《HAL's Hearing Report》


No.0291 - 2006/4/5

横浜市 H M 様より

H.A.L.'s “Special event”Hearing Report

Vol.79「Duetteの音は小生は十分楽しめました!!」

“H.A.L.'s Special event”4/1は大変充実したイヴェントでした。参加人数は
やや少なめでしたが、参加された方の約半数がWilson Audioのユーザーであった
ことはD.Wilson氏の講演と新製品への期待が大きかったことを示しています。

B&Wのユーザーである小生にとっても一流の開発者との議論は得るところ大でした
し、D.Wilson氏と川又氏との信頼関係の深さを会間見る瞬間もしばしばありました。

終了後にはわざわざ「良い質問をしてくれて感謝する。日本のオーディオ・ファイ
ルはすばらしい」と言って来られ握手を求められました。
一応事前にWilson AudioのHPで予備知識は仕入れておきましたが、予想どおり自社
製品への強い確信を持つ経営者であり開発者でありました。

(再生する曲毎のレベルも指定し川又氏がボリューム係に。ご苦労様でした)
  
この数ヶ月間、やっとHi-end Componentに回帰しつつある国産メーカーの開発技術
者の方々(S社・P社)と議論する機会がありました。

できあがった製品はいずれも十分海外勢と渡り合えるレベルのものでしたし、開発
の経緯も以前の様に社内の合議できめる「日本式」からは脱却しつつあるようで、
開発責任者の設計ポリシーがかなり反映されていることは感じました。

しかし如何せん彼らは経営者ではありませんから、Wilson氏の様に「一貫したポリ
シーを全社に徹底している」と胸を張る訳にはいきません。しかし国産応援派の
小生としてはD.Wilson氏のように、技術と共に音楽の現場も経験した「本格派の開
発者」が育って欲しいと痛感しました。

さて本題の「Duette」ですが当日のセッティングはWilson 社の開発意図である
「壁面に近づけての使用」ではありませんでしたが、HALメンバーにとってはいつ
もの条件とほぼ同じで比較しやすかったといえます。

SP Unitの配置上Speaker位置は同一平面にあり、他の機種の様なSpeaker位置に
よる位相補償が出来ないことはWilson 氏も認めておられました。

Net WorkでGroup Delayをかけていると説明されていましたが、「Group Delay」
というTechnical Termが我々の認識とは異なっているようで、この点では議論が
噛み合いませんでした。

しかしDuetteの音は小生は十分楽しめました。
シルクのドームに変更されたTweeterは、かえっていつも気になるWilson Audio の
高域のキャラクターを緩和しているようで気に入りました。

日本の住宅事情を考慮すれば、価格次第では歓迎されるかも知れませんね。

5555・7Fの壁面処理が一新されてビルの一室とは思えない良い環境になりました。
ここでの演奏は今まで以上に開発者にも貢献することでしょう。

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H M 様ありがとうございました。毎回貴重なご意見を頂戴するとともに感性豊かな
聴き手でもあられるH M 様より一応の評価を頂き安心できました。どうぞこれから
もよろしくお願い致します。<m(__)m>


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