『THE POPULAR
DUKE ELLINGTON』
DUKE ELLINGTON

デューク・エリントン(p)
クーティ・ウィリアムス(tp)
ローレンス・ブラウン(tb)
ジョニー・ホッジス(as)
ポール・ゴンザルヴェス(ts)
ハリー・カーネイ(bs)
ジョン・ラム(b)
サム・ウッドヤード(ds)他
RCA/BVCJ-37277
●1966年12月録音


『ジャズオーケストラの魅力』
・・・『A列車で行こう/デューク・エリントンを聴きながらお読みください』
 わたしがこのA列車で行こうを初めて聴いたのは、確か高校の時に聴いたFM
東京(現TFM)の番組だった様な気がします。当時、今ではほとんど見かけなく なってしまった、TEAC製の2トラ38(ツートラサンパチ)のオープンデッキでエアーチェックをしていた記憶が甦ってきました。エアーチェックという言葉も最近では
ほとんど聞かなくなりましたが、当時のレコードは確か二千円位して高くて、
おいそれとは高校生には買えませんでしたので先ず、当時としてはAMに比べて 断然音の良かったFMを録音(エアーチェック)して何回も聴いて楽しんでいました。最近は、ピアノトリオ等の比較的小編成のジャズばかり聴いていましたが、
たまにはジャズオーケストラを聴くのも楽しいものです。
 この『ザ・ポピュラー・デューク・エリントン』の中の「A列車で行こう」は特に、
エリントン楽団のオープニングテーマとして有名ですが、ジャズオーケストラの
魅力が、全て詰まっています。又エリントン楽団は、'27年から'32年までの5年間ハーレムのコットンクラブの専属バンドとしても知られていますが、
やはりピアノトリオ等と比べるとスケール感が違います。当時の雰囲気は映画「コットンクラブ」でも判る様にとてもエキサイティングで活気のある時代でした。
今は、オーケストラやビックバンドはなかなか生き残るのが難しい時代になって
きていますが、ほんとうに楽しいジャズを聴かせてくれるのはオーケストラ
かもしれません。今夜は、オーディオのボリュームを少しあげて当時の雰囲気に浸かってみませんか?

 早いもので今年もあと僅かとなってきました。わたくしのいるこの秋葉原では、歳末商戦真っ只中で何処も活気に溢れていますが、中央通りを走る車が巻き
上げる黄色の銀杏の葉が、何とも寂しげに見えるのは不況のせいでしょうか?
いえいえそうではありません。今、SACDプレーヤーやユニバーサルプレーヤー が注目されて来ています。特にSACDは発売されて、かれこれ4年程たちましたがやっと市民権を得たようです。マランツ、エソテリック、デノン等聴き比べが
出来ますので是非お問い合わせ下さい。

《一言いわせて》
SP(Standard Play)盤からLP(Long Play)盤に変わった最初の録音が
ディーク・エリントン・オーケストラでした。1950年の事でした。

12月○日『晴れ』糸井 司

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