その名は “MOREL!!”
同社は1975年、メイヤー・モルデキアイ氏によってイスラエルの地にハイファイスピーカーシステムを製作する目的で設立された。 そして、自社ブランドでの高性能ハイファイ・スピーカーシステムに使用するためにスピーカーユニットを開発、設計、製造を目的に1982年に英国に製造工場を立ち上げている。
 MORELが開発したユニットの数々はあっという間にその優秀性が世界的に認められ、数々のハイエンド・スピーカー・メーカーに採用され、一躍ユニット供給メーカーとして知られるようになった。 その製造拠点が英国にあったことから、MORELは英国の会社というように信じられてきた時代があった。しかし、1991年頃から、そのR&D部門と製造部門を少しずつイスラエルの工場へ移管し、 1996年には100%の製品をイスラエルの本社工場で開発生産するようになったのである。
 1998年にはユニットのOEM供給だけではなく、自社ブランドでの市場参入をカーオーディオで果たし、その後、2000年にはホームシアターシステムを開発、世界中にその販路を拡大した。 そして2002年いよいよ本格的な2チャンネル・ピュアーオーディオ・システムとして『Octave』『Octwin』をデビューさせたのである。
 現在では、売上全体の90%が自社ブランドのスピーカーシステム、ホームシアター用スピーカーシステム、カーオーディオ用スピーカーであり、残りの10%がOEM用ユニットの占める割合となっている。
 そして、MORELの製品は現在50ヶ国において取り扱われているのだが、これまで日本に紹介されることはなかった。

さて、MORELがユニットをOEM供給しているスピーカーメーカーとはどのようなところか。
次のような錚々たるメーカーにユニットを供給しているのである。
“EgglestonWorks” “EGG 3” “Duntech” “Rega”
“Questet” “Visonik” “Pathos”  “Harbeth” ...
その他の高級スピーカーメーカーにも多数の採用実績があるということを日本ではあまり知られていない。
 MORELのスピーカーシステムの設計や意匠ディザインは、創始者であるMr. メイヤー・モルデキアイ氏と、そのご子息であるMr. オレン・モルデキアイ氏の両名になるもので、 ほとんどの部分が35名のスタッフのハンドメイドによるものだ。
 このように世界的に実績がありながら、これまで日本に紹介されなかった“MOREL”
我々“ダイナミックオーディオ5555”が販売することになったのである。

今まで、日本における海外メーカーのセールスとブランドの定着ということは、一体どのような手段で行われてきたのだろうか?
 オーディオ専門誌を中心とした商業雑誌による広告、評論家による記事、各種雑誌社の“表彰イベント?”などのマスコミを使って、先ず不特定多数のユーザーにアピールすることが通例であったと思われる。
(当然、多大な宣伝広告費が消費され、価格設定にも影響している要因となってきた)  その過程において、様々な商品がどのように扱われ、栄枯盛衰のドラマを繰り返してきたことか。私たちは、そのような習慣的、歴史的? いずれにしてもワンパターンとなっている海外のオーディオ製品の輸入販売において、本当に良い物・自信を持てるものだけをセレクトし、 専門店が独自の方法論によって販売していくことに挑戦することにしたのである。

ハイエンド・ショップの挑戦、それは自分たちの耳と感性を信じての挑戦でもある。


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