《HAL's Hearing Report》


No.0193 - 2005/4/17

埼玉県上尾市 T T 様 より

http://www.dynamicaudio.co.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0242.html
http://www.dynamicaudio.co.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0227.html
http://www.dynamicaudio.co.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0173.html

http://www.dynamicaudio.co.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0187.html
http://www.dynamicaudio.co.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0175.html
http://www.dynamicaudio.co.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0170.html
http://www.dynamicaudio.co.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0141.html
これらはT T 様の過去の投稿です。いつもお世話になります<m(__)m>

今回は…。

               -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

ヒアリング対象品 B&W 800D

 先週の土曜日、仕事の帰りがてらH.A.L.Tにより800Dを聴きました。

正直、2週間前に入荷して二日目の音を聴いていたため全然期待してなかったのが
本音。

YEMANJA BI-WIREの低域側のエージングが全くされていなかった事。
800Dも来たてのホヤホヤで前日のバーンインCDのリピートを失敗して1回しか
まわってなかった事。

この2つを差し引いても「あんれまぁ〜。どこを誉めればいいのだろう…」と
言葉が見つからず川又さんに「エージング不足ですね」と言うのが精一杯だった。

内心「うちのSignature 800の方が断然いい」と思ったのも事実です。

しかし小編『音の細道』特別寄稿 *第44弾* 「新生B&W 800dの音に問題あり!?」
(前後編)ではその800Dの音に変化があったという。
しかも後編は川又さんが最終電車まで残業して(もちろん残業代は出ないのに)
まで私達に伝えたかったものの熱さを感じ9日土曜日夕方に伺った次第である。

すでに先客(オリジナルノーチラス所有との事)がいらしてイーグルスのホテル・
カリフォルニアを聴いておられる。

「あれぇ〜、全然音が違うじゃん」

ドラムのドスンとくる低音。ボーカルの広がり。後ろの席にいても800Dが別人の
ように生き生きと鳴り響いているのが分かる。

一枚だけ持参した鬼束ちひろのベスト盤を聴く。実際超音波領域まで伸びている
彼女の声が心地よく広がる。

チェックポイントはバックのオーケストラやピアノとボーカルの溶け具合。
それとズンとくる重低音。

中空にポッカリ浮かぶ口元と拡散していくエコーは自宅のS800をある部分上回る
のではないか?

これもダイヤモンドツィーターのなせる技か。低音の締まり具合も及第点。

そして鬼束の歌には鬼気迫る迫力があるが、800Dは見事に表現してしまう。
女性ボーカルの実力は分かった。

では次によく聴くバイオリンではどうか?
それではとCD棚の中から川井郁子の「オーロラ」を選ぶ。
ゆったり、しなやかに、たおやかにクレモナが響く。弦の響きが実に気持ちいい。

ゆったり身をゆだねたくなる。あるいはバイオリンの音が身を包んでくれるとでも
言おうか。

小編『音の細道』特別寄稿「新生B&W 800dの音に問題あり!?」ではエージングを
十分にかけても800Dは目覚めず、スピーカーとリスニングポイントのトライアン
グルの変更で第一の覚醒があり、キャスターからピンポイントスパイクで第二の
覚醒があった事が記されている。

川又さんによればスパイクの効果の比重が高いとの事。
その支柱はS800のような華奢な物ではなく、125kgを支えるのに十分な太さである。

現在800Dポジションは普段通りでやや内振りを大きくしているように見える。
それでは見習ってボールスライダーを外し合成樹脂を接地面にしてみようと一大決
心する。家人に手伝ってもらい付属のヘキサゴンレンチで交換すること1時間。

スパイクがベストだがフローリングのためいたしかたない。ボールスライダーの
時はスピーカーを押してもピクリともしなかったが、合成樹脂の柔らかさからか
少しグラつく。

少し気にはなったが試しに重低音のチェックをしたが音質は格段変化なかった。
それより中高音が美しく響くようになった。S800の特性上箱鳴りは皆無。

キッチリ・クッキリが身上のS800に少し遊び心を加えた音とでも言おうか。
この状態で再びH.A.L.Tの800Dと相まみえようと思う。
敵を知り己を知れば百戦危うからず。

Signature 800のオーナーとしての800Dのヒアリングレポートを川又さんから要請
を受け、遅れ馳せながらリポートを送りました。


HAL's Hearing Report