《H.A.L.'s 訪問記》


    
2016年5月15日 Vol.34 大阪市 D.K 様-H.A.L.'s 訪問記
巡り合って幸運だった!!試聴の上で選択されたHIRO Acousticをセッティング!!
■ Customer's history ■
あれは2012年9月10日の事。ステレオサウンド誌の広告をご覧になり当フロアーを 知ったという大阪市在住のお客様より二日後に来店して試聴したいという電話。 それがD.K 様との出会いでした。 当フロアーで当時の最高のシステムを試聴したいという事でThe Sonusfaberや 同社のAidaなどを試聴され、とにかく一生もののシステムを揃えたいというご希望。 ここでの試聴から次のご感想を頂きました。 「機会が有れば、マジコのQ7を聴いてみたいのですが。(私の感性にはThe Sonusfaber  の方が合っていると思うのですが、純粋にオーディオ的好奇心からです)  日東紡のアンクやシルヴァンについて、ご意見をお聞かせ下さい。  いずれにしましても、ザ ソナスファベールに最終決定しましたら、すべて  川又様におまかせするつもりですので、宜しくお願いします。  音楽を楽しむ為にオーディオを手に入れる訳ですが、オーディオを比較検討する  楽しみも、捨てがたいものです!最後にThe Sonusfaberは、今まで聴いたハイ  エンドスピーカーシステムの中で最も納得の行くものでした。」 この日からオーディオシステムを導入する前提で、D.K 様は新しいお住まいと、 システム構成をどうするのかという検討に入られますが、ご家族の問題や適切な マンションが中々見つからないという事情をうかがいつつ、私としては試聴会への ご招待や年に四回の資料発送を恒例化し、D.K 様のプラン実現をお待ちする日々が 二年間ほど続きました。 そうしたところ、2015年12月のこと、いよいよ希望するマンションが決定したので オーディオシステムを具体化したいというご相談の電話を頂きました。ただし、 マンションの購入費用が予定よりも膨らみ、オーディオへの予算としては2,000万円と いうことで揃えたいというご希望。 自分なりにオーディオ雑誌で研究したり、他のオーディオショップで試聴したりで アメリカ製の某社スピーカーとCDプレーヤー、ドイツ製の某社アンプという ことでD.K 様はご自身で考えた組み合わせで試聴したいというご希望でした。 この電話でのやり取り中で、D.K 様からは川又さんの推薦はどんな組み合わせですか? という投げかけがあり、私としてはHIRO Acousticを推薦しました。 しかし、スピーカーだけで1,425万円ですから予算に収まるのか? それに関しては 下記の体験が私の自信となっており、これにESOTERIC Grandiosoの血を引くK-01Xを 組み合わせることで何とかご予算に近づけるという考えがあり推薦しました。 H.A.L.'s One point impression!!-Vitus Audio SIA-025の魅力!! http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1265.html それらすべてを何とか年内に揃えられるかという要請に対して、私も各方面に 手配を行い12月23日に試聴の準備が整うことになり、そのために上京して下さる 事になったのです。そして、当日の朝にもメールを頂きました。 川又様 お早うございます!本日東京駅着12時43分の新幹線で参りますので、 宜しくお願いします。13時を少し過ぎるかもしれませんが、ご了承下さい。 楽しみにしています!             -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 2015年12月23日のこと、予定通りご来店頂いたD.K 様に先ずはご自身が希望された システム構成で持参された10枚以上のCDで約二時間、じっくりと試聴されました。 もちろん、私がセットアップしたものであり、D.K 様の考えたシステム構成でも 十分な音質であることは自信をもって言えることです。D.K 様も期待通りの素晴 らしさだと喜んで頂きました。 D.K 様が求められていたものはマンションの一室で楽しみたいという事からも シンプルなシステム構成であること。そして、大好きなブルックナーの作品を 気品ある高品位な音質で演奏してくれるシステムというご要望でした。 D.K 様はオーケストラのディスクが中心で、中でもサン=サーンス:交響曲第3番 「オルガン付き」がお気に入りで、違う指揮者とオーケストラのディスクを三枚 お持ちになっていました。ご納得の面持ちで、では川又さんの推薦システムを 聴かせて下さいということに…。 ここで私は以前からの体験でHIRO Acousticをご理解頂くために、ジャンルを問わず 色々な曲をおかけしていきました。この段階でD.K 様の表情に変化が現れます。 http://www.dynamicaudio.jp/5555/7/hiro/ そして、D.K 様のお好きな曲を私の選曲で聞いて頂くことにしました。これです。 JONGEN, J.: Symphonie Concertante / SAINT-SAENS, C.: Symphony No. 3 (Guillou, Dallas Symphony, Mata) http://ml.naxos.jp/album/DOR-90200 当日は滞在時間はゆとりを見てご来店下さいとお願いしておきましたが、初めて 聴かれたHIRO Acousticに感動され、それでD.K 様が選んだドイツ製のO社と私の 推薦アンプを比較試聴され、次には同様にD.K 様が選んだP社のプレーヤーと ESOTERICを比較試聴して頂くという段階を経て、結果的にはスピーカーからアンプ プレーヤーまですべて私が推薦したシステム構成に変化してしまったのです。 最後に持参されたディスクを想定とは全く違うHIRO Acousticシステムですべて 聴き直して頂き、おおよそ六時間に渡る試聴でD.K 様が求めていた音が見つかり 確認されたのでした。 「HIRO Acoustic Laboratory MODEL-CCS Improvedの納期は約五カ月!!」 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1213.html             -*-*-*-*-*-*-*-*-*- そして、2016年1月12日(火)に私はD.K 様が購入されたマンションを訪問させて 頂き、ルームアコースティックの確認とシステムレイアウトを下見させて頂きました。 D.K 様も日本音響エンジニアリングのA.G.Sはご存じであり、そのような設備増強が 必要かどうかを気にしておられたものです。そして、現地を拝見して、ANKHなどの 音響処理をせずともセッティング出来る可能性ありと判断して、実際に導入しての 音質評価から必要であれば次の段階にて音響処理に関する提案をするということで、 先ずはシステム導入というゴーサインが出ました。 ■ The second owner of HIRO Acoustic ■ 実は、昨年末の試聴から納品までの期間にD.K 様からHIRO Acousticを鳴らす コンポーネントを更にワングレード上げたいと相談を頂き、アンプとプレーヤーの 両方で可能性を検討しましたが、私が推薦できるセパレートアンプだと予算的に 大変な事になってしまいます。そこで今回はソースコンポーネントを新製品に 変更し最終的に下記のシステム構成となりました。 HIRO Acoustic Laboratory MODEL-CCS improved スピーカーシステム http://www.dynamicaudio.jp/5555/7/hiro/ http://www.hiro-ac.com/index.html Vitus Audio SIA-025 インテグレーテッドアンプ http://www.cs-field.co.jp/brand/vitus/products/sia-025.html ESOTERIC P-02X SACD/CDトランスポート ESOTERIC D-02X D/Aコンバーター http://www.esoteric.jp/products/esoteric/p02xd02x/index.html ESOTERIC G-01 マスタークロックジェネレーター http://www.esoteric.jp/products/esoteric/g01/index.html ESOTERIC 7N-DA3100BNC クロック用BNCケーブル http://www.esoteric.jp/products/esoteric/mexcel/index.html finite elemente  The Pagode APS06-2 オーディオラック http://www.axiss.co.jp/brand/finite-elemente/pagode-aps-rack/ TRANSPARENT PIMMX(100Hz/60Hz仕様) http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/transparent-2/ Cardas Audio CLEAR Beyond 5.0m スピーカーケーブル Cardas Audio Clear CG XLR 1.0m CDプレーヤー→アンプ http://www.taiyo-international.com/products/cardas/index.html             -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 2015年7月に完成した大阪市天王寺区の16階建てマンションの13階。南向きの ベランダに面する窓からは左手にアベノハルカス、右手に通天閣を見下ろす 素晴らしい眺望で約20畳のリビングダイニングルームにセッティングしました。 ■エレクトロニクス・コンポーネントのセットアップ http://www.dynamicaudio.jp/file/2016.05.10.00.jpg 純A級とAB級を切り替え出来るVitus Audio SIA-025は放熱を考慮して最上段に セットし、最低限の床面積にて収容できるようにしています。 ■最高級ラックの音質と高級感 http://www.dynamicaudio.jp/file/2016.05.10.01.jpg 当初の計画だったESOTERIC K-01Xをセパレート化しましたので、ラックの段数を 追加しています。フローリングの色合いとマッチして大変高級感ある仕上がりと なりました。このAPS06-2というラックは展示してありますので是非ご覧下さい。 ■HIRO Acousticの立ち姿 http://www.dynamicaudio.jp/file/2016.05.10.02.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/2016.05.10.04.jpg 左右のHIRO Acousticを真正面から見るとこのようにすっきりしています。 当フロアーではセッティングの都合上でクロスオーバーネットワークをスピーカー 本体の隣に置いていますが、見た目の印象は大分違うと思います。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20160426-jeff925.01.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/20160426-jeff925.02.jpg MODEL-CCS improvedのクロスオーバーネットワークボックスのサイズはスピーカー 本体と横幅を揃えてあり、下記のようにスピーカー後方に置くことによって視覚的には 正面からは見えなくなり大変きれいにセットアップできます。 http://www.dynamicaudio.jp/file/2016.05.10.03.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/2016.05.10.05.jpg 同時に上記のようにクロスオーバーネットワークボックスをスピーカーの背後に 置くことで音源位置を後方の壁から離すことにもなり、一次反射音を軽減すると いう目的にもかなったセッティングとしました。 ■リスニングポイントからの風景 http://www.dynamicaudio.jp/file/2016.05.10.06.jpg 既に設置してある大型テレビのガラス面の一次反射音を軽減するためにも、上記の 説明のようにスピーカー本体を手前に置くことが求められ、結果的に正面には スピーカーのみというシンプルなシステム構成で部屋の広さにもマッチしています。 ■オーディオラックとの位置関係 http://www.dynamicaudio.jp/file/2016.05.10.08.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/2016.05.10.09.jpg アンプやプレーヤーは上記のような配置です。マンションの一室ですから、この フロアーで私が鳴らすような音量は求めていませんが、それでも結構な音量で 演奏できます。しかし、このくらいでは音圧がコンポーネントに影響を与える こともなく使用感として適切な位置関係でまとめました。 ただし、左右スピーカーケーブルの長さが大分異なるため、特注でLch/3.0mで Rch/7.0mとし、左右合計で10.0mで価格的には5.0mの定価としてお納めしています。 Cardas AudioのCLEAR Beyondクラスのスピーカーケーブルであれば、左右の長さ の違いによる伝送特性の乱れはありませんので、費用対効果で合理的な特注寸法 というケーブルを採用しています。 ■本格的なリスニングのために配慮した工夫と音質 http://www.dynamicaudio.jp/file/2016.05.10.07.jpg 前回D.K 様のお宅を訪問した際に私の観察と判断では導入当初から費用をかけた 音響対策をしなくても大丈夫であろうという判断しましたが、既に使用されている 布張りの高級ソファーが二脚あり、その大きな容積が吸音体として機能している ことが幸いしていると説明しました。 しかしながら、フローリングの床面は全面が反射面となるので、出来れば絨毯など 敷かれると良いでしょうとアドバイスしていたのですが、D.K 様はオーディオ製品 として販売されているルームチューニング製品の何十倍もの費用をかけて高級な ペルシャ絨毯を購入されていました。 そして、床だけでなく反射面のテレビにも上記の写真のように本当に美しい織物の 絨毯ですっぽりと覆うように準備されていたのです。これが音質的には想像以上の 効果をもたらしていました。             -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 先ず下見の際にも気が付いていましたが、この部屋にて低周波と高域の両方に関して 定在波が発生していませんでした。これは私の経験でもマンションでは珍しいことで 大変素直な残響特性であり、私が最初にかけた定番の課題曲であるマーラー交響曲 第一番「巨人」第二楽章/小澤征爾/ボストン交響楽団の再生音では予想以上に 素晴らしい弦楽五部の美しさと解像度を最初から発揮してくれました!! オーケストラの演奏ではコントラバスやグランカッサの残響時間だけが長くなり、 そこに独特の低域変調が追加されると膨らんで濁った低域に悩まされるのですが、 第一声から全くブーミーな気配がないのです。これには本当に驚きました。 次に弦楽器のハーモニーがきちんとレイヤーの区分が出来ているかどうか。 その採点においても出色の出来栄えで、滲みやぎらつきがなく、逆にしっとりと した質感をもたらしているマンションの一室というのは大変稀有な存在だと思います。 特に右手から響く金管楽器の響きに耳に刺さる鋭さがなく、適度な余韻感として 空間提示する清々しいトランペットの響きで、壁面からの距離感を肯定してくれました。 特にガラスショーケースの存在が悪影響をもたらすのではないかと危惧していましたが、 清々しく空間に抜けていき拡散していく残響に一切の付帯音がないことで絨毯の 魔法が音響的にも効果を発揮しているものと考えられます。D.K 様に感謝です。 オーケストラの演奏で最初から合格点を出しましたが、疑り深い私は重厚な低域を 確認したく、この課題曲をかけることにしました。 THE WEEKEND / EARNED IT(TRADUCIDA EN ESPANOL)  http://www.universal-music.co.jp/p/UICU-1262 今までにも多数の試聴に使用してきた曲ですが、重厚でダイナミックな低域が 時間軸の延長に伴って自然に減衰し、消えていく過程で変調を受けていないかを チェックするために少々音量を上げて聴き始めたのですが…。 先ず、私のフロアーでいつも聴いているこの曲のダイナミックな低域で量感として 不足することなく再現され、同時に低音楽器のアタックで張り詰めたテンションと 重量感がしっかりと再現されていることが第一声からも確認できました。 この環境で聴ける低域としてはかなり上質なもので思わず感動してしまいました!! そして、注目すべきは高速で立ち上がった低域が消滅するまでの時間軸で、実に 素直で自然な減衰特性であり、残響が膨らんだり質感を変化させるという幼稚な 室内音響の悪影響がほとんど存在していないという事です。 そして、ヴォーカルが実に素晴らしい!! スピーカーのレイアウトとテレビを覆った贅沢な絨毯の相乗効果なのでしょうか。 スピーカーのセンターから沸き起こった声が豊かなリヴァーヴをまといつつ、 しかも左右トゥイーターの高さより上の方向と左右の空間へと三次元的な広がりを もって拡散していく響きが大変美しいのですから脱帽です。 私は幼稚な表現で販売したオーディオシステムの不本意な音質をカバーするような ことは一切しません。もしもセッティングした結果が思わしくなければ、必要な チューニングを行って納得できる音質まで追求していく信条を大事にしています。 その私が当フロアーで聴き慣れたHIRO Acousticのクォリティーを高いレベルで 実現していると太鼓判を押せるものと確信することが出来ました。 もちろん、インテリア性と予算を再検討しての更に高レベルな音質追求の可能性は あるわけですが、現時点での修正が必要というものではありません。 長きに渡る構想期間から昨年末の比較試聴にて自分の求めている音を発見して頂き、 長年の夢だったオーディオのためのマンション選びも良い物件を求められました。 最初からの第一声でD.K 様も大変喜んで頂き、私はセンターポジションをお譲りして 聴き始めたのがサン=サーンスでした。オルガンの壮大な響きに濁りはなく、 視覚的な広さをあっさりと無視できる音響的空間の素晴らしい広がりを獲得した HIRO AcousticをD.K 様の背中越しに眺めながら、世界で二番目の納品となった このスピーカーの魅力を再確認した私でした。本当にありがとうございました。

担当:川又利明
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556
kawamata@dynamicaudio.co.jp

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