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H.A.L.担当 川又利明




2007年2月24日
No.468 「渾身の新企画⇒ESOTERIC“G”シリーズを磨く!!-Vol.2」
 ◇Excellent takeoff- H.A.L.'s development/The up-to-date ESOTERIC“G”◇

「新企画⇒ESOTERIC“G”シリーズを磨く!!-Vol.2 」

          ■ 超えなければならない難関 ■

JORMA DIGITAL/BNCに思わず熱くなってしまった昨夜の試聴では、先ず最初にG-0s
に標準採用されているBNCケーブルとの比較を行なった。下記の黒いケーブルだ。

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/op-pho/cable_bnc.html

この4N程度の銅を使用したBNCケーブルはG-0s内部で5本使用されているものだが、
これに勝ったと言っても私には自分に課した一際高いハードルがあるので、まだ
万全ではない。しかも、そのハードルとは自分自身が一年前に採用した強力な
ライバルと言えるものだった。そう、G-0dである!!

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/g0d_02.html

その概要は上記で述べているが、当時は企業秘密として具体的なポイントは非公開
としていた。しかし、一年を経過したことから多少内容をご説明することにして、
“G-0d”は通常のG-0と比較して次の三要素の特注を行なったものだった。

1.試聴の上でBNCケーブル内部配線の中で音質に影響する1本を取り外した。

2.クリスタル発振器の基板にESOTERIC開発が選定した別種のコンデンサーを追加。

3.クリスタル発振器基板からマザーボードに至る10MHz基準信号の伝送ケーブルに
 国内某社の6Nグレードの特注BNCケーブルを搭載。

この“G-0d”に使用された6NグレードのBNCケーブルを超えなくては本物ではない。
私は早速ESOTERICの開発に依頼して、この実物を1本入手した。

さて、一方のJORMA DIGITAL/BNCだが、その特徴はどこにあるのか。

http://www.cs-field.co.jp/jormadesign/jormadigitaltechnical.htm

輸入元であるシーエスフィールドのサイトでも上記程度の情報しかない。同社が
以前輸入していたPAD、そして当時の私がPADに関して述べた随筆の情報量と比較
すると何とシンプルなことか。

しかし、JORMA DESIGNは大規模な設備投資のもとにケーブルを製造する機会を調達
して製造能力と品質管理を高め、特にデジタルケーブルでは線材の真円度が極めて
重要であるというコメントがあったという。ギガヘルツ帯域まで伝送するデジタル
ケーブルでは線材の断面はどこをカットしても完全に同一でなければならないと
いうことだった。それほどの高周波になると線材内部の形状によって反射や屈折の
ような現象でも発生するのだろうか? 私の考えでは及びも付かないノウハウがある
のだろうか。そして、このJORMA DIGITAL/BNCも素材は6Nということなので互角だ。

さあ、このライバルを倒してこそJORMA DIGITAL/BNCの真価が発揮できるという
もの、昨夜のシステムをそのままに今日は早速第二ラウンドの比較試聴に望んだ。



            ■ 第二段階の試聴 ■

試聴システムは昨夜のままであり、再び同様な手順で試聴を開始した。
さて、そこで私が最初に行なったことは先ずG-0sに使用されている標準仕様のBNC
ケーブルと“G-0d”で使用した6Nケーブルとの比較である。

余韻感とテンションのあり方、情報量とフォーカスの見え方など、先ずは昨夜と
同じこの曲で試したみた。「closer to the music - vol.1 」
http://www.stockfish-records.de/stckff/sf_r_artists/sf_sampler_re.html
この中からSara K.が歌う3.トラックめの「Turned My Upside Down」がいい。

最初にG-0sの標準ケーブル、次に“G-0d”仕様の6Nケーブルを聞き比べる。

「おー!! やっぱり一年前とは言え、この違いは確かだ!!」

イントロのギターが定位するチャンネルから逆方向へのエコー感の展開。そして
NEOの奥行き方向に扇型に拡散していく空間表現の大きさ。沈み込むベースの質感
と対象的にフォーカスがピシリと一致するヴォーカルの鮮明さ、そう!!
これでこそ当時の“G-0d”を彷彿とさせるパフォーマンスが確認できた!!

さあ、これからは“G-0d”6NケーブルとJORMA DIGITAL/BNCの一騎打ちだ!!
最初に“G-0d”ケーブル、次にJORMA DIGITAL/BNCに換えた時の印象として述べて
いくことにする。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

先ずはSara K.を“G-0d”仕様6Nケーブルで何度か繰り返し、今後の比較のために
私の脳内に間違い探しのための原型を定着させていく。しかし、上記3ポイントの
うちで二つをここのG-0sに設定して、ほとんど当時の“G-0d”の音を出しているが
いいね〜、という思いが私の胸中に自信と誇りとしてみなぎってくる。同じ6Nと
いう材質でもあり、本当に昨夜のようにJORMA DIGITALの一人舞台が再現されるの
だろうか…!?

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/oto/oto53.html

ちなみに詳細は上記の随筆で述べているが、P-01/D-01のWordsync入力ポジション
はすべて「Rb」すなわちRubidium専用入力の設定としている。えっ?いいのかって?

P-01/D-01の開発段階で設計された新しいインターフェースはRubidiumのような
高精度なMaster Clockにより完璧な同期をさせるために精度を高めたポジションで
あり、そのポジションでクリスタルの発振したクロックを受け入れても何も問題は
ない。以降P-03/D-03やX-01D2などのESOTERIC新製品には最初から導入されている
ので、選択スイッチがないだけであり、ご愛用の皆様はP-01/D-01開発の恩恵に
ちゃんと預かっているのでどうぞご安心を。

さあ、今回は6N同士の対決ということで、またまたG-0sのトップパネルを外し
ケーブルを差し替える。もう何回やってきたことか…。
JORMA DIGITAL/BNCに換えてP-01/D-01のWordsyncインジケーターが点滅し、同期が
かかるまでの数瞬がじれったく思われる。ポッと点灯に変わった!! OKだ!!

「やったー!!」

何とも単純な私の内なる絶叫が胸のうちに響き渡る。
イントロのギターの最初の一音、それが発したエコー感がスピーカー後方へと、
きらめく航跡を残しながら展開していく。その拡散する領域は明らかに前者を
上回っており、気が付いてみると高域成分の情報量に格段の差があるようだ。

「シイーン!!」の言葉に出来そうなほどのギターのリヴァーヴは右から左へ、
そして左から右へと二人のギタリストの発した楽音が相互の空間に響き渡るという
クロスプレーを見せる。

NEOのセンターにずっしりと、しかし鮮明な輪郭で描かれるエレキベースの質感に
は前者にはなかった濃厚な密度感がプラスされている。このベースはいい!!

「あれ、ヴォーカルってこんなに盛り上がっていたっけ!?」

これはヴォーカルそのものが、前者では左右のNEOのフロントバッフル同士を結ぶ
平面に張り付いていたように感じていたのだが、その目に見えないキャンバスから
離脱してSara K.の背後に空間があるような錯覚をもよおす立体感が出現したと
言える。

Sara K.の背中に余韻感が回り込むようなイメージはバックの楽音との距離感を
感じさせ、後方に展開するギターとベースのディメンションからヴォーカルは
一歩前に踏み出してきて、奥行き方向の定位感とずれをきちんと再現する。

こんな音はストックフィッシュのスタジオでも絶対出ていなかったことだろう!!

曲の中ほどからハモンドオルガンが右奥の上の方に現れるが、今まであったかな〜
と忘れていたしっとりとしたオルガンの音色が何とも心地よい!!

私は昨夜から頭の中に設定している比較のための各種パラメーターの脇に四角い
チェックボックスを用意していたが、JORMA DIGITAL/BNCの音を聴きながらすべて
の項目にたちどころにチェックマークを記入することになってしまった。

「何で同じ6Nなのにこうも違うのか!!」

これで納得するのか!? いや、今夜ももう少し粘ろう。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

さあ、次はやはりSACDで諏訪内晶子/詩 曲(ポエム)より
http://www.universal-music.co.jp/classics/artist/akiko-suwanai/
1トラック目のサン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ 作品28 を聴く。

同様な手順で再度“G-0d”仕様のBNCケーブルで比較のための原型を記憶していく。

鉄は熱いうちに打て!!

気力と体力も二晩連続だといささか自信はないが、明日は休みということもあり
そして金曜日には更なる試聴課題が予定されているので、今夜のうちに…

そんな思いをよそに深夜に及ぶ試聴の繰り返しが続く。
さあ、JORMA DIGITAL/BNCにしたぞ!!

「よし!! Yes!! やった!!」

Master Clock Generatorの内部配線という前例のない比較試聴も二晩続けていると
次第にコツが飲み込めてくる。再生音のチェックポイントがこの曲でもしっかりと
頭にこびりついているので冒頭の数秒間でジャッジできる。無理もないか…^_^;
もう何回同じ曲を聴いてきたことか…

フィルハーモニア管弦楽団が諏訪内の背後で繰り広げる強弱の大きな演奏の醍醐味。
その静寂の上にほんのひと筆だけ色を載せたようなピアノッシモのアルコの切り替
えし、コントラバスの発する低音がホールエコーの渾然一体になって消えていく
描写力の素晴らしさ。微弱信号として消え去る一歩手前まで、余韻感の最後の一滴
までをもしぼりきろうという芸当をJORMA DIGITAL/BNCはこともなげにこなす!!

一年前に自分に課したハードルの高さを超えたという実感がひしひしと押し寄せる。
今夜はゆっくり寝られそうだ(^^ゞ

しかし、聞き進むと諏訪内のストラディバリの音色が前者と違っていることに気が
付く。弓を長く引き付けるアルコの質感に潤いがあり彼女の黒髪がスポットライト
に輝くようなイメージが湧き起こってくる。これは間違いない!! 超えた!!

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

締めくくりはこれだ。星乃けい『NEARNESS OF YOU / KEI HOSHINO』から1トラック
目の「Day by Day」を聴くことにする。
http://www.upstream.co.jp/~kei/

これも同じ手順で“G-0d”仕様のBNCケーブルでチェックポイントを記憶する。

2月の冬場だから出来ること、そして営業が終わって私一人だけに許される贅沢。
地上20メートル以上の七階にある試聴室の空調を止め、照明も落とした。
すーっと潮が引くようにノイズが消え去り、たった23cmのケーブルの比較に最高の
舞台を用意する。

さあ、ではいってみようか!! JORMA DIGITAL/BNCに切り替えて私は座りなおした。

「うんうん、これだよこれ!! 」

さすがに音質比較のボキャブラリーも二晩続きでは出尽くした感があるのか、私の
内心の声も結果を叫ぶだけになってきたか(笑)

ノイズフロアーがぐっと低下した試聴室は間接照明だけといういい雰囲気。
NEOの周囲も程よい明るさで雰囲気満点。しかし、逆に個々の楽音には暗転した
室内でピンスポットを当てたように輝き出した。

“G-0d”仕様BNCケーブルよりも明るい通しの良い音場感を形成し、その中に点在
する楽音の輪郭がより鮮明になってくる。

Sara K.と諏訪内の演奏で見られた相違点が国内のDSD録音でもしっかりと表れた。

私が目指すフォーカスの鮮明さ、輪郭表現の緻密さ、そのために生じる楽音と空間
大丈夫、同じ6NであってもJORMA DIGITAL/BNCのパフォーマンスは本物だ!!

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

一年前に50台だけ作られた“G-0d”それを聴かずに私を信用して導入した下さった
ハルズサークルの皆様へ、私はやっとご恩返しが出来そうです。
今後の展開にどうぞご期待下さい。


このページはダイナフォーファイブ(5555):川又が担当しています。
担当川又 TEL:(03)3253−5555 FAX:(03)3253−5556
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