《HAL's Hearing Report》


No.0048 - 2001/11/7


ダイナ5555 HAL 川又様
仙台のK・T様です。今日はアポなしで突然お邪魔してしまいました。
が、何とか時間を作ったのでSigunature800をぜひ聴いてみたかったのです。

百聞は一聴にしかず。
HALの凄いところがまさにこれですね。
随筆を読んでおくことは、楽しみをより深くするための予備知識として 必要条件ですが、それを実践・証明して十分条件までも提示してくれるの ですから。利用しない手はないでしょう。 存在意義がこれほど明確に示されている場所は、そうそうないですもの。

学生時代に旅先で、その後勝手に師匠と決めた人に出会いました。 その人曰く。
「何でもそうだけど、特に若いうちは、一流のモノに多く触れなさい。 例えそのためにある部分犠牲にしても。」

この時は、コンサートについてでした。チケット代が高くまだ、生で ウィーンフィルを聴いたことがないと言うと、「数回他のコンサートへ 行くことを我慢しても、ぜひ、ウィーンフィル、ベルリンフィルは 聴いてみなさい。」と。それ以来、厳選して超一流処を中心に聴きに 行くようになり、確かに耳は肥えてきました。この言葉は、コンサート だけに止まらず、今では座右の銘にしています。

こんな自分にとってHALは、超一流の音楽提供の場所としての位置 を占めています。何かと時間を作っては、せっせと通っています(笑)。 他には目もくれず。尤も、通うだけでほとんど川又さんの本業には 貢献していませんが(笑)。

超一流の体験、次の一歩を踏み出すのはあなたですよ。

人生変わるかも?!

前置きが長くなってしまいました。
Sigunature800(以下S800)は、随筆にもあったように、美しさに目を 奪われました。グレー・タイガー・アイをまとったグラマラスな姿態。 周りの雰囲気に溶込むのに、自己の存在をアピールする力も持っています。 隣にあるN801が野暮ったくみえてしまいます。 オリジナルノーチラスの末裔の雰囲気十分です。

聴かせていただいたのは、最近の定番、ゲルギエフのヴェルディ 「レクイエム」です。演奏が始まる前のちょっとした間が、生の コンサートでのあの緊張感を伝えて来たのには鳥肌がたつ思いでした。

すごい。そして出て来た音楽の何と気持ちの好いことか。 比較しようと身構えていたのに、すっかりそんな気を抜かれて、 ただただ楽しんでいました。 ディエス・イレもこけおどしの迫力だけじゃない、信者でもないのに、 神への畏怖を感じさせられました。

ラクリモーサも気分はすっかり敬虔なクリスチャン、てな感じでした。 ピアニッシシモからフォルテッシシモまで気持ちよ〜く、聞手に意識さ せる事なく、さりげなく鳴らしきっていました。いや〜、すごい。

次にボリュームを家で聴く程度まで落とし、ロストロポーヴィッチ演奏 のバッハ「無伴奏チェロ組曲第5番」を聴きました。 もう、言うことないです。実際に体験してもらえば、今の自分の気持ちを わかってもらえると思います。これまた、気持ちの好いチェロの調べでした。

後は、歌曲。伴奏のピアノのリアルさに圧倒され、歌い始めた歌姫に、 ほれぼれとしてしまいました。う〜ん、いい。

じ、じ、時間だ!!

帰りの新幹線の時間が迫って来たので、しかたなく後髪を引かれながら、 HALを後にしました。

随筆を読んだら、これはもう体験するしかないでしょう。 今回も出張でたまたまよれたのですが、頑張って仕事早く終わらせ ようと努力するもの。時間を作っただけの価値は十二分にある超一流 体験ができますからね。

こんな自分なのでまた、寄らせていただきます(笑)。 今日もありがとうございました。 マラソン試聴会の成功、祈ってます。


P.S.今度の出張は一週間。
音楽なし生活をずっと続けていたところだったので、尚更HALの 音楽シャワーが心に潤いを届けてくれました。


HAL's Hearing Report