《HAL's Hearing Report》


No.0032 - 2001/10/03

仙台市 K・T 様より


ダイナ5555 HAL 川又様

こんにちは。仙台のK・Tです。
この間は2日連続の訪問(妻同伴のおまけつき)を暖かくお出迎え くださり、ありがとうございました。今回も楽しませて頂きました。

早速ですが、「SHEER」の体験レポートをお送りいたします。 具体性を増すために、使用機器と視聴CDを簡単に記述しておきます。

使用機器
スピーカー:TANNOY Stirling TWW
スーパートゥイーター:TANNOY ST-200
パワーアンプ:ウエスギ U・BROS-23(X2)
プリアンプ:ウエスギ UTY-12
CDプレイヤー:TEAC VRDS-50
インターコネクトケーブル:PAD MIZUNOSEI RCA(1.0m) X2
スピーカーケーブル:PAD MIZUNOSEI SPK(1.5m) X2(Bi-Wire)
STW用スピーカーケーブル:EINSTEIN GREENLINE VIVACE(1.0m)
壁コンセント:PAD CRYO-L2
他:QRD Abffusor、Skyline

こうして改めて見直してみると、エントリー中心ながらPAD製品で 固めているなぁ、と思います。CDプレイヤーからスピーカーまでの 信号はPAD製品を流れて行っています。ないのはACだけだぁ(笑)。 もちろん、「SYSTEM ENHANCER」も使っています(笑)。 真空管アンプとPAD。予想以上の好カップルですよ。 こんな自分なので、川又さんが"ドミナス効果"を謳っている 「SHEER」はぜひとも試してみたい製品でした。 なにせ、おいそれと導入できませんからね、本物ドミナスは(笑)。

視聴ディスク
1.クナッパーツブッシュ指揮 ワーグナー「パルジファル」
2.バレンボイム指揮 ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」
3.サバリッシュ指揮 ワーグナー「ジークフリート」
4.クイケン演奏 バッハ「無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番」
5.ロストロポーヴィッチ演奏 バッハ「無伴奏チェロソナタ第5番」
6.アルバンベルク四重奏団 シューベルト「弦楽四重奏曲第14番」
7.クライバー指揮 ベートーヴェン「交響曲第5番」
その他

偏っているなぁ、と思いつつそこはご勘弁を(笑)。
比較視聴は、単純に「SHEER」塗布前、塗布後の2回で行いました。

1.3幕。聖金曜日の音楽
 62年バイロイトライブ。ふる〜い録音ですが全く古さを感じさせません。
 それどころか、リマスタリングし直したかのような鮮度の良さには唖然
 としてしまいました。「SHEER」のおかげでこの62年ものはますます手放
 せなくなりました。
 ハンス・ホッターの深く、暖かい慈愛を含んだ声、ジェス・トーマスの
 若さと苦悩溢れる声。魂に訴えてきます。
 静かさも驚きです。「SHEER」恐るべし(笑)。

2.3幕ラストの「愛の死」。
 ヴァルトラウト・マイヤーが「SHEER」後は舞台上3m位前に出て
 歌っている感じがします。それなのに、ステージは逆に3m位奥に
 広がったような印象です。静寂感も増しました。
 そこにマイヤーがいて歌っているかのように、哀切感がひしひしと
 重みをもって伝わってきました。これを聴いただけで、もう十分
 もとをとった気がしました。う〜ん、素晴らしい!

3.3幕3場。ジークフリートとブリュンヒルデの出会い
 ルネ・コロ、ベーレンス二人とも声に色艶が増してきました。
 また、舞台を頭で構築するのが容易に行えます。リアリティ溢れた
 音空間が生まれてきたからです。恐るべし、「SHEER」(笑)。
 刺激感なく、コロ、ベーレンスの声がどこまでも、どこまでも
 伸びていきます。気持ちが好くなります。

4.第1楽章。古楽による演奏(約300年前作製のヴァイオリン)。
 エコー分が過多気味に聞えていたのに、「SHEER」後は、エコー
 感は抑えられている。その代わり、ヴァイオリンが前面に出、
 豊満だった音色がぎゅっと締り、メリハリがでてきた印象。
 HALのノーチラスに一歩近づいた、とは言い過ぎかな(笑)。
 思わず聴き惚れてしまいました。

5.HALに行った時も必ず聴かせていただく曲。
 これも、4のヴァイオリン同様、チェロが前面に出てフォーカス
 を十分浴びている気がします。それに教会の録音だと気づかせて
 くれる残響音も過不足なく入っています。
 これも聴き惚れてしまいます。

6.第1楽章
 ヴァイオリンがきつめの音だったのが、あたかも生で目の前で
 演奏しているが如く、力強くそれでいて柔らかい音色。
 刺激感が感じられなくなってしまいました。
 また、4人の演奏位置が容易に把握できるようになりました。
 これもまた、ついつい聴きいってしまいました。

7.第1楽章。
 ムジークフェラインのホールの雰囲気を十二分に感じさせて
 くれるようになりました。響き過ぎると感じていた音が、誇張感
 がなくなり、実際のホールで聴いているような気にさせます。
 また、以前はきつかった管部分がまろやかになりました。


全体的な印象は、ホールは大きく、高く、奥深く感じられるのに、ソロ 部分が前面にでてくる感じがします。 オーケストラもホールの広さに負けず、豊かな音を響かせます。 刺激感がなく、静寂性を増す、というのも共通した美点です。 我家のシステムからまだこんなに良い音がだせるんだなぁ、と改めて 気づかせてくれました。 一応、比較視聴をしようと思ったのですが、「SHEER」後の素晴らしさに 比較部分だけでなく、全曲聴いてしまうという共通点もありました。

もう、この後は比較なんてやめて、さっさと「SHEER」して音楽鑑賞三昧 でした(笑)。

欠点は音楽を聴くことに時間を取られ過ぎることでしょうか(笑)。

これは「大当たり」なアクセサリーです。 CDを聴く前の「SHEER」。今後の習慣ですね、もう。 「SHEER」した?、が定着する日は果たしてくるか?!

こんな素敵なものを紹介してくださった川又店長には感謝です。

今後ともよろしくお願いします。


HAL's Hearing Report