『DJANGO』
THE MODERN JAZZ QUARTET

ミルト・ジャクソン(vib)
ジョン・ルイス(p)
パーシー・ヒース(b)
ケニー・クラーク(ds)

PRESTIGE 7057/VICJ-60272
●1953年6月25日録音


『秋葉原の秋』
・・・『ニューヨ-クの秋/MJQ』を聴きながらお読み下さい。
 このところ秋葉原もすっかり秋らしくなってきました。
駅前ではITセンターとか高層マンションとかの大規模な建設工事が行われていますが、秋という季節のせいか何となく落ち着いた感じで工事は行われています。 おそらく2005年頃には秋葉原も相当変わってしましそうです。
わたくしが秋葉原に初めて来たのはもう30年位前になりますが、その頃の秋葉原といえば家電とオーディオの街とと言う感じでした。
勿論その時は販売する立場ではなく、買い物に来たのですが、何処で買って良いのか判らないのでとりあえず駅前のS無線に入って聞いてみました。
最初は良く聞いてくれていた店員さんが、今日は買わないと感じると突然と態度が変わり、いかにも「早く帰れ坊や」と言う態度になったのです。
その時わたくしはすでに買う物はトリオのアンプと心に決めてきたのですが、買うチャンスを失い買わずに家に帰った思い出があります。
まぁ今は立場は変わりお客様に買って頂くようになって思う事はその時の店員さんはきっと店のノルマに追われていて辛い立場にあり、 つい態度にでたのかもしれませんが、買う方は楽しく買い物をしたいですからやっぱりいけませんですね。わたくしも買いに来た時の気持ちを忘れずにいようと思います。

 “秋”というとオーデイオを聴くには一番良い季節ですが、なんとなく寂しくなってきます。そんな時にお薦めなのがジャズのスタンダードナンバーの『ニューヨークの秋/MJQ』です。
MJQいえばモダン・ジャズ・クァルテットのことですが、わたくしが初めて聴いたのは確か30年位前のこと、 当時FM東京の日曜日の番組で午後9時からのゴールデンライブステージという番組があってその中のライブを聴いたのが最初でした。
ミルト・ジャクソンのヴァイブの大人っぽい音に魅せられてジャズって言いなぁと思った記憶がよみがえって来ました。 勿論ジョン・ルイスのピアノがあってこそミルトのヴァイブも生きてくるのですが・・・。
ジョン・ルイスもミルト・ジャクソンももうこの世にいないので生では聴けないので、わたくしは、おもむろにCDを取り出してこの「ニューヨークの秋」を聴きました。
そして思いました。
・・・・・秋の夜長に聴く「ニューヨークの秋」もなかなかいいもんだなぁ〜と。

《一言いわせて》
アルバムタイトルの「ジャンゴ」はのちのMJQの代表曲となるものですが
これが初レコーディングです。「ニューヨークの秋」とともに聴いていると
ジョン・ルイスとミルト・ジャクソンはきっと二人で天国のどこかで優しい
メロディを演奏しているように思えてきます。

10月の初め  糸井 司

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