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H.A.L.担当 川又利明


2009年6月26日
No.663 「H.A.L.'s One point impression!!
      Kiso Acoustic HB-1+New HOVLAND」
 
 

「試聴雑感⇒Kiso Acoustic HB-1+New HOVLAND」

2007年6月某日、大手音楽関係の会社社長であられ耳の確かなお得意様である
世田谷区のK.K様が突然アポなしのご来店。

「川又さん、Kiso Acoustic聴かせてくれるかな〜」

という一声を頂き早速試聴へ。私の選曲で小一時間の試聴をして頂くことに。

「いいね〜、楽しいよね聴いてて!!」

と、CDを交換する演奏の合間に同じお言葉を何度も口にされる。そして…

「うん、わかった!!これいいわ!!発注するよ!!」

近年、私のセールスにおいてもこれほど説得力ある商品はなかった。お聴かせ
するだけで売れるなんて、こんな楽な商売はないじゃないか!!

と思われるかもしれませんが、実際にはそんな簡単なものではなく人様に言え
ぬ苦労が色々とあるということは私が口にしなくとも皆様でしたらご理解頂け
るものと思います。

でも、私が口頭での商品説明を述べるよりも商品そのものがお客様を説得する
という基本原理がハイエンドオーディオの世界で、しかもビジネスの最前線で
起こりえるというのは大変稀なことなのです。

そして、その稀なことを可能にする商品、それを魅力ある音質で聴いて頂く事
でお客様の心境に大きな感動と納得を提供するだけのオーディオセンスが必要
だということは同じく皆様にはご理解頂ける事でしょう。

そんな珍事!?が現在進行形にてH.A.L.を賑わしているのです!!

Kiso Acoustic HB-1 これは聴けば聴くほど、この私にさえ日々新鮮な感動を
もたらしてくれます。そう、音楽が楽しい!!聴いていて楽しいのです!!

来客とデスクワークの合間にMy favoriteのディスクを今日もHB-1で聴いています。

YG Acoustics Voyager … 素晴らしいです。
B&W Nautilus … 大変魅力的です。
MOSQUITO NEO  … いいですね〜。
KRELL Modulari DUO  … 推薦いたします。

そうです。ここで紹介しているスピーカーたちは皆素晴らしいものばかりです。
私が評価検証し現在も、そして将来も推奨するということに変わりはありません。

しかし、これらとは異なる発想で設計され、異なる魅力と音質を有するHB-1は
正に玄人受けする音なのだから語らずにはいられないというもの。

そして、潜在能力が高い魅力的なスピーカーたちはシステム構成と環境の変化
にも敏感に反応するものです。同じHB-1でも、これからのコーディネートの
変化で違う表情と魅力が更に現れてくることでしょう!!

私が最初にKiso Acoustic HB-1を鳴らしたシステム構成は下記のリンクで紹介
しています。

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/660.html

そして、最初に組み合わせたパワーアンプは何と580万円のHOVLAND STRATOS
でした。HB-1の四倍もする価格ですが、第一印象としてすこぶるつきの美音を
聴かせてくれましたが、そのパワーアンプを一挙に170万円まで価格を下げて
Kiso Acousticを鳴らしてみようという試みを今日から始めています。しかも、
その170万円のパワーアンプは輸入元のwebにも掲載されていない新製品という
ことで、下記のラインアップでご紹介しましょう!!


        ◇ Kiso Acoustic HB-1-inspection system Vol.2◇
 
………………………………………………………………………………
ESOTERIC G-0Rb(税別\1,350,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/g0rb/index.html
     and
TRANSPARENT PLMM(税別\840,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/isolationtrans/index.html
http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER
     and
Project“H.A.L.C”H.C/3M(税込み\500,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/halc/
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽
 
ESOTERIC 7N-DA6100 BNC(Wordsync用)(税別\240,000.)→and ESOTERIC D-01
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/mexcel/index.html
 
                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
ESOTERIC P-01+VUK-P01(税別\2,500,000.)
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/p01_d01/
     and
ESOTERIC 7N−PC9100+TRANSPARENT PI8(税別\805,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/7npc9100/index.html
http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER
     and
Project“H.A.L.C”H.C/3M(税込み\500,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/halc/
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽
 
ESOTERIC 7N-DA6300 XLR 1.0m×2 (税別\560,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/mexcel/index.html
 
                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
ESOTERIC D-01+VUK-D01(税別\2,500,000.)
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/p01_d01/
     and
TRANSPARENT PLMM+PI8(税別\606,000.)
http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER
     and
Project“H.A.L.C”H.C/3M(税込み\500,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/halc/
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽
 
ESOTERIC 7N-DA6300 XLR 1.0m×2 (税別\560,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/mexcel/index.html
 
                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
JEFFROWLAND  Criterion (税別\2,780,000.)
http://www.ohbashoji.co.jp/products/jrdg/criterion/
     and
TRANSPARENT PLMM+PI8(税別\606,000.)
http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER
     and
Project“H.A.L.C”H.C/3M(税込み\560,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/halc/
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽
 
ESOTERIC 7N-A2500/XLR 7.0m(税別\2,280,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/7na2500/index.html
 
                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
HOVLAND RADIA-i  Stereo Power Amplifier (税別\1,700,000.)
http://www.accainc.jp/hovland.html
          and
TRANSPARENT PIMM+PLMM(税別\606,000.)×2set
http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽
 
ESOTERIC 7N-S20000 MEXCEL 5.5m(税別\2,920,000.)
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/mexcel/index.html
 
                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
Kiso Acoustic HB-1/Mahogany(税別\1,300,000.) 
http://kisoacoustic.com/
     and
H.A.L.'s original“P-board” (税込み\68,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/508.html
………………………………………………………………………………

このHOVLAND RADIA-iは新世代STRATOSにて開発し搭載されたテクノロジーを
RADIAにて採用しimproveの頭文字を追記したものなのです。これがまたいい!!

美しい響きを作り出すKiso Acoustic HB-1ですが、アコースティックな楽音は
もちろんですが、私の大好きなこの曲ではどうなのか。
やはり試したくなりました!!

            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

1988年10月1日、午前5時。
時代がめりめりと音を立てて変わり始めた中、J-WAVEの幕は開きました。

悠久のはるかを思わせる旋律。深々と透明感を漂わせる音の連なり、空気の粒子
を数瞬にして音楽ひと色に染め上げてしまう強烈な音場感。

さるにても、究極の音楽放送局を目指すJ-WAVEの門出を飾るに一番のあらまほ
しき楽曲でした。

私たちJ-WAVEと「ACROSS THE VIEW」の出会いは今年の春にさかのぼります。
米国ラジオ界の寵児フランク・コーディー氏に番組制作の依頼をしたのが4月。
その折に手渡されたのが「WAVE AID」と銘打たれたCDで、同氏手づからのプロ
デュースになるものでした。「ACROSS THE VIEW」は、実はその冒頭に収めら
れていたものです。

以来、私はこの曲を拳で温めるように、ゆっくりと登場のタイミングを計った
ものでした。そして8月。初めて「ACROSS THE VIEW」を試験放送の電波に乗せ
た時の、あの圧倒的な反響の数々。すさまじいものでした。

その数は日を追うごとにうなぎ登りに増え、既に本放送の直前には1500件にも
なんなんとするほどでした。問い合わせの電話口で「日本ではこのCDは買えま
せん」と私たちは何度繰り返したことでしょうか。

ラジオが久しぶりに体験する音楽のうねりは、やがてフランク・コーディー、
ロバート・パーマーの両氏と、更に日米のレコード会社を促し、CDの日本発売
というムーブメントを生み出すに至ったわけです。

J-WAVEの音楽鼓動は、この「ACROSS THE VIEW」を魁に、日本の歴史が繁る限り
未来永劫休みなく打ち続けていくことになります。

恐らくその数は満天の星にも似て数え切れるものではないでしょう。J-WAVEの
思いの丈を仮託したこの楽曲には、それだからこそ極めて深い意味が籠められ
ているのです。

この後いくつもの時を超えようとも、例え無慮数十、数百万の曲を重ねよう
とも、とまれいつまでも語り継がれるのは初めに「ACROSS THE VIEW」ありき、
という言葉なのですから。

J-WAVE 編成部 編成次長 横井 宏 (1988年当時)

            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

以上、このCDのライナーノーツより。そして、その曲とは!!

RICHARD BURMER / ACROSS THE VIEW  東芝EMI   CP32-5735
http://www.j-wave.co.jp/faq/produce.htm

そして、現在は
http://music.yahoo.co.jp/shop/c/10/cp325735/ そう、廃盤なんです。

空気中に音波を発するアコースティックな楽器ではなくデスクトップで作られ
たシンセサイザーによるこの曲。360度の地平線と見上げる天空のドームに
ちりばめられた満天の星々の輝きをイメージさせる広大な音場感が特徴のこの曲。

私は期待と心配が半分ずつの心境ながらP-01のリモコンでスタートさせました。

「おー!!これは…!!」

極地の夜空に壮大な光のカーテンとして揺らめき輝くオーロラのように、HB-1
が聴かせるACROSS THE VIEWは正に無限大の広がりと奥行きを感じさせる!!

ギターの爪弾きをサンプリングして音階ごとにパンをふって定位を変えた絶妙
な演奏が心を洗い、右チャンネルの内側で響くベルの打音には響きの香料を
まとわせているようで耳当たりよくかぐわしい余韻感の芳香を思わせる。

沈み込むようなシンセサイザーの低域は10センチ口径という事実を瞬間的に
忘れさせてくれるだけの量感を湛え、HB-1という定点音源は全く視野から消え
てしまう巧妙なオーディオトリックを平然とやってのける。

「今までに何回も聴いてきたのに、なんだろう…この楽しさと幸福感は!!」

自分の愛蔵盤がこんな魅力的な光と響きを発するなんて信じられない!!

            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

次のコレクションもまたまた廃盤というレアもの。
YPM-005 山本英次「グリーン・スリーヴス」
http://www32.ocn.ne.jp/~ypm/cd.html

独特の響きをもつ Bechstein のピアノによるソロ演奏。
http://www.bechstein.de/

「いやー!!驚きました!!早いです、このピアノ!!」

これまでに数え切れないほど、このディスクを様々なスピーカーで聴いてきま
したが、左手の低音階の打音が超高速の切れ味を聴かせます!!

大口径ウーファーのスピーカーで聴くと音階が下がっていくと音像が肥大する
もの、また音階は下がれど重量感は変わらず量が増えても質感が濃厚にならな
いもの、あるいは右手の高音階はドライで素早いタッチでコロコロと良く転が
るピアノなのに左手の打音は急にウェットになってテンションが緩むものなど、
広い音階を一台の楽器で演奏するピアノというのはスピーカーの個性をむき出
しにしてしまうところがあります。

しかしどうでしょう!! 
HB-1の聴かせるピアノは全ての音階において均一なテンションであり、特に
低い音階の弦が叩かれて振動するニュアンスが克明に再現されます!!

そして、音階に関わらず変化しない重要な要素は音場感なのです。高域も低域
も全ての音階の発するエネルギーはあくまでも一つの部屋であり空間で演奏
しているという響きの均一性が見事なのです。

ですから、右手の演奏はデッドな部屋のようで左手はホール録音のような空間
再現性のミスマッチ、違和感として感じるスピーカーの個性によるデフォルメ
がなく、これほど見事にピアノの響きを自然に聴かせるスピーカーはまれです。

こんな廃盤が聴けるのもSunday Concertのお楽しみの一つでしょう。
とにかく、こんな楽しくなるピアノをぜひ聴いて頂きたいものです!!

            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

実は昨夜は閉店後の10時半くらいまでHB-1に聴き惚れるお客様にお付き合い
していました。大阪から来られたお得意様ですが、こんなメールが来ました!!

「昨日は長時間聴かせて頂いてありがとうございました。HB-1は今の私の状況
 下にピッタリなスピーカーでマジに欲しくなりました^_^;
 早速嫁に話したらスタンド無しでメープルならイイんじゃない?
 価格以外は…って言ってました(笑)金策を考えねば…^_^;
 取り急ぎお礼までm(__)m 」

はい、ありがとうございました。またしても「聴かなきゃよかった〜」という
事になってしまいましたが、このお客様は数ヶ月前から小型かつ音質とデザイン
の両方を満たすスピーカーを推薦して欲しいという要望を頂いていたものでした。
しかも、デザインに関しての決定権は奥様にあり、という条件付き。

でも、お待ち頂いた甲斐があったというものですね〜。
早まって他のスピーカーを買っていたら今頃泣きでしたね〜(^^ゞ

さて、皆様も後悔しないうちに一度は聴いて頂きたいものです。

            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

そして、HOVLAND RADIA-iとのマッチングは狙い通り抜群の相性でした。
それはどういうことか…?

人間の感性に直接、かつ絶妙な浸透力で聴かせるKiso Acousticは近代稀に見る
いや、史上初のオーディオシステムで演奏する楽器であると言えるでしょう。

演奏者の技術とセンスによって千変万化する楽器。そして、演奏する曲によって
その曲にふさわしい響きを醸し出す魔法の楽器!!

さて、皆様はHB-1で何をどのように演奏するのか?
オーディオユーザーという使い手のセンスによって響きのツボを変化させる
絶妙の職人技が音楽再生という行為を演奏に昇華させてくれます!!

まだまだ私とKiso Acoustic HB-1の蜜月は続きそうです。




このページはダイナフォーファイブ(5555):川又が担当しています。
担当川又 TEL:(03)3253−5555 FAX:(03)3253−5556
E−mail:kawamata@dynamicaudio.jp
お店の場所はココです。お気軽に遊びに来てください!!

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