『THE THREE SOUNDS』
MOODS

ジーン・ハリス(p)
アンドリュー・シンプキンス(b)
ビル・ドゥデイ(ds)
BLUE NOTE BNST84044 TOCJ9058
●1960年6月28日録音


『お酒とジャズ』
・・・『ラブ・フォー・セール/ザ・スリー・サウンズを聴きながらお読み下さい』
 ザ・スリー・サウンドと言えば、ブルーノートの中でも1500番台のトリを務めた1600番の「イントロデューシング」から始まり、4000番台にかけて多くのアルバム を出していますが、一般的な知名度は今一つといった感じがします。しかしながらブルーノートレーベルの総帥のアルフレッド・ライオンに気に入られた事でも
判る様に、その演奏はスタンダードを中心にしたものですが、ポップでリラックス
して聴けるものが多く素晴らしい物です。マイルス・デイビスの「カインド・オブ・
ブルー」のような極度の緊張状態から生まれた名盤も良いのですが、いつも緊張していると疲れてくるので、こういったリラックス出来る演奏もいいものです。
まぁ、食事の出来るライブハウスなどで軽くお酒を飲みながら聴くには最高の
ジャズです。ここで紹介している「ムーズ」は彼らの5枚目のアルバムで丁度
トリオとして一番充実していた時期でもあります。特にアンドリュー・シンプキンスのステディでメリハリのきいたベース、 ビル・ドゥデイの歯切れの良いドラムス、 そしてジーン・ハリスのファンキーでアーシーなピアノ。この3人によって生み出
されるサウンドは、お酒の酔いも最高のものにしてくれます。

 3月に入り寒い日が続いていましたが、やっとこの所暖かくなってきました。
わたしのいる秋葉原も随分と変わってきています。駅前で建設中の31階建のIT センターは、もう25階あたりまで組みあがってきましたし、大きな店舗が突然閉店したりとか、道路の拡張工事とか、何かと慌しいのですが、サウンドハウスで は3月20日まで半期決算セールを開催中です。この機会に是非ご検討ください。

《一言いわせて》
ジャケットの女性は、後にアルフレッド・ライオン夫人で、
当時ラジオのDJ等をしていた、ルース・メイソンという方で、
ブルーノートの中では、数少ない女性のジャケットです。

3月△日『晴れ』糸井 司

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