No.0653 2013年7月2日
 【新着投稿⇒H.A.L.'s Owner's impression!!-dCS Scarlatti Transports導入記】

「新着投稿⇒H.A.L.'s Owner's impression!!-dCS Scarlatti Transports導入記」

佐賀県杵島郡 T.F 様より

川又様には日頃から大変お世話になっております。
http://www.taiyo-international.com/products/dcs/scarlatti-transport/
この度、縁があって、dCS Scarlatti Transportを購入させて頂きましたので、
現時点でのインプレを述べさせていただきます。

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最初に現在の私のシステム構成を紹介します。

■Audio system 

MASTER CLOCK…ESOTERIC G-03X ※ 10MHz(GPS) 
CD/SACDT…dCS Scarlatti DDC…dCS 972-II 
DAC…dCS Elgar Plus1394 
PRE…GOLDMUND MIMESIS27ME(V.UP) 
PWR…GOLDMUND TELOS600 
SP…AVALON ACOUSTICS OPUS 
STW…SONY SS-TW100ED(cutoff 30kHz) 
全景写真です。
http://www.dynamicaudio.jp/file/20130628-01.jpg


《CLOCK系統》 

GPS receiver
↓… OYAIDE RG-142A/U(50Ω)BNC 
G-03X           
↓… AET URDG75 spec2004 ×3 
Scarlatti ,972-II ,Elgar Plus   

《SACD》 

Scarlatti
↓… SILVER RUNNING silver signature (IEEE1394) Elgar Plus 
↓… MIT Oracle MA-X MIMESIS27ME 
↓… AUDIOQUEST NIAGARA
TELOS600
↓… KimberSelect KS3035
AVALON ACOUSTICS OPUS 

《CD》 

Scarlatti
↓… SILVER RUNNING plutinum signature BNC (SDIF2) 972-II 
↓… SILVER RUNNING plutinum signature XLR(Dual AES)※24bit192kHzアップサンプリング
Elgar Plus
↓… MIT Oracle MA-X
MIMESIS27ME
↓… AUDIOQUEST NIAGARA
TELOS600
↓… KimberSelect KS3035
OPUS 

《電源ケーブル》 

G-03X …MIT PowerCord AC1 
Scarlatti …K.Racing Audio Design Device1 
972-II …SynergisticResearch Designers Reference Square 
Elgar Plus …NBS Statement Extreme  
MIMESIS27ME …SynergisticResearch Absolute ReferenceA/C MasterCoupler x2 
TELOS600 …K.Racing Audio Design Device1SE 
  
《ラック》 
Musictools isostaticシリーズ 

※Theater system 

MASTER CLOCK…ESOTERIC G-03X ※ 10MHz(GPS) 
DVDP …ESOTERIC UX3SE 
BDP …PIONEER BDP-LX91 
AVPRE …KRELL SHOWCASE with AAC 
PWR(FR) …GOLDMUND TELOS600 
PWR(CT) …STELLAVOX PW1×1 
PWR(RR) …STELLAVOX PW1×2 
MIXER …BEHRINGER MX882 
L/CONVERTER …TASCAM LA40mark3 
SP(FR) …AVALON ACOUSTICS OPUS 
SP(CT) …PMC TB1SM×1 
SP(RR) …PMC TB1SM×2 
SW …VELODYNE HGS 
PJ …MARANTZ VP-15S1 

《ラック》 
Musictools isostaticシリーズ

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■1日目

セッティングを完了して、早速の音出し。 

基本的な接続や操作はVerdiと同様なので比較的簡単に演奏に入ることができた。 
ディスクを入れるこの感触と機械音。
VRDSの懐かしく、そして頼もしき思いが駆け巡る。 

まずは、CDの24bit192kHzで聴く。 
続いて、1394接続によるSACD。 

ElgarのディスプレイにはちゃんとSTT(Scarlattiの略字)という文字が表示
されるのには驚いた。 
そして、Verdiで問題だったハイブリッドSACDのSACD層も難なく再生。 

さてさて、肝心の音だが、ちょっと待てよ…。 
なんだかモヤッとして、空間も不安定。 

確かに、情報は増え、低域のガッツリとした芯と弾力的かつ硬質な音は出ている。
そして彫りの深さもある。 

これは懐かしき音だ。 

しかし、なにやら…明瞭な見通しや、心に訴えてくるものがない。 

しばらくシステムの電源を完全にoffにして、GPSレシーバーも電源を入れた
ばかりだから、安定するには時間がかかるだろう。 
しかも新古品でエージングもこれから。 

しばらく、様子をみよう。

■2日目

夕方から一通りのジャンルのCD、SACDを鳴らし込んでみた。 

そして、第2周目に入って明らかに変化していることに気づく。

まず、情報量は初めから非常に多く、2周目で全体的な解像度が増した。

低域の空間表現・立体感が格段に認識できるようになって、高域の力感と中域の
エネルギッシュな押し出し、微小音の弾力感をも感じられるような変化である。

前後の立体感は特筆すべきで、この辺りはVRDSの本領というべきだろうか。

Verdiにあった滑らかさ・しなやかさはやや影を潜めているが、硬質でカッチリ
した傾向はまさに自分の好みだ。

今後、滑らかさ・しなやかさが加われば表現の自由度はさらに増しそうである。

今後の試聴で、骨格の確かさと緻密さ、そして彫りの深さと陰影の豊かさが
それぞれ両立したら、dCSがVRDSを採用した意味が分かるときがくるかもしれない。

■3日目

まず小音量で聴いてみる。
小音量なのに、各楽器のニュアンスがこれほど手に取るように分かるとは…。

各機器が安定してクロックも安定してきたようである。

以下は、CDとSACDの両方に共通な印象。 

微かに聞こえる脇役の楽器であっても、演奏者の個性を絶妙に表現した音色と、
楽器そのものの豊かなニュアンスで聴かせてくれる。

ヴェルディの時にもこの傾向はあったが、演奏者の個性まで感じることは比較的
少なかったように思う。しかし、楽しく音楽を聴かせる雰囲気はヴェルディが
より強く持っていたようだ。こちらはやや分析的な聴かせかたであるが、自分
としては好ましい方向性である。 

楽器の定位がとにかく明確で、音像の大きさについても、音の分解能の高さと
ともにしっかり描き分けている。 

重厚で濃密な音楽を奏でつつあるが、一方では撃力のようにごく短時間で大きな
力を持ってスピーカーを駆動するような瞬発力もあって、重厚さと軽快さの両立
も実現しつつあるようだ。 

前後の奥行はさらに顕著に広がり、リスナーの前方奥に位置する楽器の控え目
な主張もしっかり感じ取られる。ヴェルディの時は奥行き方向の視界がやや
霞んでいたように思う。 

スピーカーの左右方向と、スピーカー・リスナー間の左右方向、そしてリスナー
の左右方向及び後方にも、隙間と限界のない空間が広がっている。 

ヴェルディのときはやや実体感のない広がりだったが、今回は音像の明瞭な
広がりを持っている。 

昨日よりも、一段と歪み感がなく、透明でワイドレンジかつ高SN、そして
立ち上がりと収束が速い。今のところ、小気味良く音楽を聴かせてくれている。

しかも、情報量と解像度の向上で、演奏者が増えたような錯覚を覚えると同時に、
その演奏者も、より楽しく、より納得のいく演奏をしっかりこなしているかの
ように聴こえてしまう。それがごく自然に耳に届いてしまうのだ。 

今後さらに、情緒感の豊かさが加わっていけばと思う。そして、低域はVRDS
らしく鳴ってはいるが、まだまだ腰高な感じだ。今後のピラミッドバランスに
期待しよう。

■4日目

仕事が遅くなったために本日は試聴は無しである。

■5日目

明日は休みが取れたということで、少々本格的に音楽を聴いている。

そしてようやく、骨格の確かさと緻密さ、そして彫りの深さと陰影の豊かさが
それぞれ両立したら、dCSがVRDSを採用した意味が分かるときがくるかもしれ
ないという数日前の思いを、今日の音楽鑑賞で、その意味が少し分かったよう
なそんな気持ちである。

VRDSの圧倒的な情報量・抑揚・彫り深く明暗を形成するエッジと確かな骨格を、
dCSのワイドレンジ・高解像度・空間の広がり・陰影表現・繊細さで受け止め、
その融合の結果として、パワーを替えたような制動の効いた低域であるにも
かかわらず、有機的なパラメータの自由度をもたらしている。

さらには繊細さとダイナミズムを備えた低域で空間を蠢く立体的な動きも感じられる。

高域も単なる伸びやかさだけではなく、聡明で知的な清涼感を感じさせている。

要するに官能的な本能と分析的なな理性を兼ね備えた音になったように思う。

音の全体的な枠組み・佇まいとしてはピラミッドバランスで安定感のある安心感と、
自由度による意外性、そしてワイドレンジ・高解像度から得られる緊張感と
いう様々な感性を楽しむことができる音楽を聴かせてくれるようになった。

総じて、ある意味バラバラな要素を一つの要素としてまとめ上げ、さらに
高次元の音楽を奏でるようになった。…そんな感覚である。

           -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

川又より

T.F 様ありがとうございました。先ずは熱心な取り組みに敬意を表します。
佐賀県のハルズサークル会員は五名、その他の九州地方全域では約120名の
会員が登録されていますが、遠方であっても親近感をもって皆様とお付き合い
させて頂いております。改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

T.F 様は昨年12月にご入会頂きまして、今回は思い切ってScarlatti Transportの
導入に踏み切って頂きました。

そして、Elgar PlusのディスプレーにちゃんとScarlatti Transportを認識しての
表示が出るというのは素晴らしいことですね。私も初耳の情報でした。

時代の新旧はあってもトランスポートによる音質向上は確実であったという事で
私も大変嬉しく思っています。
これからもどうぞ楽しんで下さい。本当にありがとうございました。



担当:川又利明
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556
kawamata@dynamicaudio.jp

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