《H.A.L.'s “エフコン”Hearing Report》


No.0360 - 2007/6/19

東京都文京区 M.M 様より

“Friday concert”Vol.25はこんな企画でした。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/496.html

開催を前にセッティングされた主賓たちです。
http://www.dynamicaudio.jp/file/070609/Scarlatti_setup.jpg

そして、今回も参加者の皆様に記念撮影をお願いしました<m(__)m>
http://www.dynamicaudio.jp/file/070615/guest.jpg

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最近の投稿をご紹介致します。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0358.html

Vol.115「ところがScarlattiシリーズになると一転します!!」

ダイナミックオーディオ 川又 様

お世話になっております。M.Mです。

6/15のエフコンに参加させて頂きありがとうございました。
今回のイベントはVRDS-NEOを搭載した初の海外製品が聴けるとのことで、
大変楽しみにしていました。

その感想を、つたない文章ではありますが、まとめてみましたのでお付き合い
くださいませ。

また、オーディオを始めてまだ間もない為、各論での詳細な解説はちょっと
苦手なので、私が感じた勝手なイメージで表現してみます。

まずはVerdi Encoreシリーズ、Scarlattiシリーズ、P-01/D-01のシステムとしての
比較です。

これは、VRDS-NEOを搭載したことによりdCSとしてどう進化したのか、また、同じ
(厳密には異なるヴァージョンではありますが)VRDS-NEOを搭載したシステムは
それぞれどう違うのかという、多くの方が興味を持たれるものだと思います。

比較のためのソースは「ちあきなおみ」でした。
(蛇足ですが、私はおそらく生まれて初めて「ちあきなおみ」の曲を聴きました)

Verdiシリーズは、小さなクラブなどで彼女のステージを体験するとこんな感じに
なるのでは?という印象でした。

マイクやコンソールなどの機材や楽器はそこそこの物を用いた演奏というものです。
しかし、それはそれ、「おいおい、こんなところで彼女のステージを見ちゃったよ
やっぱ本物はすげーな」という印象です。

ところがScarlattiシリーズになると一転します!!

場所は設備の整った立派なステージ、彼女にも各楽器にもスポットがあたり
聴いているこちらのシートもラグジュアリーな物になった感じです。

コンサート会場というよりはディナーショーという方が近いかもしれません。
(ディナーショー等行ったことありませんが...)左右への音の広がりや、かけら
れたリヴァーブなど全体的な情報量がVerdiシリーズより明らかに向上しており、
聴いていて大変心地よいものでした。

さて、P-01/D-01となるとどうか?

これはミキシングスタジオに立ち会うとこんな感じになるのでは?
という印象でした。

Scarlattiシリーズと比較し、音の輪郭が明瞭になり、聴いているこちらも襟を
正して聴くという感じです。

音の重心はやや上がりましたが、ギターのピッキング等はこちらの方が実在感が
あり好印象でした。(輪郭が明瞭になったせいでしょう)

ScarlattiシリーズとP-01/D-01とで、各々の性格が出てなかなか甲乙つけがたい
状況となってきました。強いて言えば(自分にとっては)聴いていて気持ちのよい
Scarlattiに軍配をあげたいと感じました。

が、次に川又さんはScarlattiに最後の味付けをしてくださいました。
Scarlattiシリーズに、G-0sのルビジウムクロックを注入したのです!!

先ほどまでで十分とも思えるパフォーマンスを発揮していたScarlattiですが、
さらに化けてくれました。もちろん良い方向にです。

ここまでくれば、だれが聴いてもScarlattiはp-01/D-01を超えたと言うのでは
ないでしょうか?

製品搬入から数日間でここまで磨き上げるとは川又シェフ恐るべしです。

さて、ゲルギエフのCDを用いたルビジウムクロックのON/OFFの比較を経て
気になるドライブメカの比較へとプログラムは進みました。

DACはScarlatti DACに固定しての実験でした。

dCS同士では、明らかにScarlattiが良かったです。出音のテクスチャもVerdiの
方はザラついた印象で、Scarlattiの方が肌理が細かかったです。

VRDS-NEO同士の比較では、私の印象ではP-01の方が好ましく感じました。

この比較はハードウェアの制限からトランスポートからDACへの接続は各社の
推奨規格ではなくRCA接続だったのですが、興味深かったのはScarlatti Transport
の音の変化です。

iLink接続からRCA接続にするだけで、これ程まで情報量に変化が出るとは予想外で
した。iLink接続が出来ない場合のScarlattiの音はVerdiにそれに近い印象でした。

他にも色々とブラインドテストを行い楽しませていただきましたが、すっかり長く
なってしまったので、その辺りのレポートは他の方にお譲りしたいと思います。

そうそう、数々のブラインドテストで正解を出せたので、自分の耳もまんざらでも
無いなとちょっと安心しました(笑)

最後になりますが、もし手元に自由に使える一千万円があると仮定して、今日の
3セットの内からどれか選べと問われたら、どう答えるか考えてみましたが、
私ならP-01/D-01にすると思いました。

先ほど自分で書いた3者比較結果に反する物となりますが、これはVRDS-NEOという
素晴らしいメカを搭載した製品が国産品として手に入るという幸運とエソテリック
へのリスペクトの意味も込めての判断です。

(浮いたお金で憧れのMOSQUITO NEOまで手に入りますし(笑))

このレポートが惜しくも本日のエフコンに参加できなかった方々への何らかの
参考になれば幸いです。

本日は大変貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。

追伸:
かつサンドごちそうさまでした。
まさか、そんなおもてなしまであるとは思いもよりませんで、嬉しい限りでした。
重ね重ね御礼申し上げます。

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川又より

M.M 様ありがとうございました。一千万円でのシステムプランの件、しっかりと
私は記憶致しました!!(笑)& (^^ゞ いいですね〜、そんな夢を追いかけて頂き
たいものです。早速宝くじ買ってくださいね〜(^^)v & (笑)

ちょうどM.M様はNEOのセンターポジション付近に着席していらっしゃいましたので
良い判定が出来たようですね。私が目論んでいた各々の個性の違いをご理解頂けた
のであれば何よりでした。

他の皆様のご感想もお待ちしておりますので、どうぞよろしくお願い致します。


HAL's Hearing Report