発行元 株式会社ダイナミックオーディオ
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H.A.L.担当 川又利明


No.201「小編『音の細道』特別寄稿
 *第十二弾*私の自慢のNautilusシステムに更に磨きをかける新製品登場!!」

1.回想

もう何年前のことだろうか…、現在の新店に移転する前のサウンドパーク・
ダイナの7Fにおいて、CSEと信濃電気のアクティブ電源ユニットを両社とも
に6台から8台持ち込み同時比較の試聴会を行ったものだった。

最初は何も変哲がないただのテーブルタップから給電して演奏する。
まずはトランスポートだけをCSEから、次にDAコンバーターもCSEにつなぐ。
次にプリアンプ、そして最後にパワーアンプもと段階的に電源をCSEに
入れ替えながら変化を観察したものだ。

同様に信濃電気のハイパーレギュレーターもフロントエンドから順番に
使用していき、その時々の変化を観察していく。こんな面倒な試聴イベ
ントを何年も前から毎月行っていた。

そのフロアーを音質本意にということで大きくレイアウトを変更して
からは客席を並べることが出来ずに月例イベントは行わなくなってし
まったが、この時の電源による音質変化は私に大きな学習とノウハウ
を与えてくれたものだった。

2.ブランク

アナログ発振器を内蔵して正弦波を生成するCSEのアクティブ電源に
対して、デジタル技術によって毎秒6万回の波形観測をしながら電源の
コンディションを安定化させる信濃電気のハイパーレギュレーターの
効用は現在でも十分に認識している。

そして、三年前にめぐり合ったPAD DOMINUSのACケーブルによって
得られる音質向上の素晴らしさに開眼した私は現在まで徹底してDOMINUS
を電源に用いることで様々な発見と音質向上を実現した来たものだ。

しかし、DOMINUSはもちろんアイソレーション効果も含めてシステムに
対して多大な貢献があるわけだが、純然たる事実としてDOMINUSという
ケーブル自身には電源の波形整形という積極的な働きはない。

さて、数年前から私が評価してきたハイパーレギュレーターHSR-1000
http://www.sinano-denki.co.jp/83.html
によって波形整形され安定化された電源をAC DOMINUSによってコンポー
ネントに供給する。これが積極的に電源の波形そのものを制御し、かつ
AC DOMINUSの素晴らしさを上乗せする形で応用できる理想的な電源の
あり方であると現在も考えている。

しかし、大変残念なことに、このHSR-1000本体から壁コンセントへ
つなぐ電源ケーブルは製品のリアパネルから直接引き出されたもので
あり、ここにはDOMINUSの効果を用いることができなかったのである。
それが、私のフロアーでの実演に際してハイパーレギュレーターが
静かに姿を消していってしまった主な理由と言えるだろう。

3.リターンマッチ

さて、三年のブランクの間にもハイパーレギュレーターは皆様が
ご存知のようにXRCDなどの制作過程においても採用されたりと、
その実力はプロフェッショナルの現場でも次第に認知されるところ
となってきた。しかし、大変残念ながらDOMINUSとの共存という
ことに関しては私の希望がかなえられることがなく、音質向上の
目覚しさと多様性ということからDOMINUSが私のシステムでの電源
環境を一手にになってきた。

そして、以前に高く評価していたハイパーレギュレーターに期待の
新製品が登場するという。しかも、それにはDOMINUSが使えると
いうではないか!! 私が理想的と考える電源がこれで実現できる!!

http://www.rmc-studio.co.jp/sdnews.html
(このサイトでの予価48万円は製品化にあたり定価は50万円と変更)

そうなのです、HSR-1000R(正式価格50万円)がやっと私のフロアー
に届けられたのです。

Timelord Chronos>dcs 992>Esoteric P-0s>dcs purcell1394>dcs Elgar
plus1394
>Jeff Rowland Coherence2>Jeff Rowland Model12×4set>B&W Nautilus
and murata ES103 with PAD ALTEUS Super Tweeter cable
Digital & Ward clock cable by dcs  and other cable PAD DOMINUS & RLS

私がリファレンスとしている上記のシステムはすべて電源ケーブルは
DOMINUSを使用している。そのどの部分にHSR-1000Rを使用するか。
基本的にHSR-1000Rと言えども定格出力は10アンペアであり、私の
フロアーにあるようなレベルでのパワーアンプ群では使用をお薦め
していない。そして、HSR-1000RのAC出力は6個しかない…。

「うん、迷うことはないな!!」と早々の決断を下さしてセッティングを
開始する。うん、ジャストzoethecusのラックに納まったぞ!!
Timelord Chronos>dcs 992>Esoteric P-0s>dcs purcell1394>dcs Elgar
plus1394
これらをつなぐだけで5系統を必要とするので、今回はデジタルセクション
すべてをHSR-1000Rから給電することにした。HSR-1000Rのフロントパネルに
ある電流メーターの針はジャスト1.5アンペアを示している。

4.第一印象

最近、私のテストに必須の一枚となったディスク、ゲルギエフが振るチャイコ
フスキーのバレエ「くるみ割り人形」全曲(PHCP-11132)が最初の選曲だ。
http://www.universal-music.co.jp/classics/artist/gergiev/f_gergi.htm
この1.3.15.16トラックの4曲を集中して聴くことにする。

そして、リズム楽器の反応も見たいので例のres.「Ins + Outs」も欠かせない。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/196.htmlm

更にVocalの表現性については恒例のコンピレーションアルバム
「Muse」UCCS-1002 の一曲目。FILIPPA GIORDANOのカルメン「ハバネラ」
を忘れてはいけない。
http://www.universal-music.co.jp/classics/muse/muse.htm

最初は前述のようにデジタルコンポーネントのフロントエンドのみに
HSR-1000Rを使用するが、各コンポーネントからHSR-1000RまではDOMINUSと
して、HSR-1000Rそのものの電源ケーブルは付属品を使って試聴を開始した。

従来の電源環境で一通り課題曲を聴き進めていき、全部で6トラックを
十分に聴き終えてから電源のみセッティングを変更する。えっ!!??
ここで私の試聴パターンをご存知のお得意様は不思議に思うことでしょう。
私は、一曲のある部分を何度も繰り返して聴き、それからシステムを
変更して同じ部分をじっくりと聴き直すというパターンが恒例だ。

しかし、このなかにTimelord Chronosがあるが、これが安定するまで
本当に時間がかかってしまうのである。さあ、やっと安定した!!

「くるみ割り人形」
1トラック目の序曲。
「あれ〜、左側から発せられる弦楽のエコーがあんなに右チャンネル側
 にも広がっていたっけ!!?? そしてトライアングルの余韻がおー!!」
3トラック 行進曲
「木管の導入部、バスのピチカート、あー抜けてる。見事に音像が
 立ち上がり周囲の空間から見事に遊離している。こりぁいいぞ!!」
15トラック お茶(中国の踊り)
「フルートのソロが何とも切れ味が良くなったぞ、しかし刺激成分はない。
 そしてファゴットのリズムがくっきりと独立したテリトリーを空間に
 獲得している。さっきまでとちがうよ!!」
16トラック トレパーク(ロシアの踊り)
「弦楽のスピード感というか、太鼓のインパクトも立ち上がりが早い。」

まあ、何としたことか、今までのNautilusと違った色彩感が乱舞する。

「Ins + Outs」2.Mas Que Nada
「冒頭のピアノが…、ギターが…、ああ〜、今までの質感は甘かった!!」

「ハバネラ」
「おおー、Vocalの音像、口元の輪郭が周囲に溶け込んでいかず
 くっきりと目の前に展開するので、バックコーラスとの分離感がいい。」

とにかく、ここで始まったHSR-1000Rの貢献だけでも語る言葉が足りない
くらいなのである。これですよ、これ。私が欲しかったものは…。

おっと、そうだ。ここで、ちょっと寄り道の実験。
HSR-1000Rには出力するACの電源周波数を50Hzと60Hzに切り替えが出来る。
そして、私は60Hzで試聴を開始したのだが、50HzにしてMas Que Nadaを
リピートさせた。

冒頭のピアノの一打で…、あ〜、だめだ。テンションがた落ち。こんなに
変わってしまうなんて…。一通り聴き進むがじれったくなってくる。
もういい、60Hzに戻そう。再度私はうなった。「これですよ、これ!!」

5.想像以上の相乗効果

寄り道実験から今回の一番の醍醐味であるHSR-1000R自体の電源ケーブル
をDOMINUSに変更する。うーん、Chronosのスタンバイには時間がかかる。

先ほど聴いて記憶が新しいMas Que Nadaをそのままでかける…。

「えー、こんなに…!!」

私は思わず口元に笑みがもれてきてしまった。先ほど「これですよ!!」
などと言っておきながら、その上にこんな世界があったなんて。

まず、イントロのピアノはこれまでのNautilusでも得られなかった
程の純度がアタックと、そして、これでもかと引っ張るエコーが凄い。
ギターは演奏者に5メートル?ほど接近したような鮮烈さ。

そして、例のフロアータムをサンプリングして加工した低域だが、
今までのように“地を這うような”というような鳴り方ではなく、
すーっと音像の集積される高さが一段と上方にせり上がっていくので
ドロドロという印象が薄れて解像度が一回り向上している。

そして、Jeanne BastosのVocalが始まったときに、先ほどHSR-1000R
のみを追加して聴いた印象がパーン!とはじけるように更新された。
このフォーカス感の極みは一体何なんだ。そして、フォーカスが向上
するとバックコーラスの左右への展開と奥行き感も同時に更新される。
こんなNautilus聴いた事がなかった!!

「これ凄い!!  HSR-1000R+DOMINUSの相乗効果!!」

いやはや、驚いてばかりもいられない。
今度は順番を逆に次は「ハバネラ」にしよう。

導入部からいきなり展開するVocalが実感させる。メーカーには申し訳
ないのだが、付属品の黒いACケーブルでそれなりの感動はあったものの
DOMINUSが大元に使用されたときの豹変ぶりでは電源の重要性を改めて
思い知らせてくれた。

オーバーダブしたFILIPPA のバックコーラスは半円形を描き、かつ
左右への展開はメジャーで何センチ広がったかを計りたくなるほどに
拡大され、その舞台となる空間が大きくなった分だけ各音像の間に
適切な隙間のイメージが出来上がっている。これは見事だ!!

そして、次に驚くのが大太鼓のゆったりした低域のリズムだが、
10Hz以下までレスポンスを持っているNautilusの最低域部が更に
重量感をもってエクステンションされているではないか。
これって新発見だ。

「これ凄い!!  HSR-1000R+DOMINUSの相乗効果!!」

さーて、オーケストラではどうなることやら…。(内心はウキウキだ!)

「くるみ割り人形」
1トラック目の序曲。
「弦楽と木管が交互に織り成すメロディーラインに新たな空間が
 出現している。ステージの奥行きが先ほどよりも深くなっており、
 かつ弦楽群よりも高い位置に木管が並んで上下関係を定位感に
 現すが、木管の発音から消滅まで正確にサポートしているので
 弦楽の広がる空間に木管自身の余韻で干渉することがない。見事!
 そして、やはりここでも聴かせるトライアングルの余韻が凄い!!
 これはもちろんトライアングルをデフォルメしているわけではない。
 叩かれた後の余韻がこんなに鮮明に聴き取れる、そこに手を伸ばすと
 トライアングルの振動が指先に感じられるほどの輝きは何なんだ!!」

「これ凄い!!  HSR-1000R+DOMINUSの相乗効果!!」

3トラック 行進曲
「木管の導入部、バスのピチカート、橇がすべるように滑らかに
 展開する弦楽部。ちょっと、さっきと違うよ、これ。特にバスの
 ピチカートの余韻がホールに自然に広がっていくので目の前に
 展開する空間の大きさが違和感なく伝わってくる。ピチカートの
 余韻が正確に表現されるシステムは以前から優秀という評価を
 文句なしに提供するが、今回のこれは万歳というほどお手上げの
 表現力。低域のエコー感が正確に表現されること、これには
 電源も一枚かんでいたんだと新たな発見である。」

「これ凄い!!  HSR-1000R+DOMINUSの相乗効果!!」

15トラック お茶(中国の踊り)
「フルートのソロに現れた変化にまず気がつく。プロのカメラマンが
 スタジアムの傍らで数十センチの望遠レンズを賢明に操る姿が私に
 は連想された。そう、フルートの楽音の“芯”とでも表現したくな
 るような演奏者の口元が、望遠レンズでのフォーカスを合わせる
 操作でここだ!!というポイントが見つかったように、DOMINUSを
 追加したことによって正にジャスト!!の鮮明さを獲得したのである。

 そしてファゴットのリズムなのだが、これまでの課題曲で発見した
 低域の解像度と余韻感の確立がここでも火花を散らすようだ。
 こんなに長く空間を漂っていく余韻を絶対失いたくないという欲望
 を聴く人に感じさせるものだ。」


「これ凄い!!  HSR-1000R+DOMINUSの相乗効果!!」

16トラック トレパーク(ロシアの踊り)
「曲間の数瞬の間合いから突然湧き起こる弦楽の加速感。実に爽快!!
 雪崩のごとくアルコを繰り返す弦楽群の切り返しに何のストレスも
 ない。太鼓のインパクト、タンバリンの粒子感、次々に繰り出さ
 れるエネルギッシュな演奏は決して空間に残留物を残していかない。
 昨日まで、いや、数分前まで聴いていたNautilusの世界をのぞく
 大きなウィンドウを白いスプレーのクリーナーでキュッキュッと
 ガラス磨きをしたような視界の透明感が現れたではないか!!」

「これ凄い!!  HSR-1000R+DOMINUSの相乗効果!!」

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

6万部の一秒ごとに波形を観測し高精度なレギュレーションを実現した
HSR-1000Rの波形制御技術。その波形整形という機能を持たないが、
素晴らしい威力を数多くのユーザーに実証してきたDOMINUSという
ケーブルの存在。両社の共存を望みながらもDOMINUSの効力を徹底した
いという私の欲求が満たされなかった従来のHSR-1000での残念な構造。

これら数年前まで遡る私の電源に対する要求が今日、いまここで
念願のコラボレーションを実現したのです。

私は決めました!!

HSR-1000Rは明日からH.A.L.の“必需品”として採用することを!!



このページはダイナフォーファイブ(5555):川又が担当しています。
担当川又 TEL:(03)3253−5555 FAX:(03)3253−5556
E−mail:kawamata@dynamicaudio.co.jp
お店の場所はココの(5)です。お気軽に遊びに来てください!!

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