“CD Sound Improver” Impression
「大胆素敵!?」

 まず、CSI到着の前に中古CD屋でリファレンスCDと同じものを数枚
買ってきた。もちろんCSI加工前と加工後との音の比較のためである。

自宅のCDと中古CDを聴き比べその差異のない事を事前に確認する。

CDを加工するとは緊張を伴うものである。最初は説明書を片手に恐る恐る。
だんだん慣れてくると一気にCDの端を削り落とす。

そして、ゆっくり回転させてマジックを塗り仕上げる。
回転速度を可変できるのがニクイ。
そのうち削り落とすのが快感になってくる。

 使用CD 渡辺美里「She Loves You」より「青空」、鬼束ちひろ
「Sugar High」より「CASTLE/imitation(album version)」、斉藤由貴
「Yuki’s BEST」より「MAY」

おお!これは・・・

 CSI加工前のCDの冒頭部分の1分間を頭に叩き込む。

まずは渡辺美里の「青空」聴き所はイントロダクションのストリングスと
リバーヴをかけたボーカル。H.A.L.Iで体験したあの変化が自宅システムで
再現するか不安も少し・・・。加工後のCDをセットしてP-0sをスタート。

「おおっ、バイオリンの倍音がキレイなエコーを残して空間に消えていく。
ボーカルもシェイプアップして芯がしっかりとしたものに変化している。

特に美里の澄んだ高音のエコー感がすばらしい。」当初の心配は稀有に終
わった。

 次は鬼束ちひろ「CASTLE/imitation(album version)」。
この曲はオーケストラをバックに歌っており最近お気に入りの歌手であり
昨年はライブへも2回ほど足を運んでいる。このアルバムは全体を通して
音がいいと感じている。

聴き所はオーケストラより一歩も二歩も前に出た鬼束のボーカル。
彼女の表情まで分かるような録音であったが、残念ながらCSIで大きな変化
はみられなかった。生産されたCDの出来が良かったのか?

ボーカルがいくぶん生々しさを増した感じがする。特にブレスのわずかな
音も明瞭になった。

 録音は古いが斉藤由貴の「MAY」15年くらい前の曲である。
まだ歌謡曲と呼ばれ今のようにジャンルが細分化されていなかった時代で
ある。その後斉藤由貴は音楽活動を休止。現在は舞台でその姿をみる事が
できる。・・・っと思わず熱が入る。

なぜならばファンだからである。しかしP-0sを導入してからというもの彼女
の曲を聴いても以前のようなトキメキはない。

「なんでだろう」「なんでだろう」と考えてみたが思い当たる事がない。
P-0sの高精度な解像度の前では音楽的に面白く無いCDなのか?

そして今結論がでる。聴き所はイントロダクションの次々と音がかぶさって
いく部分と高域に伸びたボーカル。

「低音はあまり変化はないが、右側でチーンと鳴る鐘の音のエコーが長い。
サビの部分の高い音域を歌う声がきれいだ。陳腐な表現だが一枚も2枚も
ベールを取った感じである」。

P-0sで斉藤由貴が楽しく聴けたのは初めてかもしれない。
その後、彼女のアルバムを全部加工したのは言うまでも無い。

CDにできること

 初めて川又さんのH.A.L.Iで円周部分を削った綾戸智絵のCDを見た時に
は「こんなことしちゃってホントに大丈夫なの?」と思ったものである。

だが川又さんのすすめるものにハズレがあったためしがない。実際音を
聴いてみてぶっ飛んですぐに予約を入れた。
このCSIが高いか安いかは実際の音を聴いてから判断すべきであろう。
市販のCDプレーヤーをいくらアップグレードしても、このCSI加工を行った
CDの音は出てこないのは当然。

何故なら大元のCDそのものが別物に変わるからである。川の源流(CDプレ
ーヤーからの音声信号)が汚れていてはいくら途中(ケーブル・アンプ・
スピーカー等)がキレイでも最下流(リスナー)は汚れているものが流れ
てくるのである。

途中で悪い方向へは行くが、良い方向に行く事はありえない。
これは川又さんが常々例え話としてするものである。CSI加工は大元も大元。

CDその物を良い方向にシフトさせるので源流から澄んだ水が流れ出てくる。
また楽しみが一つ増えた。



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