《HAL's Monitor Report》


No.0078 - 2002/2/4

千葉県松戸市  K・K様 より

モニター対象商品 PAD MAXIMUS & ISTAL SPEAKER CABLE


ハルズ・ファンの皆さん、こんにちは。

松戸市在住のKKです。さて、今回はPADで新規に開発されたという

プラズマ・シールドのイスタールのスピーカー・ケーブルを試聴するという

川又店長のお誘いにまんまと乗ってしまい(?)早速にモニターという

ことです。

ついでに、といってはなんですが常々聞きたいと思っていたマキシマス、

こちらは従来からのウォーター・シールドのケーブルも一緒に聴かせて頂く

ことになりました。

価格としてはマキシマスが24万円(1.5Mのシングルワイヤー、以下同じ)

に対してイスタールは19.3万円、その下のアクエアス12万円ですから、

マキシマスがイスタールに如何なる差を見せるのか、またプラズマ・シールドと

いう新機軸の商品が下克上を見せるのか、頼んでからドキドキしておりました。



因みに、私の現用のケーブルはミズノセイというPADのエントリー・クラスの

製品を使用しています。これに限らず、ラインにはコロッサス、電源は

ACドミナス(1本だけですが、川又店長にお世話いただいた家宝です)やACプロテウス、

ACタンタス等で固めたPADフリークでありまして、イスタールのSPケーブルが従来の

ウォーターシールドと如何なる差を見せるのかにも興味津々です。



ようやくモニターの両製品が到着、いずれも新品という真に申し訳ない状態ですが、

とにかくブレイク・インということでまずはイスタールをセットしてPADのシステム・

エンハンサーを丸一日かけてからヤッコラサと試聴開始です。

やはり、PADの音であることは間違いありません。さすがにグッとSN比が上がり、

特に低域の解像度が上がってゆきます。音の雰囲気は、ミズノセイと比べても少し

直接的な出方に変わっているような気がします。

まずはWATANABE KAZUMIのエスプリ、1曲目からダイナミックレンジの

広さが違います。

自分のオーディオ・システムのことを考えてみると、低域の解像度は上げるのが

なかなか難しい、高いほうの音は何とかなると思いつつも締まった低域のキレの

良さは思うようには出ません。

イスタールは充分に改善を表します。

次にセリーヌ・ディオンのFALLING INTO YOU、女性ヴォーカルでは

どうか、サ行のサチリが少なくなります。やはりダイナミック・レンジの広さが寄与

しているのでしょうか?

次にオーケストラ、ヨッフムの日本公演のブルックナーの交響曲7番を聴いてみます。

第二楽章から冒頭の低音弦の分離が心地良く耳に響きます。

現用のミズノセイの約三倍の価格からすれば当然ですが、ウーンこれは・・・・・・

と早くも触手が動きます。



嫁が横で「何これっ、買ったんじゃないでしょうねっ」とチェックを入れて来ます。

「いや、借りただけ。勿論借りただけですよ」と言いつつ、次にマキシマスに替えて

みます。果たしてどんな変化があるのか?

これも新品です。申し訳なく思いつつ、同様にシステム・エンハンサーを丸一日かけて

試聴開始です。

因みにマキシマスは片チャンネルのプラスとマイナスの導体が別々になっている、

つまり片チャンで2本のケーブルが夫々にウォーター・シールドで覆われている、

という贅沢な造りです。

相対的にマキシマスの音はイスタールと比較して「元気さ」にあふれた音と感じ

られました。また、PADの「嫌な」ところ、本当に嫌な所ですが僅か5万円程度では

ありますが、やはり上位グレードのものにアドバンテージが明らかに感じられます。

前述のCDを同じように試聴してみましたが、高音のヌケというかダイナミック・レンジ

はイスタールもしなやかな感触に実に魅力があり、これは「好み」の違いレベルかも

知れません。ただ、低音の解像度、躍動感では上位グレードのものにより魅力を感じました。

KAWAMATAルームのグレードには及びもつきませんが、段々に音を追い込んで

来た自分としては、低音にどうしてもこだわりたい気持ちが先にたちました。



結果としては、両者ともにやはりPADの音を守りつつ、少しずつプラズマシールド等の

新技術でグレードアップしてゆくのでしょうが、とにかくもPADの音が今後も続いてゆく

ことに安心致しました。貴重な経験をさせて頂いた川又店長さんとCSフィールドさんに

心よりお礼を申し上げたいと思います。



最後に、余計な話をひとつ。試聴期間終了時に泣く泣くケーブルをご返却して、元々の

ミズノセイに戻しました。SN比、レンジ、低域の解像度が元に戻りました。

(悪くなった、とは死んでも言いたくありません、意地でもですが(笑い))

だけれども、上位グレードのPADのケーブルに通じる魅力は決してなくなってません。

ミズノセイは初めて購入したPADのケーブルでもあり、自宅でインストールした音を

聞いたときの感動は未だに忘れていません。

ウーン、これは・・・・・・、これでもいけるのかなぁ、それとも?と思いつつ

貯金をしようか?それともローンを組んじゃおうか?と悩みはつきません。

あー、悩む!


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