《HAL's Monitor Report》


No.0124 - 2002/9/3

東京都大田区在住 Y・F様より

モニター対象製品 Murata ES103B & PAD ALTEUS 

試聴対象機器
Murata ES103B (スーパーツイーター)
PAD   ALTEUS (ツイーターケーブル)
我が家のスピーカー B&W N803 + BRUSS Shellへ追加しての試聴です。

その結果は、またしても、(1)AC/DC-DOMINUS、(2)BRUSS Shellに続いて驚きで、
魅了されました。ただ、音の変化の仕方がこれまでとは違います。

これまでの(1)、(2)が音場感がクリアーになる驚き
低音が締まる、音の分離がイイ、フォーカスがよくなる
音に艶が出る、余韻が長い、などなどであったのに対して、今回は、

音が立体的に聴こえる
余韻が自然
演奏が生き生きしている(「節回し」を感じる)

と楽器から繰り出される一音一音の質感のリアルさを生み出す変化でした。

セッティングは、添付写真のように、ES103Bをツイーターの直近まで思いきって
持って来てみました。 ツイーターと離すとフォーカスが甘くなるようです。
不安定そうに見えますが、これで結構安定しています。
では、試聴の感想をいくつか

■アバド&ベルリンフィルの「ファルスタッフ」DISC2_track7を
聴きましたが、定位もバッチリ決まって、その上、音に立体感・存在感が出て
きて、確かに、音が発する裏側の影を感じるように思えます。
そして、なんといっても「節回し」を余すことなく表現してくれ、
身振り・手振りを交えながら歌っているように聞えてきます。
特に、ソプラノが声を裏返した一瞬のキラメキを
気持ち良く再現してくれます。これは反応が相当早いのだと思います。
(ES103Bにゴムの蓋をかぶせて、スーパーツイータ無しにして見ると、
 このキラメキは消え、何とも高域の帯域がスパッと切れたような、
 平坦な音になってしまいました。)
また、後で、ケーブルを普通のものに替ろことを試してわかったのですが、
このキラメキは、PAD ALTEUS が貢献しているところも大きいんですね。


■そしてついに、川又さんが、試聴に使われた
  IZZY/LIBERA ME から bailero  を聴いてみました。
いや〜〜〜参りました。 音の広がりからして、全然ちがいます。
よく雑誌などで「情報量が違う」の表現を目にしますが、こういうことですね。
弦楽器、トライアングル・・・皆、音の質感がまったく違います。
フェイスプラグを「BRASS SHELL」に替えたときの感動がつい先日なのに、
まだまだその上があるとは・・・まったく驚きです。

■res.Ins+Outsから、マシュケナダも聴きました。
気持ち良く、音が広がります。そして、出だしのピアノの存在感。
この言葉は、川又さんが何度か使われていましたが、これまでの
自宅での再生ではピアノは目立たなかった・・・それが、
ES103B+ALTEUSを追加した結果・・・中央やや右にしっかり存在し
自己主張をしています。これまた驚きです。

その後、ゲルギエフ指揮の「くるみ割人形」などを聴きましたが、
総じて音が立体的になり、存在感がまします。
高域が伸びたような感じよりは、演奏者の表現を伝える力が高まった
・・・との印象の方が格段に大きいです。
でも、この違いはとても大きく、素晴らしいです。


ES103Bの(有り/無し)比較をして判った、いくつかの具体的な変化の例
・ティンパニー:カラヤン「ベートーベン田園」(#4 嵐の場面)
  雷を表す連打・・・叩かれた瞬間に含まれる高い音(?)を感じるのか、
  ティンパニーの皮の張りを立体的に目の前に浮かび上がらせてくれます。
  個人的にはティンパニーの音に惹かれるのでES103Bでの変化は大満足です。
・トライアングル
  「チィーン」から、「チィリィーーン」と柔らかな余韻をともないます。
・ヴァイオリン:渡辺「バッハ無伴奏バイオリン」
  実を言えばこれまでCDで聴く限りでは、Vnは余り好みではなかったのです。
  いつも単調な音色に聞えていた・・それは嘘で、艶やかな、自然な音へ
  変身しました。
・ヴォーカル
  外国語でも"節回し"がよく感じられ、生き生きとした歌声になります。
・ピアノ:res.[ins+outs](#2 マシュケナダ)
  出だしのピアノの存在感…中央で自己主張し演奏のメリハリが出ます。
 ピアノ:小曽根[wizard of ozone](#11 We're All Alone):
  ペダルを使った時の音の消え方の自然さ…ソッとやさしく消えます。
  この消え方が加わるだけで目の前で演奏している様なリアルさを感じる。
  一音一音の余韻も長くなり、次の音への繋がりの中から感じとれる演奏者
  の表現が伝わってくるように聞えました。
・トランペット
  マイルスデイビスのミュートのトランペットを聴いてみました。
  響きに味が加わりました。
・パイプオルガン
  教会音楽では、独特で崇高な高音の音色がよみがえり、
  ホールに実際に居るような神聖な響きを感じることができました。

繰り返しになりますが、これらの変化は、何よりも、演奏を生き生きとリアルに
目の前に展開してくれる効果となって終結します。

いろいろと思索した限りでは、個人的な考えですが、楽器から音が出る
最初の瞬間に伴う高調波を、ES103Bで時間遅れなく再生され、音に追加されて、
リアルさを演出しているようです。

後で、このES103Bの開発者であられる中村武さんが書かれた
「球形セラミックトゥイーターの開発とその技術」の文献を読みましたが、
そのなかに、次の2つの文章があります。
 「打楽器演奏ではアタック音と楽器固有の多くの倍音により、質感や
  拡がり感などが付加され、それにより豊かなステージ感が得られますが、」
 「無音から立ち上がる波形の忠実な再現が特に音の輪郭や方位・距離などに
  重要な影響を与えると考えると…球形セラミックストゥイーターの高速追
  従性が寄与しているのでは?と考えられます。 (仮説)」
文献では仮説とされていますが、今回の試聴から実感として正しいと感じます。

ただし、試聴の音量は多少大きくしたときのほうが、この効果は絶大です。
ベースとなる、オーディオシステムもある程度クリアーな音場感をもっている
ことが必要と感じました。

また、ALTEUSの感想が(ほんの一部に出てくるのみと)少なくなりましたが、
通常のケーブルに比べ、上記の効果を倍増することを付け加えておきます。

今回も貴重な試聴を体験させていただきありがとうございました。

          -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

     Y・F様本当にありがとうございました。

Y・F様のユニークなES103Bのセッティング方法を画像で頂戴しております。
ご希望の方には添付してお送りいたしますので、気軽にお申し付け下さい。



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