Kiso Acoustic HB-1でMarklevinsonを聴く!!


No.0568 - 2010/5/2

埼玉県上尾市 T T 様より

皆様からうれしいご感想を頂いております。その試聴会とは↓これでした。
 
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/706.html
 
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Vol.35「川又さんの厳選された曲で設計思想の違いが音に表われているのが感じられた!!」
 
前回の投稿をご紹介します。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0563.html
 
過去の投稿の“ほんの一部”をご紹介致します!!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0558.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0554.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0549.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0540.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0524.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0519.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0510.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0485.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0474.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0468.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0460.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0451.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0446.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0434.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0427.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0423.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0401.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0403.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0390.html
 
 
MarkLevinsonというとオーディオファイルの間ではある種畏敬を込めて、名前
を言う事が多いのではないでしょうか?
 
私も一度川又さんから中古のプリアンプNo.26Lを買い使用した事があります。
それがきっかけとなりプリアンプの重要性に気付き、ラックスマンのプリアンプ
C-10を長らく愛用しています。
 
今回はH.A.L.Iでも滅多にやらないパワーアンプの比較試聴会である。
確か前回は同じMarkLevinsonのNo.53とNo.532の比較試聴に参加しました。
その時は音のNo.53。音楽性のNo.532と感じました。
 
私は土曜日の比較試聴会に参加しました。
当日の一曲目の課題曲は川又さんのお薦めCDからTRACK NO.4 「SAMBIENTA」
聴き所はシンセサイザーとパーカッションの質感。
 
まずNo.532H(110万)を聴き、基準とする。
初めて聴くパワーアンプ。初めて聴く曲なのでコメントのしようがない。
 
次にNo.531H(ペアで180万)につなぎかえる。
No.532Hに比べ奥行きが感じられる。
一音一音明瞭で上も下も伸びる。
 
No.532Hでは平面的な音場もNo.531Hでは立体的になる。
 
次はNo.532(280万)
No.531Hよりさらに鮮烈!!
No.532H →No.531H→No.532となるに従って音の厚みは増す。
パーカッションの打音もより鮮明になる。
ポンと叩いてから中空に響き、エコーが消えていく様子が違うのである。
 
次の課題曲は同じCDからTRACK NO. 7 「THE LAST WALTZ」
聴き所はギターの連続音がどうアンプにより変化するか。
 
最初はNo.532Hを基準とします。
 
No.531HにするとやっぱりNo.532Hの音場表現が平面的だったと感じてしまいます。
No.531Hにして迫力が加わり、ピンとギターの弦を弾いてからの響きに一音
一音差異が感じとれます。
 
次はNo.532。
 
No.532H→No.531H→No.532となるにつれて、ピンと弾く時の音の立ち上がりが
急峻になります。音は華やかになり、味わいがある。No.531Hで十分だと思っ
ていたが、まだその上があり、勢いがありつつも情感がこもった音になります。
味に例えると作りたてのカレーと一晩おいたカレーの違い。
 
次の課題曲は同じCDのTRACK NO. 1 「CLAUDIA」
 
川又さんがブリーフニュースでも述べていますが、私もイントロのピアノ部分
を聴いて、そのままクレジットカードを出して注文しました。
 
まずNo.532H。
平均レベル以上の音である、これだけ聴いていれば幸せである。
 
次にNo.531H。
よく言われているサックスのリードの音にヒダができる。細かくリードが振動
している様子が音に表われます。No.532Hより明るい音である。
 
次にNo.532。
サックスはますます色気を帯び、たおやかに鳴り渡ります。ピアノも繊細かつ
音が立ち。パーカッションの打音も最初に聴いた「SAMBIENTA」と同じく変化
をみせる。
 
ここでDEVIALET D-Premier&HB-1(マホガニー)を聴く。
 
音色はMarkLevinsonに比べ陽気になる。いつも言うように、ここまでくると
良い悪いのレベルでは無く、比較試聴にしても各人の好みの問題。
 
今日は登場しなかったがMarkLevinsonにはまだ上にデジタルモノラルメイン
アンプNo.53が控えているのである。
 
元に戻して今度はStereo SoundのSACDよりTRACK NO. 4 メンデルスゾーン:
ヴァイオリン協奏曲〜第1楽章/ヒラリー・ハーン(vn)ヒュー・ウルフ指揮
オスロ・フィルハーモニー管弦楽団。
 
今度はフルオーケストラを聴きます。
No.532Hでは他に比べ、低域も高域も少し伸びが足りない。
ヴァイオリンの音色は及第点だが、これがどう変化するか。
 
No.531Hにするとヴァイオリンが滑らかでよりシルキーな音になる。
余韻も伸びている感じ。オーケストラの広がりも奥行きも感じられる。
 
No.532にするとヴァイオリンのシルキーさはそのままにオーケストラの迫力が
増す。パイプを太くしたようにドンとくる。
 
最後はヴォーカルとピアノのみというシンプルな構成の、Tiffanyのアルバム
「Amazing Grace」からタイトル曲の12.「Amazing Grace」
 
まずNo.532H。
少しピアノの音がこもる感じがする。
 
No.531H。
ヴォーカルのエコーで空間の広がりを感じる。ピアノはこもるような事は無く、
しっかり演奏している感じ。
 
No.532。
全てにおいて余裕が感じられる。エコー成分が長く聴こえるためヴォーカルも
ピアノもリッチになった感じ。全体的に安定感を感じる。
 
ホント、あっという間の2時間でした。
 
最後に言い訳を少し。
今日の川又さんによる選曲(課題曲)であったスタジオ録音のJazzyな曲や
クラシックは、普段私は全然聴かない分野なので、的外れな事を言っている
かもしれません。
 
パワーアンプはただプリアンプから音声信号を受け取り、スピーカーを駆動で
きるまで電圧電流(電力)を増幅装置だが、こういうじっくり比較試聴すると
「パワーアンプでここまで変化するのか!」と頭では何となく分かっていても、
音に説得されるという感じである。「たかが」とは思わないが、されどパワー
アンプなのである。
 
アシスタントの富田さんつなぎ替えお疲れさまでした。
 
今回も川又さんの厳選された曲で、同じメーカーでも製品でも構成や思想の
違いが音の違いに表われているのが感じられました。
 
システム全体の中でのパワーアンプの位置づけというのは、はっきり言って
私の中ではプライオリティの低いものでした。
 
今まで「如何にガッチリスピーカーを駆動するか」に重点を置いていましたが、
パワーアンプ一つで同じ曲の見え方が変わるという、比較試聴は他のショップ
ではやらないでしょうし、例えやったとしてもオーディオ評論家を講師に迎えて、
ショップも売らんがために旧製品を踏み台にするような語りをするでしょう。
 
製品の新旧にかかわらず尊敬の念を込めて平等に比較し、どの製品が聴く側に
説得力をもって演奏するのか、とらえ方は参加者にまかせるのがH.A.L.Iでの
川又さんの流儀である。
 
今回も川又さんいわく物好きな比較試聴に参加できて光栄でした。
 
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川又より
 
T T 様ありがとうございました。私のポリシーまで代弁して頂き感謝しております。
そうなんですね〜、私のイベントは完全なハンドメイドなのです。皆様に聴い
て頂く音質も私がチューニングしたものであり、トークにもサウンドにも両方
の責任が私にありますが、それだけ核心をついた選曲と解説をしているものです。
 
ショップが用意したセットを使って評論家先生が持ち込んだディスクをかけて
色々と語るという事もイベントの形式としてはありがちですが、それは評論家
その人がコーディネートした音質ということではないでしょう。ここが違います!!
 
すべてが私の責任であると同時に私の“音の美意識”によるものなのです!!
それは好奇心と探究心が先導してくれる動機によるものであり、そのビジョン
がユーザーの皆様の指針となってくれればと願っているものです。
 
生きたお手本として皆様に感動して頂く事で皆様の感性も磨かれるというもの
ですね。ぜひ次回は皆様もご参加頂ければと願っております。ご期待下さい!!


HAL's Hearing Report