“CD Sound Improver” Impression

すっかり遅くなりましたが私なりの簡単なインプレッションを
報告します。

【加工作業】

CDを取り付け、しっかりネジで固定してからスイッチオン!
徐々に回転が速くなるにつれ、心なしか手に汗が浮かんでくる。
付属CDで練習したとは言え、やはり自分の大事なCD。
万が一刃が引っかかったりしたら一貫の終わりである。

ええい、南無三!!

と少しずつ刃を近づけていくと、自分の大げさな心配はどこ吹く
風、気持ち良いくらい元気に削れていく。
小型掃除機を横に置いたブォ〜〜ンという壮大な雑音の中の作業
は、あっけなく終了。
削りカスを念入りにハケで掃除し、レイカのウォッシャーで綺麗
に盤面にこびりついたカスをふき取る。
そして、ゆっくりとスピードを調節しマジックで研磨面を塗装。
(やや指が震えてうねってしまったのはご愛嬌/笑)

思っていたよりもあっけない作業で、慣れればかなりの手際で削
れるのではないかと思う。

【いざ試聴】

試したCDのうち2枚を紹介させて頂く。
1枚目は鬼束ちひろ、2枚目は夏川りみ。ともにボーカルメイン。
鬼束は先人のレポートにも取り上げられており、読者側にとって
は「またか!」と面白くないだろうが、ファンなので仕方がない。

まずは鬼束のアルバム「This Armor」より「流星群」。
これはお気に入りの曲で頭にもインプットされていたし、もちろん
加工前にも試聴済である。

さて、早速かけてみると・・・・

自分の愚耳では違いが分からないのでは?という不安もあったが、
一聴して分かるのは、鬼束のボーカルとバックの演奏の分離の良さ。
鬼束だけが、ステージ上で一歩前に出たような変化があった。
特に途中で入るハープが腰の高さから空中に向けてふわっと消えて
いく余韻感。聴いた瞬間に嬉しくて飛び上がりそうになった。


はやる気持ちを抑えて2曲目、夏川りみの「あなたの風」。
これは残念ながらシングルしか所有していないため、事前に同条件で
CD−Rに2枚焼いており、片方だけをCSIで加工したものだ。

まずはノーマルバージョンのCD−R。
うーん、やっぱり良い声だ。思わず聞き惚れてしまう。
じっくり曲を楽しんだ後、本命のCSI版。

・・・・・

これは驚いた!

夏川りみの声ってすごく色っぽいのだが、うちのシステムで聴くと
出だしの「サ行」の音が破裂音のようにキツく、ある部分で眉間に
しわを寄せながら聴いていたのだが・・・。
これが、かなり柔らかくなったのだ。
いや、柔らかいというのは少し語弊があるかもしれない。
別に情報量が落ちて甘い音に成り下がった訳ではない。
吐息までリアルに感じるフォーカス感はそのままに、前後のつなが
りが以前よりスムーズになり、起伏の凹凸が耳触りに感じなくなった
のだ。

自分はクラシックはあまり聴かず女性ボーカル主体のリスナーのた
め、もしかしたらCSIの能力の一部しか知れてないのかもしれない。
ただ、それを差し引いても充分違いの分かる満足な結果となった。
逆に、レーザー光の屈折だけでここまでの差が出るのかと驚いてし
まった。(この「差」はトランスポートを入れ替えたところで決して解決
できないのだと思うと尚更である)

手持ちのCDは100枚弱とまだまだ少ないが、これから手に入れる
CD達にも欠かせない存在となりそうだ。

CSI侮りがたし。
価格だけで判断できない奥深さがあるからこそ、この世界は面白い。




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