《HAL's Hearing Report》


No.0033 - 2001/10/05

福島県いわき市小名浜 K・A 様より


5555 川又 様

先日は、ご丁重に【ダイナミックオーディオ 5555】にてのノーチラス の試聴をさせて頂き誠に有り難うございました。 以下に、川又ルームの試聴記を簡単に述べさせていただき、感謝の言葉 とさせていただきます。

▽当日は、「インターナショナル・オーディオショー」見学と「5555」
 の試聴会の2本立ての目的でした。田舎者で昼食場所探しに手間取り、
 川又さんとの約束時間を1時間半も過ぎての到着となってしまった。
 今回のオーディオショーでの楽しみは、「B&W Signature800」との出
 会いであった。
 オーディオ誌での発表もあり、興味津々。マランツのブーツで初対面
 の「Signature800」は、私の所有するノーチラス801よりも一回り小
 降りなのには実際に目の前にしてビックリさせられた。
 その他、「JBL Project K2 S9800」ゃ「LINN KOMRI」などを試聴した。
 いずれも、会場の音響が整備されていないためか、新製品の感動を得る
 のには無理があった。
 約2時間の駆け足でのオーディオショーであったが、オーディオ雑誌で
 写真顔を拝見している数人のオーディオの先生方の素顔も拝見し、楽し
 いオーディオショー見学であった。

▽約束時間を大きく過ぎて【5555】に到着し、川又さんと2年半ぶり
 に対面することが出来た。
 川又さんの笑顔での『お待ちしていました』の挨拶をされほっとした。
 それにしても、ドアーを開けて入室した【5555】のオーディオ・ル
 ームには圧倒されてしまった。
 川又店長が永年の経験からくるオーディオの音づくりの集大成が設計に
 生かされている思いがヒシヒシと感ぜずにいられない思いがする。

▽持参したジャズのCDを2枚ほど掛けてもらったが、次元の違うオリジ
 ナル・ノーチラスからの音には久方ぶりに大満足の極み。
 今回、川又ルームを訪問したのは、私の妻と私の会社の同僚との3名。
 私と同様、他の2名もノーチラスの彩なす音楽には満足したとのこと。
 私と妻は川又ルーム訪問はこれで2度目の訪問となった。2人とも川又
 ルームの大のファンである。

▽途中で、川又さんが私の持参したCDを3度、4度、楽譜で言うと2楽節
 程度をルームに訪問のユーザーに確認のため念を押すように慎重に聴
 かせた。
 そこて、《SHEER》液を1〜2滴垂らし、専用のペーパーで丹念に拭き取り、
 再度、P0sへ。

▽音が鳴り出して直ぐに、シャープで目の前から雲が晴れたように、鮮やかな
 ジャズが飛び出したのにはビックリ。聞き慣れたCDが異次元で川又ルーム
 の舞台で演奏している。
 後ろを振り向くと私の妻も左手の親指と人差し指で丸を作りニッコリ。
 音の違いに納得した模様。勿論、会社の値同僚も耳がよいので一発で音の
 クゥオリティがアップに気がついたとのこと。
 『うーん』と、私は彼ら以上に感心した。
 
▽実は、以前から-☆-H.A.L.'s Circle Review-☆-_にて配信されてくるメール
 マカジンでこの《SHEER》の購入を決めていた。「5555」訪問の目的の一
 つでもあった。
 私自身はPAD社の製品には縁が遠い。むしろ、高価なPADの製品は無意識に
 避け ていたように思える。私も一人のサラリーマンとして、より以上の
 贅沢は出来 ない身分であるからである。
 しかし、私の場合はある意味では他の人より恵まれた家庭環境にある。
 それは、今回も川又ルームを訪問した妻の存在である。私と同様にオー
 ディオ好きで、聴く音楽のジャンルもジャズを中心としたものが好きで
 あるからである。そんなにも大きくない家で、音を普通以上にボリュー
 ム・アップして聴けるのも同じ趣味だからなのだと自分の環境に感謝し
 ている。

▽私は今回の川又ルームでのノーチラス試聴に大きな収穫を得た。
 実は、私が所有するノーチラス801のセッティングに何度も疑問を抱き
 続け、 数ヶ月前から左右のスピーカーの仰角を90度よりも大きい110度
 程度にして聞き続けてきていた。これには私なりの思いがあり、90度仰角
 とした場合、左右のスピーカー間に立つと、どうしても音が一番小さくなり、
 両スピーカーの中心から1メートルほど下がって音を聞くと、音がある丸の
 空間に存在することに気がついたのである。そこで、両側スピーカーの仰角
 を110度としたのである。すると、今までとは違いボリュームを下げても
 90度セッティング時とほぼ同程度の音量で、管楽器が目の前に飛び出して
 くるようになった。この状態で聞き続けてきたのである。
 川又ルームの鸚鵡貝ノーチラスは90度セッティングである。座席を移動し
 ても、鸚鵡貝の演奏する舞台が明確である。あるサークル内に音が纏まって
 いるのを再確認できた。鸚鵡貝はアンプのボリュームを相当アップしていて
 もうるさくないのである。むしろ快適な演奏状態といえる。
 ・・・これが今回の収穫であった。

▽川又ルームを訪問した翌日、私は期待に胸を弾ませていた。やることが二つ
 あったのである。一つは、鸚鵡貝と同様に左右のスピーカーの仰角を以前の
 セッティングの90度に戻すこと。
 二つ目は、《SHEER》でのCDクリーニング状態での愛聴版のリスニングで
 ある。まず、正確に左右ノーチラス801を90度にセッティングした。
 90度の位置にマークをつけてあるので、スピーカーのセットは数分で完了
 した。CDを掛けた。・・・思った通りにいつものボリュームであったが、
 実際に耳に届く音量は格段に下がる。ちなみにこのときのぷりのボリュー
 ムは30。これを、20にアップしていった。音の次元が鮮やかに変化した。
 川又ルームの音楽演奏に近いものとなった。うるさくないのである。
 ボリュームアップした分、それぞれの楽器が鮮明で、且つ、空気間が伝わ
 ってくるようになった。妻と、しばしN801の演奏に聞き惚れた。

▽次は、いよいよ《SHEER》のクリーニング後の音の確認である。私も妻も
 大袈裟に過度の期待を寄せた。”ホリー・コール”のボーカルの出だしを
 何度か試聴した後、《SHEER》を一滴、これを丹念に、専用のクリーニン
 グ・ペーパーで拭き取る。
 いよいよ、試聴を開始。・・・胸躍る瞬間である。大袈裟に期待した通り
 であった。ハスキーなホリー・コールの声が口の開き具合まで見えるよう
 に透き通って聞こえてきたのだ。これには2人とも感激、顔を見合わせる。
 ここでCDを止めて、妻と意見を交換した。・・・お互い、どうだった。
 いゃー良かったねーとの互いの感想。
 それからは、4時間もの間、次から次へと《SHEER》でのクリーニングと
 試聴の繰り返しが続いた。どのCDもクリーニング後は音の粒立ちが最高
 である。ボリュームも1ランクほどアップしたように聞こえる。
 反面、困ったことも起きてきた。
 それは、95年代のジャズの名盤である。けっして録音の良いものは
 少ない。このCDが、悪い録音がダイレクトにシャープに出てしまうこと
 である。これにはまいった、と。
 ・・・これも《SHEER》の副産物として認めざるを得ないのかも。

▽このようにして、我が家のノーチラス801は蘇りました。それも
 大きく成長したのです。こうしてみると、ノーチラスの90度セッティン
 グは川又さんのノーチラス に掛ける思いが、日本中のノーチラス・ユー
 ザーにかけがいのない貴重なセッティング技術を提供していることを痛切
 に感じると同時に、《SHEER》のCDを蘇らせる貴重な聖水ともいえるク
 リーナーを提供してくれたことに感謝いたします。
 今回の川又ルーム訪問は、前回よりも更に多くの収穫を得ることが出来
 ました。Signature800の川又ルームでの試聴会には是非参加させていた
 だきたいと思います。今回の訪問を快く応対していただき、改めて川又
 さんに感謝いたします。
 ・・・今後ともよろしくお願いします。


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