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H.A.L.担当 川又利明
    
2019年1月3日 No.1515
 H.A.L.'s One point impression!! - Computer Audio Design Reference Ground Control!!

新発見!!CAD Ground Controlのセッティングに関して実験してみました!!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1469.html

H.A.L.'s One point impression!! - Computer Audio Design Ground Control!!
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1462.html

■白熱の試聴レポートは下記にてご覧下さい!

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0626.html

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0625.html

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0624.html

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0623.html

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0622.html

株式会社ステラの公式ページは下記
https://www.stella-inc.com/cad/index.html

そして、輸入元サイトにもアップされていない新製品が下記のメーカーサイトにて
公開されています。それがReference Ground Controlです!!
http://www.computeraudiodesign.com/

日本語公式ファイルは下記にてご覧下さい。
http://www.dynamicaudio.jp/file/CAD_ReferenceGroundControl-0.1.pdf
http://www.dynamicaudio.jp/file/CAD_ReferenceGroundControl-0.2.pdf

その実物は日本に一台しかありませんが、早くもH.A.L.に登場しました!!

同社のGC3と並べてセッティングしました。これで比較試聴しました!!
http://www.dynamicaudio.jp/file/20181224.cad.01.jpg

実物のサイズ感をご理解頂けるように下記の画像もご覧下さい。
Dimensions:  469 depth x 400 width x 231 mm high.  Weight = 50Kg
http://www.dynamicaudio.jp/file/20181224.cad.02.jpg

ケーブル関係は微妙に変わっていますが主な試聴機材は下記の通りです。

◇ H.A.L.'s Sound Recipe / Computer Audio Design Ground Contro-inspection system ◇
http://www.dynamicaudio.jp/5555/7/H.A.L.'s_Sound_Recipe-HIRO_Acoustic_CCS.pdf

Reference Ground ControlとGC3を使用したのは下記の6系統となります。

ESOTERIC Grandioso P1のシャーシアースと回路アース、同DACのD1でL/R chに二本、
同プリアンプC1のL/R chに二本にて6系統を全て使用しています。

今回の比較試聴でも多数の曲を使用しましたが、ギター、ウッドベース、ピアノ、
多数のパーカッションにストリングスという聴きたい楽器が全て伴奏に含まれ、
定番の課題曲としている大貫妙子/ATTRACTION「四季」を集中して聴くことにした。
https://www.universal-music.co.jp/onuki-taeko/

先ずは一切のGround Controlがない状態で。もちろんこの状態でも素晴らしい
情報量に裏打ちされたHIRO Acoustic MODEL-CCCSとESOTERIC Grandiosoシリーズの
パフォーマンスには何の不満もない。ただ基準として記憶するための試聴です。

そして、次は上記の6系統にGC3でつないで同音量で聴き直します。ここでの印象は
前述のブリーフニュースNo.1462で述べた素晴らしい進化を確認し、実はここを起点と
して今後にReference Ground Control(以後RGCと表記)に切り替えた時の印象を
語っていこうと思います。

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

この曲のイントロは小倉博和のギターと高水健司のウッドベースで始まりますが、
両者ともにスピーカーの軸上には定位していない。

ギターはセンターの左寄りの中間、ベースはセンターから右寄りの中間という位置で、
そもそも音源がない空間に定位する。

ほぼ同時に始まった両者の第一声から未体験の興奮が私を襲った!

今までのGC3で感じていたノイズフロアーの向上は事実なのだが、そのレベルアップの
度合いが三倍以上と言ったらオーバーだろうか!

ギターのピックが弦を弾いた瞬間の鮮度感に絶大な変化がある!

それは楽音としての音色の忠実さという初歩的な次元ではなく、弾かれた弦が
サウンドホールから引き出した響きの絶対量が増加していて、楽器の胴体そのものが
響きを醸成するという当たり前のことがHIRO Acousticの情報量を殊更に引き上げる!

Grandiosoシリーズの類まれな情報量の素晴らしさは残響成分の徹底的な抽出という
事に尽きると思うのだが、今までになかった響きの連鎖が空気を伝わり、
左右スピーカーの中間から更に音源位置よりも広がる両翼に広大な音場感を展開する!

それはウッドベースにおいても同様な変化を見せ、低音階の楽音であっても芳醇な
響きは空間に居残り、消滅までの時間軸をいとも簡単に延長するRGCの威力が音楽の
美しさを前例のないほどに引き立てる妙技に思わずため息が漏れた!

たったこれだけのイントロの数秒間で私の耳センサーはGC3との差異を秒針が進むたびに
検出し、耳から聴覚神経を得て私の記憶中枢のファイルと照合を始めるが、その回答は
一瞬のうちに私の口からもれた一言に集約された!

「何これ! 当然同じシステム構成なのだから音質傾向は同じベクトルを持ってるはず。
 だけど…、そのベクトルの矢印の長さは四倍くらい延長された! これ反則だよ!」

私は常々Ground Controlを推薦する対象のユーザーは熟成システムを使用されている方、
と述べてきましたが、それは使用システムに対する一定の満足感を持っている皆様にこそ、
まだ未知の世界観があるということをお知らせしたかったからです。

そこここに疑問や不満があり、それを解消するための手段としては推薦していません。
まったく同じコンポーネントで同じ音量で聴いても、まだこれだけの伸びしろがある
という可能性をGround Controlは見せてくれるからです。

そして、この曲のイントロで今度はジャストセンターから発せられる輝く音が!
パーカッションの藤井珠緒が叩くトライアングルの打音に痺れました!

「おいおい、たったトライアングルの音だけに過剰反応するのはオーディオバカ、
 オタクと言われるゆえんじゃないのか〜。木を見て森を見ないと言われるぞ」

と内心の声がつぶやく言葉など、もう耳に入りません。だって、こんなにも美しく
鮮明で、かつ余韻がこれ程に長く空間にたなびいていく描写力は先程のGC3では
なかったのですから!

そうです! 熟成システムに推薦したいという私の思いは、当然ここで基準としている
再生システムの存在を前提にしているものであり私の自信として表明する音質だから
こそなのですが、この輝き煌めくトライアングルを聴かされたら誰も同様な感想を
持たれることを保証します。

森は美しい木によって初めて感動をもたらす景観となるのです!

立て続けに起こるGC3との比較による異次元の進化は当然ヴォーカルでも発揮された!

このアルバムATTRACTIONを録音した当時の大貫妙子は46歳、ベテラン歌手として
脂が乗り切った時代。いや、失礼! 今でも素晴らしい歌声で活躍されているのだが、
何とRGCを使ってみたらヴォーカルのアンチエイジングがそこにあったのです!

GC3の時よりも若い声!? いや失礼! 同じCDからESOTERIC Grandiosoが引き出した
情報量には声の張りと潤い、リバーブでの響き、余韻が消え去るまでの残響という
背景描写力、高音階での伸び、それらを全て調合して美しいと聴き手に訴える
自然な説得力をRGCがもたらしてくれることを実感されられたのです。

これでオーケストラ、弦楽器を聴いたら堪らないだろうな〜。はい、もちろんです。

以前にも述べていましたが、実はこの曲ではヴォーカルが入ってきた時には深い
リバーブがかけられていて、センター定位の口元から左右の空間に広大な音場感を
展開して進行していくのですが、CDトランスポートのカウンターが01:02になった時、
「風が立てば 心寒く 陽だまりの冬」というフレーズが終わった時に篠原ストリングスの
弦楽器が入ってくるのですが、その瞬間からヴォーカルのリバーブがふっと消えるのです。

背後に展開するストリングスの残響とヴォーカルのリバーブが重複しないように
というミキシングエンジニアの操作なのでしょうが、この大貫妙子の背景の響きが
回り舞台の風景が一瞬にして変わってしまうがごとくに豹変する有様が実に鮮明に
分かってしまうのです!

であるからこそ、スタジオ録音の弦楽器であっても、そのパートに施したリバーブが
引き立ちながら独自の音場感をもって展開する美意識を録音テクニックとして感じる
ことが出来るものです。

さて、ここでヴォーカルで感じたRGCのパフォーマンスは当然オーケストラでも、
弦楽器でも発揮されるだろうという推測に対して、この篠原ストリングスの演奏が
答えになってくれました!

ノイズフロアーが究極的に抑え込まれた環境において、弦楽器を比較するとこうなる?
これは想像するのが難しいことかと思いますが、私は二つの変化を感じていました。

ひとつは連続楽音である弦楽器が、当然スタジオワークで施されたリバーブがあると
いう前提においても余韻感が浸透していく空間サイズが広がり音場感が拡大されると
いう分かりやすい変化。

そして、もう一つはノイズ成分が除去されると楽音の質感、音色そのものが蘇生
するという変化です。これは分かりにくいかもしれませんが、HIRO Acousticは
そこも忠実に再現してくれるのが素晴らしいことなのです!

この後者の変化の方が弦楽器の美しさという評価項目に対しては分かりやすいかもしれません。

ただし、前述のようにシステム全体のクォリティーに依存する領域であり、すべての
再生装置で感じられるかどうかは保証の限りではありません。その証拠見つけました!

大貫妙子の楽曲では多数に参加しているピアニストがFebian Reza Paneですが、
この曲でもすこぶるつきの美しい響きをもつピアノが録音されています。

あくまでも伴奏という位置付けでのピアノで自己主張は強くありませんが、
イントロのギターとベース同様に左右スピーカーの中間にぽっかりと浮かぶ鍵盤が
イメージされ、しっとりとした旋律を奏でるピアノの粒立ちと余韻感にRGCの威力が
さり気なく表れているポイントを私は見逃しませんでした。これは素晴らしいです!

たった六人とは思えない篠原ストリングスの弦楽による間奏があり、いよいよサビと
いうところで再びギター、ベース、ピアノが加わってきます。そして…

「さくらさくら★ 淡い夢よ★ 散りゆく時を★知るの★ 胸に残る★
 姿やさしい★ 愛した人よ★ ★ ★ 」

上記の歌詞に追記した星マークですが、そのタイミングで演奏されるのが鈴です。
鈴といっても下記のようなハンドベルと呼ぶ多数の鈴がついた楽器のことです。
http://www.kikutani.co.jp/itemlist/5263

素晴らしい音場感を展開するRGCの空間表現性能という魅力に加えて、前述した
ように楽音の質感、音色までも変化させるという一例がこの瞬間に分かります!

鈴の個数が増えたのか? ハンドベルだけにリバーブをかけたのか?
そんなシンプルな疑問が浮かんでくるような清涼感ある音色に変化しているのです!

そして、鈴の音がシャランと響き、その残響に長いdecrescendo(デクレシェンド)が
追加され、> > > と左右トゥイーターをつなぐ直線のセンター位置の上に向けて、
美しくたなびく余韻感が立ち昇り消えていく情景を私は目撃してしまったのです!
これ、実際に聴くと興奮し感動すると思います!

「さようならと▲ さようならと▲あなたは▲手をふる▲
 鈴の音が▲唄いながら▲ 空を駆けてく▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ 」

また、歌詞を引用しましたが、この三角マークは何かというと、右側奥に定位する
クラベスが叩かれる瞬間を示しているものです。このクラベスの音が違うのです!
http://www.kikutani.co.jp/?post_type=itemlist&s=%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%99%E3%82%B9

このシンプルな打音はスピーカーとシステム構成によって千変万化の違いを見せるのです。
シンプルな楽音だからこそ、再生環境によって大きく変化するのが分かりやすいのです。

前例にもありますが、先ずは余韻感が大変美しい響きの延長としてどなたにも分かるでしょう。
クラベスの音にもリバーブが施されていますが、そのリバーブ・エフェクターの音作りの
質感そのものが顕著に表れてきます。

ちょっぴりノイジーとも聞こえるシィーンという残響が何ともくっきり見えるようですが、
それがスムーズに減衰しながら消滅までの時間軸をストップウォッチで測れるほどに
長く尾を引きながら空気に溶け込んでいくのですから堪りません!

そして、ピアノや弦楽器の事例でも述べましたが、打音そのものにも変化を感じます。
スピーカーによっては金属的で硬質な打音になってしまうこともありますが、ソフト
ドームトゥイーターを採用したHIRO Acousticでは何も心配は要りません。

それにしても、RGCを使うとクラベスの音色に木の香り、木製の響きという質感が
実に見事に表れるようになるのです!! こんな変化がなぜ起こるのか不思議です。

「おいおい、またそんな単純なクラベスの音だけに驚いているからオーディオバカと
 言われるんじゃないか〜」

と思われるかもしれませんが、上記に各楽器の変化を音場感と音色という両方を含めて
質感が変わったと述べてきましたが、これは各論ではありますが他の音楽全ての要素に
関わってくる現象であり総論にも匹敵する関連性のある特徴でもあるのです。

本来ならばオーケストラでどうか、弦楽器だけでなく管楽器ではどうか。
ホール録音とスタジオ録音ではどうか。音楽ジャンルではどうか。

などと試聴曲をもっと広げて多数の選曲で報告出来れば良いのですが、
今回は代表的な課題曲で感じられた変化でのみRGCの威力を述べることにしました。

もちろん、私は他の曲でも同様な比較試聴を行っていますが、すべての課題曲での
変化のあり方を述べるという事は上記で述べた印象を繰り返してしまうことになって
しまうと思われたからです。

でも、私が今回の印象で述べたこと書き切れていない事をどのようにして皆様に
ご理解頂くかという事に関して、雑誌やwebサイトでは出来ない手段を私は有して
いるという自信があってのことです。そうです、ここで実演できるからです!!

             -*-*-*-*-*-*-*-*-*-

さて、別の誌面にて下記にご紹介するVIPのお一人、東京都大田区 K.T 様から
寄せられたRGCの試聴体験記を紹介させて頂くことになりました。

No.0690 2019年1月1日
新着投稿⇒H.A.L.'s Hearing Report-FOCAL Grande Utopia EM Evo & CAD Reference Ground Control
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_hear0690.html

No.0624 2018年5月8日
新着投稿⇒H.A.L.'s Monitor Report - Computer Audio Design Ground Control
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0624.html

K.T 様は自宅で試聴され結果的には二台のGC3を導入されたという強者です。
ちょうど良いタイミングで来店され、上記の比較試聴を追体験して頂きました。

最初にGC3で課題曲を聴いて頂き、次にRGCに切り替えて全く同じボリュームで
比較して頂くという実にシンプルな実験です。

そのK.T 様が発した一言を最後にご紹介させて頂きましょう!

「川又さん、さっき本当にGC3を使っていたんですか?」

■Computer Audio Design Reference Ground Controlは下記新企画によって
 2019年1月末まで当フロアーにて試聴可能となりました。
 https://dynamicaudio6f.blog/2019-monthly-promotion-vol-1/

 是非ご予約の上で試聴して頂ければと推薦致します!
 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/appoint.html

川又利明
担当:川又利明
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556
kawamata@dynamicaudio.jp

お店の場所はココです。お気軽に遊びに来てください!


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