発行元 株式会社ダイナミックオーディオ
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H.A.L.担当 川又利明




2007年10月17日
No.548 「One point impression⇒すっごくいいです!!The PURE Systemの音!!」
私が輸入元の担当者から初めてこの新製品のニュースを耳にしたとき、その担当者は
とにかくデザインが変わっているんです、いやらしいんです^_^;と私に言うのです。

それで、それじゃわからないから、いったいどんなだー!!と当時全く資料もない
ので、webにある画像を検索して見てくれ、というので探したのがこれ↓

http://www.positive-feedback.com/Issue30/images/19.-Karl-S.jpg

ふ〜ん、で!? どこがいやらしいんだい!? と切り替えしたら赤面していましたっけ。
見かけによらずウブな営業マンでした(笑)

それから数日後に下記が公開されましたね。

http://www.phileweb.com/news/audio/200708/14/7386.html

実物を初めて見たのはH.A.L.'s Circle Party 2007でした。でも本気で聴いては
いませんでした(^^ゞ

http://www.avcat.jp/event/2007/dhp/

              -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

Audio Machinaの創設者はDr.Karl E Schuemann。彼は1992年に母体となる精密金属
NC切削加工の会社を設立しました。当時の主な製品はCoito Model 1911セミオート
マチックピストルの銃身などであり、超精密金属切削加工品として主に射撃競技用
の超高級拳銃に使用され世界的な評価を集めていました。

Dr.Karl E SchuemannはCNCマシーンのプログラミング、工作作業、製造工程開発など
を手がけていましたが、20年以上前から趣味として高品位な小型スピーカーを自作
していました。このころからコンポジット構造の理論と実践を積み重ね、7年ほど
前からフルタイムでスピーカー設計に取り組むようになったという。


それが昨日ここに持ち込まれ、とりあえず天野のシステムで鳴らすことに…

http://dyna5555.cocolog-nifty.com/5555blog/7f_1/

最近は色々なことがあって、試聴のための集中力が定まらないものでしたが、何せ
今回は輸入元から借り受けたもので15日には引き上げられてしまうということで
そろそろ聴かなくては…ということで上記のシステムでいつものマーラーを聴いた
ところが!? こんなオーケストラは聴いたことがない!!これは只者ではないぞ!!
という第一印象で早速セッティングを変更し、いつものリファレンスシステムへと
つなぎ直しました。

先ず下記をご覧下さい。

http://www.dynamicaudio.jp/file/071013/am02.jpg

まあ、とにかく小さい、そして可愛い(^^ゞ
でも、フロントグリルを取り付けるとちょっと落ち着いた感じになりますね。

http://www.dynamicaudio.jp/file/071013/am01.jpg

ベース部分は幅30センチ、奥行きも30センチ、本体の厚みは15センチ、高さは100センチ
ということですが、すべて無垢のアルミから削り出したボディーの重量は何と60Kg!!

前後のピースを10トンもの力で締め付けるクランピングシステムを採用したクラム
シェル構造のエンクロージャーは強度・剛性・密閉性・安定性において他のどんな
キャビネットよりも優れているという。

ミッドレンジにはフォステクス製のハイパーボリック・パラボロイド・ダイヤフラム
を採用した16センチドライバーを使用。これをフルレンジ駆動させているという
ことが音質のキーポイントになっている。

同じくフォステクス製のスーパートゥイーターを搭載しており、これはアルニコ
マグネット使用で30KHzまでフラットレスポンスを実現。これは20ミリ・リング
ダイアフラムを使用しているが、これまで公開された写真ではわかりにくいので
下記をご覧頂きたい。

http://www.dynamicaudio.jp/file/071013/am03.jpg

このように大きなフェイズプラグを中央にショートホーンを構成しており、これも
アルミニウム製というもの。これが7KHzで-6dB/octというスロープでクロスされて
おり、フルレンジ駆動の16センチドライバーと滑らかにスライドしながら高域への
エクステンションを果たしている。

低域はICEパワーモジュールの1000W出力のアンプでアクティブ駆動され、ロング
ストロークの26センチドライバーが搭載されている。これが15Hzまでも再生すると
いうことで後々の試聴で大きな威力を発揮した。


          ◇ Audio Machina The PURE System-inspection system ◇


………………………………………………………………………………
ESOTERIC G-0Rb(税別\1,350,000.)
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/g0rb/
     and
JORMA DIGITAL/SMB-SMB for Internal Wire (税込み\88,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/544.html
     and
ESOTERIC PS-1500+7N-PC9100(税別\950,000.)
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/ps1500/
     and
Project“H.A.L.C”H.C/3M(税込み\500,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/halc/
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

ESOTERIC 7N-DA6100 BNC(Wordsync用)(税別\240,000.)→ESOTERIC D-01×2
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/mexcel/

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
ESOTERIC P-01 (税別\2,200,000.)
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/p01_d01/
     and
ESOTERIC PS-1500+7N-PC9100×1(税別\950,000.)
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/ps1500/
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/powercable/9100mexc.html
     and
Project“H.A.L.C”H.C/3M(税込み\500,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/halc/
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

ESOTERIC 7N-DA6300 XLR 1.0m×2 Dual AES/EBU(税別\560,000.)
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/mexcel/6300.html

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
ESOTERIC D-01(税別\2,200,000.)
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/p01_d01/
     and
ESOTERIC PS-1500+7N-PC9100×2(税別\1,300,000.)
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/ps1500/
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/powercable/9100mexc.html
     and
Project“H.A.L.C”H.C/3M(税込み\500,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/halc/
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

ESOTERIC 7N-DA6300 XLR 1.0m×2 (税別\560,000.)
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/mexcel/6300.html

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
HALCRO dm8(税別\2,200,000.)
http://www.harman-japan.co.jp/product/halcro/dm8_dm10.html
     and
TRANSPARENT PLMM+PI8(税別\606,000.)
http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

ESOTERIC 7N-DA6100 MEXCEL RCA 7.0m
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/mexcel/
          and
Cardas Myrtlewood Block / Large single notch  (税別 \9,800.)
http://www.ohbashoji.co.jp/products/cardas/accessories/#woodblock

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
HALCRO HALCRO dm88 ×2 (税別\7,600,000.)
http://www.harman-japan.co.jp/product/halcro/dm88.html
http://www.halcro.com/productsDM88.asp
          and
TRANSPARENT PIMM+PLMM(税別\606,000.)×2set
http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

TEALTH Hybrid MLT Speaker Cable 5.0m H.A.L.'s Special Version
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/290.html

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
Audio Machina The PURE System(税別1pair\4,600,000.)
http://www.zephyrn.com/products/audio_mac/audiomachina_index.html
………………………………………………………………………………


先ず私が驚いたのは定番のマーラー交響曲第一番「巨人」小澤征爾/ボストン交響
楽団で、いつもの第二楽章の冒頭が鳴りはじめた瞬間に私の記憶と照合して同一な
ものはなかったという結論が直ちに出ました。

この私でさえも初めて聴く質感です!!

とにかく弦楽器の粒立ちがこれほどキメ細かく、滑らかであり聴きやすい柔軟性を
伴う弦楽器は初めてでした。これは私の経験から判断すると極めてハイスピードな
スピーカーであり超高速反応のドライバーをフルレンジ駆動させた成果だろう!!

日頃取り扱っている海外のスピーカーの多くはデンマーク製を初めとするユニット
専門メーカーからのOEMを受けるか、B&W  VIVID AUDIOのように自社製のユニットを
使用したものが殆んどで、メイドインジャパンのフォステクス製ユニットを搭載した
スピーカーを聴くという経験はほとんどなかった。

しかし、このユニットの実力を改めて知らされ驚かされたものであり、また同時に
頑強なエンクロージャーとのマッチングという設計者の技術力と感性の素晴らしさ
が音質に現れているものと感動してしまった。

私は直ちに私が評価の基準として必ず使用するセミヨン・ビシュコフ指揮/パリ管
弦楽団ビゼー「アルルの女」「カルメン」の両組曲、更に、指揮: ワレリー・ゲル
ギエフ/チャイコフスキー《くるみ割り人形》全曲/サンクトペテルブルク・キーロフ
管弦楽団、合唱団などの選曲でも試聴してみたが、これらにおいても初めて聴く
音質に驚きを隠せなかった。オーケストラの幾層にも重なる管弦楽のレイヤーを
忠実に再現し、しかも個々の楽音の何と清純で透明感が素晴らしく同時に耳に優し
い質感を体験したことがない。

そして、特筆すべきはスーパートゥイーターの魅力だろう。ショートホーン形式で
あるがゆえに指向性はさほど広くない、いや、Nautilusのように全方位に球面波を
放射するタイプと比較すると、という意味でだ。だから、このThe PURE Systemを
距離が3メートル程の位置でも立ち上がって聴くと高域がロールオフしているのが
わかってしまう。このスピーカーは耳の高さをスピーカーと同等にして聴かなくては
本当の素晴らしさは感じられないだろう。

しかし、ひとたび良好なポジションで正面からThe PURE Systemと向き合うとき、
その情報量の素晴らしさを余韻感と音場感の両面で過去に前例のない程の説得力を
もってリスナーに伝えてくる。スタジオ録音でもホール録音でもエコー感がこれほど
録音に含まれていたのか、という再発見をさせてくれる。プレーヤーシステムの
優秀さ、アンプの素晴らしさをここまで引き出してくれるスピーカーも珍しい!!

高域の情報量もメイドインジャパンのフォステクス製ユニットが大きく貢献してい
るということがわかるが、それをチョイスしたAudio Machinaのセンスの良さも賞賛
に値するものだと思う。そして、低域だ!!

強力なパワーアンプで駆動されるサブウーファーは100Hz以下で動作しているが、
フルレンジ駆動されているフォステクス製ユニットと絶妙のマッチングはもちろん、
ボディーサイズを忘れるほどのダイナミックな低域をこのフロアーに撒き散らした。

注目すべきは完全に密閉された高剛性エンクロージャーの内容積を全く感じさせない
重量感を平然と叩きだし、キャビネットのポートチューニングによって付加される
量感を増量するが位相と時間軸が遅れたような低域ではなく、ダイヤフラムの前面
のみに放射されるハイスピードな低域であるということだ。26センチウーファーが
一つということは、さほど大きな振動面積とは言えないはずだが、キャビネットの
剛性と質量がその挙動を正確無比にコントロールし、高域の音場感の大きさにマッチ
した伸びのある低域を提供してくれる。このバランス感覚も素晴らしい!!

私の手元にある時間がもっとあれば、より多くの曲で更に多くの分析をしてみたい
ものだが、残念ながら今回はあまり時間がない。しかし、一通りのいつもの課題曲
のすべてて、この私のレベルで初体験であり、驚きだけではなく感動という頂まで
到達したことを皆様にもお知らせしたい。

そう、このAudio Machina The PURE SystemこそはH.A.L.のハードルをクリヤーした
最小の大型スピーカー? と言ってもいいだろう!!

困ったことに、これは手元に置いておきたい誘惑にかられたきた(^^ゞ
次回の入荷はいつだったか…!?

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

設置に要する床面積はたったの30センチ四方、高さは4〜5歳の子供なみで1メートル。

そして、プライスは税別460万円。サイズとの対比でこんなに高価なスピーカーは
売れないだろう、という推測の声を耳にするが、私の予想は正反対です!!

こんな“麻薬的”な魅力を持つ美しい音を出すスピーカーが、こんなに小さくて
すむのなら…、剛性で見劣りするエンクロージャーの大型スピーカーを必要としな
かった同社の狙いがそこにあるのです!!

正に日本のオーディオユーザーの住環境にふさわしいスピーカーと言えるでしょう。

私の予想は全く逆です!!

このスピーカー、The PURE Systemは売れます!! (^^ゞ

この私が聴いたことのない音ということは当然皆様も初体験となるでしょう。
そして、聴いたことがないということはThe PURE Systemへの大きな賛辞と言えます。
皆様はその魅力と誘惑に抵抗できるでしょうか!?

皆さん!! これはぜひ聴くべきです!!

あっ、ということは展示品を注文しないといけないということか〜^_^;
あ〜、決算が終わったと思ったら、また在庫が増えてしまう(-_-;)


このページはダイナフォーファイブ(5555):川又が担当しています。
担当川又 TEL:(03)3253−5555 FAX:(03)3253−5556
E−mail:kawamata@dynamicaudio.jp
お店の場所はココです。お気軽に遊びに来てください!!

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