《HAL's Hearing Report》


No.0039 - 2001/10/25

東京都目黒区在住   A・K 様より


<“SHEER”レポート>

私が普段聞いているジャンルは1960〜1970のロックが主体です。 今回、“SHEER”に期待したのは、ライブ盤への効果でした。

昔はよくコンサートへ行ったりしていましたが、現在はコンサート 自体も様変わりしてエンターテイメントであり、私の好みとも違っ ていてついていくことができません。

時たま、再結成、又は「昔の名前ででています」等のコンサートに 出かける程度です。でも、いつもその当時の熱い思いのコンサート を聞きたいという欲求があり、昔のライブのレコード、CDを聞い ています。

しかし、いつも不満に思っているは、レコードであれば問題ないの ですが、CDで聞いていると最後まで聞き通せなくなることです。 何が原因か?「レコードであるとA面、B面と盤面をひっくり返す ことがあるので気が紛れるのかも知れない」とも考えましたが、 やはり「レコードとCDとは音が違う」ということのようです。 (同じソースをレコードとCDで持っています。)

私は、ライブでも眠くなり寝てしまうことが度々です。 特に大音量のロックの場合顕著です。これは退屈ということではなく 「自分の波長に合ってくると気持ち良さの為、”ハイになる”(古い 言葉?)」と分析しています。

逆に、演奏等が悪いと疲れがどっと出るといった結果となります。 ですから、自宅でも気がついてみると、レコードのエンドになって いて、20〜30分程度針の無駄消費をしてしまうことがしばしば です。しかし、CDではこのことはほとんど起こりません。 たいてい途中で止めてしまうことがほとんどです。 (欲求不満が続く為のようです。)

もしかしたら、「"SHEER"がこの解決をしてくれる」かも知れない と淡い期待を抱きました。

(私は音の細かいことを論じるのは得意としませんので、感じ方で表現しま す。)

・GratefulDead"LIVE"の1曲目"DarkStar"

これは「何となく始まって、盛り上がりもあるのかないのか分からないと いった調子で延々と演奏される(流れていくという表現が適切?)」ものです。

"SHERR"前、後では「何も変っていないのかな?」と思っていましたら、 楽器が浮き上がったように感じるのに気がつきました。 とにかく見通しが良くなったという印象です。

これは何かなと思いましたら、ライブ特有の各楽器の演奏とマイクの回り からの拾い取り、アンプのハム等とが分離してくれたおかげではないかと 推察しました。

決してノイズが無くなったわけではないのですが、"SHEER"前は演奏の音に 他の雑音類が絡まって聞こえていましたが、それが分離してくれたおかげで、 人間の耳のほうでのノイズの選択排除機能が働いてくれているのではないか 思われます。(これはコンサート等で経験することと同様です。)

"SHEER"前は、とにかくある程度音を大きくしないと満足いく演奏の音が 聞こえてこない為に大きくしていましたが、これは単純に他の雑音も大き くする結果となっていたようです。 (音量を上げても満足できていませんでしたが。)

"SHEER"後であれば、音を大きくする必要なく満足できる(”ハイになる”) ようです。 以下、同様な印象を受けました。

・AllmanBrothersBand:"at Fillmore"
・Doors:"at HallywoodBowl"
・Donovan:"Concert"
・Cream:"Live Cream"

これに気を良くして、カーオーディオで試してみました。 カーオーディオは特別のものではなく単なる標準純正品という程度の ものです。「車の中で、家の中と同等なものは無理」として、まあ 「音が鳴っているば良し」と思っていましたが、"SHEER"後であれば 当然以前とは違ってしまいました。

これなら、機材を良いのにすればそれなりなものになるのではないか と期待できそうな気がしてきました。 (余り、深い入りしたくありませんが。)


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