『FULL HOUSE』
WES MONTGOMERY

ウエス モンゴメリー(g)
ジョニー グリフィン(ts)
ウイントン ケリー(p)
ポール チェンバース(b)
ジミー コブ(ds)
RIVERSIDE/VICJ-60298
●1962年6月22日録音


『空前絶後のギタリスト』
・・・『フル・ハウス/ウエス・モンゴメリーを聴きながらお読み下さい』
 ジャズギタリストの中でもウエスのギターの音は魅力的です。特にライブの
演奏となると白熱した演奏が伝わってきます。この『フルハウス』の録音は、
まさにそんなウエスの魅力が発揮されたアルバムです。特にこのライブのは
偶然が重なって実現出来たといってもおかしくない程で、先ず、当代切っての
強固なマイルス・コンボのリズム・セクションのウイントン・ケリー、ポール・チェンバース、ジミー・コブの参加が可能だったことと、バークリーの「ツボ」という
エキゾチックなコーヒーハウスあり、ウエスが以前演奏していた時から優れた
響きのする事を知っていて、その「ツボ」で録音出来た事等、全てがうまく揃い
実現しました。わたくしは以前に書いたようにグラント・グリーンも好きなんですがテクニックの上では断然ウエスに軍配が上がります。特に画期的なオクターブ
奏法を駆使したギターは素晴らしく魅力的であり、ダイナミックです。ウエスの
レコーディング・キャリアは1959年、36歳で「ザ・ウエス・モンゴメリー・トリオ」で
始まり、遺作となった「ロード・ソング」を録音してこの世を去る1968年迄の8年半の短い間でしたが、ギュッと凝縮した人生だった様に思います。このフルハウスが録音された時期はウエスにとって最も輝いていた時に思えます。

 お正月も過ぎ、はや1月も半ばを過ぎ様としておりますが、わたしのいる秋葉原は相変らず活気に満ち溢れております。駅前に建設中のITセンターのビルも
10階あたりまで組み上がってきました。来年の今頃は随分と変わっていると思います。さて、この所お客様からSACDに関しての問い合わせが多くなって来ました。次世代の主役と言われて早4、5年経ちましたが、普及率はまだまだ低く、 いまだにCDが中心ですがここに来てSACDのタイトル数も軽く1000タイトル以上になり急速に売れ出して来ました。特にSACD/CDのハイブリッド盤の新譜も多く なり一般的になってきました。サウンドハウス1階でも今話題のSACD機やDVDAUDIOも再生出来るユニバーサルタイプの機種がCD専用機より多く売れる 様になってきており、これから一気に普及しそうな気配を感じております。
是非この機会にご検討ください。

《一言いわせて》
「フルハウス」はウエスのアルバムの中でも1、2を争う人気盤ですが、
CTIでの「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」も違うウエスが聴けますので
聴き比べてみても面白いと思います。

1月○日『晴れ』糸井 司

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