《『ESOTERIC“MEXCEL Cable”& STEALTH Monitor report新着!!』その2》


No.0215 - 2004/5/13

沖縄県那覇市 M H 様より

モニター製品 ESOTERIC MEXCEL Cable& STEALTH

川又様

いつもお世話になっております。
お借りしておりました機器について簡単ではありますがインプレッションを
書かせていただきます。はじめにお断りしておきますが、私の語彙力ではう
まく伝えきれないところがありますので、要点だけを簡単に記すことになる
ことをお許し下さい。

まず、デジタルケ−ブルについてですが、比較試聴としてはステルスのVaridig
AES/EBUとAET UR-DG110で行いました。

デジタルケ−ブルは今までにも何度か比較したことがあるのですが、はっきり
言って私にはその違いを判断することが出来ませんでしたが、今回のAETで初
めてその違いを体感することが出来ました。

最初に感じたのが空気感というか音の広がりの違いです。
さすが評判のケ−ブルだなあと思ったと同時に、自分の耳でもその違いが判別
できたことに対してホッとしたというのが正直なところでしょうか。

特に、ピアノの弾くような音が明瞭で、「あ-、このケ−ブルいずれ買うことに
なるんだろうな。」と心の中で思っていました。

1つ気になったことは、バイオリンの高域が少々粗いかなあと感じましたが、
生音をさほど聴いていない私にとっては、「恐らくこんなものだろう。」と
言う気持ちがあり、この時点ではほぼ満足していました。


次にステルスのVaridigです。

価格的にはこちらの方が若干安いですが、前述のとおりデジタルケ−ブルに
よる違いはあまりなく同じ傾向の音だろうと思いながら聴いてみたところ、
音質は予想に反してかなり違っていました。

一聴して線は細いが密度が濃いという感じです。バイオリンの高域が線は細
いものの、情報量が多く、きめ細かさを感じました。逆に、気持ち程度ピアノ
の歯切れが若干落ちたかなあと言う感じでしょうか。

音の広がりという点でもやや狭くなった感じがしましたが、あくまでも比較
上の差であり全く問題のない範囲だと思います。

音場感と全体の重心が低い方を好むのであればAET、バイオリンなどの繊細な
音や高域の抜けなどを重視する場合はステルスかな・・と思っています。

補足しておきますが、エ−ジングの時間がAETは400時間超、ステルスは150時
間程度なのでステルスにとってやや不利だったかもしれません。

インタ−コネクトケ−ブルは、お借りしたのはステルスのM-21XLRとPGS-50-50
XLRでした。比較試聴としては後日お借りしたエソテリックのMEXCEL XLRとな
ります。いずれも川又さんのお薦めケ−ブルでもあり、インタコの導入を考え
ている私にとってはまさにグッドタイミングでした。ステルスについてはM-21
の延長線上がPGS-50-50と考え、ここではPGS-50-50について書かせてもらいます。


PGS-50-50

エ−ジングが50時間を超えたあたりから驚いたことに急激に高域の伸びが良く
なり、何とも言えぬステ−ジ感を醸し出してきました。今まで聴いていた機器
とは明らかにそのレベルが数段違っていました。渡辺玲子の奏でるバイオリン
が心地よく鳴り、特筆すべきは高域の抜けがすばらしくなって、耳を突くこと
が無くなりました。

「こんなに変わるのか!!」

と深夜1人で驚愕していました。これはまさにオ−ディオ機器であり、単なる
信号ケ−ブルではないと実感しました。それに加え音が高さ方向、横方向に広
がり何とも言えぬ快感を覚えました。

このケ−ブルの特徴は何と言っても「音楽性」です。オ−ディオとしての情報
量の多少ではなく、音の出し入れが上手で聴き手にとって安心して、とにかく
気持ちよくなれました。(すみません、うまく表現できません。)
(この時点での約300時間のエ−ジング)

PGS-3Dが先に貸し出されていて、今回試聴が出来ませんでしたが、PGS-50-50
を目の当たりにし金線のPGS-3Dがどのような音楽性を持つのか興味が沸いて
きました。(川又より/戻ってきましたので既に追加でお送りしました〜)


MEXCEL XLR

さて、評判高いMEXCELです。ケ−ブル両端のプラグの安定感はさすがですね。
見た目も触った感じも今までにない高級感が漂っています。

音の方ですが、かなりの情報量があることがすぐに分かりました。特にエコ-感は
他の追随を許しません。全帯域に渡り音の伸びを感じましたが、やや低域に重心
があるように思いました。これは十分エ−ジングがされていないことでまだ高域
の抜けが十分ではないことが原因かもしれません。
(この時点で約100時間のエ−ジング)

渡辺玲子のバイオリンを聴くと膨大な音の粒子が飛び込んでくるようでした。
しかし、情報量では圧倒するのですが、「もっと繊細な音を上手に表現してくれ
たらいいけどな-。」などと思っていました。

その後エ−ジングも進み、(この時点で約130時間のエ−ジング)昨夜いつもの
曲を聴くと今までとは違った見事な弦の音が響いていました。まだ、すべての音
が前に出ようとする傾向にありますが、以前に比べると高域の弦による旋律の歌
い方が引き立って聴こえるようになりました。

最終的にどのような音になるのかとても楽しみなケ−ブルですが、エ−ジングが
完了するまでにはまだしばらく時間がかかりそうですね。

私の感覚では、エネルギ−感豊かな音楽にはMEXCEL、器楽曲などを楽しむにはス
テルスが良いように思います。女性ジャズボ−カルなどはどちらも良い音楽を聴
かせてくれましたよ。

川又さん、今回は本当にありがとうございました。大変良い経験をさせて頂き、
購入を前向きに考えていきたいと思います。

追記
今回お借りしたインタ−コネクトケ−ブルはDACとプリアンプ間に使用しまし
た。なるべく前段に近い方で使用した方が音の変化が分かりやすいと思ったから
です。ちなみにステルスを前段にMEXCELを後段に使用してみたら、どちらもいい
とこ取りでこれも有りだなあと思いましたが、係る費用を考えるとあきらめざる
を得ませんね。

MEXCELをデジタルケ−ブルとして使用したときには、レンジが広がり重心が下が
った私の好みの音が出ました。
MEXCELのデジタルケ−ブルも何本か送られてきましたが、まともに比較試聴して
いませんが、ファ−ストインプレッションとしてはMEXCEL CABLEのデジタルケ−
ブルとしての能力の高さがすごいのではないかと感じました。


HAL's Monitor Report