《HAL's Hearing Report》


No.0251- 2005/12/26

埼玉県上尾市 T T 様より


12/16開催の“エフコン”はお陰さまで盛況のうちに実施されました。
http://www.dynamicaudio.jp/file/051216/guest.jpg

一体型プレーヤーだけでもこの陣容です。
http://www.dynamicaudio.jp/file/051216/esoteric.jpg
この他にもセパレートシステムが右側にどど〜んとあるわけですから、当日は本当
にESOTERIC一色のイベントでした。

これら新製品の詳細はこちらです。
http://www.teac.co.jp/av/index.html

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Vol.46「ブルーに輝いて地上に星をばらまいたみたいにきれいでした!!」

前回の投稿をご紹介致します。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0244.html

エフコンリポート 12/16

エソテリック製品フロントエンド大集合という事でP-01+D-01から最新の
UX-1Limited・UX-3SEまで音質の違いについて聴き比べ。
当日参加された9割位の方々がエソテリックのプレーヤーをお使いでした。

○通称CSI
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/csi.html

CD:押尾コータロー
CDP:X-01Limited

まず同じディスクで一方はCSIでエッジを削った盤と通常盤で音質の違いを
チェック。CSI使用盤は音像がはっきりとしてエコーがきれいに消えていく。
通常盤は音像の輪郭がボケる。

○ワードシンク実験

G-0S使用

CDPはそのままにG-0Sからのワードシンクケーブルを外す。
外すとシャキとしていた音がなまったような感じ。ピントがずれたような、ギター
をつまびく音が変わる。

次にワードシンクケーブル(7N-DA6100)の伝送方向を逆につなぎ変える。
するとワードシンクが入って無い場合に近い音になり、ボワッとしたメリハリの
無い音になる。

次にクロックは176.4kHzそのままでG-0Sの発振をルビジウムから
クリスタルに変更。エコー成分が少なくなり音が固くなった印象を受ける。

次にルビジウム発振で周波数を44.1kHz→88.2kHz→176.4kHzと変えていく。
44.1はエコー成分が少なくうるおいが少なくなり88.2、176.4と切り替えていくごとに
回復していく。


次にディスクを変え男女コーラスで「さくら」を44.1と176.4で聴き比べ。
176.4の方が空間が広く感じられ、ステージに光が当たった感じ。

◇川又より「さくら」の使用ディスク紹介◇
http://www.chanticleer.org/
シャンティクリア:ア・カペラの王様〜シャンティクリアの肖像
録音:1987〜2002年◎2003年5月21日発売 FINLANDIA CD■WPCS-11590 


次に「水の音楽」グラスハープ(?)の水の量を加減して音程をつくり、そこに
水滴が落ちる音をサンプリングした音源を使ったディスクに変えワードシンク
ケーブルのグレードの違いの実験。

川又さんより「人それぞれピアノやバイオリンはこう鳴って欲しいという思い入れ
があるが、水滴の落ちる音のサンプリングだと先入観なしに音だけに集中できる」
との事。

ケーブルを7N-DA6000に変更(グレートダウン)。音が耳にきつい。余韻が短い。
急峻な稜線の槍ヶ岳と裾野の広い富士山との違いのようである。ワードシンクケー
ブルと音声信号とは一見関係ないようにみえるが、ケーブル一本で音質まで変わる
から不思議である。

○CD/SACDプレーヤーとユニバーサルプレーヤーの比較

同じディスクでUX-1LTDを聴く。X-01より音質は劣る。音の立ち上がりが遅く、余韻
少なく音の鮮度が劣る。使われているDACの数が1/2であると言ってしまえばそ
れまでだが・・・。

○UX-1LTDと従来のUX-1対決。

UX-1LTDに比べUX-1は音像がボケさらに音の立ち上がりが遅く、山がなだらかにな
った感じ。エコー成分も少ない。これまでは全てバランス接続だったが、今回LTD
でバージョンアップされたRCA部分を確かめるためアンバランス接続にする。
バランスに比べ音量が大きくなり、エコーがきれいになる。

○UX-3SEとUX-3、DV-50対決

UX-3SEに比べUX-3は情報量が少なく、音の立ち上がりが遅く、エコーも少なく感じ
るが、UX-3SEでは改善される。

二世代前のDV-50も登場。RDOTのみONするとUX-3SEより情報量が少ないためか音に
明るさがなくなるが、RDOT+FIRをONするとエコーが伸びる。

次にオーケストラのSACDディスクでUX-3SEvsDV-50。
さすがにUX-3SEの方が音につやがあり迫力がある。

次に同じディスクでUX-3SEvsUX-3。細かなニュアンスに差が出る。音の出始めとか
ほんのちょっとしたところ。ここら辺がグレードアップにかかわるところだろう。

○P-0s vs P-01 vs P-70vu vs P-03

DACはD-01を使う。音源は「水の音楽」
P-01は左右のスピーカーいっぱいに音場が広がり情報量がダントツである。
P-0sとP-03は同じような印象でP-01よりは左右に広がる音場が小さくなる。
P-70vuは特にエコー成分が少なくなる感じがした。
P-0sはローゼンクランツの脚&電源躯体とはPADケーブル使用である。

○P-03+D-03 PCM・DSD実験

PCMよりDSD伝送が一本の線を引くようになめらかに再生する。ディスクをANAの
非売品寺院での小編成弦楽器のプレリュードにする。DSDは耳に心地よい。
PCMは彫りが深くなり個々が際立つ。

ディスクをギターデュオに変えるとPCMは立ち上がりが早く、弦をかき鳴らすのが
印象的。DSDでは刺激分が押さえられる。ジャンルによって使い分けられる便利さ
を感じた。ここでP-01にするとP-03PCMより情報量があり刺激分は少ない。
特に音色が美しい。

○P-01+D-01 vs P-03+D-03
ディスクを男性ボーカルとベースが主のものに変更。P-03+D-03でPCMとDSD再生し
たが印象は今までと同じ、P-01+D-01にすると奥行きや細かなニュアンスに違いが
表れる。情報量が断然違ってくる。

最後に照明を落としてP-01+D-01でタンゴを聴く。
エソテリック製品のインジケーターがブルー、クレルのプリパワーのイルミネー
ションもブルーに輝いて地上に星をばらまいたみたいにきれいでした。

以上、順を追っての感想でした。同席されたエソテリックの加藤様も社内でした事
が無いというくらい大規模な新旧フロントエンドの比較試聴会でした。貴重な体験
であり、楽しいひとときでした。ありがとうございました。
長文になってしまいました(PCとにらめっこでもう肩がコリコリで日頃の川又さん
のご苦労を痛感)。陳腐な表現ですいません。

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川又より

T T 様ありがとうございました。克明にメモを取って頂いた様子でありがとうござ
いました。進行の中で要所を押さえて下さったので助かりました(^^ゞ
そして、楽しんで頂けたのであれば何よりでございます。“Pケーブル”のご注文
ありがとうございました。来週には発送いたしますのでよろしくお願い致します。


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