繰り返したことか。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

01. Pi Po Pa(作詞/作曲:井上陽水)

Arrangement:井上陽水, 細野晴臣
井上陽水:Vocal, Acoustic Guitar
細野晴臣:Bass, Synthesizer, Percussion
コシミハル:Synthesizer
木本靖夫:Programming
浜口茂外也:Percussion
矢野顕子:Chorus

このように30年前にして錚々たるミュージシャンがバックを務める一曲。
このアルバムではバックコーラスには矢野顕子の他、吉田美奈子、石川セリと
いうソロシンガーとして著名な歌手が名を連ねるという豪華さ。

冒頭に陽水の「ワン、トゥー」という声がセンター奥から聞こえると、いきなり
強烈な低音のドラムが登場する。しかし、この低音打楽器が何だか分からない。

キックドラムではないし大口径のシェル(胴)なしフロアタムのように聴こえる
打楽器なのだが、Ta.Qu.To-BNCに切り替えて最初に大きな変化として感じた!

先ずは冒頭の陽水の一声のフォーカスがぐっと鮮明になっていることに気が付く。
その直後のドラムは何たることか!?

今まで左右HIRO Acousticの間隔一杯に展開していた打音がセンターに集束され、
打音の投影面積をイメージすると1/3程度に凝縮した音像を見せる! これは凄い!

Ta.Qu.To-BNCがもたらした変化は音像サイズだけでなく、重厚さを加味するという
質感の向上にも貢献し、濃密な低音に化けているのだから堪らない! これはいい!

シェル(胴)なしのドラムと述べているが、胴の響きが感じられない打音であり、
純粋なドラムヘッドだけがズビーン!と空気を揺さぶる重量感がパワーアップした!

空間に飛散していた低音を砂場と例えれば、両手で左右からセンターに砂をかき集め
もっこりした砂山を作るようなイメージで低音のエネルギーを集約する職人芸!

オーディオ信号が伝送されるスピーカーケーブルでもないのに、こんな芸当を
BNCケーブルがやってのけるとは何たることか! でも、驚きはそれだけではなかった!

昔懐かしいスティーヴィー・ワンダーが「迷信」のイントロで使用したClavinet Cと
同じような音色のフレーズがセンターでひねりを利かせるのだが、そんな楽器でも
音像サイズが凝縮し軽妙なメロディーがバックを引き立てる。これも変わったぞ!
http://www.hohner-cembalet.com/hohner_cembalet/

エスニックな音色と旋律のパーカッションが後方で軽やかな背景音を構成し、
キーボードのハーモニーがヴォーカルの背後に音の屏風を立てたように井上陽水と
矢野顕子のPi Po Paという声のリフに彩りを添える。いいじゃないですか〜これ!

ファ、ファと聴こえるアコーデオンのような音色の短いフレーズはシンセサイザーに
よるものか、一定のリズムで終始続く印象的な伴奏も音像サイズが縮小した。

そして、細野晴臣のベースは控えめながらもセンターで重要な立ち位置で響き、
ドラム同様に濃厚な低音に変化し引き締まった音像はごりっと凄みを増した!

背後に展開するパーカッションは細かい一粒ずつの音像をくっきりと描き、
その弾ける音の粒子は水平方向に展開領域を拡大してリバーブなしでも音場感を
スケールアップさせる効力があることが分かる。こんなことあるのか!

オーディオの試聴に30年前の井上陽水の選曲という初めてのケースながら、
数え切れないほどの楽曲を残した偉大なアーチストの録音にTa.Qu.To-BNCの
真価を見せつけられるとは思ってもしなかった。しかし、更に…


09. 夢寝見

このCDには最もヒットした「少年時代」も収録されていますが、曲中に「風あざみ」
という言葉が出てくるが、これは陽水による造語で植物のアザミが直接関係がある
訳でもないという。陽水ワールドという世界観は独自なものであり心を打つ。

この曲のyumenemiと発音される言葉も独特な造語らしい。そして、この曲を私が
選曲した理由も聴けば瞬間に解って頂けるというものでしょう。

この曲でのパート担当は不明ですが、それにしても井上陽水のカリスマ性はバック
ミュージシャンの顔ぶれにも表れているのか、ソロアーチストとして活躍する錚々たる
メンバーに改めて感心します。
https://www.dynamicaudio.jp/s/20201006170443.pdf

もう何回目だろうか、MEXCEL BNC三本で聴き再度三本のTa.Qu.To-BNCに差し替え、
リモコンのテンキーを押して陽水の再登場に期待し一瞬身構えると…。

センターには独特のテンションで響く低い音階のドラム、その左右に五種類ほどの
パーカッションが居並び、重厚な打音と煌めく打音が広く左右に展開する冒頭部。

いや〜、もうここから違うのです! もう何度も繰り返して述べているので変化の
方向性は皆様も想像が出来てしまうのではないでしょうか。

先ずはセンターのドラムの重厚感とインパクトのエネルギー感が増量しており、
打音そのものの時間軸が短縮されたようにテンションを高めていることに驚く!

前曲同様に低音打楽器に対するTa.Qu.To-BNCの変化量は誰でも解るレベルで高い!

そして、左右チャンネルのスピーカーの軸上に陽水のyumenemiというフレーズが
同時に繰り出し、その後ずっと繰り返す中でシンセサイザーが背景を作っていく。

そのyumenemiのくっきり変化した鮮明さに目と耳を惹き付けられるが、センターに
ぽっかり浮かぶように登場した陽水のヴォーカルにおける変化こそ鮮烈でした!

今までベースの音像サイズと同等と思っていたものは実はもっとキュートな口元であり、
適度なリバーブを施して響きを広げていく展開と歌手そのものの存在感に明確な
境界線を引くようにヴォーカルの解像度が高まっていることに気が付く! これいい!

そして、yumenemiというフレーズに石川セリのコーラスが重なってくるのですが、
セクシーさを増しているのは錯覚だろうと自分を納得させるのに時間がかかった。
ヴォーカルの質感に関して音像サイズだけでなく緻密で滑らかな表情が見えてくる!

かすれた連続音をプログラミングしたシンセサイザーが背景を彩り、ベースの質感と
同類の重厚さを響きの中に垣間見せる分解能の変化が私には貴重に思える! いい!

ありきたりと言えばそうか、あまりオーディオの試聴には使用しないと思われる
30年前に発表されたポップスのCDには、現在の再生装置になってから新たに発見
された新種の音楽情報が含まれていた。それはBNCケーブルだからこそなのです!

いや、その視点をオーディオ信号とは無関係のクロック用BNCケーブルの交換によって
発見出来たという事は、このケーブルを使用できるコンポーネントを使用している
ユーザーにとって、どのような意味を持つのか!?

自分のシステムは熟成しているから…、と新たな可能性に関して興味を持てなかった
人々に対してTa.Qu.To-BNCは強烈な一打を繰り出したと言えます!

マスタークロックジェネレーターを使用している方、それを接続できるディスク
プレーヤーを使用している方にも、更にその先に何があるのかを示してくれるのです!

今回は意外性ある選曲の二曲ということに絞り込んでTa.Qu.To-BNCの可能性を
コンパクトな表現にまとめてみましたが、私が聴き込んだ課題曲は実に多く
クラシックでもヴォーカルものでも、ジャズやロックでも全てのジャンルで
同傾向であり曲によっては変化の多様性も確認し皆様に推薦できる自信となりました!

さあ、Y'Acoustic Systemからの第三の刺客、Ta.Qu.To-BNCによる感動と興奮、
そして愛用コンポーネントの潜在能力の確認まで、まだまだお楽しみは続きます!

川又利明
担当:川又利明
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556
kawamata@dynamicaudio.jp

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