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H.A.L.担当 川又利明


No.174  「H.A.L.'s customers comments」


その1.「えっ、川又の守備範囲とは…そうだったの!?」

大いなる誤解、それとも順当な解釈なのか? 私は確かにハイエンドを目指 していますが、私の営業品目の下限は980円からということをお忘れなく。 そんなエピソードです。

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東京都文京区  H・K 様より

川又さん

私は、全くのオーディオ初心者で、いままでONKYO のミニコンポで音楽を 聴いていました。ジャンル は、ヴォーカル、フュージョン、ジャズ、 オペラなどで、小音量再生で聴いています。

今回、システムをすべて変更しようと、秋葉原巡りを始めました。 スピーカー選びから始めようと、雑誌の評価やインターネットでの評価など を参考に色々、試聴をさせてもらいましたが、セッティングもよくないこと が多く、また長時間の試聴も困難でありなかなか決まらない状態です。

これまで、B&WCDM9NT ,Monitor Audio Gold refference 20 などを考えて きましたが、B&WCDM9NTは、ノーチラス804と同じユニットを使用している とのことでステレオ雑誌でもかなり評価が高かったのですが、音がこもった ように感じられ、ノーチラス804のクリアな音とは全く次元が異なりました。 Monitor Audio Gold refference20は高音がきれいなのですが、薄っぺらな 音に感じられました。

又、アンプやCDプレーヤーによる音の差異が初心者でもはっきりわかるくら い大きいこともわかりました。当初10万円程度のアンプを考えて、DENONや マランツのアンプを比べました。雑誌等の評価ではDENONの方がかなり高い のですが、DENONは高音がきつく、マランツの方が好ましく感じました。

しかし、ピアノの中低音の力強さに物足りなさを感じていました。 もう少し予算をあげる必要があることがわかりました。ノーチラス804を ラックスマンのセパレートアンプで、ジャズヴォーカルをきいたときに、 ノーチラス804に決めようかと考えるようになりました。

ちょうど、都内の某社の試聴会(マランツ SA14 とノーチラス804の 組み合わせ、アンプはMark Levinson 380L,334L)があり、試聴会なる ものに初めて参加しました。

このときの印象は、SA14はギターやドラムのハイハットの音はすばらし いが、ヴォーカルやサックスが乾いた音に聞こえる。オーケストラの解像 度はCDより高い。全体的にはCD(DENON DCD-S1 S102)の方が好ましい。 という様に感じました。

ノーチラス804の方は好ましい音と感じていました。 しかしこのとき、オーケストラの音(ドヴォルザークの新世界第4楽章)が 一塊になってしまい全く良くない。このサイズのスピーカーではだめなのか? などと又振り出しにもっどた気がしておりました。

また、このときの他のお客さん(私からみればオーディオマニアの方々)の 感想は、ことごとく、SA14べた褒め状態で自分の感性を疑ってしまいました。 何を頼りに探して良いのやらという感じでした。

そんなとき、ダイナミックオーディオのホームページを偶然みて、ノーチラス 803のモニターの方のレポートを拝見しました。そこには、オーケストラの 解像度を上げるためのクロスセッティングの話がでていました。そういえば、 試聴会ではスピーカーは正面を向いていたかな?と思いだし、ノーチラス804 の可能性はまだ十分あるかなと希望を持ち、無謀にも、思わずH.A.L.'sサー クルに入会してしまいました。(他の会員の皆様は、私が購入しようと考え ているシステムと一桁違うものでお聴きになっている様ですが...)。

求める音の方向性を知るには、ハイエンドの音を聴く必要があるだろうと 考えましてLAT-1とKOMRIの試聴会に参加させていただきました。 川又さんは、ステレオサウンドなどでおみかけする写真と違い優しそうな お顔でした。また解説も解りやすく、スピーカーの評価の仕方も大変勉強に なりました。ありがとうございました。

左端に座ったので、KOMRIからは遠く、左のLAT-1の目の前。そのため、座った 位置による聞こえ方の差は大きいかなとは思いました。LAT-1は、ベースが すごかった。ヴォーカルも生々しく、ピアノも迫力があった。

KOMRIはサティではちゃんとオーケストラになっていた。弦楽だけの演奏では コンサートホールの二階席で聴いている感じがした。ヴォーカルが良かった。 LAT-1は『黒いオルフェ』ではスピーカーに顔があってそこから音が聞こえて くる様(あくまでスピーカーから聞こえる)。これに対してKOMRIはスピーカ ーよりも上からヴォーカルが聞こえてくる(ジェニファー ウオーンズは声 が上からキラキラと舞い降りる様。カサンドラ ウイルソンに至ってはそこ に立って歌っているように聞こえ、これには参りました。)

グラスと水の音という面白い音源では、KOMRIではスコットランドの草原が 目の前に広がるようでした。LAT-1では何故か『風の谷のナウシカ』が 思い浮かびました。(アニメファンではありませんが)

どうも長々と、関係のないことまで書いてしまって申し訳ありません。 自分の求める音の方向性を見つけるために、7階におじゃますることも あるかもしれません(相当勇気がいりますが、他のお客さんに紛れて 一緒に聴かせてもらうくらいなら良いでしょうか?)またイベントが あったら参加したいと思います。よろしくお願いします。

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川又様 

本日初めて7FのH.A.L.Tにおじゃましました。
KEIKO LEEのライブ?がかかっていました。ピアノが余裕をもって鳴って いて、ヴォーカルの息づかいも大変リアルでした。ノーチラスはCDの情報 を正確に引き出すのでしょうが、山下達郎の『エンドレスゲーム』は、 出だしの緊迫感がすごく良く出ていた。山下達郎や竹内まりあの曲はいろ んな音が入っていて自分のシステム(ミニコンポですが…笑い)では聞け ない音を聴かしていただきました。ありがとうございました。

ただ、川又さんがお客さんと商談中でもあり、他のジャンルの音楽が聴け なくて残念でした。半年くらいを目処に、スピーカー、アンプ、CDプレー ヤーを捜していますが、初心者の私には、日々発見があり楽しくもあり、 困ったことでもあります。全くオーディオというものは奥が深いものですね。

また H.A.L.Tにはおじゃましたいと思いますのでよろしくお願いします。

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川又様

甲府から帰って、最後まで1時間ほど聴かせていただきました。
traviataの前奏曲がS9800で鳴っていた。迫力があり、オペラが始まる前の 盛り上げ方の雰囲気が良く出ている。クラシックでも結構良く鳴らすんだ なと思いながら聴いていた。歌が始まると前面に押し出してくる。 熱唱が伝わってくるのだが、どうしてもスピーカーを意識してしまう。 前奏曲はN801よりいいかもとさえ思った。歌はN801の方がスピーカーの 位置より高いところに口元が存在しスピーカーの存在を忘れさせてくれた。

ハバネラと次の曲はS9800も結構良かったがN801の空気感の方が好きである。 フニクリ・フニクラはS9800では上下への音場の広がりが無く、弦楽器がつ ぶれた様な音がし、ヴォーカルも広がりに欠ける。N801の方が圧倒的によい。

全体的にN801の方が上下、前後に広がりがあり、オーケストラ(特にバイオ リン)また、ヴォーカルでは圧勝であった。S9800はスピーカーの間に音が 集まっているようで、密度は濃いが広がりが無く、ソースによっては抑圧 感が強い。郭英男のNS2000ではパーカッションに迫力があるが、中心に こじんまりと集まっているよう。N801ではもっと演奏者が周りに広がって演奏 しているようであった。

S9800の試聴会なのに完全にN801の引き立て役にまわってしまったようでした。 改めてN801の実力を思い知ったようです。

インターナショナルオーディオショーではS9800は低音が制御されず悲惨な 状態でしたが、さすがにH.A.L.ではそんなことはなく低音が良く制御されて いました。S9800は音が中心に集まるので、ヴォーカルの厚みは出ると感じ ました。ギターも良かったです。ホルンの音なんかを聴いてみたかったです (きっと合っているのではとおもいます)。以上、初心者の感想でした。 素晴らしい音を聴かせていただきありがとうございました。 こんどは、signatureをききたいです。

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川又様

本日S800を川又ルームで聴かせていただきました。 私は初心者であり、ミニコンポのシステムからの脱却を考え、勉強のため 色々とスピーカーを聴いている段階でした。S9800 vs N801も聴かせていた だきましたし、LAAT1 vs KOMRIも聴かせてもらいました。

最近自分の求めている音の方向性が何となく見えてきていた感じでした。 自分なりに分析してスピーカーを聴いていたつもりでした。

本日、ベストポジションでRUSSELL WATSONを聴かせていただきました。

その瞬間これだと思いました!!

自分が求めていたのはこの音だと思いました!!

スピーカーの存在を全く感じさせず、目の前のステージいっぱいに広がり、 しかも奥行きが何と深いことか。

Nella fantasiaのグランカッサはステージの左奥に力強く存在します。 様々な音が心地よくクリアーに聞こえてきます。コーラスは奥にいっぱい に広がりその前でRUSSELL WATSONの声がすばらしく聞こえます。

分析することなど忘れて、音のシャワーを体いっぱいに浴びて気持ちの 良い時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。

この後、マラソン試聴会で、N800を聴きましたが部屋の音響が悪く、低音が うなって気持ち悪かった。それでもN800のすごさが解りました。

これに比べ川又ルームでのセッティングのすごさには改めて驚かされました。

今後スピーカーの購入時の方向性は決まりましたが、初心者としては当然こん なシステムは買えるはずもなく、100万前後でスピーカー、CDP,AMPを購入 しようと考えている身では、逆に悩みの多いものとなります。

このレベルの商品でもご相談できるのでしょうか?

これからもH.A.L.'s circle review等を参考にさせていただきますので よろしくお願いします。

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さあ、ここで私が登場します。(^o^)丿

もちろんH・K様からのメールにはすべて私はご返事を差し上げていますが、 8/5にハルズサークルに入会されてから度々のご来店によりH・K様の学習と 感性の向上がこれまでのメールで物語られていますね。

ここで大事なことは、私が当フロアーに展示してある数百万円のコンポー ネントのみを販売しているのではないという大きな前提をまずご理解下さい。

そして、H・K様がとられた手段のように、まずはハイエンドと言われる 世界を体験した上で、ご自身のペースと予算に合わせたシステムを吟味して いこうという方法です。私はこれには大賛成です。

つまり、低価格のコンポーネントであっても不十分なセッティングでは 決してその真価を発揮し聞き手を感動させることはありません。むしろ、 オーディオという道具を最高の状態で使いこなすと、こんな素晴らしい 演奏が可能なんだ、ということを理解すること。つまり山の頂上を見極 めて、それに対して自分は「何合目まで登ったのだろうか」という位置 づけを認識して冷静にシステムを選択することです。ゴールが見えてい るのであれば、そこまであとどのくらいあるのか自分のポジションが 認識できることが良いことなのです。

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私はコンポーネントの価格の高低にかかわらず、演奏するときのセッテ ィングには大いにこだわる人間です。つまり、高価な食材ほど適切であり 絶妙な調理をしなければ本当の“味”は出せないわけですね。

そうすると、腕に自身の料理人でなければ、扱う食材が安くとも高くとも 人をうならせる料理は出来ないということです。そして、調理法を知らな い人が不適切なセッティングによって演奏し、そのコンポーネント本来の 魅力を損ねてしまい聞く人に誤解をもたらすことほど恐ろしいことはあり ません。私はこれまでに多くの事例を経験してきましたので、不幸なめに あった製品を数多く知っています。

さあ、そのような背景から私はH.A.L.で演奏するすべてのコンポーネント に自信と責任をもって環境作りとセッティングを行ってきました。 その私が判断すると、例え100万円、50万円以下のコンポーネントであって も、その製品が光り輝くこと…、そしてそれらの適切な評価が皆様のお役 に立つ局面がたくさんあると思うのです。

皆様は、そんな私をどのように利用されますか…!?

この一言が、今回のcustomers commentsの結びの一言です。

どうぞ私目を十分に活用下さいませ!!


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その2.「なんと、私の随筆は危険な代物だった!!」

茨城県行方郡玉造町 T・O 様より

「45×65に棲む鸚鵡貝」-Word--->PDF圧縮版(1.37MB) を希望します。

今までの川又さんの随筆は実は全て読んでおりますが、今回は読むのを 悩みました。というのもインターナショナルオーディオショーで聞いた S800はN801を少しよくしたものにしか聞こえず、これならいらないなと 思ったからです。

最近Wilson Sytem6にしたもので、ここで随筆を読み、他の魅力的なもの の誘惑にまたかられてしまい、購入意欲がわくと夫婦間の問題となりそ うだからです。

しかし、やはり読みたい…。

私が聞いたS800は本当は性能を発揮できていなかったのでは、本当の S800を知りたいと思いお願いする次第です。

でも次のスピーカーはオリジナルノーチラスに決めているので、これを 上回るものが出ないかぎりは浮気はしません。と決意していますが...。

それからSHEERはいいですね。さすが川又さんの推薦と思いました。 レポートを書くほどゆっくり音楽を聞く暇はないのですが、これはすごい と思いました。消磁器や他のクーナルという製品もいいと思っていたのです が、SHEERはたまげました。音楽に全く興味のない母親が遊びに来たときに 聞かせたのですが、「何?器械を変えたの?どうしたの?」とあわててい ました。あれほどステレオもラジカセも音が聞こえればいいと言っていた 人なのに…。

今後も川又さんのメールや情報を楽しみにしております。
全国からのメールの処理などお忙しいと思いますが、今後も期待して おります。

というか唯一の支えです。

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T・O 様ありがとうございました。
趣味ですから家庭崩壊を招かないように(笑)楽しみましょうね!! (^^♪

さて、私たちの業界のイベントである「インターナショナル・オーディオ ショー」については同様なご意見を他にも頂戴しております。しかし、 ここで輸入商社各位を少し弁護させて頂くと、前日の夜まで時間の制約 と環境の妥協を強いられて、しかも一度に多くの皆様に演奏をお聞かせする ということ自体音質的には無理があるのです。ですから、あの会場では 見るだけにしましょう!??

えっ、それじゃ聴くにはどうしたらいいのかって?

はい、ここH.A.L.があるじゃないですか!!

皆様、くれぐれもショーの会場での音質をそのまま受け入れないで下さい。 各製品の能力は環境とセッティングが本当に大切なのです。


このページはダイナフォーファイブ(5555):川又が担当しています。
担当川又 TEL:(03)3253−5555 FAX:(03)3253−5556
E−mail:kawamata@dynamicaudio.jp
お店の場所はココの(5)です。お気軽に遊びに来てください!!

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