No.0608 2016年10月30日
 新着投稿⇒H.A.L.'s Monitor Report-Transparent Opus Power Isolator

Vol.1「思いっきり高価な黒い箱が新しい段階の“最高”をもたらすことは間違いない!!」

栃木県佐野市 Y.M 様より

前回の投稿をご紹介します。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0605.html
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0599.html

HAL 川又様

この度はOpus Power Isolator自宅試聴のご機会を頂き誠にありがとうございます。
早速、当家のシステムにつないで軽く試聴を済ませたところです。

機器の実力は少なくとも一晩は置いてから判断すべき、ということは分かって
いながらも、この短時間の試聴で受けた衝撃はあまりにも大きく、矢も盾もたまらず
お礼方々このメールを書いているところです。

我が家のシステムは、以下の通りです。

dcs Vivaldi Transport  *Vivaldi Clockにて同期
 ↓  TRANSPARENT REFERENCE XL  にてDual AES接続(トランスポートでDSD変換)
dcs Vivaldi DAC  *Vivaldi Clockにて同期
 ↓ CARDAS Clear CG XLR
Ayre KX-R twenty
 ↓ CARDAS Clear CG XLR
Ayre MX-R twenty
 ↓ CARDAS  Clear Beyond SP
MAGICO Q3

各機器への給電状況は、先立って3本導入させて頂いたOpus Power Cordを、
1本は壁コンへ直差ししてプリアンプへ、2本は2台のPIMMXのアイソレーターに給電させ、
その後各機器へ分配しています。

蛇足ながら当家の電源状況は周囲に建物がないため、いわゆる「マイトランス」状態。
電源環境はすでに盤石と自負しておりましたので、今回の試聴は冷やかしで終わるのでは、
とタカを括っていました。が、しかし…。

今回の試聴ではPIMMX2台のうち1台をOPIに置き換えるというもの。
元々OPC(ややこしい)にて給電していたので、純粋にボックスだけの置換となります。
出力は2系統だけなので、とりあえずトランスポートとDACをOPIに繋いでみました。
さて、出てきた音は…。

1.SACD 角田健一ビッグバンド「Thank you every body」Track 1

冒頭のトランペットの独奏。なにやら音が柔和かつ滑らか。トランペットのホーンの
開口部の形が見えるような出音の確かさが印象的。

リーダーのピアノが引き継いだ後、バンドの重奏となるが、各楽器の音が柔らかく心地よい。
いくらでも音量を上げられる感じだけれど、ジャズってこれでよいのだろうか?

今までの方がジャズの咆哮感というようなものがあったのではないだろうか?
ウルサイくらいの熱気!! やはりトレードオフがあるのだろうか。

2.ラン・ラン ベートーヴェンピアノ協奏曲第4番 第2楽章

ピアノとオーケストラが交互に前に出る楽章で、オーケストラとピアノのサイズ の
対比を見るのに使っているCD。

冒頭オーケストラの強奏で始まり、その波が引けた静寂の中からラン・ランの
最初の出音がどう出るか。

ここで感服!!

オーケストラのスケール感は音場の広さということなら従来の1.2倍増し程度で
驚くには値しない。

しかし、ピアノに覆いかぶさって飲み込んでしまうような音の波の圧は2倍は
あろうかという迫力。

それに対峙するランランのピアノはほぼ原寸大で再現され、オーケストラと互角の
丁々発止を繰り広げていることがわかる。

もはやこれは協奏などではなく、タイマンだ!と思わせる!

3.エリック・モングレイン 「Equilibrium」 Track 2

音の解像感、「可視」感をチェックする時につかうCD。
解像感、トランジェントなどはあまり差がないように思える。

しかし、ギターのボディをタップする音の深さ、説得力がまるで違う。
試聴のつもりが通しで聴いてしまった!

4.手島葵 「ゲド戦記歌集」 Track 9

生も聞いたことのある手島葵の歌声。
人の声ほど聴覚が敏感に弁別できるものはないと信じて、オーディオ機器の良し悪し
の判断にいつも使っている。

このCDでは彼女の他のCDより、多めにリバーヴがかかっている。
この曲の冒頭ではいつもそのリバーヴ処理がやや人工的な印象を与えて、聞く人と
歌い手にわずかな距離を感じさせる。

リバーヴによって作り出される空間に入り込めないもどかしさ、のようなもの。
しかしOPIにつないだ我が家のシステムから出た音は違った。リヴァーヴは
やはり過剰であることには違いないが、そのリヴァーヴによって作られた
「音の洞窟」に聞き手も飲み込まれ、その洞窟の奥数mに歌い手が屹立する。

その口から放たれる歌声はまさに過去聞いたそのもの。
訥々と語りかけるような生成りの感触に魅了され、なんだか降参したような気分。

5. 吉田兄弟 「飛翔 三味線だけの世界 Vol.1」 Track 7

これも生で体験済みの吉田兄弟。
OPIで聞く三味線はバチが弦とタイコに当たる音がビシビシと痛い。三味線音楽は
こうでなければ!
これまでの音はこれに比べるとかなり大人しく迫力不足であったことに気づかされる。

6. 大植英次 「SHOW CASE」 Track 1

大スケールのオーケストラ。これまで広大な音場は再生できていたものの、
オーケストラのもつ圧倒するような音圧、音の波のうねりが希薄だった。

それが一変して大スケールかつ大迫力の再生!!

個々の楽器のもつ音色の書き分け、レイヤーの奥行きがまるで違う。
翻って1番のビッグバンドをもう一度再生してみると、音量を上げれば今まで
再現できていなかった新しい熱気、バンド全体が生み出すある種柔和なグルーヴが
現出していることに気づいた。

ここまで、聞いてもう降参しました。
きっとどのCDを聞いてもよいに決まっています。

「自分史上最高の音」というのはオーディオをやっていて何度か経験しましたが、
この思いっきり高価な黒い箱が新しい段階の「最高」をもたらすことは間違いないようです。

国内初試聴ということなので、初オーナーになってみたいと思います。
よろしくお願い致します。どうもありがとうございました。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

川又より

Y.M 様ハルズサークル会員限定企画の“PEIP”2016 by Transparent OPIに早速の
ご応募を頂きありがとうございました。マラソン試聴会では私が下記にて試聴した
課題曲にてESOTERIC  Grandioso D1に使用前・使用後の比較試聴を行いました。

H.A.L.'s One point impression!! - Transparent OPUS Power Isolator
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1332.html

あの広い会場であっても抜群の効果を発揮し、ご来場の皆様にも音質変化を認めて
頂いたものでした。この実験試聴によって導入を検討されるというお客様の声を
ありがたく頂いたものでした。

そして、マラソン試聴会が終わった翌日にY.M 様にお送りしたところ、このような
大変嬉しい感動の試聴レポートを頂戴し本当に感謝しております。

しかも、以前よりTransparent PIMMXをはじめOPC2も三本ご使用頂いているヘビー
ユーザーに認めて頂けました事を大変ありがたく思っているところです。

また、私は下記の一節に大変興味を持ちました。

「蛇足ながら当家の電源状況は周囲に建物がないため、いわゆる「マイトランス」状態。」

世の中ではマイ電柱という言葉が流行していますが、私のお客様では既に20年前に
それをやっていた方がいらっしゃいます。特にマイ電柱を否定するものではありませんが、
オーディオマニアとして目に見える大掛かりな取り組みとして対外的にアピールして
しまうのは珍しいからではないでしょうか。

現実派の私は使用前・使用後の比較が直ちに出来るものではなく、オーディオ用の
電源としてどの程度効果があるものなのか、皆様に推薦できる根拠はありません。

商用電源の給電系統をさかのぼり、どこから分離してオーディオ用として独立させて
行くのか、それがどの程度音質に効果を持つのかは実行した人の満足感を結論として
マイ電柱の落としどころにしていくのみだろうと思います。

しかし、Transparentの理論と技術力によって、明らかに素晴らしい音質向上が
確認され、しかも壁コンセントの向こう側がどうであっても効果があるものであり、
マイ電柱にないアイソレーション効果こそを私は信頼しているものなのです。

私の経験から各種の電源アイテムはコンポーネントに近いところ、使用するACケーブルと
その手前にアイソレーションアイテムを使用することがベストであると推薦します。

つまり、コンポーネントにはチープな電源ケーブルを使って、壁コンセントや
屋内配線にこだわるよりも、ごく普通の屋内配線とコンセントであっても
コンポーネントに直接つなげる電源ケーブル一本の効果の方が大きいと考えています。
もちろん、それらすべてに手を尽くせばより良いのでしょうが、着目点が違います。

マイトランス状態のY.M 様が今までになかった効果をOPIで発見されたという事で
私の体験通りの分析をして頂けたことを本当に感謝しております。
ありがとうございました。

川又利明
担当:川又利明
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556
kawamata@dynamicaudio.jp

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