《HAL's Monitor Report》


No.0031 - 2000/10/9

宮城県 awk 様

 モニター対象製品 B&W Nautilus 801/802 専用スパイクキット

H.A.L.'s Monitor プレゼント企画 第2弾に当ってしまった。 なんてラッキーなんでしょう!

●素性

当方は、自宅新築時に

・DENON AVC-A1N
・PIONEER DV-S9(CDP としても使用)
・BOSE AM-10
といった AV 機器を揃えてみたものの、DVD による映画はともかく、2ch 再生時の音 質に満足できず、 2ch 再生向上計画の第一弾として Nautilus 802 を導入したばかりの初心者に毛が生 えた程度の者です。
 こちらに出入りされているようなつわものの皆様とは違って、耳及び聴感の表現力に は全く自信がないことを白状しておきます。 また、AVC-A1N と DV-S9 は N802 で聞くときも使っているので、N802 の能力を十分 引き出せる組み合わせではなく、素材の能力を目一杯引き出そうというレベルでの報告はできません。 何とかこの辺も改善したいところです。

●環境

 リスニングルームははっきり言って居間でして、14畳ぐらいのフローリングです。 ただし、両隣の6畳、10畳程度の洋室(どちらもフローリング)と連結しており、 通常は解放しているので30畳程度の洋室と見ることもできます。 天井は傾斜しており、スピーカーの真上あたりで 4.5m、試聴位置で 2.5m 程度に なっています。
 スピーカーの間隔は芯芯で 2.5m 程度、スピーカーと試聴位置との間隔は 3m 程度で す。 通常はスピーカーを AV ラックと 36ワイドTV の両側に押し込んでおり、 ドアとの干渉を避けるために間隔も 2m 弱に狭まります。
 真面目に聞くときはスピーカーを前に出してできるだけこれらの影響がないようにし ています。

●足の条件

音質的なことを云々する前に、上記環境での使用のためにクリアセねばならぬ「足の 条件」がありました。

・フローリングを傷つけず
・スピーカーの位置をちょこちょこ移動でき
・居間の雰囲気を壊さない

ことです。

●専用スパイク導入前

 山本音響工芸製の木製インシュレータ PB-16  http://www2.117.ne.jp/~y-s/base.html  の凹部だけを利用していました。
 このインシュレータは半球形の凸部と凹部の組み合わせでできており、 N802 のキャスターを外した後で気付いたのですが、 凹部の窪みはちょうど N802 のキャスターのボールより少し大きく、 全てのキャスターの下に凹部をかますと、N802 の重量はボールには全くかからず、 ボールを受けているキャスターの円周部にかかっているようでした。(たまたまです) また、色調もチェリーの N802 には良く合い、N802 を乗せた状態でも フローリングの上を滑らせることができたので、条件には合っていました。
 ただし、高さ調整ができないので、フローリングのような凸凹のある 面に置く場合は、そこが難点です。私は Project D1(でしたっけ) の薄いゴムのインシュレータをかましていました。

●取付作業

 取説を見てびっくり仰天、 なんと N802 様をユニット取付面を下にして寝かせろとのこと。 私にとっては超高額商品をそんなことして、壊したらどうしよう。 70kg もあるのに大丈夫だろうか?1人ではとても無理だ。助手を雇おう。 ということで、私と愚妻のスケジュールが合うまで3週間近く待ちました。 (朝型人間の愚妻と夜型人間の私のスケジュールが合うのは難しい)

 めでたく敬老の日に決行。 まず、ベビーベッドの敷布団を N802 の前側2つのキャスターの下に挟み込む。 これで、N802 を傾けても床に傷がついたり、N802 を傷めたりしないはず。 万が一の場合も布団が受け止めてくれる。固めなので、ユニットに圧力がかかること もないだろう。
 グリルを外し、N802 の後ろを助手に押えさせ、私が前面に立って布団へと傾けてい く。重い。本当に重い。なんとか無事に着地。 付属の6角レンチで2台×4個×3個所=24個所のビスを外したり付けたりするの はたまらないので、 電動ドライバの登場、ホームセンターで 2,980 円で買ったものが大活躍した。 キャスターを外してみると、ボールに錆がついていた。 頻繁に移動させないといずれは真っ赤っかになるのだろうか。
 今度は起こさなければならない。フローリングに傷を付けるのは愚妻が許さないの で、愚妻にスパイクの下に受けを置く役にする。受けは TAOC PTS-4  http://www.taoc.gr.jp/taoc/insulator.html  少しずつ持ち上げる。と思ったが重くて持ち上がらない。 重い。本当に重い。所詮金と力のない色男には無理なのか、と思ったが何とか持ち上 げた。 7割方起きれば、後は楽。後ろ側のスパイクの下に受けを置いてもらい、 スパイクのピンの部分を付属のシャフトで回転させて高さを調節する。 以前の木製インシュレータはこれができなかったので結構がたがあり、精神衛生上良 くなかった。今度はばっちり。 というのをもう一台分行なって、汗だくになった。

総工数30分×2人=1人時という作業でした。

●移動

 N802 のベースの部分を持って動かすとスパイクの受けごと動いてくれる。 考えてみると、3点には荷重がかかっているのでめったなことで受けが外れることは なく、1点の荷重が少なかったところで、そこは浮いているのだから、受けが外れてもすぐ に床を傷つけることはないはず。 これなら、以前と変わらずに気軽に移動できると大喜び。

●聴感の変化

 まず、スピーカーをリスナーに正対させて聞く。 一聴して音がすっきりしているように思える。 川又式クロスセッティングを試みると、以前よりその変化が大きく感じられる。 何故か、低音が出てくる。各楽器の存在がはっきりしてくる。 カメラのピントを合わせたみたい。
 でも、各楽器の位置はスピーカーの間に窮屈に並ぶような感じになり、 以前よりスピーカーの存在を感じてしまう。 この辺は、セッティングのノウハウ不足か、追い込み不足か、 耳がおかしいのか、好みが悪いのか、アンプ、CDP が悪いのか、 正直私には判断がつきません。

●メーカーさんへのお願い

 純正なのだから、N805 のスタンドと同じようにカタログや Web にのせて欲しい スパイク取り付け状態での出荷も検討して欲しい。 パンフレットを製品に同梱されても、こんな重いものを開梱、設置した後で 発注、取付するのはつらいと思うのですが…

●御礼

 プレゼントどうもありがとうございました。


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