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H.A.L.担当 川又利明


No.296 「美味しいもの見〜つけた!!
“NEO”で聴く世界の音楽!!」その.4
今回のシステム構成は前回と同じなので割愛させて頂きました。そして、
前回ご紹介したSTSデジタルのHigh end test demo cd'sの中から今回は
Third editionを試聴しました。
http://www.sts-digital.nl/index2.html

前回の配信でSTSデジタルからのメッセージをご紹介いたしましたが、
同社の録音に関するノウハウが至るところに感じられる一枚です。

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Track 1
左にピアノ、右にドラム、そしてセンターにウッドベースというリズム
セクションが並び、その真ん中にトロンボーンが登場する。ここで面白い
のが各パートの録音なのだが、例えばピアノ。ピアノという楽器はほとん
どの録音で左右スピーカーの間に鍵盤が広がるようにステレオぽく録音
されるものだが、この曲での録音はモノラルでピアノを録っている。
また、ドラムにしても、シンバル、ハイハット、キック、オーバートップ
と最低でも4〜5本のマイクを使うことが多いものだが、これもモノラルだ。
ウッドベースがセンターにいても距離感があるなかで、トロンボーンの
開放的でのびやかな演奏が楽しめる。何が主役かということを録音の
パターンで明確に示した一曲である。

Track 2
今度はドラムが左、右にピアノという逆の定位でベースがセンターと
いうのは同じ。そして、女性ヴォーカルがぽっかりと“NEO”のセンター
に浮かび上がるのだが、日頃聞きなれているダイアナ・クラールのよう
なオンマイクで録音し、編集でリヴァーブをかぶせた録音とは大違いで
ある。ヴォーカルはバックの演奏と同じ距離感を保ち、同じ空間で同時
に歌っているということが必然的に聴き手に伝わる録音となっている。

Track 3
左にギター、センター右よりにウッドベースというデュオなのだが、
両者との距離感とエコー感の広がり方がデュオという編成にふさわしい
スケールで好ましい。つまり、学校の教室くらいの小さなホールで目の
前で二人が演奏してくれたら…、というシミュレーションがまさにこの
録音だろう!! さあ、皆さんの部屋でもデュオのプレーヤーを招待して
演奏してもらいましょう(^^ゞ

Track 4
この曲の録音は変わっています。右にピアノ、右側に男性ヴォーカルと
いう、やはりデュオの録音なのだ。なぜ左側の空間に定位させないのか?
みなさん、おわかりですか?

Track 5
左のギターがカット、右のギターはメロディーを、ドラムはセンターで
その左よりにベースがある。ギター二人は比較的近いのだが、ドラムと
ベースが遠くにいる。しかし、このドラムとベースが遠くにいるという
ことが、低音部のエコー感をスピーカーの後方にふわ〜、と広げて心地
良い空間を表現している。上手い!! という録音です!!

Track 6
左にギター、右にベース、センターにパーカッションとドラム、それに
ハーモニカが入ってくる。なんだかカントリーウェスタンという感じだ
が、ヴォーカルが入ってくると、やっぱり…、という感じの一曲。

Track 7
ここでは右にギターの伴奏があり、そして女性ヴォーカルも右側にいる。
あれ!? さっきのTrack 4と同じ定位の録音ではないか? なんで左側に
こんなに空間が余っているのに右側だけに定位させるんだろうか!?

しかし、ここで気が付く。伴奏の楽器はTrack1のようにモノラルでの
録音ではなく、ソロの演奏でも広がりが感じられるステレオ的な録音
になっているではないか?

え〜、そうなんですか!?
左半分という空間をわざと空けておいて、そこに右側から左方向への
エコーの流れ、余韻の伝達を聴き取って欲しい…、という意図ではな
いだろうか。
皆さんはどう思います? あっ、聴かないとわかりませんね〜(^^ゞ

Track 8
ガーシュインのプレリュードです。それをサックスのカルテットで
本当にゆったりと演奏しています。後半でテナーサックスが低い音階
で浪々と演奏するパートは聴きものです。これで演奏している空間の
大きさがわかります。やっぱり教会で録音しているような気がします。

Track 9
エニグマ5というアンサンブルによる管楽器のみの演奏。珍しいです。
クラリネット、フルート、オーボエ、ファゴット、ホーンの立ち位置
が見えるように順番に演奏してくれ、そのどれもがきれいなエコー感
をふんだんに広げてくれるので潤いが感じられる。お薦めの一曲です。

Track 10
このディスクの中でお薦めしたいノーチラスがこれ。マリンバとパー
カッションで演奏しているモーリス・ラベルの曲なのだが、まあ〜
その余韻感が美しいこと!! これNautilusで聴いたらどうなるのか?
と思わず想像しましたが、スピーカーが消えてくれる録音です。
この曲をかけてもスピーカーが消えない方は私にご相談ください!!

Track 11
この曲も推選します。Calefax Reed Quintet というバンドですが、
オーボエ、クラリネット、サキソフォン、バス・クラリネット、バスーン
という文字通りの編成。これは木管のファンはたまらないでしょうね〜。
自分もこんなに豊かな響きのホールや教会で吹いてみたい!! という夢が
本当になったような曲です。いい選曲です!!

Track 12
Second editionにもViola da Gambaをフィーチャーした曲がありまし
たが、これも同様な一曲です。まるでECMを思わせる空間表現は癒し
効果ありでした。

Track 13
これは教会での録音に違いないでしょう。フルートのトリオによる演奏
です。いや〜、このフルートの余韻感がずっと空気に漂っているような
心地良い演奏です。このディスクの中でも推選したいトラックです。
聴かないと損ですよ〜(^^ゞ

Track 14
グロッケンが左から、オーボエがセンター右よりから静かな導入部を
演奏し始めたとき、私はこの曲の成り行きが全く想像できませんでした。
後方からホルンが主題のメロディーをおおらかに奏で始め、次第にオー
ケストラの全容がわかってきてフィナーレへと盛り上がっていきます。
そう、ウィンドオーケストラでした。しかも、これがけっこう感動モノ
の音場感で引き付けられます。これも推選できます!!

Track 15
混声合唱の録音です。この録音は教会のように残響が多い空間でエコー
がい上の方に消えていくのがわかります。まるでコーラスを指揮してい
るような見え方で目の前に合唱団が整列しています。いいですね〜!!

Track 16
ドヴォルザークの弦楽器セレナーデです。しかし、ここちよいですね〜。
テストCDみたいなディスクは色々な音源があって面白いものですが、
意外性と多少の刺激で音楽とはかけ離れた“音”が多々録音されてい
るものが多いのですが、この演奏は癒し効果抜群です。
あ〜、お聴かせたい〜(笑)

Track 17
オルガンですが、この録音は前回紹介した二曲とは違った響きです。
曲がパッヘルベルだったせいかな〜!? (笑)比較しても面白いでしょうね。

            -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

最近私がCDソフトの試聴評価に時間をかけているわけですが、商売も競争
社会ですから、三千円の商品に時間をかけすぎるのでは…!? という懸念
がこれっぽっちもないと言ったら嘘になるかもしれません。

しかし、他では提供していない音楽そのものをハルズサークルの皆様に
楽しんで頂けたら、つまり音楽の喜びと感動を提供できたとしたら、これ
こそ同業他社には真似出来ないことだと思います。

これからもがんばって面白いディスクをご紹介していきます。そして、
その同じ曲をここで試聴して頂きたいのです。(^^ゞ

皆様もハルズサークルに入会して、共通の音源をゲットしてくださいませ。



このページはダイナフォーファイブ(5555):川又が担当しています。
担当川又 TEL:(03)3253−5555 FAX:(03)3253−5556
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