《HAL's Monitor Report》


No.0252 - 2005/8/23

北海道釧路市 「お魚おじさん」様より

モニター製品「Burmester 032」「JM lab Micro Utopia Be」

今回の契機は、私のシステムの不満と手持ちのスピーカーを鳴らし切っていないと
思われるので、アンプは何が良いかと御相談させていただいた事から始まります。

川又さんから「不満は現用機の個性でありアンプに投資しても改善は微妙なもので、
スピーカーの改善をする方が可能性として大きいです。」とお返事がありました。

「ある程度鳴らしていた」という安堵感は得られたと同時に少し戸惑ってしまい
ましたが、川又さんの対応に深く感心しておりました。

何故なら、相手の欲する物を売り込んだ方が商談成立の可能性が高いので、普通
の方なら「調子のいい」対応をするであろうと思ったからです。

川又さんの所には高額機器が多いですが、高額機器を所有していない方に対しても
真摯な対応をしていただけますので、悩みがあったら相談される事をお勧めします。

当初はアンプのモニターのみをお願いするつもりでしたが、川又さんに「アンプだ
けでなく、小型であればスピーカーもモニター可能ですので試してみてくだい。」
とありがたいお言葉をいただき「Burmester 032」「JM lab Micro Utopia Be」を
お借りしました。

試聴機到着当日〜音を早く出したい一心で午前中から作業をしていましたが、気が
付くと食事もせず、お昼時間をとうに過ぎていました。

試聴DISKは、諏訪内晶子〜「詩曲」から「序奏とロンド・カプリチオーソ 
作品28」「Crystal」から「ツィゴイネルワイゼン」川村結花〜「home again」
から「Travels」「全身鏡」を選択しました。

まず、スピーカーは現用機のまま、アンプを現用機「Concentra」から「032」
に変更しました。

諏訪内は、いつもに増して一生懸命?演奏しているように感じました。
少し音場が広がり中域に力が出てきました。現用機のスピーカーも精一杯頑張って
いますが、伸びしろはあまりない感じがします。

次に、アンプを「Concentra」に戻して、スピーカーを「Micro Utopia Be」に変更
しました。

諏訪内をかけると、素直で癖のない音だと感じました。金属系のツイーターを使用
したものだとピークがあり、特に弦を聴いた際に耳障りに感じる事も多いのですが、
「Micro Utopia Be」には、杞憂でした。音数も若干増えています。
ただ、「Concentra」も素直な音ですので、素直過ぎて物足りない感じもしました。

最後にスピーカーを「Micro Utopia Be」にして、アンプも「032」に変更しまし
た。
第一声を聴いて、驚きました。電源を入れたばかりなのに、音場が縦にも広がり、
しかもスピーカーが歌い始めた気がしました。

少し濃い目の音なのですが、それがマッタリせずスピード感も十分あります。

川村は熱の入った歌いっぷりになり、好感が持てました。

圧巻は諏訪内の「ツィゴイネルワイゼン」でした。バイオリンもさることながら、
終盤のトライアングル、その色彩の豊かな事といったら驚きでした。

素直なスピーカーは、表現の幅が広いという事なのでしょうか。
本当のトライアングルの音が、どんな音であったかを目の当たりにした思いです。

川又さん、(株)ノアさんのおかげで、これからの指針となり得る良い経験をさせてい
ただきました。人気機種を都合していただき、本当にありがとうございました。


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