《BRASS SHELLレポート》


No.0099 - 2002/8/6

福井県のS様 より

サンプルのBRASS Shell、やっとお返しできます。
本日発送しました。明日にはそちらへ到着することでしょう。
しかし、このサンプル、商品としても十分価値がありますよね。
これをつけたときの感動は並ではなかったですから。

しかし、今回の正式発売のBRASS Shellは、そのサンプルをかなり
上回っているのですから驚きです。それに、3種類の音色を楽しめ
るのですから、まさしく一粒で3度おいしい!?

全くすきのない仕上がりです。
これでこそKawamata.Produce.

先日、速攻のレポートを送りましたが、そのときは、BRASS Shell
装着後1時間内のレポートだったので、やや早きに失した感じです。

『サンプルよりも素晴らしい鳴り方のBRASS Shellに拍手を送ります。』
というやや冷めた感じでレポートしてしまいましたが、あのあと聴けば
聴くほどその印象がかなりグーンとアップしました。

まずあの時点に比べて、更にクリアになりました。中高域については
言うまでもありませんが、私が今日、これは明らかに違うと認識したのは、
中低域です。

チェロ、トロンボーンなどの抜けが明らかによくなりました。ただ落ち
着いた音色という感じから、ほんのり艶が乗って、大変躍動感が出てき
ました。この帯域の楽器の鳴り感にはかなり苦労させられた経験があり
ますが、いい感じの、この中低域の抜けと躍動感が出てきたではありま
せんか!

これは、BRASS Shellの影響がトゥイーター領域のみならず、ウーファー
領域までもかなり広帯域に渡って影響を及ぼしているからなのでしょう。
それと、改めて音場空間がきれいになったなー、と再認識しました。

また、分解能、定位感、などもより素晴らしく向上したようです。それと、
今までやや不満だった中低域の輪郭感、アタック感も表現されてきました。

先日のやや冷めた感じのレポートは正確ではありませんでした。
改善の方向性は同一ながらも、その影響力はかなり広範囲にわたって
いました。訂正して、改めてレポートいたします。

さて、今までは標準のブラスフラットでその向上ぶりを堪能していましたが、
BRASS Shellの付属として、銅リングや真鍮凹面リングがあります。

しかし、このブラスフラットに勝るものがあるのでしょうか?
私としては、このまま標準のブラスフラットにしていたいのですが…(^^ゞ
これが今の私の再生には一番しっくりくるような感じがします。

しかし、せっかく3種類楽しめるのですから、試してみないわけには
まいりませんよねー(^_^)v

ということで、まずはカッパーフラット
(-No.0376-愛知県春日井市 K・Hさんのネーミングを拝借しました(^^ゞ)

カッパーフラットにすると、全体的にサウンドが落ち着きます。

超微粒子が砕け散るようなきらびやかなSignature800が、ぐっと渋みを
増します。それと、やや骨太な音調になり、重厚になるようです。

ベートーヴェンやブルックナーのシンフォニーなんか聴くといい感じかなー。
あと、ウィーン・フィル、ドレスデン、ベルリンシュターツカペレのオケ
好みの方なんかもいい感じになるのでは、と思いました。

全体として、やや華やか過ぎるような音調のチューニングにはよいのでは、
と思いました。また、私自身もいつかは長期間固定して聴いてみたい音調
だとも思いました。

次にブラスエッジにしてみます。

私のシステムではややハイ上がりな感じになりました。
正確に言うと単純なハイ上がりではないのですが、いい意味でのドン
シャリという感じ。

中高域に適度な隈取をつけて、輪郭感を出しているという感じです。
私はほのかなドンシャリが好みみたいなので、結構気に入りましたが、
私の聴くソフトでは、ブラスフラットの音調の方に軍配を上げます。
JAZZとか小編成ものの各楽器をぐっとクローズアップして聴く
にはいい感じかもという印象です。

私としては、欲を言えば、ブラスフラットの音調にほんのりブラスエッジの
音調が加わればベストだなー、などと思ってしまいました。
これは「ゲルギエフ/くるみ割り」での印象ですが・・・。

ただ、録音によっては、あっこのCDはカッパーフラットのほうがいいなー、
あるいは、これはブラスエッジだともっとよくなるかなー、という感じで、
この3つのどれがベストかは、音楽ジャンルと録音ソフトとシステムなど
によって、かなり変わると思います。

まあ、最後は好き勝手なレポートになってしまいましたが、この3種類の
リングによって、そう、ただこの金属の輪っかを変えるだけで、これほど
の変化があろうとは、予想以上でした。

これは、3つの違う商品として商品化されても妥当だと思います。
その意味で、この値段は決して高くないと思いました。

Kawamata.Puroduce.と銘打つだけの商品、物の価値というものを
改めて感じました。

横文字はちょっと苦手なので、プロデュースドバイ川又、などと言わずに、
あえて、「仕掛け屋川又本舗」と呼ばせていただきましょう(^^ゞ

皆様、今後も「仕掛け屋川又」の動向を興味津々で見守ることにいたしま
しょう。

          -*-*-*-*-*-*-*-*-*

S様ありがとうございました。いやはや、座布団三枚分くらい持ち上げて
頂きました(笑)この後が怖かったりして…(^^ゞ

あっ、そうそう、海を渡ってハワイにお住まいのSignature800オーナー
よりレポートということではないのですがコメントを頂きました。

「昨日帰宅したら扉の前にパッケージが置いてありました。装着の上試聴
 をしましたが、昨夜は別にどうとは思わない音でした。アッタチメントも
 変えてトライしました。今朝は昨夜の最後につけたエッジのあるものから
 フラットブラスに変え、中高音が凛と立った音に変化し非常に満足しました。
 シュトラウスの薔薇の騎士の壮大な音響を満喫しました。何時も新しいもの
 をトライするときは過大な期待をもって始めるのですが、今回のものは音質
 より音像を改善するものと理解しました。今まで多少の滲みがあったものが
 とれて中高音がきれいに分離したように聞こえます。
 良いものを提供していただき有難う。」

ほっとしました(^_^;) 国際結婚でハワイに嫁いだ『BRASS SHELL』が
もし気に入ってもらえなくて出戻りになってしまったらどうしようか?
と思っていましたが、厳しいお客様に評価して頂けることこそプロデュ
ースした私としてはうれしいものです。ありがとうございました。


HAL's Hearing Report