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H.A.L.担当 川又利明
2012年2月4日
 No.898 「H.A.L.'s One point impression!!-I'm a woman,Now-MIKI- Vol.3」
 
聴けば聴くほど後を引く!?山岡未樹「I'm a woman,Now-MIKI-」をこのシステムで。
http://mikiyamaoka.maiougi.com/page6.html

今日のシステム構成は大変シンプルです!

■Speaker system:FrancoSerblin Accordo(税別 1ペア \1,100,000.) 
http://www.francoserblin.it/
http://www.ark-co.jp/audio/accordo/index.html

■D/A & Amplifire:DEVIALET D-Premier Air (税別 \1,580,000.) 
http://www.devialet.com/index.php
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/d-premier/d-pre_top.html

■CD Transoport:ESOTERIC P-01+VUK-P01 (税別 \2,500,000.) 
http://www.esoteric.jp/products/esoteric/p01/index.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/576.html

■そして忘れてならないのがBlack Ravioliです。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/851.html
ここではBF-2を4個、BF-1を4個使用しています。

さて、前回のようにSACD/CD HyBridディスクのSACDレイヤーとCDレイヤーを
比較してみるということでオーディオ的関心をチェックするということは
しない…、というよりも出来ない構成なのです。

もちろん、SACD/CDプレーヤーからアナログ出力をD-Premier Airに接続してと
言う事だったら出来ますが、それではDEVIALETは本領発揮しないものです。

従って、ここではESOTERIC P-01でアップサンプリングした176.4KHzのPCM信号
をD-Premier Airに入力してデジタル伝送のメリットを生かそうとしています。

ですから今回はCDレイヤーのみの試聴という事になりますが、そんなディスク
フォーマットの各論を上回る音質的魅力がこのシステムにはあるのです!!

そして、比較試聴の論点だけでなく山岡未樹をゆっくりと楽しみたいという
私の気持ちも含まれているということでしょうか。

           -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

■3.It Could Happen To You

始めから余談で申し訳ないが、この曲のタイトルと同じ映画が1944年に制作
されていました。↓これです。
http://www.imdb.com/title/tt0110167/

しかし、このアルバムに収められているのは↓こちらの映画でDorothy Lamour
とFred MacMurrayが歌っていた曲。あの岩波洋三氏のライナーノーツより。
http://www.imdb.com/title/tt0036600/

今日のシステムは分析的な聴き方はしないで済むかな〜と思っていたら何と!
冒頭から引き込まれてしまいました。FrancoSerblin Accordoは15センチの
ミッド・ウーファーと29ミリ・トゥイーターの2ウェイ。今までのスピーカー
に比較してとてもコンパクトなスピーカーです。しかし!!

イントロは荒川康男のベースだけ。しかし、ここで思わぬ発見が!!
思わず私はリモコンで再度頭出しをしてしまいました。

「おー!!確かに!!」

ウッドベースの合間に荒川康男がスタジオの床を足の裏で叩きリズムをとって
いるのが録音されているではありませんか!!

Accordoの持つ低域の情報量は只者ではありません。そして、このコンパクト
なボディーから溢れんばかりの量感でベースが空間に湧き上がってきます!!

やっぱりオーディオ的聴き方をしてしまった…と苦笑いしていると直ぐに
山岡未樹が歌い始めました。

Hide your heart from sight,♪♪… Lock your dreams at night,♪♪
It could happen to you〜.♪♪
 
「おー!!これはいい!!」

昨日はCDレイヤーで楽音の輪郭と質感が多少引き締まってくると分析したにも
関わらず、今日の山岡未樹のヴォーカルは何と魅力的な事か!

鈴木浩二氏のマスタリング・テクニックなのか、いや山岡未樹のヴォーカルの
上手さだろうか!!

山岡未樹の声量の素晴らしさか、ヴィブラートをきかせたフレーズの最後の
微弱なエコー感が見事に空間を埋め尽くす余韻感の素晴らしさ。

しかも口許のフォーカスは極め付きに鮮明なのだから、Accordoとの相性が
殊更にヴォーカルの再現性に適しているのか!

この曲は最初と最後の一分間程度はベースとのデュオで中盤がピアノトリオの
伴奏になる構成。バックにベースしかいない時は山岡未樹の声質の魅力が何と
も胸に響いてきます。

あ〜、前田憲男のピアノが間奏を始めました。上手いですね〜スイング!!
Accordoの持つしなやかさがピアノの余韻感を中空に振りまいて、軽やかに
右手のハイスピードな演奏を克明に再現しています。

もう大分昔の事、主にビクターからレコードを出していた元女優のジャズ
シンガーでY.Aさんという歌手がいましたが、どうも私は…。コロンビアから
日本クラウンへと移籍して近年は表舞台に出てきませんが、彼女の歌を正面
から聴きたいとは思いませんでした。

ご本人に知れたらお叱りを受けるかもしれませんが、私は今日の山岡未樹の
ヴォーカルを聴いていたらSarah Vaughanを思い出して仕方ないのです。

だって…、ソプラノからコントラルトまで幅広いレンジ、美しいヴィブラート
のかかった幅広い声域と、豊かな声量を兼ね備えた日本人シンガーって!?
いたんですね〜ここに! 

美人歌手として当時はテレビや映画でもおなじみだった前述のY.Aさんの歌は
どうだったか…。こんなものか…、と生意気な当時の私はLPレコードでSarah 
Vaughanと中本マリをずっと聴いていましたっけ。いいです! 山岡未樹!

ピアノとドラムの間奏から再びベースとのデュオに戻ってこのフレーズ。

All I did was wonder how your arms could be,♪♪
And it happened, and it happened,♪♪
And it happened to me〜---〜(これはヴィブラートのつもり)♪♪

この me〜---〜 の最後の山岡未樹の声をぜひ皆様に聴いて欲しいものです!!
上手いですよ〜!!


■4.When October Goes

さあ、この曲は最初に↓Barry Manilowご本人の歌を聴いてみるのも一興です。
http://www.dailymotion.com/video/xew7kx_barry-manilow-when-october-goes_music

でも、この人ジュリアード音楽院卒業なんですね。今年69歳になりますが、
1984年のアルバム「2:00 AM Paradise Cafe」の収録曲です。
そして、何とこのアルバムにはSarah Vaughanも参加していたんですね〜。
これを前田憲男のピアノとデュオでしっとりと歌っています。

短いイントロ、この出足のピアノいいですね〜。
低い音階に沈んだ時のAccordoの反応が素晴らしく中空に定位する楽音の周囲に
見事な余韻感を展開しています。さあ、ヴォーカルが…!

And when October goes♪♪…The snow begins to fly♪♪
Above the smokey roofs…♪♪

「あっ! これSACDレイヤーを超えてしまっているかも!!」

だって、山岡未樹の発声から響きをともなって消滅していくまでの時間軸が
大変長く感じられ、しかも左右Accordoの位置までエコー感が尾を引いていく
音場感の広さが素晴らしいのです!!これには驚きました!!

CDレイヤーからピックアップしている信号なのに、何と素晴らしいヴォーカル
と情報量なのか! いや〜、これは前回の比喩をもう一度使わなければなりません。

先ず、これを見て下さい! → http://www.fude.or.jp/
「熊野筆」とはいきなり何なんだ!? と言わずに「熊野化粧筆」というページ
をご覧になって下さい。これも参考に→ http://www.cosmedo.com/

次はこれです。→ http://news.walkerplus.com/2009/1020/29/
男性諸氏はつまらないと思いますが↓更にこれもみて下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=j1xL0Ekazjs

山岡未樹のヴォーカルは情熱の赤。前田憲男のピアノはクールなブルー。

今回はこの二人の演奏ですが、鈴木浩二というサウンド・メイクアーチストの
腕前が実に素晴らしく光っています!!

http://mikiyamaoka.maiougi.com/catchcopy/imawoman/miki-3.jpg

http://mikiyamaoka.maiougi.com/catchcopy/imawoman/miki-4.jpg

山岡未樹がセンターに浮かび、その表情を変えずに発声した歌声の色合いを
化粧筆・チークブラシにちょっぴり乗せて、その優しく繊細な毛先をさーっと
上下左右に払うようにして同じ色彩を空間に引き延ばし、時には左右スピーカー
の位置でポンポンと叩くように響きという音色をうっすらと残していきます!!

同様なサウンドメイクはピアノにも当然施されていますが、ここが録音のセンス
というものでしょう。ヴォーカルよりも少なめに響きを描き、ピアノの余韻は
山岡未樹をマスクしてしまうことはありません。上手いですね〜!そして…

It doesn't matter much…How old I grow♪♪
I hate to see October go〜---〜(これもヴィブラートのつもり)♪♪

最後のフレーズで go〜---〜 が消滅する寸前に前田憲男の右手が一秒間で
四つのキーを弾くように高速で叩き、その余韻がす〜っと消えていきます!!

今日のシステムで聴いた山岡未樹に惚れ直しました!!いいですね〜!!

「音匠仕様」で制作された「I'm a woman,Now-MIKI-」ですが、大変残念な
ことに売り切れ・在庫切れで入手出来ないという会員からのメールを何通も
頂いております。さあ、私はどうしたものか…(-_-;)


担当:川又利明
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