《HAL's Hearing Report》


No.0056 - 2001/11/15

東京都八王子市在住  Y・M 様 より


川又様、先日の試聴有難うございました。
行くたびにH.A.L.川又サウンドには新たな感動を憶えさせられて、次は 何が出てくる(聴ける)のかと期待してしまいます。
(営業的には貢献出来なくてすいませんが)

さて、リポートを出そうと思っていたのですが他の人たちのものを読ん でいる時は「ふーんなるほど」、「へーそうゆう事か」などと、アレコレ 勝手に思っていたのがいざ自分で書こうとしたら、頭の中は真っ白で何も まとまらず文章力は無しでどう書いたら良いかで手につかずで、あらた めて随筆「45×65に棲む鸚鵡貝」の凄さに感動しなおした次第です。

   ******* 5555 New HAL1初体験 *******

当日電話にて試聴予約後、Dyna5555へ着いてまず感じたのは全館が店と 言うよりショールームH.A.L.に至ってはサロンかホテルのラウンジ風で まず感動状態、エレベータを降りて前室(受付&オフィーススペース?) に入ったそこに、今熱いと評判の(失礼)久々の川又氏がカウンターの 向こうで微笑んで迎えてくれ(フォローする訳じゃ有りませんがけっこう 好い男前なんですよ!?)挨拶もそこそこに早速試聴室に案内され ドアを開けるとユッタリとした広いスペースが柔らかいベージュ系の色と 暖かい木の材質で整えられたそこに、いかにも私の部屋ですよと言わん ばかりのハイエンドシステムがくつろいでいるみたいにセッティング されていました。

川又氏からいきなりP-0sとCoherence2のリモコンを「はいどうぞ!!」と 渡された私は想わず口から出たのは”これってどう操作するんですか?” 説明をしてくれるやいなや氏は後はご自由にと前室に戻られてしまい 私は一瞬不安状態で一曲目の出だしは手に(耳)着かないありさまでした。

それでも途中より落ち着いてきて気分よくあの感動の随筆の音を体験 できました。考えるとこんな凄いシステムをはいどうぞと気軽に、 しかも自由に聴かしてくれる店が在る事、人が居る事自体奇跡に近いです。

まだ未体験の方が居られましたらぜひ一見(一聴)あれ!!と思いました。

これで、美味しいお茶かワインでもあったら..........、
などと不届きな思考をいだいて我ながら恥ずかしくなり申し訳ございません。 

    *******リズム良ければ全ては納まる*******

私はロック系やフュージョン系大好き人間で中でもボーカルは当然だが ピアノ、ギターが気持ち良く鳴ってくれれば言うこと無しだめと思うと どんな有名アーチストだろうとヒットしていようがダメ!!と、結構 我がままで良い、悪いと、好き、嫌いは違うとしているのだが、それが 良く鳴るか鳴らないかを後ろでガッチリ押さえ支えてくれて主役を生か してくれるのがベースやドラム等のリズム隊であると思っている。

ロベンフォードにおけるロスコーベック、トムブレックライン、チャック ローブでいえばウイルリー、フォープレイのネーザンイースト、ハーヴィ ーメイソンと挙げれば尽きない。そのウィルリー、ロスコーベックの ベースが目の前で演じる切れが良く締まった重さの音はSignature800 から発され空間をガッチリ支えロベンやチャックのギターを気持ち良く 遊ばしてくれる。

あまりに気持ち良くてかつ音のエッジラインがぼやけて緩んだりが 全くと言っていいほど無いものだから、ついついボリュームを上げて しまった。

かと言って絞ったボリュームはどうかと言うと音像が崩れたり痩せた りが見受けられなっかた事も、述べておきます。それと、これも言って おかなくちゃと思ったのが音の出ていない時の静けさ(当たり前じゃな いかとの批判があるでしょうが)柔らかいナチュラルな静かさなんです。

ジョニーミッチェルのボスサイズナウ、30年ぶり位にリィファイン されたこの曲には私達二人にとっても思い出深く、心の中に生き続け 一生の中には良い事、悪い事、つらい事、楽しっかた事色々有るが それも全てが生きるために大切な事..................。

オーケスストラをバックに物語のように唄うジョニーの声は昔と違って ノビや艶は無い、しかしそれがこの曲のイメージを返って引き立ててい るようで、ボーカルの音像は当然のごとく明快に有るのだがバックで 雄大に拡がるオケの音場感の中に溶けこんで一体化している。

人生が熟してきて深みの有る味と思わせるようにオーディオでもここ までくると、もう音がどうのこうのを通り越して空間に美しい宇宙が 存在していてその中に気持ち良く漂っている自分がある...........。

そんな思いにさせられてつい目頭が熱くなってしまった。 この「45×65に棲む鸚鵡貝」システム、価格を言うと凄いとしか言え ないのだがここでそれを見たって意味の無い事実であって、そこまで 研鑚し具現化して体験させる「H.A.L.川又氏」の恐ろしいまでの素晴 らしさに喝采のエールをおくります。

今は亡きミッシェルペトリティアーニのブルーノート東京ライブ、 このディスクを聴き始めた瞬間から全身鳥肌状態であのハンディギャ ップの体から、何ゆえここまでの音楽が導き出されるのかそれを知らず でもそこから出てくるオーラに圧倒され涙が溢れてしまう。

その力強いピアノをガットのセンシティブなブラッシングが優しく支え アンソニージャクソンのベースがメロディーに温かい厚みを加える。 そうゆう情景をまるでライブを見るように目の前に事も無げに表現する。

今まで川又氏がいろんな音(音楽)を見せてきた中で私はトップランクに 値するとおもいます。ウィルソンオーディオのスピーカーを鳴らしきっ た音、オリジナルノーチラスで見せてくれたナチュラルでピュアーな 豊かな音などなど..................、本当に素晴らしい音(音楽)を 味合わせていただき有難うございました。

私ごときローカルなシステムを使用している者にとってこれほどまでの 物を見聞きして何の意味が有るのや、と思われる方もいらっしゃるかと 思いますが、川又氏より学んだ事が自分の音の客観的判断のバイブルと なりフィードバックされ川又サウンドの真髄は生かされるんです。

もっとも、H.A.L.のシステムに少しでも近づきたいのはやまやまですが
..............(泣き)とほほほ..........。


    *******とうとう入会しちゃった!?*******

H.A.L.系 PAD派 “SHEER”主義?

試聴の後、感想を述べつつ気に成っていた“SHEER”のスタータセットを コットンワイパーを追加して購入しました。

システムを含めて日頃からメンテナンスやセッティングには色々と気を 使っていて今回の物に特別関心を持った分けじゃないのですが、私、実は 天下一品のミーハーでして(節操が無いだけ)あれだけ毎日のごとくメー ルに乗っけられちゃうとたまらず、入会しちゃいました(何か変??)。

で、第一印象空けた瞬間は臭いでした、だって今までレイカのバランス ウオッシャーを使っていたから如何ともしょうがない事実です。

ディスク面上での違いはレイカはあくまでもクリーニングした奇麗さが 分かる“SHEER”と言えばそれプラス光輝く(それこそ銀河系エンハン サー?)美しさがあると見ました。

一聴での印象の違いはレイカが透明感と音場感が出て耳当りの良い 柔らかさ、“SHEER”は何よりもまず音が生き生きとして空間に拡がる ように解放される、ダイナミックで音像の明確さがアップする。

しかし、これまででも結構いけてると思っていたのがまだまだ残された 物があったとは........、

たかがディスククリーニングと侮るなかれの思いです。
例えば音楽の各パートの音像位置は変わらないのに存在感が際立って 生き生きしながら、妙にバランスが崩れたりせず却って一体感が良く なり演奏の充実感や深さが濃くなったように聴き取れました。

それに、これは気のせい性かもしれないがディスクの読み取りが良く なった(特にCD-Rでの)。
フュージョン系の演奏など時に、よりまるで小さいライブ会場に居る ような感じさえ覗わせる。それと録音状況の違いや音質の差等のディ スク情報が歴然とする事、自分のシステム環境のチューニングがあか らさまになってバランスの弱点等が浮き上がってしまうので困って しまう(苦笑)事です。

長年の経験と良いものを見つける天性ミーハーの感の良さ(自分で言 っておりまーす)から、ソフトの選択ミスがほとんど無いのが私の 自慢でもあるのですが(唯のワガママでもあーる)、マイクスターン 「ヴォイセス」“SHEER”前に聴いたときは出だしのモヤついたパーカッ ション系、締まりの無いベース、ハミング風のヴォーカルのスッキリ しない苛立ちにイヤーこれは久々ハズレかなー状態だったのが、何と “SHEER”によって生まれ変わったかのごとく”コレいいじゃん”さすが オレが選んだだけの事あるなーんてバカ言っております。

だってリズムはリズムらしくビシーっとするわメロディーやハーモニー を犯さず際立つことで却って音楽の豊かさを増大させギターの甘め系 ロングトーンなんて聞いてると、頬が弛んでただの締まりの無い中年 オッサン状態で見てられません(自分の事でしょーアホ)。

気が着いたんですけどこれってH.A.L.の川又サウンド術の話ししてる みたいで、何方かがおっしゃてられましたCDのバイアグラ、言いえて 妙で当りかもしれませんね?。

川又さんって中年の強い見方でも有ったとは、ついぞ気がつきません でした(笑)


HAL's Hearing Report