34th マラソン試聴会 Hearing Report


No.0589 - 2010/11/7

埼玉県上尾市 T T 様より

Vol.2「題名のごとく魂が揺さぶられる演奏でした!!」
 
この訪問記ではお世話になりました。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_visi0029.html
 
前回の投稿をご紹介します。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0579.html
 
 
今回の川又さんのお題は「The Trinity」。しかも 2010'Versionという事で
「今回は何をするのだろう?」と二日目の10/31に参加いたしました。
 
当日の流れは別として箇条書きっぽくなりますが、印象に残った事を列記します。
 
まず驚いた(度肝を抜かれた)のはHB-1をインライン3台(縦に3台)並べ、
しかも前方2.5mで交点を作るようわずかにラックの台を傾斜させた、特注
ラック!なんでも広い会場のため音圧を稼ぐために考案されたとの事。
 
川又さん、いきなりの隠し玉ですか!!
 
このインライン3のHB-1の駆動を可能にさせたのが今回初お目見えのオール
TADシステム群。あのTADスピーカー、SACDプレーヤー、モノパワーアンプの
音楽性や音から推し量れる予想以上のプリアンプ(TAD C2000)。
 
これはJeff RowlandのCriterionと人気を二分するであろう名機の予感。
 
川又さんのデーターシートのデモ4と5でフロントエンドをESOTERIC P-01&
D-01で、リアエンドをTAD R1で固定しアンプ(プリ+パワー)をJeff Rowland
とTADで聴き比べ、会場の参加者にどちらが良かったかアンケートを挙手に
より取りましたが、結果は当日いらっしゃった方々の胸にしまい込みます。
 
話を戻してHB-1、1セットだけでも、あの会場の隅々まで鳴りわたる実力を
持ち、1セット追加するごとに迫力を増し、3セット同時演奏ではへたな
スピーカーが逃げ出すくらいの演奏でした。
 
次に今注目のスピーカー:クテマ。内心「この広い会場ではどうかな?」と
心配していましたが、どうしてどうしてD-Premierのあの小さいボディからは
想像できないパワーを送り、それに応えて朗々と鳴り響くKtema。
 
今回、TADがフロントエンドからリアエンドまでフルラインアップ揃ったとい
う事で、誰しもその音に興味があったと思いますが、ゴールドムンドの時にも
感じた「同一メーカーのフルラインアップの音は説得力がある」というのを
TADにも感じました。
 
興味深い対決。P-01&D-01 vs TAD D600 SACD/CDプレーヤー対決ではESOTERIC
P-01&D-01ユーザーの私でさえ悔しいけれどシャッポを脱ぎました。
会場のアンケート結果・・・これも胸にしまっておきましょう。
 
ここで忘れてはならないTADには超弩級のモノパワーアンプTAD M600があります。
今まではステレオパワーアンプTAD M2500でしたがモノラルにするとまた別の
世界が展開します。
 
ここでリアエンドをTAD R1のままsoulutionにチェンジ。
今回、初登場のSACD対応のsoulution 745は確実にブラシュアップされ「SACD
対応にしました」だけでは語れない進歩がありました。
これなら私も不満はありません。
 
このオールsoulutionで鳴らしたKtemaはまたまた艶があり、D-PremierやJeff
Rowlandのアンプで鳴らしたのとは別の味わいがあります。
これは是非H.A.L.Iでもう一度聴きたい。
 
Jeff Rowlandのパワーアンプの代名詞といえばICE POWERでした。
しかし今回の新製品Model 625はアナログ・パワーアンプでJeff Rowlandの
狙いとは…という頭の中での理論的な憶測は「くそくらえ!」(失礼)という
ような音楽性でした。これもH.A.L.Iで自分の耳で精査したい!
 
最後は川又さんの剛速球で「The Trinity-2010'Version」
 
HB-1×3セット&Ktema&TAD Reference oneを時間差で段々に重ねて鳴らそう
という試み。演奏曲は「鬼神」和田薫の音楽より3曲目「津軽三味線とオーケ
ストラのためと「絃魂」」
 
ここでしかできない、ここでしか聴けない演奏でした。
 
題名のごとく魂が揺さぶられる演奏でした。今でも津軽三味線のバチの音が
耳から離れません。圧巻という陳腐な表現しか思い浮かばないのですが、
まさに「これでもか!」という川又さんの剛速球を会場にいる方々は受け止め
たことでしょう。
 
最後は自然と湧き起こる拍手でした!!
 
ざっと思いつくまま書きましたが、メモをとらなかったため、誤りがあるかも
しれません。その所はご容赦を。現物で確認して下さい。
 
今回の試聴会も島さん、東さん、厚木さん、川又さんそれぞれの進行と音の
出し方に個性があり、十分に楽しめました。
 
特に二日目は持ち時間1時間半という事で駆け足でしたが、今度ゆっくりと
担当者のフロアで聴いてみたい魅力的な新製品も多く、楽しみです。
 
これから各地でイベントが控えていますが、その前に新製品を聴く機会が与え
られて感謝と個人的にも嬉しい限りです。
 
二日間に渡って進行された島さん、宮川さん、東さん、武田さん、厚木さん、
川又さん、天野さん、そして関係者の皆様、お疲れ様でしたそしてありがとう
ございました。来年も是非マラソン試聴会に参加させていただきます。
 
           -*-*-*-*-*-*-*-*-*-
 
川又より
 
T T 様ありがとうございました。今回の企画は最後の一曲にかけていました。
響きを作る二種類のスピーカーとTADという高剛性・無共振思想による設計の
頂点を極めるスピーカーとの融合が果たしてうまくいくかどうか?
 
食材ひとつひとつの味は知りながら、それを融合すること混ぜ合わせる事で
何か新しいテイストが作り出せないかという思いの試みだったものです!!
 
気に入って頂けた様子で何よりでした。ありがとうございました。
他の会員の皆様で同じ体験をされた皆様のご感想をお待ちしております!!


HAL's Hearing Report