《HAL's Hearing Report》


No.0027 - 2001/09/10

仙台在住 K.T. 様より


「アダムのリンゴ」

仙台在住のK.T.と申します。
ダイナ5555新装開店から2度目の訪問をしてきました。
前回はオープン1週間後、2度目がそれから1ヶ月後。
心なしか部屋自体が好い響きを奏でるように生長している気がしました。
あたかもコンサートホールが熟成して行くかのように。
今現在これだけの良い音を聴かせてくれているのに、部屋の生長と共に 音楽がどれだけ深くなって行くか、先がとても楽しみです。
機会があったら何度でも訪問したい空間だなぁ、と感じます。
尤も、ただ何時間も聴いているだけなので迷惑な客だな、 と自分でも思っていますが(笑)。

1度目はノーチラス&エピローグフルシステムを。2度目は 今話題のコムリを聴きました。
コムリに関しては自分の定番視聴曲CDを持参して聴きました。
ちょっとずーずーしいかなぁ、と思いつつ、川又店長の気さくな 「どーぞ!」の一言に甘え2時間あまり聴きいっていました。

H.A.L.で聴くスーパー・ノーチラスはそりゃぁ、もう目から鱗どころか 耳から真珠を落っことすくらい衝撃的な経験でした。
まさに今まで聴いたことがない音の世界でした。
こんな世界があるんだ、と「百聞は一聴にしかず」を実感しました。
多くの音が聞えるのにうるさくないという、稀有の体験でした。
気持ちの好い、聴き疲れのしない「カッコイイ」スピーカーですね。
観ているとだんだん惹かれてくる形です。最初は好きな形ではなかった のですが、あの音には説得させられました。

エピローグを聴くときはどうしても値段が頭を掠めてしまいます(笑)。
しかし音を聞けば納得できる気もします。こういう音が好きな人には たまらないだろうと。この音の強さ、ピンポイントの定位感は抜群ですね。

コムリは川又さん自慢のセッティングで、しなやかで伸びやかな自然な 音空間を創造していました。
古い録音のCD(62年ライブ録音)をかけた時は、サーフェイスノイズが 鳴っているのですが、耳障りにはなりませんでした。
最新録音もダイナミックレンジの広さを堪能させてくれました。
ほとんど一人であの広い空間を占領してCDを聴いていてしまいました。
あまり大きいとはいえないコムリが、広大な空間を十二分の音で満たして いるのです。店頭だということを忘れすっかり寛いでしまいました。
こんな客にも丁寧に接してくださり、ありがとうございました。

その時々で旬の素材を最高の方法で料理する川又さんは一流のシェフです。
しかも試食まではタダです。こんな店滅多にないですよ。
良い意味で利用しない手はないでしょう。贅沢な比較視聴も頼めば快く 引き受けてもらえるし。

しかし、後戻りできなくなる可能性は大いにあります。
イブに誘惑されたアダムのごとく、「りんご」を食べてしまったら、 新しい世界を知ってしまったら・・・。

禁断の楽園(H.A.L.)。でも、また機会があったら何度でも足を運んで しまう魅力(魔力か?!)を秘めています。

あなたも魅惑の「りんご」を食べてみませんか(笑)。
ちなみに、ついつい長居をしてしまったので、スカイラインの数を数えて みました。65個ありましたよ。この群生も一見の価値ありです。


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