『SOMEDAY MY PRINCE WILL COME』 THE GREAT JAZZ TORIO ハンク・ジョーンズ(p) リチャード・デイヴィス(b) エルヴィン・ジョーンズ(ds) EIGHTY-EIGHT'S ●2002年5月12&13日録音 |
『偉大なるトリオ』 ・・・『いつか王子さまが/ ザ・グレイト・ジャズ・トリオを聴きながらお読み下さい』
さぁ、何から書こうかこの偉大なトリオのことを・・・。やっぱり今年亡くなったエルヴィンの事から書こうかな。エルヴィンは、ジョーンズ三兄弟の末っ子で、 兄のハンクからはベイビー(大事な人)と可愛がられていて家族全員が本当に愛していました。まぁ、わたしなんぞが書くはおこがましいのですが、この100年間で 最も偉大なドラマーの一人でした。特にコルトレーン黄金カルテットの中枢として「至上の愛」、さらに「アセンション」「オム」などはエルヴィンの存在無くしては 決して出来ない作品でした。また、兄のハンクは録音当時84歳という年齢には 思えない演奏を聴かせてくれます。ハンクはいまやジャズ・ピアノの神様的な 存在になっていて三兄弟の中では唯一健在です。ベースのリチャードも古くからエリック・ドルフィー=ブッカー・リトル・クインテットで演奏したり、また70年代 では、サド=メル楽団で活躍した実力家です。このトリオの偉大な所は、数あるピアノ・トリオの中でも独自のスタイルを持っているところでしょう。オスカー・ ピーターソン・トリオの様にあくまでピアノが中心で、それをドラムとベースが サポートしていくスタイルでもなく、ビル・エヴァンス・トリオの様に、ピアノ、 ドラム、ベースがインタープレイの名のもとに音楽的に対等の関係で演奏していくスタイルでもない、そんじゃどんなトリオなんだと聞かれれば、ハンク、エルヴィ ン、リチャードがいる『偉大なるトリオ』と言うしかないのです。又、この企画はプロデューサーの伊藤八十八氏によって実現されたエルヴィンの最期の録音として も貴重なものです。
早いものでこの「AUDIO&JAZZ日記」を書き始めて1年間が経ってしまいました。わたくしの拙い文章を読んで頂いてた方には感謝の気持ちで一杯です。わたくし
が伝えたいのはJAZZ(音楽)を通じてAUDIOの楽しさ、素晴らしさをより多くの人に知って頂く事なんです。そのお手伝いをさせて頂ければ本望です。来月からは |