No.0610 2017年8月31日
 新着投稿⇒H.A.L.'s Monitor Report-ESOTERIC N-01

2017.07.19-No.4020-より引用「本日プレス発表されたESOTERIC新製品を速報!!」

■報道関係各位                  2017/07/19 (水) 12:43

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
本日付でESOTERICの新製品を発表いたしましたのでご案内申し上げます。

[ブランド]:ESOTERIC

[製品名]:ネットワーク オーディオ プレーヤー
          『N-01』 希望小売価格 1,400,000 円(税抜)
            2017年8月10日発売

[当該製品ページ案内]:http://www.esoteric.jp/products/esoteric/n01/index.html

■先日プレス発表されたESOTERIC N-01をハルズモニターにエントリーしました!
  というのも、当フロアーではネットワークプレーヤーの実演をしていないため、
 皆様のご自宅で試聴して頂き評価して頂ければと考えたからです。

このハルズモニターでは工場出荷されたばかりの新品をお送りしたものでしたが、
世界初という新製品の自宅体験をされた方は筋金入りのESOTERICユーザーでした!

Vol.47「大きな期待を裏切らない素晴らしいものでした!!」
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0252.html

懐かしい思い出ですが12年前に上記の投稿を頂いたK.S 様が今回の体験者です。

そもそものお付き合いの発端は当社独占販売となった50台限定生産という異例の
大ヒット商品 ESOTERIC P-0s+VUK-P0をお求め頂いたことからでした。

No.216「今世紀最高のCDトランスポート登場!! 遂にその正体を公開!!」
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/216.html

本当に懐かしいです、もう15年前ですからね〜。このように長らくのお付き合いを
させて頂いていた会員の皆様に私は支えられてきたものです。

このトランスポートと同時にお納めしたのが当時のESOTERIC D-70でした。
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/d70/index.html

そして、この両者を長らくご愛用頂き、2014年12月にESOTERIC K-01Xに変更され、
VRDS-NEOのメカを踏襲し近代化されたD/Aコンバーターの魅力を楽しまれていたと
いうのが今回の投稿のプロローグとなります。

当フロアーではネットワークオーディオを手がけておりませんので、私の代わりに
ベテラン会員がESOTERICのハイエンド・ネットワークプレーヤーを検証してくれました!

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

神奈川県藤沢市 K.S 様より

川又様

藤沢市のK.Sです。Esoteric N-01の在宅試聴有り難うございました。
大変遅くなりましたが、以下簡単なレポートです。

一言で言えば、我が家のK-01XのDAC部は完敗でした!

長らく使い続けたP-0s+D70からK-01に入れ替えたのが2年半ちょと前。
川又さんのフロアでの試聴会に参加させていただき、開発者様に貴重なお話も伺い、
"これなら間違いない"と判断しました。

一体型CD/SACDプレーヤーとしてのK−01Xは大変出来が良く、P-01+D70の高性能を
示すかの様なやや剛直な音からかなり変わって、性能は更に上でも、とてもしなやかで
どんなジャンルの音楽も楽しく聴かせる様になったと感じており愛用して参りました。

但し、DAC単体でのファイル再生(小生の場合USB入力)に関しては、CD/SACDの
レベルには少し届いていないというのが不満では有ります。

さすがにエソテリックが磨いてきたVRDS-neoとのトータル性能が素晴らしいという
事だろうと思っております。

という事で、上位の単体DAC (D-02xやChordのDAVE)を聴いてみたいと思って
おりましたが、なかなか都合がつかず試聴会には参加できずにおりました所、
思いがけなくN-01の在宅試聴の機会を提供して頂いたので飛びついてしまったという訳です。

N-01はGrandioso K1のDAC部相当を母体にNeworkPlayer化したものという認識でしたので、
より上位のDACを聴いてみる機会と捉えておりました。

試聴機は発売と同時に8/12に到着。大きな3重箱に入っており、本体は25Kg以上の重さです。
一人での取り扱いは避けた方が賢明です。

全くの未開封品(シリアル1005)でしたので、50時間以上の通電をせよとの川又さんの
アドバイス通り約70時間エージングしました。

実際には電源を入れ、LANケーブルを繋ぎ、iPadのEsoteric Sound Stream rアプリを
立ち上げるとすぐにN-01が認識されましたので、NASに入れて有るキース・ジャレットの
ケルンコンサートPart1(DSD2.8M)とモーツァルトのピアノ協奏曲23番を連続再生してエージング。

余談ですがEsoteric Sound Stream(とTEAC HR Streamer)は定評のあるLuminアプリの
OEMらしく、ほぼそのものと行って良い様です。

拙宅ではN-01以前にK-01xでも使っておりましたので、電源オンの直後から動作は
全く問題有りませんでした。

8/15日に墓参りを済ませて、漸く試聴開始。

試聴環境は

・NAS周り NAS  QNAP TS119 / HDD WD RED  6Tbyte
ルーター Buffaro
      DLNAソフト  twonky server  ver.8.21
      操作Soft iPad 上のEsoteric Sound Stream

・再生系
Pre Amp : Marklevinson No.326S *
Power Amp : Jeff Rowland Model 12
CS/SACD Player : Esoteric K-01x *
Speaker : B&W N801
Clock :Sybershaft製10MHz外部クロック 
*はA社PS520より電源供給

・ケーブル  Player-Pre:Transparent Music Link Ultra XLR 1m
      Pre-Power:Transparent Music Link Super XLR 3m
      Speaker:Transparent Music Wave ultra 2.4m

Clock:PAD digitalコロッサス
USB:Cardas Clear Serial Buss 2m
LAN:Chord Company C-stream
比較の対象は
・DAC/SACDPlayer(DAC):エソテリック  K-01x

MusicPlayer:
・Macintosh Mini上のAudirvanaPlus3.0
・lightMPD upnpgw Ver.1.0.0:
 レンダラー側PC Engine apu2c+Player側 PC Engine apu1dでネットワーク分離したもの

まずは、ネットワーク接続でエージングに使ったケルンコンサート(DSD2.8M)を聴きます。

一聴してK-01xを上回る“とてもよい音”であることはすぐに分かりました。
音場が広く見通しが良い、臨場感がよく、ピアノの物理的な大きさがよくわかる、
ECM独特のエコー感が今までになく美しく聞こえる、そしてなによりも聴いていて
音楽が楽しくなる。。。

今回のDSD2.8M版は過去のPCM24Bit/96KHzとはマスタリングが変わって、ECM独特の
エコー感が明らかに美しくなっているのですが,それが実に良くわかる再生でした。
これを聴いただけでK-01xのDAC部とはかなり差がありそうなことが分かりました。

ここから比較試聴。(すべて外部Clock入力ありでの比較となります)

(1)比較試聴-1/MusicPlayer比較 
DAC部はN-01に固定してN-01のNetworkPlayer部とUSB入力でのlightMPD/AudirvanaPlusの比較
前記ケルンコンサートと、DGGアバド指揮/ポリーニ(p)のブラームス ピアノ協奏曲第二番の
第一楽章冒頭部(DSD2.8M),2Lから出ているシューベルト弦楽四重奏曲“死と乙女”(DSD5.6M)
第一楽章冒頭部を使い比較。

結論から言えば
             N-01≧lightMPD upnpgw>AudirvanaPlus

となります。

lightMPDはapu2台使いにしてから音に静けさが加わり、AudirvanaPlus3.0を上回る音質を
示すようになったと思いますが、NetworkPlayerとしてのN-01の音質は少し上手のようです。

拙宅でもUSBにはiFi製のノイズ低減デバイス(iUSBPower)を挿入したり、オーディオ用
別電源による対策をしておりますが、強固な筐体内で最短・最適でワイヤリングされている
電源強力されている等の理由なのか、PC内のノイズやUSBケーブルの引き回しなどの
影響が少ないのでしょうか、より静けさを感じる安定した再生音でした。

K-01Xが登場したときにどんなジャンルの音楽も生き生きと伸びやかに楽しんで聴かせると
感じたましたが、それを更に進化させた鳴り方と言えば良いのでしょうか。

ぽっと繋いでこれだけの再生が出来るというのは音楽ファンにとって実にありがたい
ことではないでしょうか。

(2)比較試聴-2/DAC比較 
PlayerをlightMPDとして、N-01とK-O1xのDAC部を比較。これが一番興味のある
ところだったのですが、冒頭に有ります通りN-01の完勝でした。

ケルンコンサートでは、音場、ピアノのスケール感、打鍵の音の伸び具合、
いずれもN-01が上回ります。
比較してみると、K-01Xではすこし音が詰まった様な抜けの悪さを感じてしまいました。

ブラームスのピアノ協奏曲第2番では、冒頭のオーケストラの管楽器が後方から鳴る
部分での音の深みと奥行きがまず違います。

続いてポリーニの弾くピアノが入ってくるのですが、そのピアノのスケール感・
1音1音のタッチの明快さでN-01が上回ります。

オーケストラとピアノの空間的な対位もより良く分かりますし、各パートの音が
それそれ浮き上がる様に聞こえ、楽しめます。

シューベルトも冒頭の合奏部での弦楽器の音の分離と溶け込み具合がより良く分かり
見通しが良い、低弦のパートの動きも埋没しない等々の良さが聴き取れます。

一番良いのはこれらの細部にこだわらなくとも、音楽が気持ちよく楽しく聴けると
言うところでしょうか。

但し、K-01Xの名誉のために付け加えるなら、HighReso版と同じマスタリングの
ケルンコンサートのSACDをかけてやると、エソテリックの執念のこもったVRDS-Neoの威力か?

K-01Xの音はUSB入力より伸びやかになりN-01にかなり近づくのです。
SACD/CDP PlayerとしてはK-01xの音質は満足の出来るものであることは再確認できました。

 この差はどこから来るのか?

DAC素子そのものはK-01xが旭化成のAK4095で方チャンネル8素子使いの35bitに対し、
N-01は最新のAK4097で方チャンネル8素子使いの35bitとうたわれています。
(ちなみにD-02xはAK4090でチャンネル16素子使いの36bit)

勿論DAC素子そのものの改善による差もあるのでしょうが、音質の差はGrandosoK1で
培われた、アナログ出力段のオペアンプ・MOSFET・電源などの改善による練り上げの
効果が大きいのではないかと推察しました。

以上でNetWorkPlayerとしてのN-01の素性の良さ/DAC部の出来の良さは十分に確認出来ました。
一つだけ残念なのは、NetWorkPlayerとしてはDSD5.6Mまでの対応となっており、11.2Mは
USB入力での対応となる点でしょうか。

現状11.2Mのソースは余りないのですが、東京キネマジャズトリオの演奏などをUSB入力で
かけてやると、正にすぐそこで演奏しているような臨場感のある再生が楽しめました。

11.2Mに対応しているNetWorkPlayerもありますので、是非対応していただきたいところです。

なお、TIDALやqubuz,Roon対応に関しては自宅では検証できる環境が有りませんので今回はSkipです。
ということで、比較試聴の後は時間の許す限りN-01で色々な音楽を楽しまさせていただきました。

正直、DAC部の比較でこれほどの差があるとは思いませんでしたので、悩ましいものを
聴いてしまったというのが試聴後の感想です。

思わず、次なる選択肢としては

(1)N-01を追加する。

(2)DACとしてD-02xかDAVEあたりをを追加する(両方とも聴いたことはないのですが)

(3)GrandiosoK1と交換する(K1も聴いたことはないのですが)

どれが良いかか?なんて考えてしまう所でした(財務大臣の壁が厚いですが。。。)。

8/20にN-01を送り返し、ほぼお盆休み1週間の在宅試聴を終えました。

お店での展示前に最新型のPlayerの在宅試聴をさせていただける機会など、他では
考えられない事だと思います。

このような素晴らしい機会を提供していただいた川又さんに、改めまして感謝
申し上げる次第です。有り難うございました。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

K.S 様ありがとうございました。お礼を申し上げるのはこちらの方でございます。
本来ならば私がやらなければいけない試聴なのでしょうが、どうもディスク派の
私はネットワークオーディオに関しては腰が重くていけません…。

それにしても「思わず、次なる選択肢としては」という一節を試聴レポートの
締めくくりとして述べて頂いたことに重ねてお礼申し上げます。
そして、「財務大臣の壁が厚いですが」という一言も大変良く分かります^^;

そして、思い出すのは三年前の12月のこと。年末も押し迫り、ご注文頂いた
ESOTERIC K-01Xを何と自家用車で秋葉原まで受け取りに来て頂けるという。

わざわざ取りに来て頂けるとは恐れ多いので、私は台車に商品を積み込んでK.S 様の
お車まで運んでいきましたが、何と! 運転席から笑顔でご挨拶頂いたのは、
その財務大臣、いや、失礼しました! 奥様だったからです。

確か足を怪我されたという事だったでしょうか、助手席からは笑顔のK.S 様に
楽しそうなお顔でお迎え頂きましたが、その時の奥様の一言を私は忘れることは
ありません!

「もう…、これしか楽しみがないようで諦めていますのよ…」

映画女優のようなお美しい奥様から笑顔での一言でしたが、目は笑っていなかった
ような気持がしておりまして…、私もK.S 様の心中を察することが出来ました。

でも、長らくのK.S 様とのお付き合いは大変印象的でした。上記のプロローグで
ご紹介した限定50台のESOTERIC P-0s+VUK-P0を試聴しに来られたお客様に私が
熱い商品説明をしておりまして、結果的にご注文頂いたという商談の一場面が
ありましたが、試聴室の壁際のソファーに座られて、その様子を後ろで聞いて
おられたのがK.S 様でした。そして、商談が終わった時にK.S 様から一言…

「あの〜、私にも同じP-0s+VUK-P0を頂けませんか!」

その一言から早いもので15年経ちました。お互いに歳をとりましたが、オーディオと
音楽を通じて人生を共有させて頂いたような気持で本当に感謝しております。
これからも何卒よろしくお願い致します。ありがとうございました。

★このESOTERIC N-01を当店4Fに常設展示致しましたので是非ご来店下さい。

川又利明
担当:川又利明
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556
kawamata@dynamicaudio.jp

お店の場所はココです。お気軽に遊びに来てください!


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