《H.A.L.'s “エフコン”Hearing Report》


No.0430 - 2008/3/21

東京都新宿区 S.K 様より

“Friday concert”Vol.30はこんな企画でした。

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/579.html

そして、今回も参加者の皆様に記念撮影をお願いしました<m(__)m>

http://www.dynamicaudio.jp/file/080314/guest.jpg

あいにくの雨模様となった当日でしたが、大変うれしいことに満席状態での
開催となりました。ありがとうございました。<m(__)m>

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Vol.138「モニタースピーカーとしてはNEOが優れている!!」

試聴時のメモをほぼそのまま書きました。
出来るだけ脚色しない感想の方が有用であると考えたからです。


the subject .1「ESOTERIC P-01&D-01のbefore-afterを体感する!!」

■ちあきなおみ/ちあきなおみ全曲集「黄昏のビギン」

以後(1)、(2)は試聴順を表す。ここでは(1)はbefore、(2)はafterである。

(1)ボーカルのエコー多め。

(2) (1)より自然な音、エコー多過ぎず、解像度も上回る。

■Yo-Yo Ma Plays Ennio Morricone/1.  Gabriel's Oboe

(1)奥行き深くすべての楽器、オーボエ、チェロの配置がよく分かる。
   響きが自然である。

(2) (1)より更に良い。何ら無理な強調感なく、更に自然な響きである。


the subject .2「同系列メカVRDS-NEO搭載システム二社を比較する!!」

■DIANA KRALL 「LOVE SCENES」11.My Love Is(MVCI-24004)

(1)指パッチン少し堅め。ボーカル良し、ベースの解像度高し。

(2)指パッチンは(1)よりエコー多い。ボーカル(1)より少しきついか。ベース(1)より力強し。

結論:dCSはエソテリックより元気の良い音だが、エソテリックの方が落ち
      着いた音でこの曲では好ましい。

■The Best of Cantabile 1.チャイコフスキー「くるみ割り人形」こんぺい糖のおどり

(1)(dCS)チェレスタは目の前で演奏されているかのようなリアルな音。
(2)(エソテリック)チェレスタはdCSよりおとなしい。

結論:dCSの方が楽しめた。


「SACDとCDはどのくらい違うの!?」

■村治佳織 Transformations 19.「ラストワルツ」

(1)(エソテリック)
CD:ホールエコー強め、強音がきつい、弱音は美しい。
       弦楽器の低音(胴鳴り)が自然な響きである。
SACD:奥行き(1)より深い。ハーモニーが豊か。強音は(1)より柔らかい。

結論:SACDはCDより明らかにゆったりとした自然な音だが、CDの音像が小さく
        まとまったリアルな音も捨てがたい。

(2)(dCS)
CD:エソテリックより響きが多く、SACD的である。
SACD:CDよりさらに自然な音、響きが美しい。


the subject .3「同社でのアップサンプリング・テクニックを比較する!!」

Brumester 969 CD Transport(\3,900,000.)970SCR D/A Converter( \4,400,000.)
            vs

Brumester 069 Reference CD Player(税別 \6,800,000.)

■IZZY 「Libera me」 1. バイレロ (Trad.)  UCCL-1008

(1)(96KHz)ボーカル:リアルに浮かび上がる。不気味なほどの定位感。
ハープ:自然な音。

(2)(192KHz)ボーカル:(1)と同様にリアルに浮かび上がる。
ハープ:(1)よりさらに自然な響き。

結論:(1)、(2)の違いは良く分からなかった。両方良い。
          あえて言うなら、(1)の方がボーカルはリアルであった。


■MICHAEL BUBLE/1.「Fever」WPCR-11777

(1)、(2)の違いはほとんど分からなかった。
       疲れたためか、集中力が落ちてきた。

IZZY「Libera me」と同様に96KHzの方が楽しめた。

ここでスピーカーがアバロンに替わったが、NEOの方が違いが良く分かった。
アバロンは勿論それ自身良いスピーカーだが、モニタースピーカーとしては
NEOが優れている。


the subject .4「ここからが面白い!!ここでGOLDMUNDがからむ!!」

■MUSE 1.フィリッパ・ジョルダーノ/ハバネラ
新世代ESOTERIC(システム価格635万円)
解像度が高い。おとなしいが聞きやすい。

dCS(システム価格843万円)
解像度は最も高く、他のシステムより元気に聞こえる。

Brumester 969+970SCR(システム価格830万円)
GOLDMUND EIDOS REFERENCE(税別価格850万円)


番外:
ガラスCDの素晴らしさに感激した。解像度、立体感すべてに通常CDを圧倒した。
SACDも良いが、現行CDの改善の余地にも注目すべきである事を思い知った。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

川又より

S.K 様ありがとうございました。初参加で慣れない比較試聴でお疲れになって
しまったということで、お礼と同時にお詫び申し上げます。

これだけ高度な機材でも結局は聴き手が楽しめるかどうか、ということが目的
であり、自分自身がどのような音質が好きなのかという発見をして頂ければ
何よりかと思います。次回はセンターポジションでじっくりとお試し下さい。
これからもよろしくお願い致します。ありがとうございました。<m(__)m>


HAL's Hearing Report