《H.A.L.'s “エフコン”Hearing Report》


No.0378 - 2007/8/6

神奈川県 N様より

“Friday concert”Vol.28はこんな企画でした。

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/516.html

更に今回のイベントを前にして私も色々とスピーカーケーブルを聴き込みました!!

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/517.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/518.html

そして、今回も参加者の皆様に記念撮影をお願いしました<m(__)m>

http://www.dynamicaudio.jp/file/070727/guest.jpg

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Vol.132「すごい体験をすると行動が変わるかもしれません!!」

27日は大変貴重な体験と勉強をさせて頂きまして本当にありがとうございました。

なにしろ、経験で感性の幅を広げ、自分が体験したことからしか正しいイメージが
作れないので、今後の具体的なアクションに絶対必要なものでした。

何しろ、のっけからIsisの包み込むような美音が部屋から漏れていましたので、
最初の10分は舞い上がっていました。

今回のシステムの全体のレベルの位置関係を自分のなかで仮想するのに時間が
掛かってしまっているので、ACT.1の対戦は正直どう評価したら良いのか分かり
ませんでした。

何しろ今回の最低価格が69万円のSPケーブル達にダメだしするなんて、とんでも
無いことです。試聴していますと、どの曲もうつらうつら夢心地になるような甘美
な世界でした。


Act.1 KIMBER KABLE同士の比較

KS-3035まずこのケーブルで基準を作ることになるのですが、まだ酔いしれている
最中でした。KS-3038に変更して同じメーカーながら確かに明確な差が曲の出だし
からありました。

低域に厚みが出て、高域も遥かにピークの高いものでした。
しかしこの時点ではどちらが良いとか好きかということと、価格の差ほど音楽的な
決定的な差は感じていません。

私は評価の表現の仕方が分からないので、気がつくと、感じるままに左に低域、
右に高域そして音の厚みや質感のようなものを線を太くしたりして、塗り絵のよう
なものが出来上がっていました。


Act.2 TRANSPARENT同士の比較

TRANSPARENT  Reference にチェンジ。低域から高域までフラット感が出て、音質
も少し大人の音に感じ、私にはより聞きやすい。

そして緊張感とともにTRANSPARENT Reference MMにチェンジ。
いや、これは全然別格です。今までもうっとり眠気を誘う音なのに、更に上と言う
ものを感じさせるものがあることが凄いこと。

こういった感覚に訴える製品も同じ人間が創ってる。
人間ってどこまで欲深いんでしょう。

比較のTRANSPARENT Referenceに比べ、低域も高域も伸びていて、なにより音の
シャワーがきめ細かく、かつ厚みが凄いです。
しかもウルサク感じるところがどこも無い。


Act.3 KIMBER KABLEとTRANSPARENT同価格帯での比較

ここでやっと、好みが言えた。
KIMBERのほうが少し元気よく高域がピーキーに感じた。

私は KIMBERKS-3035よりはTRANSPARENT  Referenceのほうが好きなんだろうと
思った。


Act.4 いよいよ他種混合での比較。しかもランクアップして。

ここで初めてのNordostとESOTERICの登場となる。
Nordost VALHALLA EXTREME REFERENCEこれ好きです。

低域高域とも懐が深く、中域に厚みと安定感と渋さがある。味があります。
ESOTERIC 7N-S20000 MEXCELこれは私にはダメでした。

ものすごいエネルギー感と高解像度なのは一聴してわかるんですが、耳がすぐ痛く
なりました。私は何時間も聞き続けられることを優先します。

でもESOTERICを支持された方多かったですね。それは理解できます。
このランクでTRANSPARENTのケーブルがあるとまた面白かったと思いました。


Act.5 さらに上のレベルの比較になる。本当に未知の世界に突入です。

JORMA PRIME はもっと繊細なイメージがありましたが、全域にわたってフラットで
厚みがありエネルギー感がある暖かい音質です。これは高得点の予感がしました。

Stealth Dream では低域がぐっと下がり厚みを増して中高域も厚くバランスが良い
と感じます。またエネルギーの密度が増しました。
このAct.5の4種比較では私はもっとも高得点でした。

JORMA PRIMEに気になりながらも、私はStealth Dreamと好きだと思ったNordostに
一票を投じました。

このころから、低域のエネルギーを支えられなくなりました。
最後部の座席では低域が強調されているという。川又様からの注意点を思い出して、
首一つ前に出して聞き始めました。


Act.6 いよいよ至高の対決にはいる。

Act.2で聞きましたがTRANSPARENT  Reference MM これは別格です。
音の出だしから飛びぬけています。

全域で厚みと余裕が感じられ押し寄せるエネルギーを感じます。
しかも、このエネルギーを受け止めてこれがウルサクなく心地よい。

Stealth ここでの私のメモではピントがあった濃密な音で感動的とあり、やはり
好きなようです。


Act.7とうとうメインイベントでTRANSPARENTの孤高と至高の戦いとなったわけです。

もうこの時点では私は正直評価は止めました。
TRANSPARENT  Reference MMでもう別格と思ったのでこれ以上はもうどうしようも
無いです。

課題曲のkirkelig Kulturverkstedは実は自分でも持っているCDだったのですが、
自分の家で聞いているものとは別物で、気がつくのに時間が掛かりました。

TRANSPARENT  OPUS MMこれ今までとはまた違う次元のエネルギーでした。
席の後ろで首を出しても、このエネルギーは支えきれないと思いました。

今回非現実的な体験をさせてもらったのですがこれは、自分自身の今後の
オーディオへの取り組みにものすごく現実的な判断力を付けさせてもらったと
思いました。

たぶん、経験体験の質と量で判断力に差がつくと思います。
きっと私のアクションにも変化が出てくるでしょう。

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川又より

N様ありがとうございました。前号のH.A.L.'s Monitor Reportに続いてのレポート
を頂戴し重ねてお礼申し上げます。
私が作った料理がここH.A.L.の音であり、それを味わって頂いて美味しかったと
いうお言葉を頂戴した時は本当にうれしいものです。そこにやりがいがあるわけで
すが、皆様の心に響く演奏・音質というものを作り出すのは実は結構大変なことな
のです。そのレベルの高さを引き上げていくために、私はエフコンで実演している
各種の企画と音質は開催前に既に承知している結果を組み合わせているものです。

「すごい体験をすると行動が変わるかもしれません!!」はい、皆様の行動に変化が
起きて下さることを期待しております(^^ゞ

さあ、まだH.A.L.を体験していない皆様、ぜひシェフのおまかせコースを味わって
頂ければと願っております。どうぞご来店下さい!! ありがとうございました。


HAL's Hearing Report