《HAL's Hearing Report》


No.0200 - 2005/10/6

“GOLDMUND & Nautilus”試聴会に参加して頂いた川崎市 R様より

“マラソン試聴会”H.A.L.'s Hearing Report

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川又 様

本日はお疲れ様でした。
そして素晴らしい演奏会にお招き頂きましてありがとうございました。

本当に、短い時間ではありましたが、大げさな表現ですが、今日の演奏会の事は、
一生忘れないつもりです。

昨年のX’masコンサートで受けた感動と同じ位、いやその時の演奏を聴いている
ので余計に、今日の演奏がいかに凄いものだったかが、良く分りました。

今回のマラソン試聴会の目的は原点回帰の「比較試聴」という事で、普段、お祭り
事の嫌いな私も最新の機器の情報を得るには絶好の機会と判断して参加する事に
致しました。

但し今回H.A.L.'s circleのメンバーだけに特別にあのB&WのオリジナルNautilus
+フルデジタル(フルGOLDMUND)駆動で演奏をするとあっては、これを聴き逃すと
きっと後悔すると思い、むしろ会場のコンディションを考えるとこちらの方がメイ
ンで聴きに行く積りで伺いました。
(他のプログラムの方、本当に申し訳ございませんでした。)

仕事の都合で午後の3時頃会場に到着致しました。
先ずは、目的のひとつである「TANNOYワールド VS JBLワールド」会場へ。
ここでは、最新真空管アンプとアナログプレーヤーによる比較試聴でしたが、
会場の広さの所為か期待していた音の良さをあまり実感できずに、40分程聴いて
辞去しました。

次に目的のH.A.L.に移動して「GOLDMUND&Nautilus試聴会」へ直行しました。
最初にオープニングにギター+オケでアランフェス協奏曲が流れていました。

生憎、私のリスニングポイントはSPから向かって左端でスイートスポットから
大きく外れていましたが、なぜかこの時点でいつもと違う事に気がつきました。

通常、私の座っている位置で聴こえるのは左右チャンネルのどちらか一方だけ
(今回はクロスセッティングのため右側だけ)の音が聞こえるはずなのですが、
なぜか左右の音が混ざって聴こえてくるではありませんか。

川又様が到着して簡単な説明の後、まずvocalのCDから聴かせてもらいました。
私の試聴としてはまず、vocalとpianoとocheを聴けば、そのSP実力がほぼ分かる
というので、通常まず女性vocalを聴きます。

今回は期せずして先ず女性vocalから試聴会が始まりました。

一体、この声は何だ!

声には出しませんでしたが、思わず心の中で唸っていました。
特に中音部から高音部にかけてのナマナマしさは今まで聴いてきたSPでは皆無で
した。

これがNautilusの実力なのか?

次は男性vocalでスペインのミサ曲の聴き比べ。
この時点で、私は脱帽していました。

白状すると私の中では、どんなに優秀なSPにもどこかしらに「弱点」が有り、
今回の場合 4SPをマルチアンプ駆動という事で、そのクロス部分で定位で優秀な
フルレンジや同軸2wayのSPの方に分があると思っていましたが、あろうことか、
その定位で明らかにNautilusはその上を行っていることに気がつきました。

次にpiano trioから一曲。
やはりpianoの定位や音のナマナマしさは同じでウッドベースが拙宅で聴くより
少しおとなしいかと感じましたが、それも、拙宅の音がバックロードホーンによる
「CDには含まれていない位相のずれた低音」だと説明され納得しました。

その後に、少し録音の古いCDからマーラーの交響曲を聴きました。
我家の自慢のSPでもocheの迫力という点では少し分があるかもしれないけれど、
不気味さを秘めた弱音を聴いていたら、拙宅のは混変調歪の混ざった音と言わざる
を得ない事に気付きました。

それから後の曲については、もうただ黙って聴き入るだけでした。
本当に「至福の時」でした。

最後の曲で沖縄のJAZZ BARでのCDRから『sweet memory』を聴いた時は「NEO」
や「ストラディバリ」よりNautilusの方が役者が一枚上だなというのが私の偽ら
ざる感想でした。(まあ、CD player、pre、main ampの金額を考えると当然か
もしれませんが・・・)

そして、Nautirusの唯一の「弱点」が有るとすれば駆動にmain ampが合計4set
必要だという点かも。

長々と駄文を書いてしまいましたが、私としては、Nautilusが製造中止になって
くれた事に感謝しています。負け惜しみではなく、私にはこのSPは「荷が重すぎ
る」というのが正直な感想です。

ただ、Nautilusが現在でも最高の音を引き出せるSPシステムであることは、間違
いないと言えるでしょう。

但し、これを導入するにはそれ相応の覚悟とmoneyが必要だとも言えるでしょう。

私も、出来得るならば、いつかは手にしてみたいとは思いますが、やはり先立つ
ものがといった所ですか。

最後に、マラソン試聴会の最後のプログラムでクレルのLAT-1000+beholdのアン
プでCDとSACDの聴き比べに参加しました。

私だけではなく、会場の皆様もH.A.L.での試聴で耳の「感性」が鍛えられている
のかしっかりと違いを聞き分けていましたね。

私としては、この「聞き分ける耳」をH.A.L.のお陰で持てた事を誇りに思います。
(こればかりは、いくらお金を掛けても、如何にもなりませんので・・・)

川又様、これからも機会があればどんどんいい音に出会える企画を出してくださ
い。私も微力ながら、付いて行きたいと思います。

本日は本当に貴重な体験をさせて頂きまして、ありがとうございました。

取り急ぎ、お礼申し上げます。

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R様 お礼を申し上げるのは私の方でございます。タイトなスケジュールで本会場
との往復で慌しさがありましたが、本拠地でゆっくりと試聴して頂いて何よりでし
た。本当にありがとうございました。

そして、今回のマラソン試聴会のご意見ご感想もお待ちしておりますので、皆様の
評価をぜひお寄せ頂ければと思います。よろしくお願い致します。<m(__)m>

“GOLDMUND & Nautilus”システムは当面はここにありますが、常時演奏している
という環境は難しく、どうしても現役選手のスピーカーがメインになってしまいま
す。今後は機会があれば再度のイベントを企画するか、または完全にご予約頂き
事前にセッティングを変更しての試聴ということになろうかと思いますが、皆様の
ご来店をお待ちしているというスタンスは変わりございません。これからもどうぞ
ご利用頂ければと思います。よろしくお願い致します。

ご予約はこちらからどうぞ(^^ゞ


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